弁護士 坂和章平による
   「独断」と「偏見」にもとづく

                映 画 評 論(1997〜2003年)

 〔目 次〕

  1、 イングリッシュ・ペイシェント(1997年)    
                                   1997年5月鑑賞
                                   2001年9月記
      ・・・アカデミー賞は当然。「風と共に去りぬ」と並ぶ名作。しかし少し
         難しいよ。
 
  2、 ワイルド・シングス(1999年)   
                                   1999年2月17鑑賞
                                   2001年9月記
     ・・・これは、もう絶対おすすめ。5転・6転のストーリーが読めれば天才。

  3、 39〔刑法第39条〕(1999年)   
                                   1999年5月1日鑑賞
                                   2001年9月記
     ・・・「心神喪失=無罪」−この是非は?司法試験の受験生は必見。

  4、 ライフ・イズ・ビューティフル(1999年)   
                                   1999年7月24日鑑賞
                                   2001年9月記
     ・・・ユダヤ人の迫害、強制収容所のお話し。
        「聖なる嘘つき−その名はジェイコブ」の兄弟版。
        「これはゲームだよ」と子供に嘘をついて収容所生活を生きのびよう
        とするが・・・。
        見終われば、涙でグショグショになる秀作。


  5、 黒い家(1999年)   
                                   1999年11月9日鑑賞
                                   2001年9月記
     ・・・「自殺でも保険金は出るの?」−保険金詐欺をめぐる恐ろしいお話。
        大竹しのぶの熱演に感動・・・というより恐かった。


  6、 聖なる嘘つき−その名はジェイコブ(1999年)   
                                  1999年12月29日鑑賞
                                  2001年9月記
     ・・・生きる希望を与える「情報」。「聖なる嘘」の重さ、を実感。
        涙なくして観れない感動作。


  7、 宋家の三姉妹(2000年)   
                              2000年3月29日、10月4日鑑賞
                              2001年9月記
     ・・・宗家の三姉妹をみれば、孫文、蒋介石はもちろん、中国の近代史が
        わかる。
        スケールの大きさ、時代の躍動感など超一流の必見の作品。

  8、 グリーンマイル(2000年)   
                              2000年4月9日鑑賞
                              2000年5月記
     ・・・ちょっと奇抜なところもあるが、泣ける映画。
        アメリカの死刑制度もいい勉強に。

  
9、 ヒマラヤ杉に降る雪(2000年)   
                              2000年4月29日鑑賞
                              2001年9月記
     ・・・パールハーバー攻撃は、日系人に大きな影響を与えた。
        裁判を軸に描く人間模様には引き込まれる。
        ハリウッドスター、工藤夕貴がすばらしい。

  10、 エリン・ブロコビッチ(2000年)   
                                2000年5月30日鑑賞
                                2001年9月記
     ・・・ジュリア・ロバーツの魅力に脱帽。
        そしてアメリカの公害訴訟の大変さもいい勉強に。
        それにしても350億の賠償金はすごい!


  11、 2番目に幸せなこと(2000年)   
                                2000年6月21日鑑賞
                                2001年9月記
     ・・・ゲイとの「結婚」というテーマが面白い。そしてマドンナの魅力が
        いっぱい。
        タイトルも本当にピッタリ。

 12、 プルーフ・オブ・ライフ(2001年)   
                                2001年4月3日鑑賞
                                2001年9月記
    ・・・「平和ボケ」日本では想像もつかない人質テロ。それを救い出す
       「人質交渉人」。
       現実(?)の世界はすごい。
       ラッセル・クロウとメグ・ライアンのコンビは最高。

 13、 スターリングラード(2001年)   
                                2001年4月15日鑑賞
                                2001年9月記
     ・・・派手な戦闘シーンもいいが、じっと身を伏せて待つ狙撃手の仕事もすごい。
        予想以上の秀作。お薦め作品だ。


 14、 JSA(2001年)   
                                2001年6月10日鑑賞
                                2001年9月記
     ・・・韓国映画。南北朝鮮問題、38度線をあらためて認識。
        果たして、「シュリ」を超えたか?

 15、 クイルズ(2001年)   
                                2001年7月7日鑑賞
                                2001年9月記
     ・・・サディズムの語源は、この映画の主人公「マルキ・ド・サド」侯爵。
        刺激的だよ。


 16、 パール・ハーバー(2001年)   
                              2001年7月14日、9月10日鑑賞
                              2001年9月記
     ・・・戦闘シーンは、すごい迫力。一方で微妙な3人の恋愛模様。
        しかし、ちょっと御都合主義・・・? また日本軍の描き方は陳腐。
        好き嫌いは分かれるが、一見の価値あり。


 17、 山の郵便配達(2001年)     
                                2001年9月2日鑑賞
                                2001年9月記
     ・・・美しい中国映画。人間の素朴さ、自然の美しさに感動。
        忘れていた何か、を思い出させる作品。

 18、 アイズ ワイド シャット(1999年)  
                               1999年7月31日鑑賞
                               2001年10月記
     ・・・ちょっとHな、スタンリー・キューブリック監督の「趣味的」な作品。
        倦怠期のカップルに最適。ニコール・キッドマンの美しさにはただ感動。


 19、 ダブル・ジョパディー(2000年) 
                               2000年4月4日鑑賞
                               2001年10月記
    ・・・アメリカ合衆国憲法修正第5条「二重処罰の禁止」とは。
       夫は二度死ぬ・・・?法学部の学生必見の作品。

 20、 ザ・ハリケーン(2000年)  
                               2000年7月6日鑑賞
                               2001年10月記
     ・・・えん罪事件の恐ろしさと再審要求運動に見る人間の善意やエネルギー。
        ちょっと重いが、実話を描いた感動的作品。

 21、 13デイズ(2000年)  
                              2000年12月22日鑑賞
                              2001年10月記
     ・・・1962年10月発生した「キューバ危機」。
        ケネディ大統領らはどう動き、決断したのか・・・。
        2001年9月11日アメリカで発生した「同時多発テロ」と重ね合わせ、
        また日本の危機管理問題を考える上で絶好の素材。

 
 22、 ムルデカ(2001年)  
                              2001年6月3日鑑賞
                              2001年10月記
     ・・・ムルデカとは「独立」を意味するインドネシア語。日本の敗戦。しかし、
        島崎中尉はインドネシア独立のために戦うことを決意し、インドネシアの
        土となる。こんな日本人(軍人)がいたのか・・・。アジアの政治をあらため
        て勉強。


 23、 ス−パ−歌舞伎「新・三国志U−孔明篇−」(2001年) 
                              2001年10月14日鑑賞
                              2001年10月記
     ・・・張飛、関羽、そして劉備玄徳亡き今、2代目国主劉禅を守って1人戦う
        軍師孔明。孔明には翠蘭という恋人がいた、との新機軸の下に孟獲、
        馬謖、姜維らが登場。「泣いて馬謖を斬る」の名場面など、実にわかり
        やすい。そして宿敵、仲達との五丈原における死闘の中、孔明は命絶え、
        「死せる孔明、生ける仲達を走らす」の場面も。孔明の死後、蜀の国は
        姜維の双肩に。「戦乱なき世を・・・」「夢見る力を!」と孔明と同じ思いを
        もつ姜維は何と・・・思いもかけないてん末が用意。
        おなじみスーパー歌舞伎の三国志のパートUだが、足を運びさえすれば、
        大満足できることうけ合い。


 24、 アミスタッド(1998年 
                                 1998年3月8日鑑賞
                                 2001年10月記
      ・・・「アミスタッド号」で反乱をおこしたアフリカ人奴隷を裁く法廷ドラマ。
         そのスケールの大きさと人間ドラマは圧倒的迫力。「GIVE US 
         FREE」の声が心に響く。


 25、 トレーニングデイ(2001年 
                                 2001年10月25日鑑賞
                                 2001年10月記
       ・・・警察官にとって麻薬捜査官は憧れのチームであり、また出世コース。
         きれいごとではすまない、ハードで、場合によれば、悪に手を染める仕事
         とはわかっていた。
         しかしその内実は・・・。はるかに予想を超える「仕事」・・・。
         長い長いトレーニングデイの1日だった。

 26、 GO(2001年) 
                                 2001年10月27日鑑賞
                                 2001年10月記
      ・・・在日コーリアンの生き方を、高校生「杉原」を通じて描く、えらく格好いい
         作品。
         恋人の柴咲コウも可愛い。第123回直木賞の映画化で、目下上映中。
         おじさんも一見の価値あり。

 
27、 インサイダー(2000年) 
                                 2001年4月27日鑑賞
                                 2001年10月記
      ・・・アメリカでは、近時、たばこ訴訟が多発し巨額の賠償金を命ずる評決
         もある。
         インサイダー(内部告発者)となって、たばこの有害性を社会に訴える
         ための2人の男の戦いとは・・・。ラッセル・クロウとアル・パチーノという、
         2大俳優による社会派ドラマの迫力を満喫できる作品。


 28、 スウィ−ト ノベンバ−(2001年)  
                                 2001年11月3日鑑賞
                                 2001年11月記
       ・・・2001年唯一のラブスト−リ−と銘うった作品。11月だけの「期間限定
          の恋人」は本当か?スト−リ−展開に多少の無理あり・・・。
 
 29、 劇団四季「異国の丘」(2001年)  
                                 2001年11月鑑賞
                                 2001年11月21日記
       ・・・10年ぶりの劇団四季の新作ミュ−ジカル。『李香蘭』に続く日中戦争を
          土台にした骨太の作品。華やかな恋とシベリア抑留の悲惨さのコントラ
          ストが見事。曲も日本語がわかりやすくてグッド。涙なくして見れない
          感動作品。

 
 30、 ム−ラン・ル−ジュ(2001年)  
      (試写会)                     2001年10月鑑賞
                                 2001年11月21日記
       ・・・早い,早いカメラワ−クに目がついていくのが大変。ミュ−ジカル映画が
          好きな人とニコ−ル・キッドマンのファンは必見。だが,それがダメな人
          は,絶対入るべからず
          の作品。しかし,見なきゃ批評はできないよ・・・。


 31、 千年の恋〜ひかる源氏物語(2001年)  
                                 2001年11月鑑賞
                                 2001年11月30日記
        ・・・紫式部が「源氏物語」を書き始めてちょうど千年にあたる今年、東映の
          50周年記念大作。吉永小百合が紫式部となって進行役。そして何と
          光源氏には天海祐希が。
          どんなラブシ−ンか興味あり。しかし,ヒットは・・・?。

 32、 ソ−ドフィッシュ(SWORDFISH)(2001年) 
                                2001年11月25日鑑賞
                                2001年11月30日記
        ・・・これは何ともすごい映画。テロリスト集団を支援する「テロ国家」に
           対して武力で対抗する秘密武装組織−そんな思ってもみない設定
           はスリリング。ジョン・トラボルタの悪役ぶりが圧倒的な存在感。
           ハッカ−の威力も絶大。一級品の出来ばえだ。

 
 33、 ヤング・ブラット(THE MUSKETEER)(2001年) 
                                2001年11月25日鑑賞
                                2001年11月30日記
        ・・・これはタイトルからはわからないが、デュマの名作「三銃士」の香港風
           アクション版。
           羽根付き帽子をかぶり、マントをひるがえしてのカンフ−活劇は文句
           なしに面白い。理屈抜きに、ストレス解消にはもってこい。

 
 34、 スパイゲーム(2001年) 
                                2001年12月23日鑑賞
                                2001年12月25日記
        ・・・まちがいなく2001年の最高傑作の1つ。CIAのプロのエージェント
           として、知的だが、非人間的な「ゲーム」を繰り返してきた2人の男が、
           実は男同士の深い信頼と友情そして師弟愛でつながっていた・・・。
           ベトナム戦争、ベイルートそして中国の蘇州刑務所・・・。
           知的スパイゲームの醍醐味を十分に・・・。
 
 
35、 VANILLA SKY(バニラ・スカイ)(2001年) 
                               2001年12月23日鑑賞
                               2001年12月25日記
        ・・・新聞広告には全米NO.1大ヒット!本年度アカデミー賞最有力候補
           と書いてある。

           12月22日封切り直後にみた。たしかに映画館は満杯。しかし内容
           は・・・?
           あんまり好きではないな、この手のワケのわからないストーリーは。
           トム・クルーズの魅力も半減。でも2人の女優はいい。

 36、 ジキル&ハイド(The Musical Jekyll & Hyde) (2002年)
                               2002年1月6日鑑賞
                               2002年1月7日記
          ・・・ブロードウェイミュージカル「ジキル&ハイド」の日本版。
             あぶらの乗り切った鹿賀丈史が、あまりにも有名な二重人格者の
             苦悩を美事に演じている。
             また、娼婦役のマルシアがはまり役で絶妙。公演の期間が短い
             のが残念。ロングランを望みたい。


 37、 地獄の黙示録 特別完全版 (2002年)
                               2002年2月11日鑑賞
                               2002年2月15日記
          ・・・3時間30分の特別完全版。とにかく長い。テ−マが重い。
            見るのにしんどい。
            戦争の狂気はよく分かる。まさに地獄の黙示録というタイトルが
            ピッタリ。
            しかし今ベトナム戦争の意味を分かる若者は・・・。案の定、観客は
            ガラガラ・・・。

 
38、 化粧師 (2002年)
                               
2002年2月16日鑑賞
      
                         2002年2月16日記
          ・・・「化粧師」、これを「けわいし」と呼ぶ。椎名桔平扮する小三馬が、
             「化粧」を通じてそれぞれの女たちの人生に大きな影響を・・・。
             美しい映像と納得できる
             ストーリー。間違いなく2002年の日本映画の傑作の1つだ。

 
39、 第1部 ロード オブ・ザ リング ー旅の仲間ー(2002年)
                               2002年2月20日鑑賞(試写会)
                               2002年2月21日記
          ・・・2002年度評判NO.1の超大作。アカデミー賞も13部門に
             ノミネート。原作のスケールもデカイし、映画のスケールもデカい。
             しかし作品としては・・・。超一流とは思えないが・・・。

 40、 マリー・アントワネットの首飾り(2002年)
                               2002年2月24日鑑賞
                               2002年2月25日記
          ・・・1789年のフランス革命。主役はマリー・アントワネットなど
             「ベルばら」の世界だが、「革命」の視点からの主役は「ナポレ
             オン」。舞台はロマンあふれる時代であり、魅力的な人物が多数
             登場する。
             この作品は超豪華な「首飾り」をめぐるスキャンダルだが、史実に
             もとづくお話し。
             「あの時代」にロマン感じる人にはおすすめだ。

 41、 息子の部屋(2002年)
                                2002年2月16日鑑賞
                                2002年2月28日記
          ・・・2001年度のカンヌ映画祭パルムドール賞受賞作品だが、
             ストーリーは単純。
             大切な息子の死をめぐって、さまざまな人間模様が・・・。
             テーマが重すぎてしんどい。私の評価はもう1つだ。
 

 42、 オーシャンズ11(OCEAN’S ELEVEN)(2002年)
                                
