弁護士 坂和章平による
   「独断」と「偏見」にもとづく

                映 画 評 論
                  
                         更新日 2015(平成27)年5月22日

 〔目 次〕
               注) タイトルの後ろの(年)の表示は映画の製作です。
                  本文はネタバレを含みます。

洋15-1 ビッグ・アイズ(2014年) 

        <GAGA試写室>           2015年1月7日鑑賞
        (アメリカ映画)              2015年1月9日記
   ・・・佐村河内事件は21世紀最大(?)のゴーストライター事件だが、東京オリンピッ
   クが開催された1964年には、ニューヨークで20世紀最大(?)のビッグ・アイズを
   めぐるゴーストライター事件が!
    これくらいのウソはOK!そこからの出発は同じだが、居直りぶりは大違い!ラス
   トに見る法廷闘争はマンガ的ながら実に面白い。
    絵画の鑑賞眼と共に、夫婦の財産のあり方やウソのつき方の許容範囲について
   しっかり勉強したい。


洋15-2 ANNIE/アニー(2014年) 

        <松竹試写室>            2015年1月9日鑑賞
        (アメリカ映画)              2015年1月13日記
   ・・・『アナ雪』は一発モノだが、『アニー』は長期型!1882年に次いで、二度目の映
   画化がされた本作は、現代ニューヨークを舞台とし、IT長者を登場させると共に、ク
   ライマックスではツイッターが大活躍!
    10歳の孤児アニーの食事へのご招待や、里子としての引き取り。当初それは選
   挙のための人気取り対策だったが、心の触れ合いが深まっていくと・・・。お金よりも
   大切なもの、選挙より大切なもの、それは一体どこに?
    そんな単純なストーリーのブロードウェイミュージカルに、久しぶりに涙!


日15-3 百円の恋(2014年) 

        <シネ・リーブル梅田>         2015年1月10日鑑賞
        (日本映画)                2015年1月14日記
   ・・・映画は脚本が命!第1回「松田優作賞」のグランプリ脚本を得て、今が旬の女
   優・安藤サクラが主演女優賞確実と思えるすばらしい演技を!前半にみる、『もらと
   りあむタマ子』(13年)のタマ子(前田敦子)との怠惰さでの勝負は、圧倒的に安藤
   サクラの方が上。後半は、ボクサー・一子の体型の変化と意志力の変化に注目!こ
   れを10日間で実現したのは、驚異的な女優魂だ。
    そして、クライマックスの試合は演出?それともドキュメント?こりゃ必見!本作の
   メッセージと感動を、今ドキの若者にしっかり伝えたい。


洋15-4 マップ・トゥ・ザ・スターズ(2014年) 

        <テアトル梅田>               2015年1月11日鑑賞
        (アメリカ、カナダ、フランス、ドイツ映画)  2015年1月14日記
   ・・・デヴィッド・クローネンバーグ監督の『コズモポリス』(12年)は最悪だったが、カ
   ンヌ国際映画祭でパルム・ドール賞を争い、ジュリアン・ムーアが主演女優賞を受賞
   した本作も、私は苦手。
    ハリウッドのスターを夢見る若者たちの青春群像劇はさわやかだが、それとは正
   反対の病的な人間ばかりが集まったドタバタ劇のサマは・・・?
    顔に火傷のある少女と中年のハリウッド女優を軸として展開される、タイトルどお
   りのドロドロ劇の根源は近親相姦!ええっ、それってナニ?そんな興味とドロドロ劇
   の好きな人は必見だが、さてあなたの評価は?


洋15-5 96時間/レクイエム(2015年) 

        <梅田ブルク7>              2015年1月13日鑑賞
        (フランス映画)                2015年1月15日記
   ・・・『96時間』3部作を貫くテーマは、妻や娘を守るためなら何だって!そんな男の
   美学で、悪に立ち向かう男のアクションと知恵は還暦を過ぎてもなお健在!
    その最終章では、元妻を殺され、その犯人に仕立て上げられそうになる中、良き
   夫、良きパパは、ものすごい奮闘を。
    これにてすべての敵をなぎ倒したから、後はすべて安泰。さすれば、第4作目はな
   いはずだが・・・。 


洋15-6 薄氷の殺人(白日焰火/BLACK COAL, THIN ICE)(2014年)
                                          

        <シネ・リーブル梅田>          2015年1月13日鑑賞
        (中国映画)                 2015年1月16日記
   ・・・中国の新進監督・刁亦男(ディアオ・イーナン)の、中国映画には珍しいフィルム
   ノワール調のミステリー作品が、第64回ベルリン国際映画祭で作品賞と主演男優
   賞の2冠を!
    犯人探しのスリルではスケート場とスケート靴が印象的だが、本作ではそれ以上
   に映像世界の独創性と緊張感に注目!
    邦題、原題、英題の意味をしっかり考えながら、ラストに打ち上がる、『哀戀花火』
   (93年)の美しさとは異質の美しい「白日焰火」を味わいたい。


洋15-7 イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密(2014年)
                                       

        <ギャガ試写室>             2015年1月16日鑑賞
        (イギリス、アメリカ映画)          2015年1月19日記
   ・・・『暗号機エニグマへの挑戦』を原作とした映画『エニグマ』(01年)も面白かった
   が、実在した天才数学者アラン・チューリングの伝記を脚色した本作も実に面白い。
   暗号解読はゲーム。それがアランの持論だが、そんな変人をよく暗号解読チームに
   招いたものだ。
    暗号解読成功までの前半のストーリーも波瀾万丈だが、後半の意外な展開はもっ
   と面白い。ゲームが騙し合いなら、戦争における情報戦は究極の騙し合い。それを
   痛感するはずだ。
    「普通でないことの価値」をしっかり確認しながら、アカデミー賞作品賞等の受賞確
   実と思われる本作に見る、アランのもう1つの秘密にも踏み込んでみたい。


洋15-8 妻への家路(帰来/COMING HOME)(2014年) 

        <GAGA試写室>             2015年1月20日鑑賞
        (中国映画)                  2015年1月23日記
   ・・・『山楂樹之戀』で原点回帰した張芸謀(チャン・イーモウ)監督が、更にホントの
   原点に!チャン・イーモウ監督には、やっぱり長年連れ添った恋女房のような鞏俐(
   コン・リー)がよく似合う。さらに、新人女優発掘の名人は、今回も張慧雯(チャン・ホ
   エウェン)という珠玉を発掘!
    前半の「逃亡」「密告」「解放」という激動を経て、後半からは写真、ピアノ、そして
   手紙による「デジャブ」作戦が!それによって、あれほど夫の「回来(フイライ)」を待
   ち望んでいた妻の記憶は回復するのだろうか?
    これぞ夫婦の絆、これぞ母娘の絆。そんな心温まるストーリーを、涙とともにじっく
   り見守りたい。


洋15-9 陽だまりハウスでマラソンを(2013年) 

        <GAGA試写室>             2015年1月20日鑑賞
        (ドイツ映画)                 2015年1月23日記
      ショートコメントのとおり。


洋15-10 ジャッジ 裁かれる判事(2014年) 

        <大坂ステーションシティシネマ>    2015年1月23日鑑賞
        (アメリカ映画)                2015年1月28日記
   ・・・英題の『THE JUDGE』だけでは何の映画かわからないが、邦題をみると、誰
   でもサスペンス風の法廷ドラマを連想・・・。たしかに、本作も法科大学院の教材に
   最適だが、それ以上に頑固で保守的な裁判官VS金儲け主義の敏腕弁護士という
   父子の確執の人間ドラマが面白い。
    父親の殺人事件を息子が弁護するのも大変だが、弁護士の言うことを聞かない
   依頼者は弁護士にとって最悪。さて、法廷はいかなる展開に?またその中で、父子
   の和解や兄弟の絆の確認は如何に・・・?
    敏腕弁護士の意外な女性関係もサブストーリーとして楽しみながら、142分の重
   厚な家族ドラマをじっくりと楽しみたい。


洋15-11 ジミー、野を駆ける伝説(2014年) 

        <シネ・リーブル梅田>          2015年1月25日鑑賞
        (イギリス、アイルランド、フランス映画) 2015年1月28日記
   ・・・吉田松陰や高杉晋作は知っていても、対英独立戦争を戦ったアイルランドの歴
   史や、IRA(アイルランド共和軍)、そして、その時代に活躍した男ジミー・グラルトン
   について、日本人はほとんど知らないはず。イギリス人ながらケン・ローチ監督が『
   麦の穂をゆらす風』(06年)に続いて、そんな人物に光を!
    ホールを守るジミーたちの戦いとは一体ナニ?昨年9~12月に起きた香港の「雨
   傘革命(2014年香港反政府デモ)」の「挫折」と対比しながら、そんな歴史をしっか
   り勉強したい。


洋15-12 イロイロ ぬくもりの記憶(爸媽不在家/ILO ILO)(2013年)
                                             

        <シネ・リーブル梅田>          2015年1月25日鑑賞
        (シンガポール映画)             2015年1月28日記
   ・・・超大作もいいが、たまにはほのぼのとしたホームドラマもいい。しかして、第66
   回カンヌ国際映画祭でカメラドール(新人監督賞)を受賞したシンガポール映画が描
   く、ある家族の日常とは?
    奇妙なタイトルだが、本作のテーマは一人っ子の少年とフィリピン人メイドとの心の
   交流。アンソニー・チェン監督の体験に基づく「ぬくもりの記憶」を、『ALWAYS 三
   丁目の夕日』的な昭和の日本人感覚で、しっかり確認したい。


洋15-13 激戦 ハート・オブ・ファイト(2013年) 

        <シネ・リーブル梅田>          2015年1月29日鑑賞
        (中国、香港映画)              2015年2月5日記
   ・・・『ロッキー』シリーズ、『シンデレラマン』(05年)、『ザ・ファイター』(10年)、そし
   て『あしたのジョー』(11年)や『百円の恋』(14年)など、ボクシング映画の名作は
   多いが、K-1とよく似たMMA(総合格闘技)映画の名作がここに初登場!
    3人(いや4人)の男女の接点を描く前半を経て、後半は弟子と師匠が闘う2つの
   メインイベントが楽しめるので、アーモンドグリコと同じように「1粒で2度おいしい」と
   ころがミソ。
    必殺パンチを持っていても、関節技を決められてしまえばアウト。しかして、最後に
   スクリーン上であなたが目撃する奇跡のパンチとは・・・?


洋15-14 ミルカ(2013年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>       2015年2月1日鑑賞
        (インド映画)                 2015年2月6日記
   ・・・多くの日本人は、エチオピアのアベベ選手は知っていても、インドのミルカ選手
   は知らないはず。1947年のインド・パキスタン分断の悲劇に見舞われた小さな村
   の少年は、いかにして国家を代表するトップランナーに成長したの?
    インド映画の賞を総ナメにした本作は、そんなミルカの伝記映画ではなく、まさに
   魂と自負と誇りの三位一体で作られた傑作!裸足で走り慣れていたのはアベベと
   同じだが、その数奇な運命の中でたどりついた「空飛ぶシク教徒」の走りを、あなた
   自身の目でしっかりと!


洋15-15 KANO 1931海の向こうの甲子園(2013年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>       2015年2月1日鑑賞
        (台湾映画)                  2015年2月4日記
   ・・・1930年の反日暴動を描いた『セデック・バレ』2部作の台湾人スタッフが、甲子
   園に旋風を巻き起こした1931年の嘉義農林学校(KANO)の実話を映画化!同じ
   時代に、全く正反対のこんな歴史があったとは!
    映画は芸術!政治宣伝の道具にあらず!そのことをしっかり確認したうえで、①1
   969年の三沢高校VS松山商業、②1979年の簑島高校VS星稜高校の名勝負に
   も比肩する、感動的な1931年の嘉農VS中京商業の決勝戦を見守りたい。
    もっとも、八田與一の描き方はあまりに親日的!そんな声があがった時の反論の
   準備もしっかりと・・・。


洋15-16 さらば、愛の言葉よ(2014年) 

        <シネ・リーブル梅田>          2015年2月4日鑑賞
        (フランス映画)                2015年2月6日記
   ・・・「松竹ヌーヴェル・ヴァーグ」の大島渚は既に他界したが、本家のヌーヴェル・ヴ
   ァーグの巨匠ジャン=リュック・ゴダールは、なお健在。80歳を越えて、3D映像に
   挑戦!
    「ゴダールの遺言である」とのル・モンド紙の評論をはじめ各紙は絶賛だが、私に
   は、はて・・・?映像も音響も破天荒なら、ストーリーも???
    いやはや、芸術は難しい・・・。


洋15-17 チャーリー・モルデカイ 華麗なる名画の秘密(2015年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>          2015年2月7日鑑賞
        (アメリカ映画)                   2015年2月10日記
       ショートコメントのとおり。


