人物交遊録          

   梁英姫(映画監督)(事務所だより第8号・2007年新年号)

 弁護士生活33年を迎えようとしている今、本来の弁護士業務とは別の講義・講演を中心とした異業種交流や映画評論家活動の広がりの中、さまざまなすばらしき人たちと出会うことになった。私にとって今やそれが最大の財産であり、最大の楽しみとなっている。そこで今後シリーズとしてそんなすばらしき人たちとの交遊を紹介していきたいが、まず手はじめは美しく魅力的な女性から。
 8月25日に観た『ディア・ピョンヤン』は生野区に住む在日コリアン2世の梁英姫が、家庭用ビデオで長年朝鮮総連の幹部として活動している父親(アボジ)の姿を撮影したドキュメンタリー映画で、数々の賞を受賞した話題作。3人の兄は20年以上にわたる「帰国事業」によって既に平壌(ピョンヤン)に帰国しているが、英姫は日本でラジオパーソナリティーや映像作家として働く他、ニューヨークでも活躍した「自由人」。
 そんな英姫を囲む食事会が9月29日、鶴橋にある居酒屋「風まかせ 人まかせ」で開かれ、8名の参加者がこの映画について互いの問題意識をぶつけ合いながら大いに語り合った。私が手に持っているのは英姫のサイン入りの著書で10冊まとめ買いしたもの。映画もいいが、「〜家族は離れたらアカンのや〜」というサブタイトルのこの本も感動モノ。ミサイルの発射、核実験の実施などけしからん行動が多い北朝鮮だが、こんな人と語り合えば、ややもすれば画一的思考に陥りがちな私たち日本人の発想も少しは複眼的になってくるのでは・・・?