2002年3月2日鑑賞
                                
2002年3月8日記
          ・・・ハリウッドの旬の役者を大勢集めて「犯罪ドリームチーム」を結成。
            そして、ラスベガスの巨大金庫から1億5000万ドルを見事奪い
            とる。いかにもアメリカ的な罪のない(?)犯罪映画。お目当ての
            スターに出会えれば、ストーリーはどうでもいい・・・?。

 43、 キリング・ミ−・ソフトリ−(KILLING ME SOFTLY)(2002年)
                               
2002年3月10日鑑賞
                           
    2002年3月14日記
          ・・・思わせぶりなタイトルと美人女優ヘザ−・グラハムの予告編での
             H場面だけで期待は十分。そして本編は・・・。
            期待を裏切らない超おすすめの出来。まさに一級の官能サスペン
            ス映画。
            野性的な登山家で強烈にセックスアピ−ルをするジョセフ・ファイン
            ズの演技もすばらしい。そして、中国人監督 陳凱歌のエロス描写
            の手腕にも脱帽。
       

 44、 エネミ−・ライン(2002年)
                              
 2002年3月17日鑑賞
                               
2002年3月17日記
          ・・・舞台はバルカン半島のボスニア。
            米原潜カ−ル・ヴィンソンは和平交渉の監視のためアドリア海に
            展開中。偵察撮影に赴いたクリス大尉は思わぬものを撮影。
            そこから思わぬ大事件へ・・。
            アメリカからみたス−パ−ヒ−ロ−アクション戦争映画だが、
            それなりに緊張感のあるいい映画だ。

            但し、ボスニア問題、ユ−ゴ問題の歴史的背景の勉強は必要だ。
 
 
45、 コラテラル・ダメージ(2002年)      
                               2002年4月13日鑑賞
                               2002年6月10日記
           ・・・アーノルド・シュワルツェネッガー扮する消防隊員は妻と子供を
             愛する普通のアメリカ市民。ところが、彼の目の前で妻子は
             コロンビアのテロリストによりビルごと爆破されてしまう。
             アーノルドは国家をあてにせず、復讐のため、自分で未知の国
             コロンビアに向かう。あのニューヨークでの9.11同時多発テロ
             の発生により上映が延期された話題作。

 
46、 ワンス&フォーエバ−(2002年)
      <試写会>                 2002年4月23日鑑賞
                              2002年6月7日記
          ・・・久しぶりのベトナム戦争をテーマとした映画。
            北ベトナムの兵士も描かれているが、やはりアメリカ軍は圧倒的に
            カッコいい。戦闘場面もタップリ、人間味もタップリの秀作。

 
47、 ビュ−ティフル・マインド (2002年)           
                             
 2002年5月12日鑑賞
                               2002年6月12日記
           ・・・実在の天才数学者ナッシュをあのラッセル・クロウが演ずる。
             「ゲーム理論」の研究と米ソ冷戦下での「暗号解読」の極秘任務
             の中、ナッシュは次第にその精神に障害が・・・。
             そして最愛の妻の支えの下に母校プリンストン大学に戻り
             長い病気との闘いが始まる。そして遂にノーベル賞受賞へ。
             2001年度第74回アカデミー賞優秀作品賞を獲得した心あたた
             まる名作。
             わかっていても思わず涙が・・・。
   
 48、 突入せよ!「あさま山荘」事件(2002年) 
                               
2002年5月19日鑑賞
                               
2002年5月31日記
          ・・・今から30年前の1972年2月。長野県のあさま山荘事件は、
             私もテレビに釘づけになった。
             佐々淳行氏の自叙伝ともいえるこの事件が今よみがえる。
             果たして今の若者はこれをどう見るのだろうか。

 
49、 パニック・ルーム(2002年)  
                               2002年5月20日鑑賞
                               2002年6月7日記
          ・・・パニック・ルームとはよく名づけたもの。少し構成に無理は
             あるものの、変わった面白いサスペンス・スリラー映画。
             ジョディ・フォスターの、娘のために闘う姿だけで2時間持たせて
             いる。

 
50、 アリ(ALI)(2002年) 
                              2002年5月25日鑑賞
           
                   2002年5月31日記
          ・・・アス・クレイをなぜモハメド・アリと改めたのか?そこには1965年
             に射殺されたマルコムXとの交友があった。そして1965年2月
             北爆開始。アリはベトナム戦争に反対し徴兵拒否。そして5月、
             ボクシングライセンスとタイトルを剥奪された。アリは単なるヘビー
             級チャンプではなかったのだ。
             1970年代のアリとジョー・フレイジャーやジョージ・フォアマンとの
             タイトル戦のすごさはマイク・タイソンの比ではなかった。もっとも、
             1976年のアントニオ猪木との格闘技世界一決定戦は肩すかしだ
             ったが・・・。
             団塊の世代の男性の目に焼きついているモハメド・アリの姿の
             再現に、ただただ感動・・・。
 
 
51、 アイ・アム・サム(I am Sam)(2002年) 
 
                            2002年6月9日鑑賞
                              2002年8月16日記
           ・・・7歳の知能しかもっていない父親のサム。そのため、7歳を
              迎えた娘ル−シ−は施設へ。そこでサムは、無料奉仕の敏腕
              美人弁護士と共に「親権」をめぐる激しい法廷闘争を展開。
              この中で見える心温まる人間像はすばらしい。
 

 52、 マジェスティック(THE MAJESTIC) (2002年)        
                        
     
2002年7月6日鑑賞
                               2002年7月10日記  
             ・・・1951年、ハリウッドに「赤狩り」旋風が吹き荒れた。失意
                のピ−タ−が流れついたのはある田舎町。そこでピ−タ−
                はル−クとして迎えられ父親と恋人にも出会う。そして映画
                館「マジェスティック」の再建。
                果たしてピ−タ−の記憶は戻るのか・・・。合衆国憲法が
                保障する「表現の自由」の重みと、「自由の国アメリカ」を
                叫ぶクライマックスは感動的。

 53、 海辺の家 (2002年)
                              2002年7月26日鑑賞
                              2002年8月3日記
             ・・・「あと3ヶ月の命」と宣告された父は、自分が最もやりたかった
                こと、すなわち「海辺の家」の建替えを決意。建替え工事に
                無理矢理息子サムを参加させることにより、失われた「父子
                の絆」は果たして取り戻せるのか・・・。
                明確なテーマをもった珠玉の作品で美しい。しかし、本当に
                根底から崩壊してしまった日本の家庭の参考になるのかどう
                かは少しギモン・・・。

 54、 儚HAKANA〜いとしの儚より(2002)
                               2002年8月1日鑑賞
                               2002年8月6日記
              ・・・「いやし系」アイドルとして今や若者やおじさん達に大人気
                 の井川遥の初舞台。週刊誌のヌ−ドを始めとするグラビア・
                 クイ−ンの見事な転身ぶりだ。先日廃止が発表された大阪
                 は上六の近鉄劇場での、4日間だけの舞台。井川遥は、
                 バクチに負けた鬼が死体をつなぎあわせてつくった、
                 いわくつきの美女「HAKANA(はかな)」を演ずる。一人
                 だけの長せりふにはまだまだ難があるものの、生まれたて
                 の赤ん坊の「オギャ−、オギャ−」の泣き声を始めとする
                「体あたり」演技には好感がもてる。初舞台でここまで好演
                できたのは、サイコロバクチを通じてHAKANAと濃密な
                男女関係、人間関係を形成する、ろくでなしのバクチ打ち
                「鈴次郎」を演ずる山崎銀之丞をはじめ、芸達者役者達に
                囲まれたためだろう。また、歌劇「カルメン」のあの有名な
                曲に乗せた踊りなど、多少マンガチックでワルのり的な面
                はあるものの、基本スト−リ−は平安時代の絵巻物にその
                素材をもっており、非常によく出来た面白い物語。したがっ
                て全体としては立派な作品に仕上がっている。15分の休憩
                時間を入れて3時間近くの大作だが、あきることなく十分に
                楽しむことができる作品だ。
 

 55、 9デイズ(2002年) 
 
                            2002年8月8日鑑賞
                             2002年8月10日記
           ・・・「羊たちの沈黙」や「ハンニバル」でのレクター博士の役が
              あまりにも有名となり、トレードマークになってしまったあの
              アンソニー・ホプキンスがCIAの諜報員としてポータブル核爆
              弾買い取り任務に挑む。
              プラハとニューヨークを股にかけてのロシア人マフィアとCIA
              との知能戦。
              核爆弾爆発へのカウント・ダウンは果たして止められるか・・・。
              派手なカーアクションもあるが、ちょっとストーリーに無理あり。
              「スパイ・ゲーム」などと比べると作品の出来は今ひとつ・・・。
              詳細は坂和評論で。
 

 56、  ジャスティス(2002年) 
                              
2002年7月11日鑑賞
                              2002年8月16日記
            ・・・捕虜収容所の中でアメリカ人捕虜の人種差別問題を発端に
               殺人事件が発生。アメリカ人捕虜のリ−ダ−であるブル−ス・
               ウィルスはナチスに対して公開の裁判を要求した。
              弁護人となったのは同じく捕虜の若き法学徒コリン・ファレル。
              彼は「ジャスティス」を信じ、献身的な努力を重ね、遂に真犯人
              を発見・・・。
              そんな中、一方では「大脱走」の計画が着々と・・・。
              舞台はドイツ軍の捕虜収容所の中だけ。しかもほとんどが夜
              のシ−ン。
              したがって観ていて疲れるが、反面ほどよい緊張感が続く。
              これは俳優の個性と演技力によるものか・・・。ちょっとしんどい
              ものの「ジャスティスとは何か」を考えさせてくれる佳作。
 

 57、 ホタル(2001年)
                                  
2001年6月2日鑑賞
                                  2002年8月19日記
            ・・・特攻隊ー知覧ー鳥浜トメというキーワード。テレビの人気番組
              「知ってるつもり」を見た人にはわかる筈・・・。
              1945年8月15日。この日を今の日本の若者はどう考えるの
              か?それを真剣に考えさせてくれる絶好の作品。涙なくしては
              観られない筈だ。
              高倉健と田中裕子の夫婦愛と、しっとりとした渋い演技には
              脱帽。

 58、 ト−タル・フィア−ズ 〜THE SUM OF ALL FEARS〜(2002年)
                                  2002年8月18日鑑賞 
                                  2002年8月21日記
            ・・・トム・クランシ−原作の一連のジャック・ライアン映画
          の決定版。
          1973年の第4次中東戦争の際撃墜されたイスラエル軍
          戦闘機に積まれていた小型の核爆弾が偶然発見され、
          某グル−プの手に。
          そして29年後の今、ロシアはチェチェンに毒ガス兵器
          を使用した。次は核兵器か・・・?
          急逝したロシア大統領の後を引き継いだ新大統領ネメロフ
          とアメリカ大統領ファウラ−との息づまる神経戦。
          ファウラ−を支えるCIA長官キャボット、そしてその
          キャボットの手足となって知力の限りを尽くして献身的
          な貢献を続けるジャック・ライ
アン。
    
       よく練られたスト−リ−とスリリングな展開。そして誰
          もがアッと驚く、ス−パ−ボウルに熱狂する満員のスタジ
          アム内での本当の核爆弾の爆発。こんな生々しい「きのこ
          雲」を見れば観客はその恐怖にかたずをのむ筈だ。そして
          結末は・・・?
          本当に皆さんにおすすめしたい超A級作品。


 
59、 W;t(ウィット) (2002年)
                                
2002年8月21日鑑賞
                                2002年8月22日記
           ・・・主人公のビビアン・ベアリング教授(草笛光子)が最新
         の化学療法治療を承諾して末期ガンと闘う中で、人間の
         生と死を語り、考える芝居。
         2時間の舞台に草笛光子は出ずっぱり。しかも難解な
         単語が散りばめられた台詞を次から次へとしゃべりまくる。
         よくまあこれだけ
の台詞を覚えられることだ。台詞のみならず
             、その演技はさすが老練な(?)プロ、と感嘆。
              しかし、とにかく観るのはしんどい。「ウィット」というタイトルも
              わからないではないが、しんどさが先だ。

 60、 インソムニア(Insomnia)(2002年)
                                   2002年8月27日鑑賞
                                   2002年8月30日記
            ・・・敏腕刑事アル・パチーノは、少女殺しの犯人ロビン・ウィリア
               ムズを追いつめていく。これに協力するのが、新米女性刑事
               のヒラリー・スワンク。
               3大アカデミー賞スターの競演によるスリリングな犯人捜しも
               興味深いが、ストーリーはもっと複雑でネタが多い。
               アル・パチーノが抱く心の葛藤は、白夜のアラスカでの
               インソムニア(不眠症)のために日々増幅されていく。
               果たしてその結末は・・・。
               緊張感をもって楽しめる名作品。

 61、 ウィンドト−カ−ズ(2002年)
                                 2002年8月30日鑑賞
                                 2002年9月4日記
             ・・・香港出身のジョン・ウ−監督が描く戦争映画。
                舞台はサイパン島の攻防戦。迫力満点の戦闘シ−ンは
                すざまじいが、この映画は、アメリカインディアンのナバホ族
                の言語を基礎にしたコ−ド・ト−カ−ズ(暗号通信兵)とそれ
                を「護衛」する海兵隊員が主人公。
                戦闘の最前線に立って、攻撃地点を暗号で伝える通信兵と
                これを護衛し、捕虜になりそうになればこれを射殺すべき
                任務を背負った主人公ニコラス・ケイジの人間像は興味
                深い。
                ハリウッド製ス−パ−ヒ−ロ−が登場するアメリカ讃歌の
                戦争映画とは一味違った戦争大作。一見の価値あり。

 62、 ジョンQ(2002年)
                                 2002年9月4日鑑賞
                                 2002年9月5日記
             ・・・最愛の一人息子が突然心臓疾患で倒れた。両親は危険を
                伴う心臓移植手術に賭けた。
                しかしその費用は?医療保険制度の問題点を見事にえぐり
                出す。息子の生命を救うために父親ジョンQ(デンゼル・
                ワシントンが好演)がとった「最後の決断」とは・・・?
                アッと驚き、そしてホッとする。そして涙するであろう名作。

 
63、 チョコレ−ト(2002年) 
                                
 2002年9月23日鑑賞
                                 2002年9月24日記
             ・・・02年の第74回アカデミ−賞において、ハル・ベリ−が
                黒人初の最優秀主演女優賞を受賞した作品。受賞式での
                彼女の「やっとチャンスの扉が開かれた」という涙のスピ
               −チは感動的だった。
               「チョコレ−ト」というタイトルは邦題で、彼女の肌の色などを
               暗示する。
               悲しみのどん底にあった男と女が偶然めぐり合い、そして
               結びついていく・・・。地味な作品だが、しんみりと心を打たれ、
               考えさせられる作品。

 
64、 K−19(2002年)
      
 <試写会>                2002年10月2日鑑賞
                               2002年10月7日記
            ・・・米ソ冷戦時代の1961年7月。処女航海中のソ連の原子力
              潜水艦K−19はミサイルの発射テストには成功したが、原子
              炉に故障が発生。冷却水の漏れを防がなければ、原子炉は
              加熱し艦は爆発、大惨事だ。
              そしてミサイルの暴発は、米ソの全面核戦争の序曲となるだ
              ろう。
              そんな中、祖国に忠実で鉄の意思を持ったハリソン・フォ−ド
              演ずる艦長がとった行動は・・・。
              被爆覚悟で原子炉の隔室での修理に当たる乗組員の姿には
              心をうたれるが、悲惨でとても見ていられない気持ち。「原子
              炉の故障」というテ−マは、今の日本でも重要問題。緊張感を
              途切れさせない好作品だ。 
 
 
65、 ロード・トゥ・パーディション(2002年)
                                   2002年10月17日鑑賞
                                   2002年10月19日記
            ・・・「全ての父と子に忘れられない物語がある」という歌い文句
               のギャング映画。
               舞台は1931年の大恐慌と禁酒法時代のアメリカ。
               トム・ハンクスとポール・ニューマンが実に渋い味を出して
               いる。
              それなりに説得力のある映画だが、「早くもアカデミー賞最有
              力候補」はちょっと言いすぎか・・・?