洋15-18 エクソダス:神と王(2014年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>          2015年2月7日鑑賞
        (アメリカ映画)                   2015年2月17日記
   ・・・邦題だけ見ても何の映画かわからないが、モーゼの「十戒」の最新版と聞けば、
   多くの日本人はわかるはず。また、「ノアの方舟」を知っている人は、聖書に書か
   れている「出エジプト記」の物語も知っている。さらに、天童よしみが「海が割れるの
   よ、道ができるのよ」と歌った『珍島物語』の歌詞と同じスペクタクルな情景もすぐ目
   に浮かぶはずだ。
    しかして、サブタイトルの神とは誰?そして王とは誰?ヘブライの民を奴隷から解
   放するためモーゼはいかなる要求を突きつけ、いかなる強硬手段をとったの?また
   、それをサポートするため「神」が見せた「10の奇跡」とは?そして、その残虐性と
   は?
    イエス・キリストはもちろん、神もスクリーン上に登場しないのが通常だが、リドリー
   ・スコット監督があえて本作で見せた神の正体とは?そして、「出エジプト」を成功さ
   せた後、その神との契約として成立した十戒(=律法)の位置づけとは?イスラム(
   国)によるテロが過激化している今、本作を鑑賞するについては、そのスペクタクル
   性と映像美を楽しむとともに、そんな律法についてもしっかり考えたい。


洋15-19 二重生活(浮城謎事/Mystery)(2012年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>          2015年2月7日鑑賞
        (中国、フランス映画)               2015年2月20日記
   ・・・張芸謀(チャン・イーモウ)監督は、女性3人との間に7人の子持ち。そんなニュ
   ースにビックリだが、それなら一人っ子政策と男子偏重思想の中、「二重生活」を送
   る男がいても仕方なし・・・?
    相変わらず鋭い婁燁(ロウ・イエ)監督の問題提起は、中国の格差と矛盾にトコト
   ン切り込みながら、男女の深層心理に迫っていくから、こりゃ必見!同時に、雨、手
   持ちカメラ、ざらついた映像、ロウ・イエ監督特有のそんなテクニックもしっかりと。


洋15-20 セッション(2014年) 

        <GAGA試写室>                2015年2月18日鑑賞
        (アメリカ映画)                   2015年2月24日記
   ・・・ドラマーといえば、石原裕次郎が「おいらはドラマー、やくざなドラマー」と歌った『
   嵐を呼ぶ男』(57年)を思い出す。それから60年近くを経て、本作であなたはジャ
   ズのセッションにおける、圧倒的なドラムの迫力を目にすることに!
    師弟モノは涙と感動を呼ぶケースが多いが、本作は異例で、この師弟は確執から
   対決へ!それは一体なぜ?
    こんなパワハラが現実に?そんな演技でアカデミー賞助演男優賞にノミネートされ
   たJ・K・シモンズ演じるシェイファー音楽院の教授の「怪演」にも注目しながら、圧倒
   的なドラム演奏と「これぞセッション!」の醍醐味を味わいたい。


洋15-21 カイト/KITE(2014年) 

        <GAGA試写室>                2015年2月20日鑑賞
        (南アフリカ、メキシコ映画)            2015年2月24日記
      ショートコメントのとおり。


洋15-22 ヴェラの祈り(2007年) 

        <シネ・ルーブル梅田>            2015年2月21日鑑賞
        (ロシア映画)                   2015年2月24日記
   ・・・長編デビュー作『父、帰る』(03年)で、いきなりベネチア国際映画祭で金獅子賞
   を受賞したロシアの映画監督アンドレイ・ズビャギンツェフによる長編第2作と第3作
   が同時に日本で公開!こりゃ必見!と思い、『ヴェラの祈り』を鑑賞。
    ヴェラの「子供ができたの。あなたの子供ではないけれど・・・」という告白から始ま
   る夫婦間の葛藤は想像を絶する方向へ進んでいく。なぜ、ヴェラはそんな(ウソの?
   )告白を?
    多岐にわたる論点をしっかり整理し、かつ夫婦の機微に立ち入りながら、何とも悲
   劇的な結末に至る本作の心理劇を読み解きたい。

 


洋15-23 アメリカン・スナイパー(2014年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>          2015年2月22日鑑賞
        (アメリカ映画)                   2015年2月26日記
   ・・・今や「枯れた境地」に達しているはず(?)の「人生の達人」クリント・イーストウッ
   ド監督が、なぜ今イラク戦争における「伝説の狙撃手」を題材とした本作を?「羊、
   狼、番犬」という三分法の是非や、「神、国家、家族」の優先順位のあり方という根
   本問題に立ち入りながら、それを考察したい。
    他方、160人も射殺した「レジェンド」はなぜ、帰還後PTSDの症状を?本作後半
   では、そんな問題提起をじっくり考えたい。
    しかし、『スターリングラード』(01年)や『ハート・ロッカー』(08年)に比べると、い
   かにクリント・イーストウッド監督作品といえども、本作のような作り方ではアカデミー
   賞作品賞はムリ・・・?


洋15-24 フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ(2015年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>          2015年2月22日鑑賞
        (アメリカ映画)                    2015年2月24日記
      ショートコメントのとおり。


洋15-25 ラブストーリーズ エリナーの愛情(2013年) 

        <テアトル梅田>                 2015年2月28日鑑賞
        (アメリカ映画)                   2015年3月2日記
      ショートコメントのとおり。


洋15-26 ラブストーリーズ コナーの涙(2013年) 

        <テアトル梅田>                 2015年2月28日鑑賞
        (アメリカ映画)                   2015年3月2日記
      ショートコメントのとおり。


日15-27 劇場版 神戸在住(2014年) 

        <ホテルエルセラーン大阪>          2015年3月1日鑑賞
        (日本映画)                     2015年3月6日記
      ショートコメントのとおり。


洋15-28 愛して飲んで歌って(2014年) 

        <テアトル梅田>                 2015年3月6日鑑賞
        (フランス映画)                   2015年3月10日記
      ショートコメントのとおり。


洋15-29 あの日の声を探して(2014年) 

        <GAGA試写室>                 2015年3月12日鑑賞
        (フランス、グルジア映画)              2015年3月16日記
   ・・・戦後70年間も平和を享受してきた日本では、「チェチェン戦争」の悲惨さは遠い
   世界のもの。そう思いがちだが、さて現実は・・・?
    本作にみる9才のチェチェン人の男の子と、19才のロシア人青年の生きザマをみ
   れば、そんな状況下で人間が生きていくことがいかに大変かがよくわかる。さらに、
   ヒロインの生きザマをみれば、人間の善意の大切さを痛感!
    たまにはこんな難解なテーマにも挑戦して、人間の生き方を考えるきっかけにしな
   ければ・・・。


洋15-30 パリよ、永遠に(2014年) 

        <テアトル梅田>                 2015年3月14日鑑賞
        (フランス、ドイツ映画)               2015年3月18日記
   ・・・江戸城の無血開城は勝・西郷会談のおかげだが、今日の美しい都パリがある
   のはノルドリンクVSコルティッツ会談のおかげ。その特異さは、一方の当事者を、
   国家や軍の代表でも代理人でもない外交官が務めたことだが、その結末は・・・?
    口八丁、手八丁の説得も大事だが、交渉術の根底には真心が不可欠。舞台劇な
   らではの神経戦と、そこに見る凝縮されたセリフの面白さ・重みを堪能したい。


洋15-31 イントゥ・ザ・ウッズ(2014年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>          2015年3月15日鑑賞
        (アメリカ映画)                   2015年3月20日記
   ・・・おとぎ話の主人公たちはみんな善人。そして、物語はすべてハッピーエンド。そ
   んなバカな・・・。そう考えた脚本家は偉い。そして『シカゴ』(02年)でひと癖もふた
   癖もある3人の主人公を登場させたロブ・マーシャル監督が、そんなブロードウェイ・
   ミュージカルを映画化!
    ストーリー展開上のキーワードは「wish」。そして、『アナと雪の女王』(13年)と共
   通するテーマは「自立」だが、とことん人間の本性に迫っていく中で見えてくるものと
   は・・・?


洋15-32 博士と彼女のセオリー(2014年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>          2015年3月15日鑑賞
        (イギリス映画)                   2015年3月18日記
   ・・・韓国人俳優のキム・ミョンミンは、『私の愛、私のそばに』(09年)でALS(筋萎
   縮性側索硬化症)の患者役を演じて、大鐘賞と青龍賞の主演男優賞を受賞した。そ
   れに続いて本作では、ALSに罹患し、「余命2年宣告」を受けた、「車椅子の天才物
   理学者」スティーヴン・ホーキング役を演じたエディ・レッドメインが、見事に第87回
   アカデミー賞の主演男優賞を受賞!
    その「熱演」ぶりにはビックリだが、あなたはスティーヴンの研究内容をどれくらい
   知ってる?本作の鑑賞については、学問的興味は横に置き、もっぱらスティーヴン
   教授の人間面に注目したい。
    とりわけ、3人もの子供に恵まれたこと、2015年現在、73歳でなお生存している
   ことにビックリ!それを支えた妻との共同作業と夫婦生活はある意味理想形だが、
   いやいや、それだって・・・。


洋15-33 女神は二度微笑む(2012年) 

        <シネ・リーブル梅田>             2015年3月17日鑑賞
        (インド映画)                    2015年3月24日記
   ・・・歌わない、踊らない。『マダム・イン・ニューヨーク』(12年)、『めぐり逢わせのお
   弁当』(13年)で切り開かれた、そんなインド映画から、更に失踪ミステリーの傑作
   が誕生!
    コルカタのまちの風習とドゥルガー女神祭祀のいわれについての学習が不可欠
   だが、ヒロインとなる美しき妊婦の行動力を見せつけられれば、それは苦ではない
   はず。
    しかして、弱いはずの妊婦、いたわりの対象であったはずの妊婦が最後にみせる
   、あっと驚く驚愕の行動とは?これぞ、ネタバレ厳禁。ハリウッドでのリメイク決定も
   当然と納得できる傑作の誕生に拍手!


洋15-34 スペシャルID 特殊身分(2013年) 

        <シネ・リーブル梅田>             2015年3月17日鑑賞
        (中国、香港映画)                 2015年3月26日記
   ・・・『HERO(英雄)』(02年)での槍の名手・長空(チャンコン)役から『イップ・マン
   葉問(葉問2)』(10年)、そして『三国志英傑伝 関羽(閑雲長/THE LOST BL
   ADESMAN)』(11年)の関羽まで、どんな役柄でもアクションでも完璧にこなす甄
   子丹(ドニー・イェン)が、本作では個性豊かな(?)警察官として、MMA(総合格闘
   技)対決を!
    「特殊身分」として、広東省南海市で、中国の美人刑事と無理やり相棒にさせられ
   たのはなぜ?そこらのストーリー・テイキングも一興だが、本作はあくまでクライマッ
   クスの男同士のMMAの技に注目!肉弾相撃つ男同士の闘いの醍醐味をしっかり
   と味わいたい。


日15-35 新宿スワン(2015年) 

        <GAGA試写室>                2015年3月23日鑑賞
        (日本映画)                     2015年3月26日記
   ・・・私の大好きな園子温監督だが、前作の『TOKYO TRIBE』(14年)に続いて
   本作も不満。その原因は原作マンガに頼ったことと、そこに描かれる世界観や男(
   女)の生きザマに共感できないためだ。
    新宿、歌舞伎町のスカウトマンも、これが男の生きる道!、も否定はしないが、結
   局ヤクザが一番偉いの?そんな結末に、私は大いに不満・・・。
    私としては、若者の受け狙いはいい加減にして、次作では園子温監督らしい、オリ
   ジナルな社会問題提起作に取り組んでもらいたい。


洋15-36 はじまりのうた(2013年) 

        <テアトル梅田>                 2015年3月29日鑑賞
        (アメリカ映画)                   2015年4月6日記
   ・・・『レ・ミゼラブル』(12年)のアン・ハサウェイも良かったが、キーラ・ナイトレイの
   歌手としての能力もかなり、かなり。今は落ち目でも、芸術性と見識眼だけはしっか
   りした音楽プロデューサーと組めば、カネなんか無くてもメジャー・デビューは・・・。
    ちょっと出来すぎの面もあるが、『once ダブリンの街角で』(06年)に続いて、本
   当に好きなことに努力すれば報われることを純粋に信じることができる、清涼剤的
   な佳作の誕生に拍手!


日15-37 海街diary(2015年) 

        <GAGA試写室>                2015年4月2日鑑賞
        (日本映画)                     2015年4月10日記
   ショートコメントのとおり。


洋15-38 バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)(2014年)
                                            

        <TOHOシネマズ西宮OS>          2015年4月12日鑑賞
        (アメリカ映画)                   2015年4月14日記
   ・・・奇々怪々ともいえる賞取りレースの末に、第87回アカデミー賞作品賞、監督賞
   は『バットマン』ならぬ本作がゲット!タイトルからは何の映画かサッパリわからない
   が、『21グラム』(03年)や『バベル』(06年)のアレハンドロ・G・イニャリトゥ監督と
   知れば、その才能と、映画界の「メキシコ革命」に注目し、しっかり勉強したい。
    かつての栄光を追い求める、落ちぶれた中年男は世の中に多いが、再三スクリー
   ン上に登場する「バードマン」が語りかける「内なる声」とは?そして、それを否応な
   く聞かされ続ける主人公の奇怪な行動とは・・・?しかして、あなたは自分の「内なる
   声」とどう向き合い、それをどう聞く?


