洋16-2 (ショートコメント)

「クーパー家の晩餐会」
    

                       2016(平成28)年1月8日鑑賞<ギャガ試写室>

監督:ジェシー・ネルソン
シャーロット(サムの妻)/ダイアン・キートン
サム(シャーロットの夫)/ジョン・グッドマン
シャーロットの父のお気に入りのウェイトレス/アマンダ・セイフライド
エレノア(シャーロットとサムの娘)/オリヴィア・ワイルド
シャーロットの父/アラン・アーキン
ハンク(最近カメラマンを失業したシャーロットの息子)/エド・ヘルムズ
エマ(シャーロットの妹)/マリサ・トメイ
ジューン・スキッブ
ジェイク・レイシー
アンソニー・マッキー
2015年・アメリカ映画・107分
配給/ギャガ

◆私の父親は7人兄弟の長男だった。そして、松山市内の中心部で黒板屋を営む祖父母の家から徒歩約10分のところに住んでいたから、小学生時代の私は風呂に入るために(?)毎週のように祖父母の家に寄っていた。また、正月になると、関西方面に住んでいる伯父さんや大阪や高松に嫁いでいる叔母さんたちが松山に里帰りしてくるため、祖父母の家には私とほぼ同年代の孫たちを含め、総勢約20名がいつも集まっていた。
 私が結婚してからは毎年1月2日に妻の実家に妻の親戚が集まるのが恒例だったが、正月にはゴルフで忙しかった私はほとんどそれに参加していなかった。しかし、ゴルフに行かなくなったここ数年は毎年そこに参加している。そこでは妻の両親は既に亡くなっているが、3世代で約20名近くが集まっていることもある。そんな家族の「年に一度」の集まりは、食事をしながらのたわいのない話と情報交換がメインだが、さて、クリスマスイブの日に集まったクーパー家の晩餐会は・・・?

◆今も続いている私の妻の実家での毎年1月2日の集まりは、3世代。そして私の息子に昨年初孫が生まれたため、坂和家も3世代の参加が可能となったが、クーパー家に集まる家族は4世代だからすごい。もっとも、本作の主人公である父・サム(ジョン・グッドマン)、母・シャーロット(ダイアン・キートン)の子供は2人だが、長女のエレノア(オリヴィア・ワイルド)は結婚していない。また、長男のハンク(エド・ヘルムズ)には子供が3人いたが、妻とは最近離婚したうえ、目下失業中らしい。したがって、シャーロットの父(アラン・アーキン)とその母親を含めて4世代といっても、孫の数が少ないのが特徴で、参加者は合計11名というから、アメリカでも少子高齢化の波が押し寄せているわけだ。

◆本作は、タイトルどおり「クーパー家の晩餐会」への参加者4世代11名による群像劇。笑いあり涙ありの群像劇の中で、家族のあり方や隠された人間の本性を、描き出そうとするものだ。そのために、登場人物は孫やひ孫世代ではなく、何かと問題を抱えている世代の方に重点を置いたのだろう。
 映画はクリスマスイブの晩餐会のために、シャーロットがクーパー家秘伝のレシピによるごちそうをつくるのに精を出しているシークエンスから始まるが、そこでも何かと問題がありそうだ。群像劇が得意な三谷幸喜監督の『THE有頂天ホテル』(05年)はストーリー全編を通じて面白かった(『シネマルーム9』288頁参照)が、登場人物が多い群像劇はややもするとストーリーが散漫になりがちだ。
 本作では晩餐会の準備の進行状況に合わせながら、参加者各位の幸せな集まりのための笑顔の裏に隠された各自の秘密が1つずつ露呈されていくから、その1つ1つのストーリーに注目!
                                  2016(平成28)年1月14日記