 
66、 鬼が来た!(鬼子來了)(2000年)
                                   
2002年11月4日鑑賞
                                   2002年11月5日記
           ・・・日中戦争も終わりに近づいた1945年。中国は華北の寒村で
             ある事件がおこった。軍艦マーチを鳴り響かせながらの行軍。
             捕虜となった日本軍人の行動。その捕虜の取扱いをめぐって
             とまどう村民たち。そんな中、人間の凶気が爆発した。
             マイナーな劇場でしか上映されなかったが、2000年カンヌ国際
             映画祭グランプリ受賞の中国映画の力作。とにかく観て、考える
             ことが大切だ。

 
67、 たそがれ清兵衛(2002年)
                              
2002年11月4日鑑賞
                              2002年11月5日記
            ・・・藤沢周平の原作を山田洋次が脚本化、そして監督したはじめ
               ての本格的時代劇。主演は真田広之、お相手は宮沢りえ。
               日本映画にもまだこんな作品をつくる底力があった!そう感じ
               させてくれる名作だ。ストーリーの精巧さ、映像の美しさ、そして
               俳優の演技のすばらしさ、どこにも非のうちどころが見当たら
               ない超お薦め作品。殺陣のすばらしさには息をのむほど。
               思わず、「時代劇万歳!」と叫びたくなった。

 
68、 凶気の桜(2002年)
                                
2002年11月3日鑑賞
                                2002年11月5日記
            ・・・窪塚洋介が演ずる主人公は今時めずらしい「思想家」。
              アメリカナイズされてしまった今の日本では「日本の良さ」が
              すべて失われ、唯一残っているのは「桜の美しさ」だけだと
              いうイデオロギーをもっている。
              「ネオ・トージョー」と称し、白い戦闘服を身につけ、渋谷の街
              で「不良狩り」に精を出していた。まさに日本を「改革」するため
              に・・・。
              しかしそこに本職のヤクザ、右翼、殺し屋が絡んできた。
              果たして主人公は・・・?
 

 69、 チェンジングレーン(2002年
                                  2002年11月24日鑑賞
                                  2002年11月25日記
             ・・・強引な車線変更は交通事故のもと。免許証をもらう時私たち
                はこう教えられた。若き弁護士ギャビンとさえない中年男
                ドイルは共に裁判所に向かう途中で接触事故!自分の強引
                な車線変更が原因で事故をおこしながら、時間を惜しむギャ
                ビン。そこからトラブルが発生し、二人の人生を変えてしまう
                展開に・・・。
                対照的な2人の人物を主役として人生の機微がうまく描かれ
               ている。
               しかし結論には不満あり・・・。

 
70、 国姓爺合戦(こくせんやかっせん)(2002年)
                               2002年12月3日鑑賞
                               2002年12月4日記
            ・・・あの歴史的スペクタクルが、今、日中国交正常化30周年
              記念、日活創立90周年記念作品として製作!17世紀前半、
              中国は清帝国が勢力を伸ばし、明の時代は終わりに近づいて
              いた。
              しかし中国最南部福建省の若き英雄、国姓爺は「抗清復明」の
              スローガンを掲げて抵抗。
              そして、10数年にわたる臥薪嘗胆の末、大船団を率いて、
              オランダに占領されていた台湾を奪い返した。時に1661年。
              近松門左衛門が書いた浄瑠璃「国姓爺合戦」は1715年大阪
              竹本座で初演され、以降爆発的ブームとなった。歴史の勉強
              にもなる感動もの!
              超おすすめです。

 
71、 サウンド・オブ サイレンス(2002年)
                            2002年12月5日鑑賞
                             2002年12月6日記
           ・・・精神病の少女から6桁の数字を聞き出せ!8歳の愛娘を誘拐
             され、そう命令された精神科医はやむなく必死の行動を開始
             した。
             3種の物語が絡み合いながら数字の謎が解き明かされていく。
             お馴染みのマイケル・ダグラス主演のサスペンスだが、ちょっと
             不満もあり・・・。

 72、 宣戦布告(2002年)
                              2002年12月8日鑑賞
                              2002年12月9日記
          ・・・日本海沿岸に潜水艦が座礁し、武器を持った兵士たちが日本国内
             に潜入した。さあ、日本政府の対応は・・・。北朝鮮との国交正常
             化交渉を契機として次々と明らかにされる北朝鮮の実態。
             自衛隊の出動の可否は?
             小銃、重火器、ヘリの使用の許可は?がんじがらめの「民主主義」
             国、日本の法体系はこれでいいのか?そして日本国は本当に
             大丈夫なのか?
             この映画で描かれた物語が現実となる日は・・・。


 73、 アレックス(2002年)
     <試写会>                  2002年12月17日鑑賞
                              2002年12月18日記
         ・・・イタリアの美人女優モニカ・ベルッチに大いに期待した作品。
            暴力シーン、レイプシーンなど予想以上にすごい。哲学談義、
            セックス談義もそれなりに奥深いもの。カメラワークも独特の異色
            の作品。
            しかし見ていてしんどい・・・。単純にモニカ・ベルッチの美しさに
            酔える映画の方がいいナと思うのは私だけか・・・。

 
 74、 さらば、わが愛/覇王別姫(2002年)
                         
2002年12月25日鑑賞
                         2002年12月27日記
        ・・・京劇「覇王別姫」は、楚の覇王項羽とその愛妃虞妃の物語。
           この映画は、京劇の2人の俳優が演ずる「覇王別姫」を軸に、
          中国北東部を軍閥袁が支配していた1920年代後半から日中戦争、
          日本敗戦、国共内戦、中華人民共和国の成立、文化大革命、
          四人組事件、天安門事件を経て現代に至る中国現代史の激動と
          その中での人間模様を圧倒的迫力で描く3時間の大作。二重丸。
          見ごたえあり。

 75、 ギャング・オブ・ニューヨーク(2003年) 
                         
2003年1月2日鑑賞
                         2003年1月6日記
         ・・・01年の9月11日ニューヨークで起こった同時多発テロの影響で、
           1年間上映が延期された。そして02年5月、カンヌ映画祭で上映
           された20分のダイジェスト版だけで大評判となったアカデミー賞
           最有力候補の超大作。
           舞台は1860年代のニューヨーク。そして、イングランドvsアイリッ
           シュやプロテスタントvsカトリックの対立を底流としたギャング団の
           抗争がテーマ。
           レオナルド・ディカプリオとキャメロン・ディアスもいいが、ネイティブ
           ・アメリカンズを名乗るギャング団のボス、憎まれ役のダニエル・
           デイ=ルイスの演技が実にすばらしい。ピカ一の超おすすめ作品だ。  

 
76、 T.R.Y.(2003年) 
                         
2003年1月12日鑑賞
                         
2003年1月20日記
       ・・・舞台は20世紀初頭の”魔都”上海。天下の「ペテン師」伊沢修
         (織田裕二)は、ひょんなことから革命家集団と結びついた。その狙い
         は?何と日本陸軍が上海へ運ぶ武器をごっそり頂くというものだ。
         さて、伊沢が仕掛けた一世一代のペテンとは・・・。
         観客も見事に騙されること請け合い。楽しい出来ばえに仕上がって
         いる。

 
77、 13階段(2003年) 
      (試写会)             
2003年1月22日鑑賞
                         
2003年1月23日記
      ・・・江戸川乱歩賞を受けた高野和明原作の『13階段』の映画化。
        死刑(執行)という重いテーマを反町隆史と山崎努が好演。
        真犯人の発見=冤罪晴らしの活動の中、ミステリアスな展開が続き、
        飽きさせない。昔の名作『砂の器』のスケールには及ばないものの、近年
        の秀作だ。


 78、 第2部 ロード オブ・ザ リング ー二つの塔ー(2003年) 
      (試写会)              2003年1月23日鑑賞
                          2003年1月27日記
        ・・・指輪物語3部作の第2部、「ロード オブ・ザ リング ー二つの塔ー」
           を観たのは先行試写会。物語は相変わらず複雑で難しいが、第2部
          は莫大な金をかけた戦闘シーンが売り物。そのものすごい迫力には
          確かに圧倒される。
          しかし所詮は「ハリーポッター」と同じイギリス版ファンタジーか・・・。

 79、 戦争と人間(2003年) 
                         2003年1月26日鑑賞
                         2003年1月27日記
        ・・・五味川純平の原作を山本薩夫監督が、1970年、71年、73年に
          日活で映画化した3部作。日 中戦争、とりわけ満州を舞台として、
          新興財閥の五代一族を中心に、壮大なドラマが展開される。
          見応えあり。五代財閥のボスは渋くてカッコいいし、北大路欣也、
          高橋英樹もカッコいい。
          また浅丘ルリ子や吉永小百合も本当にキレイ。こんなミーハー的魅力
          だけではなく、もちろん社会性も十分だ。あの時代はやはり本当に
          すごかったと痛感する。
         10時間座りっぱなしも全然苦にならず、感激のみ。


 80、 阿片戦争(2003年) 
                             2003年2月2日鑑賞
                             2003年2月3日記
       ・・・1959年製作の中国映画。時代は清王朝の末期。皇帝から広東都
          督軍に任命され、アヘンの追放を目指すために奮闘する林則徐の姿
          を描く。
          外にアヘンの利益を狙うイギリス商人、内にこれと結託して賄賂漬け
          にされた宮廷の役人たちーこの「二つの敵」といかに闘い、「自立中国
          」を目指すのか!
          時代のスケールが大きすぎて、この映画では十分な迫力をもって描き
          きれていないのは少し残念だが、この時代の映画と考えれば仕方
          なし・・・。まずまずの佳作。


 81、 トランスポーター(2003年) 
                              2003年2月9日鑑賞
                              2003年2月12日記
       ・・・高額な報酬と引き換えにプロの運び屋「トランスポ−タ−」を演ずる
         のは、ニュ−ス−パ−ヒ−ロ−を目指すジェイソン・ステイサム。
         リュック・ベッソン製作・脚本の活劇だが、しょせんそれだけの作品。
         ただし台湾女優ス−・チ−(舒淇)はいいよ・・・。

 82、  シカゴ(2003年) 
                                 2003年2月13日鑑賞
                                  2003年2月17日記
         ・・・ミュージカルの神様・ホブ・フォッシーがつくり、1975年に初演
            されたブロードウェイ・ミュージカルを映画化したもの。
            アカデミー賞最多12部門13賞にノミネートされて、今、人気沸騰
            の作品だ。
           1920年代の退廃的な街シカゴを舞台に、スターを夢見る歌姫
           ロキシー・ハートは凄腕弁護士を味方にして、殺人事件さえも
           「シカゴ史上最もキュートな殺人犯」と見事にアレンジし、一躍
           マスコミの寵児となった。そして彼女の裁判の行方は・・・。
           果たして有罪か無罪か・・・。
           セクシーに歌い踊る多くのジャズナンバーは素晴らしいし、
           新しいミュージカル映画の試みも面白い。とにかく、何ともアメリカ
           的な映画だ。 


 83、 戦場のピアニスト(2003年) 
                           2003年2月16日鑑賞
                           2003年2月17日記
       ・・・1939年9月のナチスドイツによるポーランド侵攻。ここから第2次
          世界大戦が始まり、ユダヤ人は徹底的に「排除」され、1942年には
         「ガス室送りの決定」までなされた。そんな中ポーランドの首都ワルシャ
         ワで、奇跡的に生き延びた一人のピアニストがいた。ポーランドを代表
         する実在のピアニストであるシュピルマンだ。
         ポーランドの誇りである「ピアノの詩人」ショパンの曲が美しく流れる中、
         悲しくも感動的な人間ドラマが展開される。
         第75回アカデミー作品賞等7部門のノミネートにふさわしい出来ばえ。
         2002年5月の第55回カンヌ国際映画祭でのパルムドール(最優秀
         作品賞)の受賞も当然だろう。

 84、 KT(2003年) 
                       2003年2月24日鑑賞
                       2003年2月25日記
      ・・・1973年8月8日、金大中(キム・デジュン)が東京のホテルから突然
         姿を消した。
         KCIA(韓国中央情報部)による「KT拉致・暗殺計画」が実行されたのだ。
         しかし、この5日後、金大中はソウルの自宅で目隠し、傷だらけの姿で
        発見された。佐藤浩市演ずる自衛官や原田芳雄演ずる新聞記者らが、
        事件に複雑に関係しながら、金大中事件の「真相」が描かれていく。
        大阪出身の若手監督阪本順治が、「金大中事件」を素材として、政治と
        KCIAのヤミの部分を大胆に描いた話題作。必見の作品です。

 85、 活きる(2003年) 
                      2003年3月1日鑑賞
                      2003年3月4日記
     ・・・1940年代から60年代にかけての近代中国の激動の時代を懸命に
        生きていく庶民の姿が実によく描かれた1994年の作品。94年カンヌ
        映画祭審査員グランプリ受賞も当然か。
        毛沢東の時代をはじめとする近代中国史を学ぶ上でもいい教材となるし
        影絵芝居も面白い。


 86、 新仁義なき戦い/謀殺(2003年) 
                      2003年3月3日鑑賞
                       2003年3月4日記
      ・・・1970年代に、広島のヤクザ抗争を舞台として大ヒットし、菅原文太を
         一躍スターダムに押し上げた実録ヤクザ路線『仁義なき戦い』ほどの
         「組」抗争の迫力はないものの、跡目相続をめぐって展開される権力
         闘争の中での人間模様がよく描かれている。しかし今はヤクザも冬の
         時代・・・。
         渡辺謙は、思わずこれはホンモノ・・・と思わせるほど、さすがの演技。

 87、 壬生義士伝(2003年) 
                        2003年3月4日鑑賞
                        2003年3月5日記
       ・・・御存知、浅田次郎原作のベストセラ−『壬生義士伝』の映画化。
         主人公は共に2世俳優の中井貴一と佐藤浩市。
         「さむらい」、「義」、「いのち」、「家族」がキ−ワ−ド。
         一見矛盾するこれらの言葉を新撰組隊士吉村貫一郎は
         立派に貫き通して死んでいった。そしてその長男嘉一郎も・・・。   