洋15-39 ギリシャに消えた嘘(2014年) 

        <シネ・リーブル梅田>             2015年4月18日鑑賞
        (イギリス、フランス、アメリカ映画)       2015年4月21日記
   ・・・悪い奴は世の中にゴマンといるが、そのうえ運も悪いとなれば最悪!若い妻を
   連れた一見紳士風の中年男と、そんな男に一種の憧れを抱く若者がギリシャを舞
   台に織り成すサスペンスは『太陽がいっぱい』(60年)とよく似たタッチに・・・。
    カネと1人の女をめぐる欲に動く2人の男は共犯者?それとも敵対者?その人間
   ドラマは悲劇的結末に至るが、そこで見せる疑似的父・息子関係に注目!


洋15-40 カフェ・ド・フロール(2011年) 

        <シネ・リーブル梅田>             2015年4月18日鑑賞
        (カナダ、フランス映画)              2015年4月22日記
   ・・・第32回ジニー・アワード(カナダのアカデミー賞)で主演女優賞等を受賞した名
   作らしいが、そもそもこのタイトルはナニ?それは、1960年代のパリと現代のモン
   トリオールで織り成す2つの物語に共通する楽曲だが、そもそもその曲を知らない
   私たちには理解が難しい。そのうえ、ストーリーそのものも理屈が多い(?)から、物
   語の一体感が得られないまま、消化不良の感も・・・。
    『イニシエーション・ラブ』(15年)は、バブル時代の1970~80年代のヒット曲が
   耳に心地良かったが、そうではない本作の良さを理解するには、かなりの努力が不
   可欠!


洋15-41 間奏曲はパリで(2013年) 

        <テアトル梅田>                 2015年4月19日鑑賞
        (フランス映画)                   2015年4月22日記
   ・・・ノルマンディー地方で、夫と共に畜産業を営む50代主婦の自分探しの旅。ちょ
   っとしたアバンチュールも悪くはないが、夢想家タイプの妻が目的地パリに向かった
   ホントの目的とは・・・?
    さすが、スランス!さすが、自由の国!もっとも、夫の寛容さと懐の深さによってコ
   トなきを得た(?)ものの、こんな風潮が広まってはちょっとヤバいのでは・・・。


日15-42 ソロモンの偽証 前篇・事件(2015年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>          2015年4月12日鑑賞
        (日本映画)                     2015年4月20日記
   ・・・クリスマスの朝、雪の校庭で転落死した男子中学生を発見。これは自殺?それ
   とも・・・?宮部みゆき原作の全3巻にわたる長編小説の映画化は壮大なチャレンジ。
   登場人物や前提事実の整理だけでも大変だが、ミステリー的趣向を盛り上げるた
   めの伏線の設定も大変だ。
     しかして、「前篇・事件」は、その膨大な情報提供篇に終始しているが、それを理
   解するだけで頭がグシャグシャに。それを覚えているうちに「後篇・裁判」を観なくち
   ゃ!
     それにしても、たかだか14歳の中学3年生が思いついた「学校内裁判」というア
   イデアがこれほどの社会的反響を呼ぶとは・・・。ちょっと風呂敷広げすぎ感もある
   が、近時広がっている法教育の一貫として、是非本作を活用したい。


日15-43 ソロモンの偽証 後篇・裁判(2015年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>          2015年4月19日鑑賞
        (日本映画)                     2015年4月28日記
   ・・・証人尋問は「法廷の華」。本作前半の重要証人の1人は樹理だが、その証言っ
   てホント?ひょっとして偽証では?
     他方、裁判は生きモノだから、法廷外の捜査も大切。涼子たち検事チームの捜
   査によって判明した、公衆電話からの卓也への電話は一体誰から?クライマックス
   にみる思わぬ証人の登場による意外な展開にもビックリだが、中学3年生の彼らに
   これほど大きな生きることについての悩みがあったことにもビックリ!
     ここに至って「ソロモンの偽証」の意味をしっかりかみしめるとともに、法廷ドラマ
   の面白さを堪能したい。


日15-44 イニシエーション・ラブ(2015年) 

        <GAGA試写室>                2015年4月20日鑑賞
        (日本映画)                     2015年4月22日記
   ショートコメントのとおり。


日15-45 ラブ&ピース(2015年) 

        <GAGA試写室>                2015年4月15日鑑賞
        (日本映画)                     2015年4月30日記
   ・・・鬼才・園子温が“血が出ない”“誰も死なない”“エロくない”、奇想天外な世界観
   をスクリーン上に!
    25年前のオリジナル脚本は自分自身を投影したものだが、『ゴジラ(1954)』(5
   4年)に観たゴジラとは大違いの、巨大化したピカドンをあなたはどう見る?
    ロックミュージシャンとしての大成功は喜ばしい限りだが、そこに到達した主人公
   が『ラブ&ピース』の名曲を引っ提げて、東京オリンピックを控える東京にそして世
   界に伝えようとするメッセージとは・・・?


洋15-46 ハイネケン誘拐の代償(2014年) 

        <GAGA試写室>                2015年4月24日鑑賞
        (ベルギー、イギリス、オランダ映画)      2015年4月27日記
   ショートコメントのとおり。


洋15-47 インヒアレント・ヴァイス(2014年) 

        <シネ・リーブル梅田>             2015年4月25日鑑賞
        (アメリカ映画)                   2015年4月30日記
   ・・・「インヒアレント・ヴァイス(INHERENT VICE)」とは保険用語で、「内在する欠
   陥」という意味だが、さてそのタイトルの意味は?また、そのココロは?その理解の
   ためには、1960年代から混沌とした社会に踏み込んだアメリカ文学界の声として
   称賛されてきた作家・トマス・ピンチョンについて深く学ぶ必要がある。
    登場人物は多く、謎を解き明かすべき主人公も四六時中ラリっているヒッピー探
   偵だから、ストーリーが複雑でわかりにくいのは仕方ない。1970年代のカリフォル
   ニアを舞台にした、混沌とした世界とケッタイな登場人物たちの一風変わった営み
   を理解するのは大変だが、さあ、頑張ってみよう。


洋15-48 ハーツ・アンド・マインズ ベトナム戦争の真実(1974年)
                                            

        <シネ・リーブル梅田>             2015年4月29日鑑賞
        (アメリカ映画)                   2015年5月7日記
   ・・・ドキュメンタリー映画史上最高傑作の1本が、リバイバル上映!時あたかも、4
   月30日はベトナム戦争終結40年の記念日(?)だ。
    ベトナム(侵略)戦争反対!そんなデモ隊の声と共に学生時代を過ごし、ジョーン・
   バイズの『花はどこへ行った』を歌ったのが団塊世代の私たちだが、ベトナム戦争
   の真実をどのように理解すればいいの?
    2001年の9.11テロ以降、人々の興味と関心はアフガニスタン戦争やイラク戦
   争に移っているが、ベトナム人民の苦しみと同じように、ベトナム戦争帰りの兵士た
   ちの苦悩をどう理解すれば・・・?
    また、今やベトナムにとってアメリカは「昨日の敵は今日の友」だが、「今日
   の敵」中国とどのように向き合えばいいの?そんなこんなの難しいテーマを、本作を
  ネタにしっかり勉強したい。


洋15-49 ラスト5イヤーズ(2014年) 

        <シネ・リーブル梅田>             2015年4月29日鑑賞
        (アメリカ映画)                   2015年5月1日記
   ショートコメントのとおり。


洋15-50 マミー(2014年) 

        <シネ・リーブル梅田>             2015年4月29日鑑賞
        (カナダ映画)                    2015年5月18日記
   ・・・カナダの「早熟の天才」グザヴィエ・ドランが、「母と息子」という永遠のテーマに
   再び挑戦!とある世界の架空の国カナダで成立した「S-14法案」は、発達障がい
   児の親が、経済的困窮や、身体的、精神的な危機に陥った場合は、法的手続を経
   ずに養育を放棄し、施設に入院させる権利を保障したスキャンダラスな法律だが、
   それを使うかどうかは親次第。
    しかして、ADHD(多動性などの発達障がい)の15歳の息子を矯正施設から引き
   取り、共同生活を始めた母親の奮闘ぶりは・・・?アスペクト比1:1の画面には賛否
   両論があるが、“もう1人の母”を加えた3人の奇妙な共同生活が繊細に描かれる
   中盤は、見どころいっぱいだ。
    しかして、ラストにおける母親の決断は一体なぜ?大阪都構想をめぐる5.17住
   民投票の結果とあわせて、それをしっかり考えたい。


洋15-51 ザ・トライブ(2014年) 

        <テアトル梅田>                 2015年4月30日鑑賞
        (ウクライナ映画)                 2015年5月7日記
   ・・・「全編手話で字幕無し、キャストは全員ろうあ者」というウクライナ発の映画が
   本作。サイレント映画の『アーティスト』(12年)が第84回アカデミー賞で作品賞、監
   督賞、主演男優賞など5部門を受賞したことは記憶に新しいが、サイレント映画へ
   のオマージュを表現したという本作は、「全編手話、字幕無し」でホントに理解できる
   の?
    スクリーンへの集中が要求されるのは並みのクソ難しい映画以上だが、ろうあ者
   専門の寄宿学校での売春を中心としたトライブ(族)たちの悪の営みと、その中での
   主人公の悩みと反逆のストーリーは十分理解できる。しかし、驚愕の暴力的なラスト
   は、ろうあ者特有の世界であることを痛感。とにかく、しんどいけど、こりゃ必見!


洋15-52 パレードへようこそ(2014年) 

        <シネ・リーブル梅田>             2015年5月2日鑑賞
        (イギリス映画)                   2015年5月13日記
   ショートコメントのとおり。


洋15-53 アルプス 天空の交響曲(2013年) 

        <テアトル梅田>                 2015年5月3日鑑賞
        (ドイツ映画)                    2015年5月8日記
   ショートコメントのとおり。


洋15-54 海にかかる霧(2014年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>          2015年5月5日鑑賞
        (アメリカ映画)                   2015年5月13日記
   ・・・2014年4月に韓国の観梅島沖で発生したセウォル号事件では、乗客を放って
   真っ先に逃げ出した船長が殺人罪で起訴されたが、2001年10月に麗水で起きた
   テチャン号事件では、大量の密航者たちが窒息死したうえ、その死体は海に捨てら
   れたそうだ。
    そんなテチャン号事件をモチーフとした「密室劇」は、韓国映画らしく登場人物たち
   のキャラクターが明確なだけに面白い。船には女は乗せないはずだが、チョンジン
   号の機関室に若い女が入ってくると、それをめぐって特に若い船員たちの欲望の発
   露は・・・?
    「そして誰もいなくなった」状態へのストーリーの展開と、余韻のあるラストシーンを
   しっかり味わいたい。


日15-55 龍三と七人の子分たち(2015年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>          2015年5月5日鑑賞
        (日本映画)                     2015年5月8日記
   ・・・北野武監督のやくざ映画はワンパターンだったが、平成の今を生きるジジイやく
   ざたちに焦点をあてた本作は異色。俳優良し、テーマ良し、コミカル色良し。史上最
   低のカーアクション(?)とはいえ、その演出も冴えている。
    とはいえ、やくざ讃歌は厳禁。やくざの生計の立て方や「暴対法」の存在意義に留
   意しながら、北野流の演出で炸裂するさまざまなギャグを、たっぷりと楽しみたい。


日15-56 パトレイバー 首都決戦(2015年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>          2015年5月5日鑑賞
        (日本映画)                     2015年5月8日記
   ショートコメントのとおり。


洋15-57 グッド・ライ いちばん優しい嘘(2014年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>          2015年5月5日鑑賞
        (アメリカ映画)                   2015年5月18日記
   ・・・近時、イタリア南方の地中海で発生する、リビアからの大量の難民の遭難死亡
   事件が注目を集めているが、1980年代にアフリカ大陸で発生したロストボーイズと
   は?そして、「難民の第三国定住制度」とは・・・?
    内向きニッポンではあまり知られていない、そんなロストボーイズの驚くべき実話
   が、女優リース・ウィザースプーンたちの力によって感動の物語に!
    悲惨さとユーモアと善意をほどよく配置したストーリー構成は心地良い。そして、ラ
   ストで明らかになる「グッド・ライ」とは一体ナニ?「嘘も方便」とはよく言ったもの。あ
   なたの目にも、大粒の涙が流れ落ちるはずだ。


洋15-58 グローリー -明日への行進-(2014年) 

        <GAGA試写室>                2015年5月13日鑑賞
        (アメリカ映画)                   2015年5月19日記
   ・・・1960年代には、J・F・ケネディ大統領、マルコム・X、そしてキング牧師と、暗
   殺事件が続いたが、キング牧師の名演説は、ケネディ大統領のそれと共に今なお
   人々の記憶に残っている。
    そんなキング牧師の物語が、これまで1度も映画化されなかったのはなぜ?それ
   を考えながら、「FBIの監視記録」をネタとして、セルマの行進とモンゴメリーの演説
   をクライマックスに据えた本作の脚本の意味をしっかり確認したい。


洋15-59 ターナー 光に愛を求めて(2014年) 

        <ビジュアルアーツ専門学校大阪試写室>  2015年5月14日鑑賞
        (イギリス、フランス、ドイツ映画)        2015年5月18日記
   ・・・旅の画家、光の画家ターナーの生きザマと作品、そして女たちをめぐる映画が、
   巨匠と名優の手によって完成!
    76歳で死亡するまで300冊ものスケッチブックを残した旅で、ターナーはどんなイ
   ンスピレーションを・・・?ライバルの画家やパトロン、批評家に対してターナーはい
   かなる立ち位置を・・・?
    生涯結婚することなく、3人の女たちを使い分けた(?)のは一体なぜ?それは誰
   も愛さない偏屈野郎だったため?いやいや、決してそうではないことが本作を観れ
   ばよくわかる。小男で小太り、短足の中年男ながら、その魅力的な生きザマと生涯
   かけての努力に拍手!


日15-60 白河夜船(2015年) 

        <シネ・リーブル梅田>              2015年5月16日鑑賞
        (日本映画)                     2015年5月18日記
   ショートコメントのとおり。


洋15-61 ホーンズ 容疑者と告白の角(2013年) 

        <シネ・リーブル梅田>             2015年5月16日鑑賞
        (アメリカ映画)                   2015年5月18日記
   ショートコメントのとおり。


洋15-62 国際市場で逢いましょう(2014年) 

        <シネ・リーブル梅田>             2015年5月18日鑑賞
        (韓国映画)                     2015年5月21日記
   ・・・韓国映画で観客動員数歴代2位に躍り出た本作のテーマは「家族の絆」だが、
   そのポイントは「家長」の責任感と生き方。興南(フンナム)撤収作戦から始まる激
   動の韓国歴代史は『ALWAYS 三丁目の夕日』(05年)で観た古き良き昭和の時
   代と異なり、過酷そのものだ。
    日本では、安全保障関連法案の国会審議が始まったが、本作に見る韓国のベト
   ナム戦争へのスタンスは大いに参考にすべきだ。
    ここまで精一杯生きれば十分満足!そんな生き方とそんな死に方を望むなら、そ
   れを本作からしっかり学びたい。


洋15-63 コングレス未来学会議(2013年) 

        <ビジュアルアーツ専門学校大阪試写室>  2015年5月19日鑑賞
        (イスラエル、ドイツ、ポーランド、ルクセンブルク、フランス、ベルギー映画)
                                    2015年5月21日記
   ・・・『戦場でワルツを』(08年)で、「アニメとドキュメンタリーの融合」を果たしたイス
   ラエルのアリ・フォルマン監督が、20世紀SF界の巨星スタニスワフ・レムの傑作を
   元に脚本を書き、自由奔放なストーリーとアニメによる映像美の世界を構築!
    ホンモノの俳優をスキャンし、CGでホンモノそっくりのキャラクターを創り出せば、
   その活用は永遠に・・・?なるほど、それもありだが、あなたはそんな世界を望む?
   それとも・・・?
    ややこしいストーリーだが、自分の視点さえ明確にすれば論点は明快。ラストに訪
   れる「奇跡」をどう解釈?それは、あなた次第だ。


洋15-64 リベンジ・オブ・ザ・グリーン・ドラゴン(2014年) 

        <テアトル梅田>                 2015年5月21日鑑賞
        (アメリカ映画)                   2015年5月22日記
   ・・・『ギャング・オブ・ニューヨーク』(02年)と同じテイストの、ニューヨークを舞台と
   した「ギャングもの」だが、こちらの主役は密航した中国人マフィアたち。「売り」はア
   ンドリュー・ラウとマーティン・スコセッシの「二大巨匠の奇跡のタッグ」だが、後半は
   なぜかFBIが前面に・・・。
    スタイリッシュな演出は冴えているのに興行的に惨敗した原因は、ひょっとしてそ
   こらに・・・?


洋15-65 ゼロの未来(2013年) 

        <シネ・リーブル梅田>             2015年5月21日鑑賞
        (イギリス、ルーマニア、フランス映画)     2015年5月22日記
   ショートコメントのとおり。


洋15-66 チャイルド44 森に消えた子供たち(2015年) 

        <GAGA試写室>                2015年5月22日鑑賞
        (アメリカ映画)                   2015年5月28日記
   ・・・タイトルだけでは何の映画かわからないが、「このミステリーがすごい!
   第1位!スターリン独裁政権下のソ連の内幕を暴き、ロシアでは発禁本となった全世
   界震撼のベストセラー小説。巨匠リドリー・スコット制作で遂に映画化!」。そう聞け
   ば、こりゃ必見!
     「理想国家では殺人はあり得ない」というスターリンの言葉がまかり通る旧ソ連
   の恐ろしさを、戦後70年間自由と平和を満喫してきた私たち日本人はどう受けとめ
   る?夫婦の愛さえインチキかもしれないという恐るべき人間ドラマと、その中での殺
   人犯追及のミステリーを137分間タップリ満喫したい。ひょっとして、こりゃ今年のベ
   ストワン!?


日15-67 駆込み女と駆出し男(2015年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>          2015年5月23日鑑賞
        (日本映画)                     2015年5月26日記
   ・・・江戸時代後期の幕府公認の縁切り寺・東慶寺に駆け込んでくる女たちの離婚
   事情とは?21世紀に入り、結婚率と離婚率は漸減傾向だが、弁護士の私の目で
   本作を観ると、女たちの立場(強弱)には雲泥の差が・・・。
     司法試験の合格者を1500人とする方向性が定まった今、何はともあれ本作は
   法科大学院の実践的な教材として絶好!    


洋15-68 真夜中のゆりかご(2014年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>          2015年5月23日鑑賞
        (デンマーク映画)                 2015年5月26日記
   ・・・デンマークの女流監督スザンネ・ピア作品は必見!刑事による「赤ん坊すり替え
   事件」というサスペンス色に富んだ本作では、クローズアップによる人間の心理ドラ
   マがより鮮明に!対照的な2組の夫婦だが、赤ん坊をめぐる攻防戦(?)の中、最
   後の幸せは誰の手に・・・?
     「失踪」「発見」「別人」をストーリーの軸とした「子供のすり替え事件」をテーマと
   したアンジェリーナ・ジョリー主演の『チェンジリング』(08年)とは異質の、「赤ん坊
   すり替え事件」の中で浮き彫りになる人間の本性と「境界」「落差」「逆転」の連鎖を
   しっかり確認したい。


洋15-69 パイレーツ(2014年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>          2015年5月23日鑑賞
        (韓国映画)                     2015年5月28日記
   ・・・韓国映画初の「パイレーツもの」は、『パイレーツ・オブ・カリビアン』3部作(03
   ~07年)に匹敵する、エンタメ色豊かな面白さで大ヒット。山賊は若干むさ苦しさが
   目立つ(?)が、女海賊のカッコ良さはピカイチ!
     他方、あなたは李氏朝鮮の建国物語を知っている?明の皇帝から授かった「国
   璽」って そんなに大切なの?クジラに代わってあらぬ疑いをかけられた海賊はとん
   だとばっちり。しかし、「国璽を巡る10年間の空白期間」という歴史上の事実がこん
   な面白い映画になったのは、海賊にとってラッキーかも・・・。


日15-70 リアル鬼ごっこ(2015年) 

        <東映試写室>                 2015年5月28日鑑賞
        (日本映画)                     2015年5月29日記
   ショートコメントのとおり


洋15-71 リピーテッド(2014年) 

        <梅田ブルク7>                2015年5月28日鑑賞
        (イギリス、アメリカ、フランス、スウェーデン映画)2015年6月1日記
   ・・・認知症モノや一部記憶喪失モノの映画は多いが、記憶を1日しか保つことがで
   きず、朝起きると20代半ばの記憶に戻っている、この人妻の場合は・・・?
     映画の設定では1日の動きを記録する媒体が、原作の日記からデジタルカメラに
   変更されているが、ニコール・キッドマンをはじめ、3人の芸達者な俳優たちの静か
   な熱演によって「なるほど・・・」と思えるストーリーが展開される。そして、クライマッ
   クスに向けては、あっと驚くサスペンスが!
    92分の中に凝縮された上品な心理ドラマをしっかり楽しみたい。


洋15-72 チャップリンからの贈りもの(2014年) 

        <ギャガ試写室>                2015年5月29日鑑賞
        (フランス映画)                  2015年6月3日記
   ・・・死せる孔明は生ける仲達を走らせたが、棺桶の中に入った喜劇王チャップリン
   が、死してなお残したものとは・・・?
     身代金目的拐取罪は卑劣な重罪だが、本作に見る、厚い友情で結ばれた2人
   の貧しい移民による「遺体誘拐事件」は、ほのぼの感さえも・・・。それは一体なぜ?
   あなたが裁判員になったつもりで2人を裁けば、どんな判決を?
    手に汗を握る「裁判モノ」もいいが、本作のような人情味溢れる「裁判モノ」も
   法科大学院の教材として不可欠だ。



洋15-73 サンドラの週末(2014年) 

        <テアトル梅田>                2015年5月30日鑑賞
        (ベルギー、フランス、イタリア映画)      2015年6月4日記
   ・・・ボーナスを選ぶの?それとも同僚を選ぶの?金曜日にそんな「究極の選択」を
   迫られたサンドラが、同僚を説得できる期間は週末の土日のみ。
     揺れ動くサンドラの気持ちを、マリオン・コティヤールが『エディット・ピアフ 愛の
   讃歌』(07年)とは全く異質の、ノーメイク、タンクトップ姿で熱演!
     大阪都構想をめぐる5.17住民投票の結果も僅差(賛成50.4%、反対49.6
   %)だったが、さて本作に見る投票結果は?さらに、投票後の更なるサンドラの決断
   とは・・・?



洋15-74 私の少女(2014年) 

        <シネ・リーブル梅田>             2015年5月30日鑑賞
        (韓国映画)                    2015年6月2日記
   ・・・個性的で芸達者な2人の女優を起用した、韓国の若手女性監督の長編デビュ
   ー作は、児童虐待、不法滞在、同性愛などの社会問題が満載! 
     海辺の田舎村に左遷されてきたエリート女警察署長と、義父から虐待を受け続
   ける14歳の少女との心の交流が繊細に描かれていくが、それがずっと続くほど社
   会は平穏ではない。問題点が次々と噴出し対立が激化する中で訪れる、「あっと驚
   く」結末とは?
     しかし、待てよ。14歳の少女の供述能力は?責任能力は?少女の「悪知恵」と
   しかいいようのない、松本清張の『霧の旗』(65、77年)のようなクライマックスの展
   開にビックリ!こりゃ、是非日本版でのリメイクを期待!



日15-75 おかあさんの木(2015年) 

        <梅田ブルク7>                2015年6月7日鑑賞
        (日本映画)                    2015年6月10日記
   ・・・子供が出征するたびに桐の木を1本ずつ植えると、7人の男の子が全員出征
   すれば合計何本に?「戦後70年記念作品」の第1弾は、「あの戦争」を『男たちの
   大和/YAMATO』(05年)とは正反対の、「銃後の母」の視点から。
     召集令状、出征、遺骨。そんなくり返しの中で「天皇陛下万歳!」VS「非国民!」
   の視点を考え、かつおむすびと卵焼きの価値をしっかり確認したい。もっとも、ど
   真ん中の直球勝負を狙った本作の完成度は、さて・・・?



洋15-76 人生スイッチ(2014年) 

        <ギャガ試写室>                2015年6月8日鑑賞
        (アルゼンチン、スペイン合作映画)      2015年6月11日記
   ・・・本作は『アナと雪の女王』(14年)にダブルスコアの大差をつけて、アルゼンチ
   ン映画歴代興行収入No.1に!その理由は、1にも2にもアイデアと脚本の面白さ
   にある。
     収められた6つのエピソードはいずれも皮肉、毒気、ユーモア満載のエンタメ怪
   作だが、後半3作はそれに加えて、辛辣な社会問題提起や男女の愛と嫉妬をめぐ
   る人間ドラマが超過激に展開!カンヌが「こんな映画みたことない!」と絶賛したと
   おり、こりゃ面白い!こりゃ必見!



洋15-77 フレンチアルプスで起きたこと(2014年) 

        <ビジュアルアーツ専門学校大阪試写室> 2015年6月11日鑑賞
        (スウェーデン、デンマーク、フランス、ノルウェー映画)
                                   2015年6月17日記
   ・・・映画はまずアイデア勝負!次いで人間洞察力の勝負!邦題とされている「フレ
   ンチアルプスで起きたこと」は、一家の大黒柱たる、夫であり父であるあなたが
   見たら、唖然とするもの。すると、それを妻や子供の目で見れば・・・?
    こりゃ、男の価値も台無し!そして4人家族の崩壊もやむなし!誰でもそう思う
   ところだが、そこで、さて人間たちの工夫は?立ち直りは?
    「FORCE MAJEURE」=「不可抗力」というインターナショナルタイトルの意味を
   しっかり考えながら、従来の価値観を根本から見直すきっかけとしたい。


洋15-78 追憶と、踊りながら(2014年) 

        <テアトル梅田>                 2015年6月13日鑑賞
        (イギリス映画)                   2015年6月16日記
   ショートコメントのとおり



洋15-79 トゥモローランド(2015年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>          2015年6月14日鑑賞
        (アメリカ映画)                   2015年6月19日記
   ショートコメントのとおり



洋15-80 ハンガー・ゲーム:FINALレジスタンス(2015年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>          2015年6月14日鑑賞
        (アメリカ映画)                   2015年6月19日記
   ショートコメントのとおり



日15-81 野火(2014年) 

  
  <ビジュアルアーツ専門学校大阪試写室>       2015年6月16日鑑賞
        (日本映画)                   2015年6月22日記

   ・・・1951年に発表された大岡昇平の戦争文学『野火』を知っている人って、今ドキ
   どれくらいいるの?
    そんな原作に、30歳を過ぎてから固執してきた塚本晋也監督が「今しかない!」
   と考え、監督、脚本、編集、撮影、製作の他、主演までも!
    イモ、塩、猿から人肉食まで、現場主義(?)を徹底させた本作は、戦後70年記
   念作品で最も重苦しいけれども、こりゃ必見!