         涙せずにはいられないが、単に泣くだけではなく、今の日本や日本人が
         失ったもの(価値)を再認識し、再び取り戻すにはどうすればいいのだろ
         うか・・・。


 88、 007/ダイ・アナザー・デイ(2003年) 
                       2003年3月10日鑑賞
                        2003年3月11日記
       ・・・007映画の20作目は1962年の第1作から40周年の作品だ。
         1960年代は米ソ冷戦の時代だから、007映画も真実味があったが、
         今は楽しく(?)スパイ映画を観る時代。本作品は少し趣向を変えて
         みたが、やっぱりジェームズ・ボンドはカッコいい。しかし、北朝鮮の
         動きや38度線の地雷源の爆発を本当に楽しく(?)観ていていいの
         かな・・・

 89、 アバウト・シュミット(2003年) 
      (試写会)              2003年3月11日鑑賞
                          2003年3月12日記
      ・・・保険会社勤務42年。66才の彼は今日定年退職の日を迎えた。
        「会社人間」から「自立人間」へ・・・。明日からは全く違う人生が始まる
        筈、だった。しかし現実は・・・。
        現在の「たそがれニッポン」で、すべてのサラリーマンや中年男性がもつ
        不安をアカデミー主演男優賞にノミネートされたジャック・ニコルソンが
        見事に演じている。
        それにしても切ないネ・・・。


 90、 コンタクト(2003年) 
                          2003年3月15日鑑賞
                          2003年3月18日記
        ・・・劇団四季のミュージカル「コンタクト」はダンスを主流にした3部の
          オムニバス形式の物語。
          ピンクのドレスの貴婦人のストーリーは、ちょっとHで面白い。
          いろいろと想像すれば、妖しげな場面も浮かんでくる・・・。
          そして青いドレスの女、黄色いドレスの女を中心にしたダンスは
          さすがに見応えあり。しかしストーリー性は少し希薄。
          まあ見ていて楽しければいいとするか・・・。


 91、 小さな中国のお針子(2003年) 
                           2003年3月23日鑑賞
                           2003年3月25日記
     ・・・文化大革命の嵐が吹き荒れる中、険しい山の村へ「下放」された2人の
        青年は、美しいお針子と出会う。禁じられた西洋の文学書を読み聞かせ
        る中で、惹かれ合う男女たち。音楽や文学、そして知識への興味と欲求
        は、人間の根源的なもの。いくら「文化大革命」でも止めることはできな
        い!
        フランスに住む中国人監督が、自らの原作を映画化した美しい作品。
        中国映画の素朴さとフランス映画のユーモアとおしゃれな味がミックス
        した秀作。
        モーツアルトのバイオリンソナタの響きと鳳凰山の景色が実に美しい。


 92、 ミッシング・ガン(2003年) 
       <ソニーピクチャーズ       2003年3月27日鑑賞
         エンタテイメント試写室>   2003年3月27日記
      ・・・警察官が朝起きて、身支度をしている時、ガンホルダーに拳銃がない
        ことに気づいた。
        さあ、大変。昨日は妹の結婚式で、したたかに酒を飲み、不覚にも
        記憶がない。
        誰かに盗まれたのだろうか・・・?まさかそんな・・・?
        この映画の主人公を演ずるのは、日本の狂気のような軍国主義を描いて
        大評判を呼んだ映画「鬼が来た」を自ら監督し熱演した中国の名優姜文
        (チアン・ウェン)。
        そう、これはハリウッド映画ではなく、中国映画であり、張藝謀(チャン・
        イーモウ)や陳凱歌(チェン・カイコー)ら第5世代に続く、第6世代の監督
        陸川(ルー・チューアン)による劇場映画のデビュー作だ。
        その出来は・・・?まずまずの出来、と言っておこう。


 93、 コーリング(Calling)(2003年) 
      <ヘラルド試写室>         2003年3月28日鑑賞
                           2003年3月31日記
     ・・・久しぶりにケビン・コスナー主演(ほとんど出ずっぱり)の美しい夫婦愛
        を描いた感動モノを観た。
        コーリング(Calling)というタイトルも映画を観ていて「なるほど」と
        よくわかる。
        夫婦共に使命感を持ち、患者のために働く医師という設定も、今時
       そういう姿が少ないだけに新鮮だし、ボランティア医療に従事する「身重」
       の妻が豪雨の中、バスの転落事故で死亡するという設定も同情を誘う。
       そしてあっと驚く感動的なラスト。
       涙が溢れ出ることを止められないはずだ。ケビン・コスナーのファンは
       必見の感動作。


 94、 メラニーは行く!(2003年) 
                              2003年3月31日鑑賞
                              2003年4月1日記
      ・・・南部のアラバマの田舎からニューヨークへ出てきたメラニーは今や
         大成功をおさめたカリスマデザイナー。
         大成功の新作発表のショーの後、ティファニーの本店でニューヨーク
        市長の息子からプロポーズ。仕事も最高!恋も最高!しかし・・・。
        メラニーには戸籍上の(旧)夫がいたから大変。
        一方でドタバタ喜劇が、他方で女心の微妙なアヤが・・・。 
        最後のドンデン返しはよくできている。それでこそイイ女だ!
        メグ・ライアンにかわる「ラブ・コメディの新女王の登場」といううたい文句
        にも少し納得・・・。
 
 95、 サラマンダー(2003年) 
       <ヘラルド試写室>             2003年4月1日鑑賞
                                 2003年4月2日記
        ・・・サラマンダーとは6500万年の眠りから覚めて突如ロンドンに
           現われた、地球上の人間を食い尽くす邪悪なる巨大竜のこと。
           2020年、地球は廃墟となり、人間は怯えながら、要塞にこもって
           細々と生きていた。
           その要塞にやってきたのはアメリカ人の集団。 ここから、
          サラマンダーと人間との戦いが始まる。
          「人間と怪獣との戦い」というパターンの映画で、とくに観るほど
           のこともない・・・というと失礼か・・・。

  96、 ダブル・ビジョン DOUBLE VISION (2003年) 
       <ソニーピクチャーズ           2003年4月2日鑑賞
         エンタテイメント試写室>      2003年4月3日記
      ・・・ダブル・ビジョンとは道教の教えにある一つの目に二つの瞳を
         もつ超人のこと。
         道教の「五つの地獄」に沿った怪奇な殺人事件をテーマにした
         サイコ・スリラー映画。
        「セブン」や「リング」のような映画の好きな人には絶対のおすすめ。
         しかしパンフレットを読んで道教の勉強をすることが不可欠だ。
                    
  97、 プール(2003年) 
                                 2003年4月5日鑑賞
                               2003年4月7日記     
      ・・将来を嘱望されたハイスクールの水泳選手ベンには結婚を約束した恋人
        がいた。しかし、ある日偶然にも魅惑的な転校生と1回限りの肉体関係
        を。ここから始まった女のストーカー行為。マイケル・ダグラス主演『危険
        な情事』のハイスクール版。 しかし本当に女は恐い・・・.


  
98、
ボーンアイデンティティー(2003年) 
                             
   2003年4月7日鑑賞
                              2003年4月8日記
     ・・・マット・デイモンが演ずるCIAのスパイはプロ中のプロ。しかし彼は
        「独裁者」暗殺に「失敗」した挙句、記憶を失ってしまった。なぜ俺は
        6つの名前と6ヵ国のパスポートを持っているのか?その記憶を取り
        戻そうとするその男に危険が迫ってくる・・・。

  
99、風の絨毯(2003年)
      <試写会>                2003年4月21日鑑賞
                              2003年4月22日記

     ・・・飛騨高山のさくら祭りを飾る1枚のペルシャ絨毯の完成をめぐって、
       日本の少女とイランの少年との心の交流が描かれる。
       美しくそして心温たまる日本とイランの合作映画。


  
100、レッド・ドラゴン(2003年)
                                 
2003年4月22日鑑賞
                  
              2003年4月23日記
     ・・・ご存知、ハンニバル・レクター3部作(シリーズ)の第3作の登場。
       あの名作「羊たちの沈黙」からもう11年も経っているとは驚きだ。
       今回のFBI捜査官は男性のグレアム。グレアムとレクターとの知能戦、
       そして複雑な人間性をもった凶悪犯レッド・ドラゴンとの三つ巴の戦いは
       スリリング で面白い。
       「第4作」にも期待・・・。


 101、
二重スパイ(2003年)
     <試写会>                 
2003年4月24日鑑賞
             
                2003年4月25日記
     ・・・1980年代の本当に厳しい時代の南北朝鮮問題を「二重スパイ」とい
        う過酷な立場の人物を通して真正面から見据えた感動作。
        テーマにおいても俳優陣においても『シュリ』、『JSA』に続く第3作だ。
        「脱北」問題、「核開発問題」が現実的テーマとなっている今、
        私たちはこの映画の訴えに真剣に耳を傾けなければならないだろう。

 
102、魔界転生(2003年)
                             
2003年4月29日鑑賞
                             
2003年4月30日記
     ・・・高校生時代に秘かに回し読んだ「くノ一忍法」作家、山田風太郎の代表作
       の再登場。原作(1964〜1966年)は40年近く前のものだが、
       その発想の新鮮さは何ら衰えていない。
       天草四郎の妖しい魅力、そして「魔界」から「転生」してきた剣豪たちと
       柳生十兵衛との対決は十分楽しめる。

 103、アントワン・フィッシャー/きみの帰る場所(2003年) 
                                 
2003年5月5日鑑賞
                               2003年5月6日記

      ・・・アントワン・フィッシャーとは実在の人物の名前。
       孤児院で育ち、里親から虐待を受けた黒人の少年フィッシャーが
       家族捜しに立ち上がり、「帰る場所」を見つけるという感動的ストーリー。
       そしてそれを助けるのが俳優でもあり、監督であるデンゼル・ワシントン。
       地味だが、人間の優しさや家族の大切さをあらためて教えてくれる佳作だ。


 
104、神に選ばれし無敵の男(2003年)
          
<東宝東和試写室>         2003年5月13日鑑賞
                                  
 2003年5月14日記
     ・・・この映画はタイトルどおり、「神に選ばれし無敵の男」である無類の
       力持ちのユダヤ人ジシェを主人公に描いたもの。
        これに対比される人物が、1932年の、抬頭しつつあるナチス党の
       中枢部に入り込もうとするハヌッセン。
        ドイツ人とユダヤ人との確執と対立は、その後ヒトラー政権の登場に
       よって決定的となり、「ユダヤ民族の悲劇」が始まる。
        この映画は、その序章を「神に選ばれし無敵の男」を通して描いた、
       いかにも考えさせられる映画だ。
       「オカルトの館」のピアニストであるマルタ・ファーラが弾くべートーヴェンの
       ピアノ協奏曲第3番第2楽章が心にしみて美しい。 


 105、
発禁本 SADE(2003年)
        
<東宝東和試写室>               2003年5月13日鑑賞
                                     
 2003年5月14日記
       
・・・何とも刺激的なフランス映画によるサド文学の本格的な映画だ。
         原作は1994年、セルジュ・ブラムリー作の『寝室の恐怖』とのこと。
        1789年のフランス革命の直後、ロベスピエールによる「恐怖政治」
        の時代、同じ監獄ながら地上の楽園のようなサナトリウムに移送された
        マルキ・ド・サドは16歳の貴族の少女と知り合った。
        この少女もいつ処断されるかわからない身。
        サドの発禁本を読み、「性の悦び」を知りたいと切望する少女に対して、
       サドは逞しい身体をもつ庭師を・・・。そして自らも・・・。
    

 106、 
ロスト・イン・ラ・マンチャ(2003年)
        
 <ヘラルド試写室>              2003年5月14日鑑賞
                                   2003年5月15日記

      ・・・構想10年、製作費50億円をかけた「鬼才」テリー・ギリアム監督の
        『ドン・キホーテを殺した男』の撮影は2000年9月に開始されたが、
       相次ぐトラブルにより、わずか6日間で頓挫してしまった。
       『ロスト・イン・ラ・マンチャ』は、この頓挫した『ドン・キホーテ』の
       製作現場を描いた映画。同じく撮影現場をターゲットに描いた
       深作欣二監督の名作『蒲田行進曲』と対比すれば面白い。


 
107. キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン(2003年)
                                    
 2003年5月18日鑑賞
                                     
2003年5月19日記
      ・・・パイロットの制服に身を固め、次々と偽造小切手を現金化していく天才
       詐欺師ディカプリオ。これは1960年代の実話を犯人の自叙伝に基づき、
       映画化したものだ。犯罪の暗さを見せず、明るく、楽しく、カッコよく(?)
       ディカプリオの活躍を描く。トム・ハンクスとの追跡劇は面白いが、作品の
       出来は今ひとつか・・・。


 108. 花の紅天狗(2003年)
                                    2003年5月18日鑑賞
                                 2003年5月21日記
         ・・・劇団☆新感線によるパロディミュージカルという触れ込みだが、
           歌と踊りそして出演者は一流。決して、劇団四季の正統派
           ミュージカルだけがミュージカルではないことがよく分かった。
           何の予備知識もなく観たものの、十分満足できる出来。
           時々はこういう「変わった出し物」にも行かなければ・・・。

 109. アルマーニ(2003年)      
        <東映試写室>              2003年5月20日鑑賞
                                2003年5月21日記
      ・・・シャネルなどと並ぶ世界的ファッションデザイナーのジョルジオ・
        アルマーニの人物像を描いた異色のドキュメント映画。
        40歳から会社をおこし、わずか25年間で「アルマーニ帝国」を築き
        上げた
男の人物像は果たして実像か・・・?