日15-82 バケモノの子(2015年) 
  
        <TOHOシネマズ梅田>       2015年6月16日鑑賞

   ・・・2013年9月に引退宣言をした宮﨑駿監督に代わって、今後の日本アニメ界を
   背負うべき細田守監督が、一風変わったオリジナル脚本による親子の絆と家族の
   物語に挑戦!
    前半から中盤にかけての、バケモノと人間との師弟関係のストーリーは単純だが、
   中盤以降はかなり複雑な展開に・・・。
    そして、ホントのクライマックスはバケモノ同士の頂上対決ではなく、「人間のヤミ」
   をテーマとした、若者同士のすごい対決になるが、さてその世界観をあなたはどう見
   る?



洋15-83 アリスのままで(2014年) 
   
  <シネ・リーブル梅田>          2015年7月5日鑑賞
        (アメリカ映画)                   2015年7月10日記
  ・・・韓国映画の『私の頭の中の消しゴム』(04年)、邦画の『明日の記憶』(06年)に
   続いて、
ハリウッドにも若年性アルツハイマー病をテーマとした名作が誕生!この演
   技によってジュリアン・ムーアは、女優として世界三大映画祭の三冠と主要映画賞
   を制覇することに!
    テッペンからどん底へ。その落差の大きさが本作最大のポイントだが、人間はそ
   れにいかに向き合えるのだろうか?パソコンへのメッセージ(遺言)が有効に機能す
   るのか否かの物語が意外なサスペンス的展開を見せるが、さてその結末は?
    アリスのようにならないため、毎年の健康診断だけはマメにやっておきたいものだ。 


日15-84 きみはいい子(2015年) 

  <テアトル梅田>       2015年7月5日鑑賞
        (日本映画)               2015年7月10日記
  ・・・第88回キネマ旬報ベスト・テン(2015年)の邦画ベスト1に輝いた『そこのみにて光
   輝く』(14年)は名作中の名作として後世に残りそうだが、それに続く呉美保監督の
本作は?
    小学校の学級崩壊、児童虐待、認知症など、戦後70年を経た日本社会の問題点は多
   いが、同監督が描く、それに向き合う人々の群像劇は温かさと優しさでいっぱい。私には
   そこが少し物足りない面でもあるが、さてあなたは・・・? 
    もちろん、本作の問題提起に正解など存在しない。ちなみに、今ドキの若い教師の「抱
   きしめられてくること」という宿題から生まれたラストシーンの功罪については、賛否が分
   かれるだろうが、さてあなたの考えは・・・? 




洋15-85 ターミネーター:新起動/ジェニシス(2015年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>          2015年7月12日鑑賞
        (アメリカ映画)                   2015年7月13日記
    ショートコメントのとおり



洋15-86 アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン(2015年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>          2015年7月12日鑑賞
        (アメリカ映画)                   2015年7月13日記
    ショートコメントのとおり



洋15-87 ハッピーエンドが書けるまで(2015年) 

        <テアトル梅田>                 2015年7月18日鑑賞
        (アメリカ映画)                   2015年7月21日記
    ショートコメントのとおり



洋15-88 オン・ザ・ハイウェイ(2013年) 

        <シネ・リーブル梅田>               2015年7月20日鑑賞
        (イギリス、アメリカ映画)               2015年7月23日記
  ・・・同じ密室劇でも、『リミット』(09年)は棺桶の中という究極の密室だったが、本作は車
   の中。ストーリーを構成する小道具も、ケータイではなくハンズフリー装置だ。
    主人公は86分間しゃべりっぱなしだが、さてそのお相手は?会話内容は?アイデアは
   面白いが、ストーリーの核となる「男の決断」の説得力がイマイチなのが残念。さしずめ、
   男はさだまさしの名曲『関白宣言』くらいの価値観、倫理観でちょうどいいのかも・・・?




洋15-89 雪の轍(2015年) 

        <シネ・リーブル梅田>               2015年7月20日鑑賞
        (トルコ、フランス、ドイツ映画)            2015年7月27日記
  ・・・第67回カンヌ国際映画祭のパルム・ドール賞は、トルコのヌリ・ビルゲ・ジェイラン監督
   による3時間16分の大作に。奇岩で有名なカッパドキアや洞窟ホテルを舞台とした、登場
   人物たちの1対1による複数の会話劇はクソ難しいテーマばかり。しかし、一生懸命聞い
   ているとその論点がよくわかってくるから、ぐったり疲れるものの、見応えも十分で、星5
   つ。
    そう思いつつ、一方ではフーテンの寅さんのような自然流、風の向くまま、気の向くまま
   でもいいのでは?そんな気分にも・・・。




洋15-90 約束の地(2015年) 

        <シネ・リーブル梅田>               2015年7月20日鑑賞
        (トルコ、フランス、ドイツ映画)            2015年7月27日記
    ショートコメントのとおり



洋15-91 サイの季節(2012年) 

        <シネ・リーブル梅田>               2015年7月24日鑑賞
        (イラク、トルコ映画)                  2015年7月29日記
  ・・・1979年に起きたイスラム革命とは?30年間も獄中につながれた詩人とは?日本人
   にはなじみの薄いそんな歴史と人間の愛憎劇が、現在と過去、そして現実と幻想を交差
   させながら描かれていく。
    習近平体制の中国で進む人権派弁護士への弾圧もこんな物語と重ね合わせれば、よ
   り理解できるかも・・・。
    それにしても、30年間の投獄生活は重い。それによって人間はいかに変化していくの?
   27年間の投獄生活の後、南アフリカ共和国の初代大統領に就任したネルソン・マンデラ
   の偉大さに改めて敬服!


洋15-92 ザ・ヴァンパイア 残酷な牙を持つ少女(2014年) 

        <ギャガ試写室>                 2015年7月27日鑑賞
        (アメリカ映画)                    2015年7月29日記
    ショートコメントのとおり

  

日15-93 赤い玉、(2015年) 

        <ビジュアルアーツ専門学校大阪試写室>  2015年8月6日鑑賞
        (日本映画)                       2015年8月12日記
  ・・・近時『禅 ZEN』(08年)や『BOX 袴田事件 命とは』(10年)等の社会派作品が目
   立っていた高橋伴明監督が、原点に回帰して(?)「老人と性」というテーマに果敢に挑戦!
   「みだらに狂ってこそ、映画」だが、「赤い玉」とは?「赤い玉伝説」とは?
    大学で映画を教える映画監督という、高橋監督自身を反映した主人公を名優・奥田瑛
   二が演じるが、こんな自堕落な生活を続けていればかなりヤバイ。先っぽから赤い玉が
   出るのを見たくなければ、やはり郷ひろみのように肉体面で厳しく自身を律しなければ・
   ・・?



日15-94 だれも知らない建築のはなし(2015年) 

        <テアトル梅田>                 2015年8月8日鑑賞
        (日本映画)                      2015年8月11日記
     ショートコメントのとおり

  

洋15-95 ボヴァリー夫人とパン屋(2014年) 

        <テアトル梅田>                 2015年8月8日鑑賞
        (フランス映画)                    2015年8月13日記
  ・・・日本では第153回芥川賞を受賞した又吉直樹の『火花』が大ブレイクだが、19世紀の
   小説『ボヴァリー夫人』だって・・・。 
    引っ越してきた小説のヒロイン・エマと同じ名前の美しい人妻を、小説の筋書きに重ね
   合わせていくとさまざまな妄想が・・・。
    文学好きなフランスの中年おじさんの面白さと、フランス映画のおしゃれさに脱帽。ラス
   トも悲劇と言えば悲劇だが、見方によっては・・・?


15-96 ジュラシック・ワールド(2015年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>           2015年8月9日鑑賞
        (アメリカ映画)                     2015年8月13日記
  ・・・2014年の話題はゴジラ一色だったが、今年は恐竜?スミソニアン博物館内の剥製の
   恐竜が動き出した『ナイトミュージアム』(06年)に対して、こちらは遺伝子操作によって作
   り出されたホンモノの恐竜だから、それが檻から逃げ出せば・・・?
    日本版『ゴジラ(1954)』(54年)では、原水爆の申し子であるゴジラの最期は情緒タッ
   プリだったが、ハリウッド版はエンタメ色がいっぱい。それと同様に、本作ラストのクライマ
   ックスに見る「恐竜対決」はエンタメ色満載だが、そこでわずかに見せる、恐竜と人間との
   心の交流を、あなたはどう読み解く・・・?



洋15-97 ミッション:インポッシブル ローグ・ネイション(2015年) 


        <TOHOシネマズ西宮OS>          2015年8月9日鑑賞
        (アメリカ映画)                    2015年8月12日記
    ショートコメントのとおり

  

洋15-98 ナイトクローラー(2014年) 


        <GAGA試写室>                2015年8月12日鑑賞
        (アメリカ映画)                    2015年8月17日記
  ・・・あなたはパパラッチは知っていても、ナイトクローラーという「職業」は知らないのでは・
   ・・?夜の街を這いまわり、事件・事故現場の刺激的な映像を撮影してテレビ局に高値で
   売りつけるという、そんなヤクザな仕事の意義は?その収益は?
    主人公の徹底した職業意識には感服だが、ここまで非人道的な行為は倫理的にOK?
   また、法律的にOK?
    本作には賛否両論が噴出するはずだが、私はこんな映画が大好き!その問題提起の
   鋭さをしっかりと!




洋15-99 ヒトラー暗殺、13分の誤算(2014年) 


        <GAGA試写室>                2015年8月14日鑑賞
        (ドイツ映画)                     2015年8月20日記

  ・・・『ワルキューレ』(08年)に続いて、ヒトラー暗殺ものの名作が登場。前者はナチスの軍
   人による組織的なものだったが、こちらは何と平凡な家事職人による単独犯!知らなか
   ったなあ・・・。
    歴史上の「IF・・」は多いが、さて邦題に言う「13分の誤算」とは?そして、なによりもヒト
   ラーが最も恐れた暗殺者の人物像とは?
    『ヒトラー ~最後の12日間~』(04年)とは全く違う視点で犯人像に迫ったオリヴァー・
   ヒルシュビーゲル監督の手腕に脱帽。



日15-100 この国の空(2015年) 


        <テアトル梅田>                2015年8月15日鑑賞
        (日本映画)                     2015年8月20日記
  ・・・荒井晴彦の監督2作目となった本作は、彼が脚本を書き、井上淳一が監督した『戦争
   と一人の女』(12年)と対比すればより興味深い。両者とも原作モノ。空襲警報が続く中で
   の東京での一般市民の生活が描かれるが、『戦争と一人の女』は奔放で虚無的なセック
   スであるのに対して、本作は極めて禁欲的!
    二階堂ふみ演ずる19歳の里子にとって、「一番きれいだったとき」に男がロクにいない
   東京で生活することの辛さとは?そして一転、はじめて男を知った直後に8月15日を迎
   えた里子にとっての、終戦の意味とは?
    戦後70年の今年、『日本のいちばん長い日』(15年)との対比も含めて、本作は必見!


洋15-101 マッドマックス 怒りのデス・ロード(2015年) 


        <梅田ブルク7>                  2015年8月16日鑑賞
        (アメリカ映画)                     2015年8月21日記
   ・・・『マッドマックス』の狂気の世界をはじめて鑑賞し、大満足!まずは、その世界観を『
   アバター』(09年)、『スノーピアサー』(13年)等のそれと対比。続いて、近時大流行のC
   G撮影に対する実写アクションの醍醐味を、ジョン・ウェイン主演の『駅馬車』(39年)等と
   対比したい。
    多種多様なキャラ、改造車、武器については、お勉強するにこしたことはないが、それ
   がなくても楽しむのはオーケー。
    ただ、『猿の惑星』シリーズに比べると、ラストに観る「統治機構」の甘さは少し残念だ。




日15-102 日本のいちばん長い日(2015年) 


        <梅田ブルク7>                2015年8月16日鑑賞
        (日本映画)                     2015年8月20日記
  ・・・戦後70年の今年の8月15日は、「安倍談話」が世界の注目を集めたが、同時に「日
   本のいちばん長い日」にも国民が注目!本作を上映するお盆の映画館は大入り満員だ。
    1967年の岡本喜八監督、三船敏郎版に比べるとインパクトはイマイチだが、明治憲法
   下における戦争終結(ポツダム宣言受諾)に至る天皇のご聖断や閣議の姿をじっくり勉強
   するには、本作の方がベターかも・・・。
    もっとも、頻繁に登場する昭和天皇の描き方については、賛否両論あり・・・?




洋15-103 彼は秘密の女ともだち(2014年) 


        <シネ・リーブル梅田>             2015年8月22日鑑賞
        (フランス映画)                   2015年8月25日記
    ショートコメントのとおり。




洋15-104 奇跡の2000マイル(2013年) 

        <シネ・リーブル梅田>             2015年8月22日鑑賞
        (オーストラリア映画)               2015年8月24日記
    ショートコメントのとおり。



洋15-105 ふたつの名前を持つ少年(2013年) 

        <テアトル梅田>                2015年8月22日鑑賞
        (ドイツ、フランス映画)              2015年8月25日記
  ・・・ナチス・ドイツによるユダヤ人とポーランド人に対する迫害を描いた名作は多いが、「

   ウシュビッツ収容所解放70年」の今年、実在の人物による自叙伝が映画に!
    原題『RUN BOY RUN』と邦題『ふたつの名前を持つ少年』を見れば、ストーリーの   概ねの想像はつくが、本作ではユダヤ人とポーランド人の違いにも注目したい。
    8歳の少年なればこその可愛さと機転が面白いが、張藝謀(チャン・イーモウ)監督の『
   活きる』(94年)と同じように、「禍福は糾える縄の如し」の実感が・・・。




洋15-106 さよなら、人類(2014年) 

        <シネ・リーブル梅田>                2015年8月27日鑑賞
        (スウェーデン、ノルウェー、フランス、ドイツ映画)  2015年8月28日記
  ・・・スウェーデンの巨匠ロイ・アンダーソン監督が、「リビング・トリロジー」(「人間について
   の3部作」)の最終章たる本作で、第71回ヴェネチア国際映画祭の金獅子賞を受賞!こ
   んなすごい監督がいたことをはじめて知って、ビックリ!
    固定カメラ、1シーン1カットの撮影で計39シーンを並べた本作は、「映画は動く絵画」
   の思想を実践したもの。タイトルを含めて内容は哲学的かつ難解だが、観れば観るほど
   深い味わいが・・・。




洋15-107 しあわせへのまわり道(2014年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>          2015年8月29日鑑賞
        (アメリカ映画)                    2015年9月2日記
  ・・・原題は『Learning to Drive』だが、本作は運転テクニックを教える映画ではなく、
   邦題どおり、ある中年女性の生き方をテーマとした物語。
    頭にターバン、あごに口ひげを蓄えたインド人がニューヨークで生きていくのは大変だ
   が、売れっ子書評家として大成功したヒロインだって、急に夫から離婚を切り出されたら大
   変。
    なるほど、ニューヨークでは運転免許はこうやって取得するの?いや、それを学ぶので
   はなく、本作からは女の生き方をしっかりと学びたい!




洋15-108 わたしに会うまでの1600キロ(2014年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>         2015年8月29日鑑賞
        (アメリカ映画)                   2015年9月2日記
  ・・・日本にお遍路さんやお伊勢参りがあれば、アメリカにはPCT(パシフィック・クレスト・ト
   イル)がある。そのルールは本作でしっかり学んで欲しいが、リース・ウィザースプーン演
   ずるヒロインはなぜそんな一人旅へ?
    原題『WILD』だけでは何の映画かサッパリわからないが、邦題をみれば明らか。さて、
   ヒロインの自分さがしの旅は、どんな動機から?また、そこで得られたものとは?
    ミア・ワシコウスカ主演の『奇跡の2000マイル』(13年)との異同をチェックしながら鑑
   賞すれば、より興味深いのでは・・・?




洋15-109 あの日のように抱きしめて(2014年) 

        <テアトル梅田>               2015年9月3日鑑賞
        (ドイツ映画)                   2015年9月4日記
  ・・・アウシュヴィッツから奇跡の生還を果たした妻の顔はボロボロ。しかし、再建(復元?)
   手術をすれば、長年連れ添った夫なら識別できるのでは・・・?
    しかるに、そこでの妻によく似た女への夫からの提案は、妻になりすますこと。そんなバ
   カな・・・。
    整形をテーマにした作品は多いが、本作はそこでの夫婦の葛藤をテーマとしたフィルム
   ・ノワール。スクリーン上に観る明暗のコントラストと共に、夫と妻の心理をめぐる明暗の
   コントラストをじっくりと味わいたい。




日15-110 ロマンス(2015年) 


        <シネ・リーブル梅田>            2015年9月4日鑑賞
        (日本映画)                    2015年9月9日記
  ・・・タナダユキ監督の7年ぶりのオリジナル脚本は、『紙の月』(14年)で第38回日本アカ
   デミー賞優秀助演女優賞を受賞した大島優子を起用。『百万円と苦虫女』(08年)ほどの
   ユニークさはないが、それでも今ドキの面白いストーリーを大島優子が等身大の演技で
   好演!
    しっかり女にはダメ男が!それが定番だが、何の因果で、こんな中年ダメ男と1泊2日
   の母親探しの旅を・・・?しかして、共に過ごすことになったラブホでの夜は?
    既に女優として多くの実績を残している前田敦子にどこまで迫れるか?大島優子の女
   優としての今後の活躍に期待!




洋15-111 夏をゆく人々(2014年) 

        <テアトル梅田>               2015年9月10日鑑賞
        (イタリア、スイス、ドイツ映画)         2015年9月24日記
  ・・・第67回カンヌ国際映画祭のパルム・ドール賞はヌリ・ビルゲ・ジェイラン監督の『雪の
   轍』(15年)だったが、グランプリは1981年生まれの女性監督アリーチェ・ロルヴァケル
   の長編2作目となる本作が受賞!
    昔ながらのやり方で養蜂業を営む頑固(頑迷?)な父親を中心とした家族の生きザマと
   、13歳の少女の「ひと夏の経験」を中心とした自立のストーリーをしっかり味わいたい。ま
   た、本作では美しいトスカーナ地方の風景と、幻想的なエトルリア文化を映し出す圧倒的
   な映像美とカメラワークにも注目!




洋15-112 天使が消えた街(2014年) 

        <シネ・リーブル梅田>             2015年9月11日鑑賞
        (イギリス、イタリア、スペイン映画)       2015年9月24日記
  ・・・現実に起きた有名な殺人事件を素材にした、「真実に基づく物語」(Based on true
   story)の映画は多い。しかして、イタリアで有名な「ペルージャ英国人女子留学生殺害事
   件」を素材にした本作もそれ・・・?
    いやいや、映画監督を主役に据えた本作は、それとよく似た架空の「殺害事件」をテー
   マにした全くオリジナルな物語。キーワードは原題にも邦題にも使われている「天使」だ
   が、本作には約4人(?)の天使が登場するから、タイトルに言う「天使」とは一体ダレ?
    現実と妄想の境目は?映画作りのストーリー展開の結末は?そんな視点をしっかり持
   って、本作のサスペンスを楽しみたい。





日15-113 ギャラクシー街道(2015年) 

        <東宝試写室>             2015年10月9日鑑賞
        (日本映画)                2015年10月14日記
     ショートコメントのとおり。



日15-114 杉原千畝 スギハラチウネ(2015年) 

        <東宝試写室>             2015年10月16日鑑賞
        (日本映画)                 2015年10月19日記
  ・・・「命のビザ」によって多くのユダヤ人難民を救った日本人外交官・杉原千畝は、
   「日本のシンドラー」と呼ばれているが、その決断はどうして生まれたの?
    「フィクサー」と呼ばれる人物は瀬島龍三などたくさんいるが、千畝がソ連から「ペ
   ルソナ・ノン・グラータ」と呼ばれたのは一体なぜ?
    戦後70年の今年は安倍晋三政権による安全保障関連法案を巡って賛否両論が
   激突したが、現在の複雑な国際情勢を正確に分析するには、彼のような有能かつ
   人間味あふれる外交官の生き方に学ぶことが不可欠だ。
    内向きニッポンを脱却し、国際的なスタッフを結集した「戦後70年特別企画」の実
   現に拍手!


洋15-115 顔のないヒトラーたち(2014年) 

        <シネ・リーブル梅田>           2015年10月17日鑑賞
        (ドイツ映画)                  2015年10月20日記
  ・・・東京裁判やニュルンベルク裁判は知っていても、1963年からフランクフルトで行
   われたアウシュヴィッツ裁判を知っている人は少ないのでは?ドイツ国民はもとよ
   り、世界中の人々がアウシュヴィッツ収容所の悲惨さをよく知っているのは、この裁
   判を断行した若き検事たちの勇気のおかげだ。
    戦後70年は日本もドイツと同じ。ドイツにおけるアウッシュヴィッツ解放70周年と
   対比しながら、「あの戦争」をしっかり総括し、今後の日本のあるべき「枠組み」をし
   っかり構築したい。


日15-116 罪の余白(2015年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>      2015年10月17日鑑賞
        (日本映画)                 2015年10月21日記
  ・・・名門女子高の教室のベランダから1人の女子高生が転落死?これは自殺?それ
   とも事故・・・?そんな冒頭シーンは『ソロモンの偽証 前篇・事件』(15年)、『ソロモ
   ンの偽証 後篇・裁判』(15年)と同じだが、1984年生まれの新進女流作家・芹沢
   央原作の本作は、スクールカーストの頂点に立つ美少女に注目!
    その邪悪なキャラはそんじょそこらの大人顔負けだが、そんな「心理を操る」女子
   高生と娘を亡くした行動心理学者の父親との対決の行方は・・・?
    結末はいささか常識的だが、全編を通じて見応えタップリの心理戦をしっかり堪能
   したい。


日15-117 天空の蜂(2015年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>      2015年10月17日鑑賞
        (日本映画)                 2015年10月22日記
  ・・・2011年3月11日の東日本大震災直後に発生した福島第一原子力発電所の事
   故を、東野圭吾は予見?そんなはずはないが、1995年に発表された『天空の蜂』
   の問題提起が、20年後の今、すべての日本国民の目の前に!
     原発の安全性は絶対!飛行機が墜落しても問題なし!戦艦大和の不沈神話じゃ
   あるまいし、いつまでそんな議論を続けているの?
    本作の鑑賞を契機として安全保障法制についての空虚な「空中戦」と同じく、
   いい加減日本人も利口にならなくては・・・。




洋15-118 ヴェルサイユの宮廷庭師(2015年) 

        
<テアトル梅田>              2015年10月17日鑑賞
        (イギリス映画)                2015年10月23日記
     ショートコメントのとおり。



洋15-119 ラスト ナイツ(2015年) 

        
<ギャガ試写室>              2015年10月22日鑑賞
        (アメリカ映画)                 2015年10月26日記
  ・・・『忠臣蔵』は日本特有の物語と思っていたが、忠誠心、名誉、正義、尊厳という4
   つのキーワードを中心として武士道と騎士道をつきつめると、本作のような面白い
   物語に。
    とある時代の、とある封建領主の、ある決断には賛否両論があるはずだが、その
   後のストーリー展開は、読み筋ながらもメチャ面白い。紀里谷和明監督特有の映像
   美に注目しつつ、「四十七士の吉良邸討ち入り」以上に大規模でスリルとサスペンス
   に富んだクライマックスをタップリと楽しみたい。


日15-120 岸辺の旅(2015年) 

        <テアトル梅田>             2015年10月24日鑑賞
        (日本映画)                 2015年10月27日記
  ・・・黒沢清監督はホラー映画のイメージが強いが、死者と生者によるロードムービー
   を描いた本作で、第68回カンヌ国際映画祭で日本人初の「ある視点」部門監督賞
   を受賞!
    『岸辺の旅』というタイトルでは『岸辺のアルバム』との違いがよくわからないが、あ
   なたは本作から、死者と生者の共存、彼岸と此岸のあり方をどう考える?
    3つの基本ストーリーの他に「浮気問題」を挿入したのはさすがだが、終盤に見る
   ベッドシーンの「濃密さ」についてのあなたの賛否は・・・?



洋15-121 草原の実験(2014年) 

        <シネ・リーブル梅田>           2015年10月24日鑑賞
        (ロシア映画)                 2015年10月27日記
      ショートコメントのとおり。





洋15-122 マイ・インターン(2015年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>        2015年10月25日鑑賞
        (アメリカ映画)                 2015年10月30日記
  ・・・学生のインターンシップ制度は大流行だが、さて高齢者の再雇用やインターンシ
   ップは如何に?1949年生まれの女性監督ナンシー・マイヤーズが描く、大人の女
   性の仕事と恋の物語はおとぎ話的なものが多いが、それは本作も同じ。こんなカッ
   コ良い70歳の紳士が応募してくれれば、そりゃ30歳の女社長はホクホク顔に・・・。
    事業欲にあふれた男にとっては事業の拡大がすべてかもしれないが、本作に見る
   女社長の悩みを通じて、人間ホントに何が大切?それをしっかり見定めなくちゃ・・・。


洋15-123 キングスマン(2014年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>        2015年10月25日鑑賞
        (イギリス映画)                 2015年10月28日記
  ・・・イギリスには『007』シリーズという正統派スパイ映画があり、『裏切りのサーカ
   ス』(11年)のようなクソ難しいスパイ映画があるから、本作のような新たなスパイ映
   画は明らかに異端!?
    そんな「ブッ飛びスパイ映画」に英国紳士の代表ともいうべきコリン・ファースが登
   場し、華麗なアクションを!
    もっとも、そのストーリーは師弟モノになっているので、某人物を彷彿させるIT富豪
   のブッ飛んだワルとの、世界の運命をかけた対決に注目!