 110. A SNAKE OF JUNE 六月の蛇(2003年) 
         <東映試写室>              2003年5月21日鑑賞
                                 2003年5月22日記
        ・・・『六月の蛇』とは何とも思わせぶりなタイトル。テーマはエロス。
         そして第59回ベネチア国際映画祭で審査員特別大賞を受賞
         
した作品だ。
         塚本晋也監督が脚本、撮影監督、美術監督、編集を兼ねた上、
         ストーカー男として出演までしている。
         素晴らしいのは主演の黒沢あすか。一気に人気沸騰か・・・。
         モノトーン、スタンダードサイズのスクリーンが美しい。


 111. ブラック・ダイモンド(2003年)
                                  2003年5月25日鑑賞
                                  2003年5月26日記
       ・・・これは「ブラック・ダイヤモンド」をめぐる痛快活劇。
         筋書きなどは多少どうでもいい。
         ブルース・リー、ジャッキー・チェンに続くカンフースターである
         ジェット・リーのカンフーアクションは実に痛快。
         ストレス解消にはもってこいだが・・・。


 112.  ハンテッド THE HUNTED(2003年) 
                                  2003年5月25日鑑賞
                                  2003年5月26日記
       ・・・この映画は『トラッカー』という原作に基づいたもの。
        トラッキングとは「動物や人の足跡を追って、自然や環境を観察する
       こと」であり、この技術によって原作者のトムは多くの遭難者の保護に
       成功した。
    
    かつて師弟であった特殊任務につく2人の男が、追う側と追われる側
       に分かれ、「カリ」と呼ばれる実戦型格闘技で サバイバルゲームを
       展開する。ハラハラドキドキの本格的追跡ドラマは十分楽しめる。


 
113. めぐりあう時間たち(2003年)
                                   2003年5月27日鑑賞
                                   2003年5月28日記
     ・・・ニコール・キッドマンが念願のアカデミー主演女優賞を獲得した作品。
       1923年、1951年、2001年という異なる3つの時代で3人の女たち
       それぞれの1日を描いたもの。それを結ぶ軸は、イギリスの女流作家
       ヴァージニア・ウルフが書いた『ダロウェイ夫人』。地味で難しい映画だが、
       奥深い。しかしその理解のためにはかなりの勉強が不可欠。

 114. エデンより彼方に(2003年)
         <ヘラルド試写室>              2003年5月28日鑑賞
                                   2003年5月29日記
      ・・・1950年代の「古き良きアメリカ」の上流家庭における
        理想的な「良妻賢母」をジュリアン・ムーアが演ずる。
        何の不自由もなく幸せいっぱいの家庭のはずだったが、
        夫が持っていたある「秘密」、そしてヒロインと黒人男性との
        心の交流が悲劇を引き起こす。考えさせられることが多い名作だ。

 115. トーク・トゥ・ハー talk to her(2003年)
           <ヘラルド試写室>            2003年5月28日鑑賞
                                   2003年5月29日記
      ・・・昏睡状態となり眠り続けるバレリーナの世話をし、
        4年間ずっと語りかけたのは看護士。
        同じく昏睡状態となった女闘牛士を見守る恋人。
        いつしか2人の男の間には友情が。
        そして昏睡状態のバレリーナを目覚めさせたのは、
        看護士の盲信的な愛だったが・・・。

 116. 裁判員ー決めるのはあなた(2003年)
                               2003年6月1日鑑賞
                               2003年6月2日記
      ・・・この映画は日弁連が「裁判員制度」の啓蒙のために
        制作したモノ。殺人事件を素材に、7人の裁判員と石坂浩二
        扮する裁判長が尽くす「評議」は『12人の怒れる男』ばりの
        スリリングなもの。こんな理想的な評議ができれば
        「裁判員制度」は当然OKだが・・・。
        国民必見の学習映画に仕上がっていることは間違いなし。


 117. エニグマ(2003年)
                              2003年6月1日鑑賞
                              2003年6月2日記
      ・・・ドイツ軍が誇る暗号システムである「エニグマ」のコードが
        突然変更された。これを解読できなければ、大西洋を横断する
        大輸送船団はドイツのUボート軍団の餌食だ。暗号解読と
        歴史上に隠された大事件の秘密をめぐって繰り広げられる
        知能戦は圧巻。第1級のおすすめ作品だ。

 118. デッドコースター(2003年)
        <ヘラルド試写室>            2003年6月3日鑑賞
                                2003年6月4日記
    ・・・この映画のテーマは死の予知能力。ハイウェイで悲惨な事故が発生。
      自分の車も巻き込まれて、お陀仏・・・。しかし、これは「予知能力」によって
      見えた状況だった。「死に神」によって指定された死の順番を「解除」
      しなければ・・・。面白いテーマとド派手なデッド・コースターだが・・・。


 119. ムーンライトマイル(2003年)
   
       
 <試写会>                 2003年6月5日鑑賞
                                 2003年6月6日記
      ・・・結婚式の数日前に婚約者が殺された。残された彼は、花嫁の父親の
        事業に参加し、母親を慰め、家族になりきろうとした。しかし・・・
        そこには隠された真実があった

        名優たちが見せる久しぶりの人間ドラマ。


 120. ザ・コア(2003年) 
                                2003年6月8日鑑賞
                                2003年6月9日記
      ・・・地球上の磁場は地球の外核における「対流運動」が生み出している。
        この「対流運動」が止まったら・・・。
        そんな「サイエンス・フィクション映画」を、地球滅亡の危機
        に立ち向かうプロフェッショナルたちが熱演している。
        筋書きはわかっていても、つい興奮・・・。

 121. スパイ・ゾルゲ(2003年) 
                                 2003年6月15鑑賞
                                 2003年6月16記
     ・・・1945年8月15日の敗戦を、14歳の時に迎えた軍国少年であった
       篠田正浩監督が、戦争を通じて、日本とは?日本人とは?を問う最後の
       作品。今でも真相は明らかになっていない複雑なゾルゲ事件とゾルゲへの
       協力者尾崎秀実の人間像を、1930年代の日中戦争と日米開戦に至る
       激動の時代の中で見事に描き出している。
       年配の観客が多いが、是非若い人たちに観てもらって、「あの時代」を語る
       格好の素材として欲しい。

 
122. ALIVE(2003年)
       <東宝・東和試写室>           2003年6月24日鑑賞
                                2003年6月25日記
      ・・・漫画家高橋ツトムがコミック誌に連載していた原作を、
        目下最も注目されている北村龍平監督が映画化したもの。
        死刑囚を主人公としたシリアスなテ−マなので、期待したものの、
        「隔離」、「実験」、「魔女」、「異次物」などサッパリわからない。
        いろいろな「対決」が出てくるものの、退屈このうえない。
        『あずみ』(03年)で、ものすごいエンターテイメイト作品をつくった
       北村監督もサッパリだ・・・。

 
123. ゲロッパ!(2003年)
       <東宝・東和試写室>            2003年6月24日鑑賞
                                 2003年6月25日記
     ・・・これは面白い。西田敏行は『釣りバカ日誌』だけの役者じゃない。
       すごい役者。そして、元「ザ・タイガース」の岸辺一徳もいい。
       また、健気に生きる娘を演ずる常盤貴子は最高。バカバカしい映画だと
       思いつつ見始めたものの、途中からは笑いと思わず涙が・・・。
       こんな映画大好き!


 124.ドリームキャッチャー(2003年)
                                  2003年6月26日鑑賞
                                  2003年6月28日記
     ・・・メイン州の雪に覆われた深い森。
       そこに1つの秘密を共有している4人の男たちが集まってきた。
       しかし、この男たちは次々と不吉な出来事に出会い、1人また1人と・・・。
       「見せる恐怖」をふんだんに展開する「正統派」のホラー映画。
       赤い痣、細菌、エイリアン・・・それだけでも恐い上に、途方もない
       化け物が・・・。私は恐さに目を開けられないまま、途中退場。
       やっぱり映画は楽しい方がいい・・・。


 125.北京ヴァイオリン(2003年)
                                 2003年7月6日鑑賞
                                 2003年7月7日記
     
・・・いわゆる中国の「第5世代」監督の旗手である陳凱歌(チェン・カイコー)
       監督も今や50歳。『さらば、わが愛/覇王別姫』、『始皇帝暗殺』、
       『キリング・ミー・ソフトリー』に続く最新作は、ふるさと中国での
       ヴァイオリンの天才少年を主人公としたもの。
       父子のストーリー、師弟のストーリー、そしてまたいかにも
       近代中国らしく(?)、パパに貢がせるきれいでリッチなお姉さんも
       絡ませたよくできた感動作。
       チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲(チャイ・コン)がメインだが、
       それ以外の音楽も最高。
       国際コンクールへの出場権を棄て、北京駅で涙の熱演をする主人公。
       出生の秘密を背景とした、この最後の北京駅のシーンでは、
       涙がどっと溢れてくること間違いなし。もう最高のおすすめ映画です。


126.名もなきアフリカの地で(2003年)
        <ヘラルド試写室>             2003年7月9日鑑賞
                                 2003年7月10日記
     
・・・ナチスによるユダヤ人迫害を見通して、母国ドイツを逃れてアフリカの
      ケニアで生活する夫婦。
       その娘レギーナは、そんな困難な時代にあってもケニアの大地の中にあ
      って、たくましく育っていった。
       ベストセラーとなった自叙伝小説を映画化し、第75回アカデミー賞最優秀
      国語映画賞を受賞した作品。
       画面の美しさとスケールの大きさ、そしてみずみずしいレギーナの成長ぶり
      には感動するが、夫婦の気持ちの描き方には、もうひと工夫欲しかった・・・。

127.サハラに舞う羽根(2003年)
        
<試写会>                 2003年7月10日鑑賞
                                 2003年7月11日記
    ・・・美しいタイトル。そしてアフリカの砂漠での迫力あるイギリス軍とエジプト
      反乱軍との戦闘シーンは見どころタップリ。白い羽根とは臆病者を表す
      不名誉なシンボル。出動命令が下った翌日、除隊申請を出した主人公には
      当然のように親友や恋人から白い羽根が送りつけられてきた。
      自分はなぜ戦争に行くことを拒んだのか、そして反乱軍との厳しい
      戦いに臨む親友たちはどんな運命をたどるのか?美しい恋人との
      婚約は・・・?
      面白いテーマだが、インド人監督シェカール・カプールはこれを十分に
      説得力を持って描ききっておらず、消化不良の不満が残る。

128.コンフェッション(2003年)
    
<ヘラルド試写室>                2003年7月11日鑑賞
                                 2003年7月16日記
     ・・・1970年代に実在した人気プロデューサーのチャック・バリス。
       彼が企画した「デート・ゲーム」は日本の人気番組「パンチDEデート」の
       原形だ。このチャック・バリスが裏の人生ではCIAの秘密工作員として
       何人もの暗殺を実行した、というのがチャック・バリスの自叙伝「危険な
       心の告白(コンフェッション)」。ホンマかいな・・・?
        こんな原作の映画化は難しいだろうが、結構面白かった。しかし、最後は
       「疲れて失意のどん底に・・・」というのも十分頷ける。
       

129  永遠のマリア・カラス(2003年)
      
<ヘラルド試写室>              2003年7月11日鑑賞
                                 2003年7月14日記

     ・・・20世紀最大のソプラノのオペラ歌手、マリア・カラスは51歳での
      日本公演をラストに事実上引退した。1923年生まれのマリア・カラスの
      生誕80周年を記念したこの映画は、単なる自叙伝ではなく、そこから
      マリア・カラスが歌劇『カルメン』の主役にチャレンジするというストーリーを
      作り上げた。マリア・カラスのソプラノの美しさと歌劇『カルメン』の舞台の
      面白さを十分に堪能させてくれる音楽映画だ。

130.マトリックス・リロ−デッド(2003年)
                                 2003年7月12日鑑賞
                                 2003年7月14日記
     ・・・今、若者に大人気の「マトリックス」。
       コンピューター文字が流れる中、複雑なストーリーが展開される。
       しかし、この映画の何が面白いのか、私にはサッパリわからない。
       「売りモノ」の格闘シーンやスーパーマン並みの超人力も
       バカバカしいと思えてしまうが・・・。
       思わせぶりなラストで次作への期待をもたせているものの、
       果たして第3作も同じように「成功」するのだろうか?


131.バトル・ロワイアルU/鎮魂歌(レクイエム)(2003年)
                                 2003年7月13日鑑賞
                                 2003年7月14日記
     ・・・深作欣二監督は撮影途中で倒れたが、息子の健太氏がその遺志を
      継いで、パートUが完成した。楽しみに観た。しかし結果は・・・?
      残念ながら大きく期待はずれ!
      七原秋也たちテロリストの活動が何も描かれていないため、背景事情
      がサッパリわからない。 わかるのは「戦艦島」で延々と続く銃撃戦のみ。
      「わめき声」が続き、その合間では、わかったようなわからないような
      「議論」。ちょっと「薄っペラ」すぎるのでは・・・?


132.アメリカン・アウトロー(2003年)
                                 2003年7月17日鑑賞
                                 2003年7月19日記
     ・・・時代は1860年代。南北戦争は南軍の敗北で終わった。
       勝利した北軍は権力にまかせて、南部ミズ−リ州の農民から
       タダ同然で土地を買収して、大陸横断鉄道の建設に乗り出した。
       これに反抗したのが南軍の生き残りジェシー達だ。
       彼らは鉄道建設による土地買収に対抗するため、
       白昼堂々と銀行強盗をくり返した。
       アウトロ−ながら、今日まで語り伝えられている彼らの活躍を描く
       久しぶりに観た単純明快な西部劇。たまにはこういう映画もオススメ。


133.トエンティマン・ブラザーズ(2003年)
                                 2003年7月21日鑑賞
                                 2003年7月22日記
     ・・・長男をリーダーとする3人兄弟の強盗団とこれを手引きする悪徳弁
       護士。アリバイづくりのためには刑務所暮らしも必要。
       長男の妻は金髪美女だが、金も男も欲しい魅力的な悪女(?)
       マイナーな映画館でのオーストラリア映画だが、一流の出演者をそろ
       えた楽しいおすすめ活劇だ。

134.HERO(英雄)(2003年)
     
<試写会>            2003年7月19日鑑賞
                         2003年8月17日鑑賞
                         2003年8月18日記
   ・・・秦の始皇帝暗殺(未遂)事件は、『史記・刺客列伝』に記されて
     いる歴史的な事実。これをいち早く映画化したのが
     中国第5世代監督の陳凱歌(チェン・カイコー)の『始皇帝暗殺』だが、
     同期生の張藝謀(チャン・イーモウ)はこれと全く違う視点からこの素材
     を映画化した。
     チャン・イーモウが「初めて世界マーケットでの驚異的な成功を狙って
     つくった」と公言しているように、東の『マトリックス』、西の『HERO(英雄)』
     と称されて若者にも大人気。その色彩や衣装の美しさは息をのむほど。
     しかし若者には勉強が必要!
     紀元前200年の始皇帝暗殺(未遂)事件を、「無名」という刺客を
     「HERO」として取りあげたこの映画から何を学ぶのか?
     真剣に考えてみよう。映画ファン必見の作品。

135.バリスティック(2003年)
      <ヘラルド試写室>               2003年7月22日鑑賞
                                 2003年7月23日記
     ・・・『Fah』で大ブレイクしたカオス監督が『チャーリーズ・エンジェル』
       で大ブレイクした中国系ハリウッド女優ルーシー・リューを主役と
       して起用した大活劇。
       銃や火器での大アクションと棒術、マーシャル・アーツでの格闘技など
       見せ場は盛りだくさん。理屈抜きで楽しめる大活劇だ。

136.セクレタリー(2003年)
                                 
2003年7月23日鑑賞
                                 
2003年7月23日記
     ・・・セクレタリーとは秘書のこと。
       自傷癖のある内気な女の子が、勇気を出してやっと「秘書」の仕事に
       就いたのは43才の独身エリート弁護士の事務所。
       「主従関係」にある2人の間にはいつしか愛情が・・・。
       これだけならよくあるパターンだが、本作品における味付けがすごい。
       ヘタをすると変態(?)になりそうな「愛情表現」を芸達者な2人の
       主人公が見事に演じている。
       男性の弁護士先生には特におすすめ・・・。

137.チャーリーズ・エンジェル フルスロットル(2003年)
                                 
2003年7月24日鑑賞
                                 
2003年7月26日記
    ・・・賢くて美人、スタイルがよくてセクシー、そして男勝りの格闘技、
      こんな3人のエンジェルたちの活躍を描く『チャーリーズ・エンジェル』の
      第2作。理屈は不要。ストーリーも不要(?)。
      ナタリー、アレックス、デュランの3人のエンジェルたちの魅力に加えて、
      今回は、先輩エンジェルとして、何とデミ・ムーアが登場。
      40歳とは思えないすばらしい肢体は見モノだよ・・・。

138.ターミネーター3(2003年)
                                  2003年7月27日鑑賞
                                  2003年7月28日記
   ・・・アーノルド・シュワルツェネッガーの当たり役のターミネーターが
     12年ぶりに戻ってきた。56才のシュワちゃんは相変わらずの「タフマン」
     ぶりで究極の殺人マシーンTーXと対決する。
     しかしTーXの方がスピード・パワー・知性において性能が上だから
     シュワちゃんの苦労は大きい。複雑なストーリーは横において、
     肉弾アクションとカーチェイスを楽しめばいい。
     しかし、マナーの悪い若いヤツらと一緒に観るのはかなわんなー。


139.春の惑い(小城之春)(2003年)
                              2003年8月1日鑑賞
                              2003年8月1日記
    ・・・1993年『青い凧』で東京国際映画祭の東京グランプリを受賞した
      田壮壮(ティエン・チュアンチュアン)監督の10年ぶりの作品だが、
      何とこれは1948年の費穆(フェイ・ムー)監督の『小城之春』の
      リメイク版。
       抗日戦争が終わった1946年の春、蘇州の小さな村に住む、倦怠期
      にある旧家夫婦の前に現れた夫の旧友はかつての妻の恋人だった!
       こんな3人の心の動きを丹念に表現するこの映画は、今風の映画とは
      全く異質だが、かえってそれが新鮮!ベッドシーンはもちろんキスシーンの
      1つもないものの、大人の心理ドラマを十分に堪能できる作品だ。

140.パイレーツ・オブ・カリビアン (2003年)
                               2003年8月3日鑑賞
                               2003年8月4日記
    ・・・17世紀のカリブ海を舞台に展開される海賊たちを中心とした夢とロマン
      の大活劇。ストーリーの基本は最後の「一枚の金貨」。この金貨を探し
      出さない限り、呪われた海賊たちが人間に戻ることはできないのだ。
       第1のポイントは、海賊船ブラックパール号の現船長バルボッサと元船長
      ジャックとの確執。そして第2のポイントは、金貨を持っていたため海賊に
      連れ去られた総督の娘エリザベスと彼女を救出する一念に燃える若者
      ウィル・ターナーとの恋とアクション。
       2時間23分の間、決してあきることなく、冒険とアクションを楽しむことが
      できる。こんな映画は超おすすめだ。


141.マイ・ビッグ・ファット・ウェディング (2003年)
                                2003年8月5日鑑賞
                                2003年8月6日記
    ・・・30歳のギリシャ系のさえない女性にギリシャ彫刻のような顔立ちの
     ハンサムな「王子」様からの求愛だが、問題は彼が「非ギリシャ系」であること。
     「ギリシャ人の血を誇る」頑固な父親は、絶対にそんな男性を受け入れ
     ない・・・。しかし愛は勝つ!
     主演女優ニア・ヴァルダロスが自らの体験をもとに脚本を書き、
     トム・ハンクスが映画化権を買い取ったものだが、低予算で大ヒット!
     ハリウッド映画のあり方に一石を投じた、楽しい良心作だ。


142.トゥームレイダー2(2003年)
        <試写会>                   2003年8月8日鑑賞
                                  2003年8月9日記
  
 ・・・今ハリウッド映画では『チャーリーズ・エンジェル』をはじめ、アクション・
     ヒロイン映画が花盛りだ。『トゥームレイダー』のヒロインであるララ・クロフト
     は考古学者で英国の貴族の娘。このキャラにはまり込み、美貌のみならず、
     強靱な「マッスル・レディー」を誇るのは、アンジェリーナ・ジョリー。
     「パンドラの箱」をめぐるストーリーはどうでもいい・・・?
     ただアンジェリーナ・ジョリーの活躍を楽しもう。


143.ハルク(HULK)(2003年)
                                   2003年8月10日鑑賞
                                   2003年8月11日記

  
   
・・・ハルク(巨人)は、アメリカン・コミック誌の「ヒーロー」だが、
      その出生には「原爆実験」、「放射能」、「突然変異」という「負の遺産」を
      背負っている。これは日本が生んだ怪獣「ゴジラ」と同じだが、
      ハルクは人間が変身するものだから、人間味タップリ。
      緊張
とリアリティのある前半のストーリー展開から、後半は突然
      「ハルク」のマンガ性が突出・・・。でもまあ仕方ないか

      楽しみ方はいろいろだろうから・・・。


144.世界一団の博物館(2003年)
                                   2003年8月9日鑑賞
                                   2003年8月12日記
   ・・・全然ストーリーも分からず、劇団も役者の名前も知らない演劇だが、
     興味本位で出かけてみた。物語は複雑怪奇。
     3つの博物館での3つのストーリーが錯綜する。
     そして一貫して狭い舞台上で走り回り、逃げ回るドタバタ劇。
     キーワードは「同級生」だが、ちょっと凝りすきか・・?
     もっとも、若い役者諸君の頑張りには拍手!


145.激動の昭和史 沖縄決戦(2003年)
                                   2003年8月12日鑑賞
                                   2003年8月13日記
   ・・・敗戦直前の沖縄決戦。そこでは軍人10万人の他、県民の
     3分の1にあたる15万人が死亡した。
     岡本喜八監督が、その沖縄決戦を史実に基づき描いた1971年の
     東宝オールスターによる2時間29分の大作。
     30年を経た今も若者に観せたい映画だ。私の8・15はいつも
     「あの戦争」を考えたい。


146.シモーヌ(2003年)
      <ヘラルド試写室>                 2003年8月15日鑑賞
                                   2003年8月16日記
   ・・・「完全無欠」の女優「シモーヌ」の生みの親はアル・パチーノ演ずる、
     今は「落ち目」のタランスキー監督。
     「シモーヌ」は一躍世界の人気モノ。そしてアカデミー主演女優賞を受賞。
     しかし、CG合成から生まれた「シモーヌ」は誰もホントに見たことがない・・・。
     そのため予想もつかない展開が・・・。
     こんなオシャレなハリウッド映画大好き!


147.赤い部屋の恋人(2003年)
                                  2003年8月15日鑑賞
                                  2003年8月17日記
   ・・・ネット長者の孤独な若い男が、ストリッパーに恋をした・・・。
     「ビジネス」と割り切っていたはずの女も、3日間の旅行の中で男の優しさに
     惹かれ、心の中の矛盾が次第に大きくなっていった。現代人の孤独と
     不毛な恋愛をテーマに描いたフランス映画のような官能的な恋愛モノ。
     性的描写の生々しさや過激な言葉などエロティックな魅力も十分。
     マイナーな映画館でのマイナーな作品だが、
     恋愛経験豊富(?)なオジサンにはおススメだ。


148.ライフ・オブ・デビッド・ゲイル(2003年)
                                  2003年8月18日鑑賞
                                  2003年8月19日記
   ・・・死刑制度の是非論をサスペンスタッチで描く社会派ドラマ。
     「殺人犯」の大学教授(ケビン・スペイシー)は、女性記者(ケイト・ウィン
     スレット)を指名し、死刑執行直前の3日間に彼が語る話をまとめることを
     依頼した。そこにあらわれる驚愕の事実とは・・・?執行された死刑は
     取り戻すことが不可能。そんな当たり前のことの重みがズッシリと・・・。
     法科大学院(ロースクール)の教材に格好の一作だ。

149.
くたばれ!ハリウッド(2003年)
        
<東宝試写室>              2003年8月19日鑑賞

                                 
2003年8月19日記
    ・・・1970年『ある愛の詩』、1972年『ゴッドファーザー』を製作し、
      斜陽のパラマウント映画を建て直したカリスマ・プロデューサー、
      ロバート・エヴァンズ。この映画はそんな彼の栄光と挫折を描き、
      そして今も現役第一線で働いている実像を描く自叙伝映画。
      自叙伝とはあまりいい趣味とは思えないが、「誰でも仕事をしている
      けどそれを楽しんでいる人はとても少ない。私は心から楽しんでいる。
      だから価値がある。」との言葉には同感。
      
150.インファナル・アフェア(2003年)
         <ヘラルド試写室>         2003年8月20日鑑賞
                              2003年8月20日記
   ・・・警察官のヤン(トニー・レオン)は、優秀なために「潜入者」としてマフィア
     の組織へ。逆に、ラウ(アンディ・ラウ)はマフィアのボスの信頼が厚いために、
     「潜入者」として警察組織へ。
     香港の2大俳優が全く逆の立場になって「対決」するスリリングな映画。
     最後には思わぬ結末が・・・。あなたは、ヤン派それともラウ派・・・?


151.ミニミニ大作戦(2003年)
                              2003年8月23日鑑賞
                              2003年8月25日記
   ・・・金塊奪取の構想を練り、パソコンを操り、爆弾を仕掛け、金庫を開ける
     技術をもつプロ集団の知能と技術のさえは見モノ。
     そして重さ1トン、3500万ドルの金塊奪取作戦に「ミニクーパー」が大活躍。
     地下鉄の階段を駆け降り、地下鉄構内を疾走するミニクーパーに拍手。

152.宝塚歌劇 雪組公演
      ミュージカル・プレイ「Romance de Paris」
      レビュー・ファンタスティーク「レ・コラージュ」(2003年)

                              2003年8月24日鑑賞
                              2003年8月25日記
    ・・・オペラ『アイーダ』をもとにした『王家に捧ぐ歌』を観る予定が、
      ちょっとした手違いでパリを舞台にしたロマンス劇に変更。
      「感動作」とはいかなくとも、単純に歌と踊りを楽しみながら、予備知識
      がなくともわかるストーリーがありがたい。
      久しぶりに観た大階段にも拍手。

153.10日間で男を上手にフル方法(2003年)
                              2003年8月28日鑑賞
                              2003年8月29日記
    ・・・ちょっと手のこんだ「男と女のラブゲーム」だが、正統派ロマンティック・
      コメディらしく、無事にハッピーエンド。
      面白いタイトル通りの筋書きだが、果たして「10日間で男を上手に
      フルこと」は本当にバクチの対象となるのか・・・?
      ケイト・ハドソンは実にキュートではまり役。
      今後、『メラニーは行く!』(2003年)のリース・ウィザースプーンとの
      ロマンティック・コメディの女王メグ・ライアンの跡目争奪戦が見モノ。

154.天使の牙(2003年)
                              2003年8月31日鑑賞
                              2003年9月1日記
   ・・・ハードボイルド作家大沢在昌が最も映像化を望んでいたベストセラー
     小説『天使の牙』を、美人モデル佐田真由美を主役に大抜擢して映画化。
     脳移植によって二人の人間が合体し新たに誕生したアスカは、真実の愛を
     貫くことが出来るのかというテーマが面白い。 
     他方、悪の組織と警察の組織の「対決」には芸達者な役者が勢ぞろい。
     もっとも、美女二人のインパクトだけで十分な説得力あり・・・。 


155.S.W.A.T.(2003年)
     <試写会>                  2003年9月4日鑑賞
                              2003年9月5日記
    ・・・「S.W.A.T.」とは、Special Weapons And Tactics。
      すなわち、「特殊な武器と戦術」で、「立てこもり」事件などに立ち向かう
      特殊部隊のこと。国際指名手配の麻薬王の「俺を逃がしてくれた奴に
      1億ドル払う」という宣言が、マスコミのライブ取材で流れたため
      その護送は大変。クビにされた元「S.W.A.T.」隊員との息つまる
      攻防戦は見どころタップリ。
       「S.W.A.T.」の活躍を真正面から描いた痛快活劇だ。


156.陰陽師U(2003年)
    <東宝試写室>             2003年9月5日鑑賞
                            2003年9月6日記
    ・・・ご存知、野村萬斎がカッコいい安倍清明を演ずる陰陽師シリーズの第2弾。
      今回は大和国と出雲国の対立がテーマ。アマテラスとスサノオという
      日本人なら誰もが知っている日本神話をうまく使って、奥の深い、面白い
      ストーリーに仕上げている。パートVにも期待がもてる。


157.阿修羅のごとく(2003年)
    <東宝試写室>             2003年9月5日鑑賞
                            2003年9月6日記
   ・・・有名な向田邦子の原作を森田芳光が今あえて監督したもの。
     大竹しのぶ、黒木瞳、深津絵里、深田恭子の4人姉妹の配役、そして
     その父親仲代達矢、母親八千草薫の配役は絶妙。
     女は阿修羅な生き物。父親の「浮気」事件をきっかけに噴出する
     4人姉妹の阿修羅性とそのそれぞれの「お相手」との心の動きの描写は
     見事のひとこと。2時間15分と多少長いが、こんな丹念な描き方はあまり
     見たことがない。ドッと涙する感動作ではないが、しんみり、じっくり感動できる
     オススメの作品だ。


158.完全なる飼育 秘密の地下室(2003年)
                            2003年9月5日鑑賞
                            2003年9月6日記
     ・・・タイトルだけ見ればポルノ映画のようだが、れっきとしたシリーズものの
       第4作。現実の女子高生誘拐監禁事件を題材とした松田美智子の原作
       は、監禁した中年オジサンが示すやさしさによって、監禁された
       女子高生との間に親密感や愛情さえ湧いてくるというストーリー。
       まさに『完全なる飼育』というタイトルがピッタリ。
       R-15指定だが、エッチ度は低いので、その方面はあまり期待せず、
       ストーリーの面白さ(?)を味わう方がいいだろう。


159.猿飛佐助〜一期は夢よただ狂へ〜(2003年)
                            2003年9月6日鑑賞
                            2003年9月8日記
    ・・・劇団「そとばこまち」が『猿飛佐助』を初演したのは1981年。
      安田光堂原作のこの作品は、この劇団の「伝家の宝刀」だ。
      それを今回再々演。滅びゆく豊臣家と大阪城という激動の時代の中、
      真田十勇士のメンバーである由利鎌之助、霧隠才蔵、根津甚八が
      語る人間論、人生論がテーマ。出雲の阿国を登場させて、
      複数の男性との恋愛関係図を浮かびあがらせたのも面白い。
      「ギャグ」の出しすぎ!の感はあるものの、登場人物のキャラクターの
      面白さは物語に深みを与えている。

160マグダレンの祈り(2003年)
     
<東映試写室>             2003年9月9日鑑賞
                             2003年9月10日記
   ・・・「堕落した」女性や娼婦のための避難場所、としてアイルランドのダブリンに
      設けられた、あたかも「女性刑務所」のようなマグダレン修道院の内幕を、
      3人の主人公を通じて描いた衝撃作品。ヴァチカンを激怒させながらも、
      2002年ヴェネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞したもの。宗教とは?
      キリスト教とは?修道院とは?を考え、勉強することが不可欠・・・。


161リーグ・オブ・レジェンド 時空を超えた戦い(2003年)
     <東宝試写室>          2003年9月9日鑑賞
                         2003年9月10日記
    ・・・有名な冒険小説『ソロモン王の洞窟』や『海底二万里』の主人公や
      トム・ソーヤー、透明人間など7名が結集し、世界大戦の勃発を狙う
      Mことファントムと対決する。
      向かうはベニス。ヨーロッパ列強による極秘の和平会議阻止を狙う
      ファントムをたたくため、潜水艦ノーチラス号に乗って・・・。
      夢のような荒唐無稽(?)なストーリーもまた楽しいもの・・・?