洋15-124 ジョン・ウィック(2014年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>        2015年10月25日鑑賞
        (アメリカ映画)                 2015年10月29日記
  ・・・キアヌ・リーブスといえば、『マトリックス』シリーズ(99年、03年)。『マトリックス』
   といえば、新時代を切り開いたアクションで有名だが、そんな彼が新たな銃術「ガン
   ・フー」をひっさげて、完全復活!
    ストーリーは単純な復讐劇だし、その動機の物語はイマイチだが、伝説の殺し屋と
   して復活した後に彼が見せる「男の美学」に酔いしれたい。ちなみに、日本の(古典
   的な)ヤクザ映画に見慣れた目には、彼の行為の法的評価や復讐完了後の身の振
   り方に少し違和感あり・・・。


日15-125 海難1890(2015年) 

        <梅田ブルク7試写会>           2015年10月29日鑑賞
        (日本、トルコ合作映画)            2015年11月4日記
  ・・・多くの人はエルトゥールル号遭難事件は知っていても、テヘラン邦人救出劇は知
   らないのでは?和歌山県串本町と駐日トルコ共和国大使館が日本トルコ友好125
   周年記念事業を主催する今年、2つの史実をつなぎ、日本とトルコの真心の歴史を
   描く感動作が誕生!
    しかし、これってホント?そんな疑問もあるが、本作を鑑賞するについては、あくま
   で性善説の立場でトコトン人間の善意を信じることが大切だ。映画の魔術性と演出
   の妙によって感動の涙に浸ることができれば大成功だが、さて今の日本でその可能
   性は?若者たちにこそこんな映画を観せて、その根性を叩き直したいが・・・。



洋15-126 アクトレス~女たちの舞台~(2014年)
 

        
<シネ・リーブル梅田>             2015年10月31日鑑賞
        (フランス映画)                   201511月9日記

  ・・・かつての大ヒット作のリメイクは嬉しいが、主役から脇役への変更など、もっての
   外!50歳の大女優がそう考えたのは当然だが、さて時代の変化の大きさは?
    『ブラック・スワン』(10年)や、『Wの悲劇』(84年)に見る劇中劇と女優たちの葛
   藤ぶりは面白かったが、本作もそれと同じ。原題の「シルス・マリア」と「マローヤの
   ヘビ」の意味やその美しさと共に、女3人の葛藤ぶりを楽しみたい。
    黒のシャネルもいいけど、やっぱり女たちの中味の方がより興味深いはずだ。



日15-127 3泊4日、5時の鐘(2014年) 

        <シネ・ヌーヴォ>             2015年11月1日鑑賞
        (日本、タイ映画)              2015年11月5日記
  ・・・「最悪の事態も覚悟した」という交通事故による両足骨折の危機を乗り越え、才女
   ・杉野希妃が三澤拓哉監督や福島珠理ら若き才能と共に本作を発表!北京電影学
   院での、北京国際映画祭注目未来部門最優秀脚本賞おめでとう!北京電影学院と
   深い縁のある私には、その情景が目に浮かぶようだ。
    湘南の茅ヶ崎館を舞台とした男女7人の青春群像劇は、女同士のバトルや若い男
   女の恋模様の他、教授とゼミ生との「不適切な関係」など、杉野希妃の人間観察眼
   の鋭さとアイロニーがいっぱい。『ゴッドファーザー』で見たヴィトー・コルレオーネ家
   の結婚式ではファミリーの絆の固さが確信できたが、さて、本作ラストのそのシーン
   にみる幸せ度(欺瞞度)は?



洋15-128 マルガリータで乾杯を!(2014年) 

        <シネ・リーブル梅田>         2015年11月3日鑑賞
        (インド映画)                2015年11月6日記

  ・・・歌と踊りだけではない、近時のインド映画の充実ぶりは著しいが、何と「少女の性
   典」ともいうべき問題作が誕生!
    障害者の恋愛や性は扱いにくいテーマだが、本作はデリーからニューヨークに舞
   台を移すと、何と同性愛まで!さらに、ラストに向けては男との絡みも登場するか
   ら、私にはアレレ・・・。
    ちなみに、本作の邦題は『マルガリータで乾杯を!』だが、英題は『Margarita,
   With A Straw』。さて、あなたはどちらを支持・・・?



洋15-129 愛と哀しみのボレロ(1981年) 

        <シネ・リーブル梅田>         2015年11月3日鑑賞
        (フランス映画)               2015年11月13日記

  ・・・私は1974年の弁護士登録から今日まで約40年間の弁護士人生を歩んできた
   が、1930年代後半の戦争の時代から、本作が作られた1981年までの約40年間
   を生きていた4人の実在の人物とその家族たちの波乱の人生とは?
    ラヴェル作曲の『ボレロ』は、誰もが知っているバレエの名曲。パリ、ベルリン、ロ
   シア、アメリカを舞台とした185分にわたる人生ドラマが圧巻なら、ラスト15分間の
   ボレロの踊りも圧巻。デジタル・リマスター版でタイトルどおりの、『愛と哀しみのボレ
   ロ』を心ゆくまで味わいたい。



洋15-130 黄金のアデーレ 名画の帰還(2015年) 

        <ギャガ試写室>               2015年11月6日鑑賞
        (アメリカ、イギリス映画)           2015年11月11日記
  ・・・ナチス・ドイツによる美術品の強奪は有名だが、クリムトの名画「黄金のアデー
   レ」の真の所有者は?
    アメリカに亡命できただけでもラッキーなのに、82歳になったマリアはなぜオース
   トリア政府を被告とする返還請求の民事訴訟を決意したの?また、新米弁護士はな
   ぜそれに命を燃やしたの?
    こりゃ歴史の勉強のみならず、「主権免除」の論点を中心とした法科大学院の教
   材として最適!しかし、その最終弁論を聞くと、やっぱり理屈も大切だが、人の心に
   訴えることの重要性を再確認!



日15-131 起終点駅 ターミナル(2015年) 

        <梅田ブルク7>               2015年11月7日鑑賞
        (日本映画)                   2015年11月10日記
  ・・・喜劇俳優・佐藤浩市もいいが、「あの事件」から25年後、釧路でひっそりと国選
   事件だけをやる弁護士役は、佐藤浩市にピッタリ!
    短編集の映画化だけに、多くの「なぜ?」があるが、説明過多気味の邦画が蔓延
   している中、それがかえって新鮮!
    登場人物が少ないのもグッド。メインストーリーで佐藤浩市と対等にわたり合う若
   手女優・本田翼の賛否は分かれるだろうが、他のキャラはすべて必要かつ十分な
   役割を果たしている。
    高倉健の『鉄道員』(99年)とは一味違う、佐藤浩市の「起終点駅」をじっくり味わ
   いたい。



洋15-132 裁かれるは善人のみ(2014年) 

        <テアトル梅田>               2015年11月8日鑑賞
        (ロシア映画)                  2015年11月12日記
  ・・・邦題が刺激的なら、英題の『LEVIATHAN』も含蓄が深い。
    権力をカサにきた土地収用は、日本の悪代官も悪徳商人とグルになってやってき
   たが、中国のそれと同じように、ロシアのそれは露骨でえぐい。さらに、そこに教会
   が絡むから、「神も仏もないものか!」と叫びたくなってくる。
    ロシアの鬼才アンドレイ・ズビャギンツェフ監督の壮大な着想力と構想力に拍手だ
   が、トマス・ホッブスの『リヴァイアサン』や旧約聖書のヨブ記等の前提事実の勉強も
   忘れずに・・・。



洋15-133 007 スペクター(2015年) 

        <TOHOシネマズ梅田>            2015年11月10日鑑賞
        (アメリカ映画)                  2015年11月16日記
  ・・・『007 スペクター』とタイトルされた本作が『007』シリーズ全24作の集大成な
   ら、6代目ジェームズ・ボンドを演じるダニエル・クレイグも、4作目となる本作が集
   大成!?ストーリー構成はもちろん、ラストシーンを見てもそんな気が・・・。
    車や7つ道具は不変だが、ボンドガールは大きくサマ変わり!しかして、共同して
   挑む宿敵スペクターとの対決や如何に・・・?
    1969年から95年の間に全48作(プラス特別編1本)が作られた『男はつらい
   よ』シリーズには到底及ばないが、数年後にきっとつくられるであろう第25作のジェ
   ームズ・ボンド役は誰に?そして、その宿敵は?ボンドガールは・・・?



洋15-134 サヨナラの代わりに(2014年) 

        <シネ・リーブル梅田>             2015年11月14日鑑賞
        (アメリカ映画)                  2015年11月16日記
   ショートコメントのとおり。



洋15-135 午後3時の女たち(2014年) 

        <シネ・リーブル梅田>             2015年11月14日鑑賞
        (アメリカ映画)                  2015年11月18記
   ショートコメントのとおり



洋15-136 エベレスト 3D(2015年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>          2015年11月15日鑑賞
        (アメリカ、イギリス映画)             2015年11月19日記
  ・・・『八甲田山』(77年)の物語が実話なら、1996年に起きたエベレスト史上最大
   の遭難事故も実話。カメラマン一筋の人生を歩んできた木村大作の初監督作品た
   る『劔岳 点の記』(08年)の撮影は過酷を極めたそうだが、エベレスト頂上を目指
   す登山家たちを3D撮影する過酷さは?
    『八甲田山』を観ていても身体が凍りついたが、それは本作も同じ。近時はやって
   いるという「商業公募隊」の是非を含めて、進むべき?退くべき?その判断の大切さ
   と、「退く勇気」の大切さを確認したい。



日15-137 図書館戦争 THE LAST MISSION(2015年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>          2015年11月15日鑑賞
        (日本映画)                     2015年11月18日記
   ショートコメントのとおり。
 



日15-138 恋人たち(2015年) 

        <テアトル梅田>                2015年11月21日鑑賞
        (日本映画)                    2015年11月25日記
  ・・・新聞紙上で絶賛されている本作は、50名の一斉面接と橋口亮輔監督流の「ワ
   ークショップ」から生まれたもの。それは、作家主義VS俳優発掘を理念としたオリジ
   ナル映画製作プロジェクトのおかげだが、過度の商業主義と原作主義に毒された近
   時の邦画に辟易している目には、とにかく新鮮!
    オーディションでの新人女優の発掘も面白いが、個性的な3人の主人公たちが
   すべて素人というのもメチャ面白い。新人俳優の見事な演技を引き出した橋口流ワ
   ークショップと、たくさんのネタをすばらしい構成力でまとめあげた脚本に最大級の
   拍手を送りたい!



日15-139 FOUJITA(2015年) 

        <シネ・リーブル梅田>             2015年11月22日鑑賞
        (日本映画)                     2015年11月26日記
   ショートコメントのとおり。
 



洋15-140 コードネーム U.N.C.L.E.(2015年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>          2015年11月23日鑑賞
        (アメリカ映画)                   2015年11月26日記
  ・・・1962年にスタートした『007』シリーズの第24作『007 スペクター』(15年)
   に続いて、何とあの『0011ナポレオン・ソロ』の劇場版が登場!時代設定が東西
   冷戦の1960年代なら、ナポレオン・ソロとイリヤ・クリヤキンの2枚看板も同じ。し
   かし、その所属は何とCIAとKGBだから、2人は互いに敵同士!
    そんな設定だが、日中戦争の時代に「国共合作」が成ったのなら、共通の敵であ
   る国際犯罪組織に立ち向かうためには、CIAとKGBの合作だって・・・。
    どことなく安心感と懐かしさを感じるカーアクションを含めて、スピード重視の今ド
   キのスパイ映画とは一味違うスパイたちの活動に、古き良き昭和の香りも・・・。



洋15-141  ミケランジェロ・プロジェクト(2013年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>          2015年11月23日鑑賞
        (アメリカ映画)                  2015年11月27日記
  ・・・ナチス・ドイツがヨーロッパ各地から略奪した美術品は、とてつもない量、そして
   とてつもない価値!もし、ヒトラーの「ネロ指令」によってそれがすべて破壊されてい
   たら・・・?
    それを阻止すべく、「七人の侍」ならぬ美術関連の7名の学者たち(?)によって組
   織されたモニュメンツ・メンは、どんな理念を抱いてアメリカからヨーロッパへ?
    描き方によっては壮大な社会派ドラマだが、監督・製作・脚本のジョージ・クルーニ
   ーは徹底したエンタメ作品に仕上げている。「七人の侍」も4人が死亡したが、モニ
   ュメンツ・メンの犠牲は3人。しかして、モニュメンツ・メンが命を張った崇高な任務
   の価値はHow much?