162アイデンティティー(2003年)
     <ソニーピクチャーズ試写室>     2003年9月11日鑑賞
                             2003年9月11日記
    ・・・「全米に衝撃を走らせた、ミステリアスな罠」という宣伝文句は、決して
      誇大ではない!大雨、洪水の中、一軒のモーテルに集まった10人の
      男女の悲劇と明日死刑執行を迎える多重人格者の無罪を証明する
      日記・・・。1時間30分という短い時間だが、緊張の連続。
      これぞ「サイコ・サスペンス!」という最高の映画だ。


163聖の青春(2003年)
                             2003年9月13日鑑劇
                             2003年9月16日記
    ・・・羽生善治七冠王に対等か、それ以上の戦いを見せた天才棋士村山聖の
      29年という短い人生をうたいあげた大崎善生の原作待望の舞台化!
      それなりにうまくまとめてはいるものの、あの坂田三吉と関根名人との
      対決、そして女房の小春との愛を描いた北条秀司の戯曲『王将』の出来には
      ほど遠い。なぜ谷川浩司や羽生善治が登場しないのか!
      なぜ男が生命を賭けた将棋の厳しさをもっと表現できないのか!と残念。
      また、棋譜を読む声が突然止まる中で死亡した聖の「死にザマ」について
      も、もっと生々しく描いてほしかった。今後の脚本の練り直しに期待・・・。


164閉ざされた森(2003年)
                             2003年9月14日鑑賞
                             2003年9月16日記
    ・・・ハリケーンのさなか、パナマ奥地のジャングルという「閉ざされた森」
      の中での訓練中におこった鬼軍曹殺害事件。生存者は2人だけ。
      その尋問に見事な冴えを見せるジョン・トラボルタ。しかし証言は二転、三転。
      事実関係は混迷を極めていく。この謎解きは至難のわざ。
      そして最後にはアッと驚くドンデン返し。これぞ謎解きゲームの最高峰、
      これぞミステリー、と絶賛できるおすすめ作品だ。


165座頭市(2003年)
                               2003年9月21日鑑賞
                               2003年9月22日記
   ・・・ご存知北野武監督が自ら主演した金髪の座頭市が、第60回「ベネチア国際
     映画祭」のコンペティション部門で銀獅子賞(監督賞)を受賞した。
     特に気は進まないものの一応観ておかなければ・・・と思って
     劇場に足を運んだが、結構上出来。もっとも勝新「座頭市」との比較は無意味。
     しかし、座頭市は本当に盲目・・・?


166ドッペルゲンガー(2003年)
      <東宝東和試写室>             2003年9月25日鑑賞
                                2003年9月26日記
    ・・・ドッペルゲンガーとはドイツ語の「Doppelganger」。自分自身の姿を
      自分で見る幻覚の一種。自己像幻視。そしてドッペルゲンガーを
      見たものは数日のうちに必ず死ぬといわれている。
      役所広司が、死の影をちらつかせる自らの分身ドッペルゲンガーとなって
      初の1人2役に挑戦。お相手は、あの大人気女優ながら映画初出演の
      永作博美。人間性の奥深い面に踏み込みながらもコミカルな面を
      うまく取り入れた秀作。2003年10月2日からの第8回釜山映画祭(韓国)
      でのオープニング上映も決定。大いに期待される・・・。


167ドラゴンヘッド(2003年)
                                2003年9月28日鑑賞
                                2003年9月29日記
    ・・・望月峯太郎原作の人気コミックの映画化。
      「売り」は「世界の終わり」を表現するためのウズベキスタンでの全編ロケ。
      一面白い灰に覆われた荒涼たるスクリーンは、美しいし、廃墟となった
      まちのリアルさもグッド。しかし、ストーリーがワンパターン。
      SAYAKAも熱演しているが・・・。

168.シェフと素顔と、おいしい時間(2003年)
                                2003年10月5日鑑賞
                                2003年10月6日記
    ・・・主人公は恋人から逃げる女と恋人を追いかける男。こんな二人が
      悪天候のため足止めを食らったパリのシャルル・ド・ゴール空港で
      みせる男女の愛の機微。何ともおシャレなフランス版ロマンティック・
      コメディだ。邦題は原題とは全く違うが、実にうまくつけたもの。
      その意味は映画を観ればよくわかる・・・。

169.クジラの島の少女(2003年)
                                2003年10月5日鑑賞
                                2003年10月6日記
    ・・・ニュージーランドのマオリ族に伝わる勇者伝説・・・。
      それは今から一千年前、クジラに乗ってハワイキからきた勇者パイケアの
      物語だ。マオリ族の族長は男子によって承継されてきたが、パイケアと
      名付けられた主人公は女の子。その誕生を喜ばれなかった「クジラの島の
      少女」は、不思議な能力を見せ、強いリーダーシップを発揮していく。
      多くの映画祭で「観客賞」を独占したことが十分うなづける感動作。

170.キューティ・ブロンド ハッピーMAX(2003年)
       <試写会>                  2003年10月7日鑑賞
                                2003年10月9日記
   ・・・ご存知リーズ・ウィザースプーンの出世作『キューティ・ブロンド』
     のパートU。ピンク・ファッションに身を包んだキューティ・ブロンドの
     エル・ウッズが、今回は愛犬ブルーザーの母親(犬)を守るため、
     「動物実験禁止法(ブルーザー法)」の制定に向けて大奮闘。
     アメリカの立法システムは日本の「議員立法」のあり方と対比して、
     法学部やロースクールの学生必見の教材だ。それにしても、
     アメリカ連邦議会常任委員会における意見陳述や本会議における
     エル・ウッズの名スピーチは、さすがハーバード・ロー・スクール卒。
     このアメリカ流スピーチは日本の弁護士も見習わなくちゃ・・・。
              
産経新聞(平成15年10月18日朝刊・大阪府下版)
                       『That’s なにわのエンタメ』掲載あり
171.バッドボーイズ2バッド(2003年)
      <試写会>                   2003年10月8日鑑賞
                                2003年10月9日記
   ・・・マイアミ市警の敏腕コンビであるバッドボーイズのマーカス(マーティン・
     ローレンス)とマイク(ウィル・スミス)が麻薬王の密輸ルートを追って繰り
     広げる、何ともド派手なカーチェイスと銃撃戦。そのハイライト場面は一度
     ならず二度三度も・・・。二人の黒人コンビの機関銃のようなしゃべくりと
     ちょっとエッチなスラングの数々も見モノ。
     2時間26分という長編を見終わった後、「目がチカチカする・・・」との
     オバサンの声がなぜか印象的。ホントに、俺もああ疲れた・・・。

172.ポロック 2人だけのアトリエ(2003年)
      
<試写会>                   2003年10月10日鑑賞
                                2003年10月10日記
   ・・・1940年代のアメリカの天才アーティスト、ジャクソン・ポロックの44才の
     生涯と彼を支えた女流アーティスト、リー・クラズナーとの愛を描いた2000年
     公開の映画。天才女流彫刻家とロダンとの愛を描いた1988年の名作、
     『カミーユ・クローデル』を彷彿させる秀作。精神的不安定と飲酒癖(アル中?)
     は、天才の属性か・・・?「注ぎ手法」と「滴り手法」による抽象画がポロックの
     特徴だが、その良さを理解するのは少し難しい・・・。

173.28日後...(28DAYS LATER)(2003年)
                                 2003年10月13日鑑賞
                                2003年10月14日記
  ・・・「感染症」の恐怖!エボラ出血熱、SARS騒動を経験した今の人類
    にとって、この感染症という言葉ほど戦慄を覚える言葉はない。
    ロンドンでそんな恐怖が現実のものとなった!人っ子ひとりいないロンドンの
    街は不気味。感染は血液を媒介とするもの。感染者は狂暴化し、次々と
    人間を襲った。しかしもっと恐ろしいのは、人間の凶気。「生存者」として
    やっと「救出」された主人公たちを待っていた次の戦いとは・・・?

174.デブラ・ウィンガ−を探して(2003年)
      
                          2003年10月13日鑑賞
                                2003年10月14日記
 ・・・憧れの的であるハリウッド女優も、妻であり母であり、そして必然的に
   1年ごとに歳をとっていく。しかし全世界がハリウッド女優に求めるのは若さ、
   美しさ、そして華やかさ。そんな中、デブラ・ウィンガ−をはじめ多くの女優たちは、
   「仕事と家庭の両立」に悩みながら、それぞれ「自分の選択」をしてきた。
   そんなハリウッド女優34名に「仕事と家庭の両立」というテ−マでインタビュ−
   して、本音を語らせ、この映画をまとめあげたのは同じハリウッド女優の
   ロザンナ・ア−クェット。一流の女たちの本音はすごい・・・。
   特に1937年生まれのジェーン・フォンダの語りは圧巻!

175.藍色夏恋(2003年)
      
                          2003年10月13日鑑賞
                                2003年10月14日記
 ・・・17才の少女の初恋を瑞々しく描いた台湾映画。2年間かけたオーディションで
   見つけられなかったヒロインは、台北市の西門町でスカウトされた素人の高校生。
   ちょっと「硬い」演技が、複雑で微妙な心の動きを映して、お見事。
   「思春期」という大切な言葉をあらためて思い出させてくれる秀作だ。

176.月の砂漠(2003年)
                                2003年10月19日鑑賞
                                2003年10月20日記
   ・・・1964年生まれの若手、青山真治監督が『EUREKA(ユリイカ)』(00年)
     に続いて、2001年の第54回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に
     出品した作品。
     ITベンチャービジネスの旗手が、「成功」のかげで失った家族の絆の
     大切さを面白いキャラの登場人物たちを通じて、実に興味深いタッチで
     描いている。「立教ヌーベルバーグ」を特集した、産経新聞の「世界を翔ける
     日本映画の精鋭@〜D」(平成15年10月連載)を併せて読めば、
     一層興味深い。

177.たまゆらの女(ひと)(2003年)
                                2003年10月25日鑑賞
                                2003年10月27日記
  ・・・雲南省の昆明と四川省の重慶を結ぶ、片道10時間の「火車」による
   長距離恋愛の主人公は、あの匂うような美しさのコン・リー。
   詩人につくす彼女の愛とそんな彼女を想い続ける若い獣医。
   三者三様の心の葛藤が火車の旅を軸として、悩ましくかつ官能的に
   描かれる。『花様年華』と並ぶ、中国の現代版ラブロマンスの誕生に乾杯!
        
産経新聞(平成15年11月8日朝刊・大阪府下版)
                      『That’s なにわのエンタメ』掲載あり


178.ティアーズ・オブ・ザ・サン(TEARS OF THE SUN)(2003年)
                                2003年10月26日鑑賞
                                2003年10月27日記
  ・・・舞台は内戦下のナイジェリア。反乱軍の残虐さは目をおおうばかり。
   そんな中で下された命令は「女性医師リーナを救出せよ」だったが、
   命令が絶対か、それとも人間性が優先するのか、極限状態での選択が迫られた。
   リーナ医師と難民を連れた脱出劇だけの映画だが、
   『ティアーズ・オブ・ザ・サン』というタイトルには十分な説得力が・・・
   

179.ジャスト・マリッジ(2003年)
       <試写会>                  2003年10月28日鑑賞
                                2003年10月29日記
   ・・・最初の出会いでビビビ・・・ときた若い二人はたちまちゴールイン。
     しかし楽しいはずのハネムーンはトラブル続き。地獄のハネムーンと
     なった。「結婚まではいい関係だったのに・・・」と思っても後のまつり。
     さあ、二人の美男美女が演ずる楽しいロマンティック・コメディを理屈抜き
     で楽しもう。
   

180.山猫は眠らない2−狙撃手の掟−(2003年)
                                2003年11月5日鑑賞
                                2003年11月6日記
   ・・・超ロングランの人気マンガ『ゴルゴ13』の「お仕事」はスナイパー。
     また、スナイパーを主役として登場させた名作映画は、
     昔は『ジャッカルの日』(73)、そして最近は『スターリングラード』(01)。
     狙撃には集中が必要。そこで思わず観客も身を乗り出してスクリーンに
     集中・・・。「狙撃手モノ」と「潜水艦モノ」は共通点があって面白い。
     さて本作は・・・?


181.キル・ビル〜KILL BILL〜Vol.1(2003年)
                                2003年11月7日鑑賞
                                2003年11月8日記
   ・・・タランティ−ノ監督が放つ、何とも異色で国際色豊か(?)な
     ものすごいエンタ−ティメント作品。
     しかし賛否両論が極端に分かれること必至。
     良くも悪くもタランティ−ノ監督が日本のチャンバラ、ヤクザ、演歌が
     大好きなことはよくわかる。
     映画のテ−マは、金髪のヒロインによる徹底した復讐劇。
     最後に流れる梶芽衣子の『怨み節』がなぜかピッタリ。

182.法王の銀行家〜ロベルト・カルヴィ暗殺事件〜(2003年)
                                2003年11月9日鑑賞
                               2003年11月10日記
   ・・・1982年に発生したイタリアのアンブロジアーノ銀行の頭取、
     ロベルト・カルヴィ「暗殺」事件の真相に迫る物語。
     アンブロジアーノ銀行は、ローマ法王ヨハネ・パウロ2世の意を受けた
     ヴァチカン銀行(IOR)の庇護の下、ポーランドの『連帯』やチリ、
     アルゼンチンの独裁政権等世界のあちこちの組織へ巨額のヤミ資金の
     援助を続けていた。これは何のためか?そしてそれが暴かれたらどうなる
     のか?日本人には理解し難い、巨大な規模での政・財・宗教界を
     巻き込んだ一大金融スキャンダル。今、その真相が白日のもとに・・・。

183.ばらばら(2003年)
                                2003年11月9日鑑賞
                               2003年11月10日記
   ・・・私はもともと歌と踊りのある華やかなミュージカル系が好きで
     セリフだけの芝居は苦手。
     そしてこの『ばらばら』は、その「セリフ芝居」の典型だった。
     予備知識なしの芝居見物は当たりハズレあり・・・。まぁ仕方ないか・・・。

184.イン・ディス・ワールド(2003年)
       <東映試写室>              2003年11月10日鑑賞
                               2003年11月11日記
   ・・・パキスタンの難民キャンプで生まれ育った15才のジャマール少年の
     イギリスへの密入国の旅を描く、異色のドキュメントタッチの映画。
     第53回ベルリン国際映画祭で金熊賞を受賞した作品であり、考え
     させられるところは多い。しかしイスラム社会やアフガン問題の理解は
     難しい。よ〜く勉強しなければ・・・。
   
185.イン・アメリカ 三つの小さいな願いごと(2003年)
     <東宝試写室>                 2003年11月12日鑑賞
                                2003年11月12日記
  ・・・一家そろってのアイルランドからアメリカへの移住。それは愛する
    息子を失った絶望から立ち直り、家族再生のためだった。
    困難を極めるマンハッタンでの新しい生活の中、一家は悲しみ
    から解放され、新たな絆を取り戻していった。
    長女の目を通じて語られる家族の愛と絆のストーリーは感動的。
    映画はこうでなくちゃ・・・。「心温まる映画」を観たい方に絶対のおすすめ作。

     産経新聞(平成15年12月5日朝刊・大阪府下版)
                      『That’s なにわのエンタメ』掲載あり


186.ケイティ(2003年)
    <東宝東和試写室>               2003年11月13日鑑賞
                                2003年11月14日記
  ・・・「シューカツ(就活)」と「卒論」に追われる美人女子学生を主人公とし、
    有名大学の構内を舞台とした異色サスペンス。
    『トラフィック』(00年)と同様に難しいドラマだが、アッと驚くドンデン返しの
    冴えはお見事。それにしても美男、美女をそろえたものだ・・・。


187.バレット モンク(2003年)
    <東宝試写室>                  2003年11月14日鑑賞
                                2003年11月15日記
  ・・・ハリウッドに進出して大成功をおさめている香港俳優のチョウ・ユンファと
    香港の監督ジョン・ウーが『男たちの挽歌』(86年)以来の久しぶりのコンビ。

    「指輪」ならぬ「巻物」を守る使命を与えられた弾丸坊主のチベット僧は、
    不老不死の肉体を授かっているが、これを狙う悪人が・・・。
    香港映画そのもののハリウッド活劇を楽しもう・・・。


188.スカイハイ─劇場版─(2003年)
                                2003年11月16日鑑賞
                                2003年11月17日記
  ・・・『スカイハイ─劇場版─』において、死後の世界にあるとされる「怨みの門」の
    門番「イズコ」に扮するのは釈由美子。
    愛のあり方をめぐる2人の男の対決と、迷える死者たちの
    死後の三つの選択のあり方の描き方が面白い。
    登場する美女たちも多数。
    そして、『HERO(英雄)』や『キル・ビル』ばりの美女2人による
    チャンバラ対決も美しい。
    これならオジサンもついていけそう・・・?