洋15-142 ローマに消えた男(2013年) 

        <テアトル梅田>                 2015年11月29日鑑賞
        (イタリア、フランス映画)             2015年12月1日記
  ・・・替え玉映画は『王子と乞食』(77年)等多いが、急にとんずらを決め込んだ最大
   野党の党首の替え玉は可能?『黒いチューリップ』(63年)で見たアラン・ドロンの
   一人二役も見事だったが、本作に見るイタリアの名優トニ・セルヴィッロの演技は絶
   品だ。
    『独裁者』(60年)に見たチャップリンのラスト6分間の名演説には及ばないまで
   も、替え玉が持つ演説の才能にはビックリ!しかし、これは所詮ショートリリーフ。さ
   て、本作が設定するかなりあいまいな結末をあなたはどう解釈・・・?



洋15-143 ザ・ウォーク(2015年) 

        <ギャガ試写室>               2015年12月8日鑑賞
        (アメリカ映画)                  2015年12月11日記
  ・・・ニューヨーク・マンハッタンのWTC(ワールドトレードセンター)といえば、2001
   年の9.11同時多発テロにおける大型ジェット機の突入シーンの映像が強烈。あれ
   は現実だったが、本作に見る3Dの綱渡りシーンはあくまでつくりもの!
    そうは思いつつ、吉田松陰と同じように夢に向かって走り続ける若者の狂気(=行
   動力)と、後半延々と続くクライマックスに注目!
    地上411mの高さで展開されるパフォーマンスは、道路から見上げるより劇場の
   3D映像で観るのがベスト。これぞ映像!の醍醐味を本作でタップリと!



洋15-144 メニルモンタン2つの秋と3つの冬(2013年)
 

        <ビジュアルアーツ専門学校大阪試写室>  2015年12月11日鑑賞
        (フランス映画)                   2015年12月15日記
    ショートコメントのとおり。



洋15-145 殺されたミンジュ(2014年) 

        <ビジュアルアーツ専門学校大阪試写室>  2015年12月11日鑑賞
        (韓国映画)                     2015年12月16日記
  ・・・作る映画がどれもこれも話題作ばかりのキム・ギドク監督の長編第20作は、今
   や必見!ミンジュは女子高生の名前だが、同時に民主主義の意味らしいから、本
   作には一体どんな政治的主張が・・・?
    一人8役とか、自ら撮影とかキム・ギドク流の話題も豊富だが、謎の集団による
   『SAW』シリーズと同じように残忍な拷問の連続は一体なぜ?きっとこの根源は、
   現在の韓国社会における格差の広がりとゆがんだ権力構造への怒り!
    しかして、キム・ギドク流のあっと驚く物語の行く着く先は?さて、そこには何らか
   の希望はあるのだろうか・・・?



洋15-146 パリ3区の遺産相続人(2014年) 

        <シネ・リーブル梅田>             2015年12月13日鑑賞
        (イギリス、フランス、アメリカ合作映画)    2015年12月16日記
  ・・・フランスの建物をめぐるヴィアジェ制度とは一体ナニ?都市問題をライフワーク
   とする私ですら知らなかった、そんなヴィアジェ制度の下でのみ成り立つ面白い舞
   台劇が本作だ。
    もっとも、ヴィアジェはあくまで物語を進行させるための手段で、ストーリーの主
   軸は高級アパルトマンの相続を目論んでアメリカからやってきた57歳の男、自称9
   0歳の老女、そしてその一人娘という3人が織りなす人生模様だ。パリのマレ地区が
   舞台だが、英語中心の会話劇なのでわかりやすい。しかし、意外な展開の連続にア
   レレ・・・アレレ・・・。
    売買契約の中途解約は法的にはムチャだが、DNA鑑定を含む奥深いハッピー
   エンドには概ね納得!



洋15-147 完全なるチェックメイト(2015年) 

        <ギャガ試写室>                2015年12月14日鑑賞
        (アメリカ映画)                  2015年12月17日記
  ・・・「東西冷戦」の1950年代、ソ連が圧倒的優位を誇ったチェス界にアメリカの若
   き天才が登場!
    「チェス会のモーツァルト」と呼ばれたその男フィッシャーは、見事1972年に世
   界チャンピオンになったが、『アマデウス』(84年)で見たモーツァルトと同じような
   変人・奇人ぶりとは?
    単なる「伝記映画」にしないで、チェス界の天才をいかに映画に?それは極めて
   難しいことが実証されたが、とりあえず本作はグッド・チャレンジとして・・・。



洋15-148 最愛の子(親愛的/DEAREST)(2014年) 

        <ギャガ試写室>                2015年12月14日鑑賞
        (中国、香港映画)                2015年12月18日記
  ・・・中国は近時「一人っ子政策」を変更したが、一人っ子政策から生じるさまざまな
   矛盾、大量の児童誘拐事件、都市戸籍を持たない農民工の出稼ぎ問題、等々、
   日本ではありえない社会問題が多い。
    ピーター・チャンは2008年に起きた現実の児童誘拐事件を基に、「すぐにこ
   の映画を作らなければ」との思いで本作の監督とプロデュースを!その出来は、
   すばらしいのひとことだ。
    主役や準主役がたくさん登場するとストーリーが散漫になるものだが、本作には
   一切それがない。張りつめた緊張感のまま、あのエピソード、このエピソードが進
   行するとともに、最後のあっと驚く結末にはホントにビックリ!ノーメイクで農村女
   を熱演したヴィッキー・チャオを中心とする俳優陣の熱演にも大拍手だが、何より
   もピーター・チャン監督恐るべし!




洋15-149 ビューティー・インサイド(2015年) 

        <ギャガ試写室>                2015年12月17日鑑賞
        (韓国映画)                    2015年12月18日記
    ショートコメントのとおり。



洋15-150 ニューヨーク 眺めのいい部屋売ります(2014年) 

        <ギャガ試写室>                2015年12月17日鑑賞
        (アメリカ映画)                  2015年12月21日記
  ・・・都市問題、住宅問題をライフワークとする弁護士の私にとっては、景観問題もそ
   の1つの領域。また、エレベーターのない5階建て住宅の建て替えは、今や日本で
   も1つの社会問題だ。さらに不動産の売却と購入を一体でやるのは、言うは易く行
   うは難しいもの。
    そんな法的な問題を大前提としながら、本作は大ベテランのモーガン・フリーマ
   ンとダイアン・キートンがはじめて夫婦役となり、気の効いた会話劇の連続の中で
   心暖まるストーリーを形成していく。
    不動産の価値とはナニ?快適さとはナニ?年には勝てないからエレベーターは
   不可欠だが、それ以上に大切なことがあるのでは・・・?私たち団塊世代が自宅の
   買い換えを考えるについて、本作は大いに参考になるはずだ。




洋15-151 マイ・ファニー・レディ(2014年) 

        <シネ・リーブル梅田>             2015年12月23日鑑賞
        (アメリカ映画)                  2015年12月28日記
  ・・・『マイ・フェア・レディ』(64年)に似たタイトルは上品だが、「スクリューボール・コメ
   ディ」たる本作は、三谷幸喜映画の群像劇そっくり!一クセも二クセもある登場人物
   たち、意外でスピード感あふれる息もつかせぬ展開はメチャ面白い。
    本作では、コールガールから女優への変身のきっかけとなった「リスにおやつのナ
   ッツをやる人がいる。しかし、たまにはナッツにリスちゃんをあげたっていいじゃない
   か」のセリフに注目!さて、その意味は?
    若い女性に投資するのは男の甲斐性だが、このセリフの乱用にはくれぐれもご用
   心を・・・。



日15-152 さようなら(2015年)
 

        <シネ・リーブル梅田>            2015年12月23日鑑賞
        (日本映画)                   2015年12月25日記
    ショートコメントのとおり。



洋15-153 独裁者と小さな孫(2014年) 

        <シネ・リーブル梅田>             2015年12月23日鑑賞
        (ジョージア、フランス、イギリス、ドイツ映画) 2015年12月28日記
  ・・・北朝鮮の現独裁者のやることはハチャメチャの一色!ところが、軍事独裁下にあ
   る某国の大統領が本作冒頭で孫に見せる権力の誇示ぶりは、ハチャメチャだが、
   どこかに愛敬が・・・。
    また、本作中盤に見せる孫連れ爺さんの逃避行は意外としたたかだから、そのサ
   バイバル能力に注目!本来、冷酷無比でえげつない大統領のはずだが、寓話的ス
   トーリー展開の中に多少のユーモアも・・・。
    しかし、群集に取り囲まれてからのクライマックスの哲学論争(?)、神学論争
   (?)はすごい。『チャップリンの独裁者』(40年)に見た、有名なラスト6分間の演説
   ほどの説得力はないが、人間そのものに対する論点設定と問題提起は鋭い。さあ、
   あなたの答えは・・・?



洋15-154 クリード チャンプを継ぐ男(2015年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>          2015年12月27日鑑賞
        (アメリカ映画)                   2016年1月6日記
  ・・・『スター・ウォーズ』全6作も良かったが、『ロッキー』シリーズ全6作はそれ以上!
   ややこしい(壮大な?)ファンタジーも良かったが、単純でわかりやすい人生ドラマ、
   成功ドラマはそれ以上!
    辰吉丈一郎や亀田興毅の引退を見た団塊の世代には、ロッキーの引退ははるか
   昔。しかし今、約40年前の『ロッキー』(76年)の感動が再び輝きを放って再登場!
   クリードとは一体ナニ者?ロッキーはなぜそのトレーナーに・・・?
    原案が固まれば、脚本はほぼ想定どおりだが、想定内の展開はダメかというとそ
   うではない。地獄の特訓からタイトルマッチの死闘という感動ドラマは、『ロッキー』
   (76年)の蒸し返し(?)でもOK。新たな時代のヒーローの誕生を祝うとともに、そ
   の続編更には新シリーズ3部作にも期待したい。


日15-155 母と暮せば(2015年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>          2015年12月27日鑑賞
        (日本映画)                     2016年1月6日記
  ・・・戦後70年の節目のラストに「これぞ日本(映画)の良心!」とも言うべき本作が登
   場!宮沢りえと原田芳雄が熱演した『父と暮せば』(04年)の問題提起の鋭さには
   及ばないが、「長崎編」としての本作の登場は必然!井上ひさしも草葉の陰で大喜
   びだろう。
    吉永小百合VS二宮和也の二人芝居、会話劇はそれなりによくできているが、存
   在感を放つのは準主役としての黒木華の演技。許嫁として3年間、死者の母親に尽
   くしてきた彼女の将来はいかにあるべきなの?中盤以降そんなテーマで日本人にわ
   かりやすいストーリーが展開していくが、さてCGの使用によってファンタジー色豊か
   になったエンディングの是非、賛否は?


洋15-156 アンジェリカの微笑み(2010年) 

        <シネ・リーブル梅田>               2015年12月29日鑑賞
        (ポルトガル、スペイン、フランス、ブラジル合作映画)2016年1月7日記
  ・・・世界に長寿監督は多いが、ポルトガルのマエノル・ド・オリヴェイラ監督101歳の
   時の「世にも美しい愛の幻想譚」が本作。
    邦題どおりの、(死亡した)美女に一目惚れした若きユダヤ人の写真が趣味の青
   年は、その後なぜハチャメチャな行動に?彼の目に映っているものは一体ナニ?
    深みや陰影に富んだスクリーンは絵画的美しさに満ち溢れているが、ファンタジー
   色いっぱいの展開についての賛否は分かれるのでは・・・?



洋15-157 神様なんかくそくらえ(2014年) 

        <シネ・リーブル梅田>             2015年12月29日鑑賞
        (アメリカ、フランス映画)             2016年1月8日記
    ショートコメントのとおり。


洋15-158 ハッピーエンドの選び方(2014年) 

        <テアトル梅田>                2015年12月30日鑑賞
        (イスラエル、ドイツ合作映画)         2016年1月8日記
  ・・・安楽死をテーマにした映画はどうしても深刻になりがちだが、ベネチア国際映画
   祭で観客賞を受賞した、イスラエルの老人ホームを舞台とした本作は、それをあくま
   でユーモラスに!
    もっとも、「自分の最期を自分で選ぶ装置」の発明は容易でも、いざそれを使うと
   なると・・・。さらに、認知症が進む最愛の妻に、それを使うことはできるの?
    シリアスな後半の展開を見る中、さて、あなたの選択は・・・?



洋15-159 ひつじ村の兄弟(2015年) 

        <テアトル梅田>                2015年12月30日鑑賞
        (アイスランド、デンマーク映画)         2016年1月7日記
  ・・・聖書にはよく「羊飼い」が登場するが、25万人の人口に対し羊100万頭という羊
   大国アイスランドには、今なお「羊飼い」がいる。2人とも独身で、隣同士で羊飼いを
   しながら40年間も口を利いていない老兄弟。そんな設定が面白いが、スクレイピー
   (伝達性海綿状脳症)(TSE)の発生を契機に、羊たちの「殺処分」という非情な決
   断が!
    暖かそうなフィッシャーマンズセーターと立派な口ひげ。それが2人のトレードマー
   ク(?)だが、そんな2人による5頭の羊を連れての山の上への脱出行にはいかなる
   見込みが・・・?
    『岸辺の旅』と『あん』を斥けてカンヌ国際映画祭「ある視点部門」グランプリを受賞
   したそんな「寓話」の面白さと味わい深さを、しっかり噛みしめたい。