189.シャンハイ・ナイト(2003年)
                                2003年11月16日鑑賞
                                2003年11月17日記
  ・・・時代は19世紀末。舞台はビクトリア女王が統治するロンドン。
     ジャッキー・チェンが相棒のちょっと頼りない金髪の美男子と共に
     中国皇帝の玉璽の強奪者とイギリス王室の転覆を狙う悪党を
     相手に大暴れ。
     ジャッキー・チェンの活劇はいつ観ても楽しいが、
     彼もさすがにちょっと老けたかな・・・?

190.解夏(げげ)(2003年)
      <東宝試写室>                2003年11月20日鑑賞
                                2003年11月20日記
  ・・・ベーチェット病と失明の宣告。それはあまりにも苛酷な運命だった。
    ふるさとの長崎のまちへ戻り、「解夏」までの夏を恋人と過ごす隆之。
    さだまさしの原作が、美しい映像と感動的なストーリーで描かれる。
    さだまさしが歌う「たいせつなひと」に涙すること確実。

191.至福のとき(幸福時光/Happy Times)(2003年)
      (中国映画)                   2003年11月23日鑑賞
                                2003年11月25日記
  ・・・急速に近代化が進むまち大連。そしてこのまちでリストラされ結婚もできない
    負け組の中年男。そんな中年男と盲目の美少女との間で展開される
    何とも荒唐無稽な「騙し合い」。しかしそこには本物の心が。
    そして善意の仲間たちに囲まれて過ごす「至福のとき」が。
    張藝謀(チャン・イーモウ)監督の「しあわせ3部作」の完結編はホントに最高。

192.草ぶきの学校(草房子/THATCHED MEMORIES)(2003年)
       (中国映画)                  2003年11月23日鑑賞
                                 2003年11月25日記
  ・・・文化大革命以前の1962年。舞台は中国江蘇省蘇州の太湖のほとりの
    美しい農村の小学校。その草ぶきの学校の中で過ごした校長の息子の目を
    通して語られる、当時の学校の様子とその友達たち。誰もがもっている
    小学生時代を懐かしく思い出させてくれる心温まる感動作だ。

193.ラスト・サムライ(THE LAST SAMURAI)(2003年)
      (アメリカ映画)                 2003年11月23日鑑賞
      <先行試写会>                2003年11月25日記
  ・・・トム・クルーズ主演の大スペクタクル巨編がいよいよ公開。
    軍事顧問として明治政府に雇われて日本に来たオールグレン大尉は
    捕らわれの身に。しかし、藩主、勝元盛次との交流の中、この外国人は
    次第に真のサムライの心を備えていった。
    架空のストーリーながら十分な説得力をもったドラマ構成と美しく
    迫力ある映像はお見事。前評判を裏切らない名作だ。

194.あの子を探して(一個都不能少/The Road Home)(2003年)
      (中国映画)                  2003年11月24日鑑賞
                                2003年11月25日記
  ・・・後に、張藝謀(チャン・イーモウ)監督の「しあわせ3部作」とネーミングされた
    作品の第1弾。主人公は辺鄙な農村にあるわずか28人という小学校の
    1カ月だけの代用教員だが、何とこれが13才の女の子。
    貧乏のために学校をやめ、1人都会に出稼ぎに出た男の子を探して、
    彼女も1人大都会の海の中へ・・・。
    彼女の力で本当に彼を連れ戻すことができるのか・・・?
    教育の大切さと人間の善意をイキイキと伝える心温まるストーリーに感動。

195.再見〜また逢う日まで〜
    (我的兄弟姐妹/ROOTS AND BRANCHES)(2003年)

      (中国映画)                  2003年11月24日鑑賞
                                2003年11月25日記
  ・・・再会をテーマとした名作は多いが、この映画は中国でしかつくることが
    できない再会のストーリーで、01年6月中国で公開されるや大反響を
    呼んだ作品。音楽家の父とやさしくて気丈な母を持つ4人兄弟たちを
    襲った突然の不幸。しかし20年後の今、アメリカで音楽家として成功し、
    中国に凱旋帰国した長女を中心に兄弟たちの再会が遂に現実のものに・・・。
    ハンカチ必携の感動作。

196.初恋のきた道(我的父親母親/The Road Home)(2003年)
      (中国映画)                  2003年11月29日鑑賞
                                2003年11月29日記
  ・・・張藝謀(チャン・イーモウ)監督の「しあわせ三部作」の中でも、
    最も有名なもの。それはストーリーはもちろんだが、何といっても
    ヒロイン、章子怡(チャン・ツィイー)の美しさによるもの。
    お下げ髪で赤い服を着た美少女が、初恋の道を走る姿は本当に
    忘れられない。いつまでも心に残る超一級の感動作だ。

197.キープ・クール(有話好好説)(2003年)
      
(中国映画)                  2003年11月30日鑑賞
                                2003年12月1日記
  ・・・張藝謀(チャン・イーモウ)監督が、1997年の現代北京を舞台に、
    2つの「三角関係」をストーリーの軸とし、「人間の狂気」をテーマに描く異色作。
     舞台、テーマ、カメラワーク、音楽、女優、どれをとっても異色だが
    ちょっと凝りすぎ・・・?

198.フル・フロンタル(FULL FRONTAL) (2003年)
     
(アメリカ映画)                 2003年12月2日鑑賞
    
 <東宝試写室>                2003年12月3日記
  ・・・『エリン・ブロコビッチ』、『オーシャンズ11』に続いて、
    スティーヴン・ソダーバーグ監督とジュリア・ロバーツのコンビ。
     しかし登場人物が多く、複雑な人間関係の絡みが次から次へと・・・。
    ああ、しんど・・・。会話を聞いているだけで疲れてくる・・・。

199ボブ・クレイン〜快楽を知ったTVスター〜(2003年)
                               
2003年11月24日鑑賞
                               
2003年12月3日記
  ・・・「僕はなぜか人に好かれるキャラクターなんだ・・・」と信じている主人公
    ボブ・クレインは1960年代のテレビの人気番組「HOGAN’S HERO」に
    登場して大人気。すると人はそこに寄ってくるもの。
    ちょっとヘンなオーディオ・オタクの友人と2人でお忍びの「女漁り」・・・。
    サブタイトルがピッタリのショービジネス界のウラ生活が描かれるが、
    最後はかわいそうな結末が・・・。

200.ハッピー・フューネラル(大腕/Big Shot’s Funeral)(2003年)
      
(中国・アメリカ映画)            2003年12月10日鑑賞
                              
 2003年12月11日記
     ・・・アメリカの巨匠監督、中国で映画制作中に逝く・・・。これは大変なニュースだ。
     しかも彼の「遺言」では中国式の「喜葬」を希望していた・・・。
     こんな面白いテーマで中米合作映画が作られ大ヒット。国際関係が緊張している今、
     こんな楽しい映画が中米友好に役立てば、もっとハッピーだが・・・。

201ハリウッド★ホンコン(香港有個荷里活/HOLLYWOOD★HONG KONG)
     (2003年)

       
(フランス・香港・日本映画)       2003年12月10日鑑賞
                               
2003年12月11日記
   ・・・高層ビルが林立する「ハリウッド地区」VS取り壊し寸前のバラックの家が
    並ぶ再開発地区。キュートな魅力の若く美しいヒロインVS下町に住む焼き豚屋の
    男たち。そんなオモロイ人物の取り合わせの中、奇妙な男女の物語が・・・。
     ヒロイン周迅の魅力はタップリだが、やはり女はコワイ・・・?


202ギャンブル・プレイ(2003年)
        
(イギリス・フランス・カナダ・アイルランド映画)   2003年12月10日鑑賞
        
<東映試写室>                     2003年12月11日記
    ・・・主人公は中年の落ち目のギャンブラーだが、その生き方は魅力的。
      だから幸運をもたらす若い美女も味方に・・・。そして人生最後の大バクチは、
      カジノの金庫からの現金と保管庫からの絵画強奪という二面作戦。
       果してどちらか本命なのか?
       そして、その日カジノに立つ主人公には生涯最大のツキが回っていた・・
・。

203嗤う伊右衛門(2003年)
        
(日本映画)              2003年12月15日鑑賞
      
<東宝試写室>             2003年12月16日記
    ・・・四谷怪談をアレンジした京極夏彦の原作を、蜷川幸雄監督が映画化。
      顔の右半分を醜くメーキャップしたお岩に扮するのは、何と美人女優の小雪。
      芸達者な脇役陣と美しい映像で、男と女の究極の愛とエロチシズムを描いて
      いるが、果たしてどこまで成功したのか・・・?

204.ヘブン・アンド・アース
      (天地英雄/Warriors of Heaven and Earth)(2003年)

        (中国映画)              2003年12月17日鑑賞
      <ソニー・ピクチャーズ試写室>    2003年12月17日記
    ・・・唐の時代の中国西域地方を舞台として、中国を代表する俳優
      姜文(チアン・ウェン)と日本の中井貴一の二人が共演した一大
      スペクタクル巨編。美しい砂漠の景色とその中でのリアリティある
      戦闘シーン、アクションシーンは迫力タップリ。そして悲しい結末ながら、
      男と女の愛情と男同士の友情もしっかりと描かれている。
      しかしラストはちょっと・・・?

205レジェンド・オブ・メキシコ(2003年)
       
(アメリカ映画)             2003年12月18日鑑賞
    <ソニー・ピクチャーズ試写室>      2003年12月18日記
    ・・・クーデターに揺れるメキシコが舞台。主人公Aは妻子を殺された恨みから、
      主人公Bはお金絡みで、それぞれクーデターを狙う将軍と対決する。
      その他登場人物は多数。そして全編を通じて派手なガン・アクションの連続。
      こういうのが好きな人は大満足だろうが・・・。

206ヘル(HELL)(2003年)
       
(アメリカ映画)             2003年12月20日鑑賞
                              2003年12月22日記
   ・・・ロシアのクラヴァヴィ刑務所を舞台に繰り広げられる生死を賭けた「スパルカ」
     での闘いと、謎の囚人451号との心の交流。
     そして最後はHELL(地獄)からの脱出劇。
     台湾生まれのリンゴ・ラム監督とジャン=クロード・ヴァン・ダムがコンビを
     組んだ壮絶なアクション活劇だがその出来は・・・?


207最後の恋,初めての恋(2003年)
       
(日中合作映画)             2003年12月20日鑑賞
                              2003年12月22日記
   ・・・近代都市上海を舞台とした日本人男性(渡部篤郎)と中国人女性(徐静蕾)との
     オシャレで悲しいラブストーリー。
     姉のミン(徐静蕾/シュー・ジンレイ)と妹リン(董傑/ドン・ジェ)という2人の美人
     女優を相手に渡部篤郎は静かな熱演。それにしてもこんな役はいいなあ、
     俺もやってみたい・・・。

208.延安の娘(2003年)
       (日本映画)               2003年12月23日鑑賞
                             
 2003年12月24日記
   ・・・1966年から10年間にわたって展開された文化大革命と紅衛兵運動。
     そんな激動の時代、革命の聖地「延安」で生まれた一人の娘が、今、父親
     さがしの旅に。つくりモノではないホンモノの話だけがもつ迫力は圧巻。
     紅衛兵世代と同じ団塊の世代の私としても、考えさせられるところ大だ・・・。

209.すべては愛のために(BEYOND BORDERS)(2003年)
      
 (アメリカ映画)             2003年12月23日鑑賞
                             2003年12月24日記
   ・・・難民キャンプで働く青年医師の活動に啓蒙されたヒロインのアンジェリーナ・
     ジョリーが、@エチオピア、Aカンボジア、Bチェチェンでの難民救済活動に
     大奮闘。
      邦題のとおり、『すべては愛のために』という結末だが、ホントにこんなことが
     できるの・・・?という思いがどうしても・・・。

210.赤い月(2003年)
      
 (日本映画)               2003年12月24日鑑賞
     <東宝試写室>               2003年12月24日記
   ・・・1945年8月15日の日本敗戦。この日を境に満州国の状況は一変した。
     『風と共に去りぬ』のスカーレット・オハラを彷彿させる、強くたくましく生き抜く力
     を持つと共に、美しく、恋多き女、森田波子を演じるのは常盤貴子。彼女は
     原作者なかにし礼の実の母親だ。
     自律的に、いかなる困難な状況となっても毅然と生き抜く、日本には珍しい
     女性波子を見事に演じている。
      常盤貴子の代表作となること間違いなしのオススメ作だ。
      
産経新聞(平成16年1月9日朝刊・大阪府下版)
                     『That’s なにわのエンタメ』掲載あり


『法苑』(新日本法規出版の小冊子)に掲載された映画評論
  「弁護士の目でみる「映画評論」」その1、2、3、4、5もご覧下さい。
   その1 「『レインメーカー』にみるアメリカ法廷映画の面白さ」 118号
   その2 「『金融腐蝕列島・呪縛』を考える」  119号
   その3 「『プライベート・ライアン』と『梟の城』に見る「公と私」」 120号
   その4 「陪審映画あれこれ」
   その5 「2004年も中国映画に注目−中国映画あれこれ」