弁護士 坂和章平による
   「独断」と「偏見」にもとづく

                映 画 評 論
                  
                         更新日 2015(平成27)年1月9日

 〔目 次〕
               注) タイトルの後ろの(年)の表示は映画の製作です。
                  本文はネタバレを含みます。

日14-1 チャイ・コイ(2013年) 

        <テアトル梅田>            2014年1月1日鑑賞
        (日本映画)                2014年1月7日記
   ・・・「チャイ・コン」はチャイコフスキーのバイオリン協奏曲の略だが、「チャイ・コイ」
   はベトナム語の「果物」。果物は新鮮な方がおいしいに決まっているが、50代の
   川島なお美が魅せる、熟れた果実の味とは・・・?
    異国情緒たっぷりのタイで展開される、韓国人のムエタイボクサーとのめくるめく
   官能の世界は、言葉が通じないだけに危険と興奮度が二倍に!しかし、かつての
   日活ロマンポルノの傑作に比べれば、やっぱり昔の方が・・・。


洋14-2 ハンガー・ゲーム2(2013年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>      2014年1月4日鑑賞
        (アメリカ映画)               2014年1月9日記
   ・・・ハリウッドでは『トワイライト』シリーズと『ハンガー・ゲーム』シリーズが大人気
   だが、「シリーズもの」の弊害が少しずつ顕著に・・・。
    ジェニファー・ローレンス扮するヒロインが革命のシンボルになっていくストーリー
   は本来面白いはずだが、ストーリーの深みがイマイチ。また、恋のさやあて(?)が
   イマイチなら、肝心のサバイバルゲームの迫力もイマイチだ。これなら、大みそかに
   TVで見た井岡一翔や内山高志のボクシングのタイトルマッチの方がよほど手に
   汗を握る熱戦だったと思うのは、私だけ・・・。


日14-3 麦子さんと(2013年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>      2014年1月4日鑑賞
        (日本映画)                 2014年1月8日記
   ・・・オリジナル脚本にこだわる𠮷田恵輔監督の、兄妹の物語、母娘の物語に
   注目!
    いきなり「母親です!」と言われて同居を迫られるのもイヤだが、同居後のケンカ
   のくり返しの中、さっさと死なれるのはもっとイヤ。しかし、納骨のために母親の故郷
   を訪れてみると、麦子はいつの間にか若き日の母親・彩子に・・・。
    そこから展開される、笑いあり、涙ありの脚本に拍手!そして聖子ちゃんの『赤い
   スイートピー』に秘められた母娘のストーリーに涙・・・。シネコンでの大ヒットは
   しんどいかもしれないが、堀北真希、松田龍平、余貴美子のビッグネームだから、
   小ヒット程度は期待したい!


洋14-4 少女は自転車に乗って(2012年) 

        <シネ・リーブル梅田>          2014年1月12日鑑賞
        (サウジアラビア、ドイツ合作映画)    2014年1月17日記
   ・・・日本人にはエジプト、シリア、イスラエル等のきな臭い「中東情勢」は苦手だが、
   イスラム教(コーランの教え)はもっと苦手。しかし、いくら宗教オンチの日本人でも、
   サウジアラビア人女性監督による、サウジアラビア人女優による「初」のサウジアラ
   ビア「発」映画を観れば、その女性差別の姿に唖然とするはずだ。
    しかるに、そんな映画のタイトルが、なぜ『少女は自転車に乗って』なの?そんな
   ことは可能なの?その「カラクリ」は、本作をじっくり鑑賞すればわかるはずだ。張藝
   謀監督の「しあわせ3部作」以上の、さわやかさとしたたかさをタップリと!


日14-5 武士の献立(2013年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>      2014年1月13日鑑賞
        (日本映画)                 2014年1月17日記
   ・・・『武士の一分』(06年)では、「武士の魂は刀!」だったが、『武士の家計簿』
   (10年)ではそろばん、そして、本作では包丁だ。
    出戻りで年上の女でも、舌が絶妙で料理の腕が抜群なら「包丁侍」の女房に最適
   !そんな、夫婦愛の物語が、ある時は「予定調和」なホームドラマ風に、ある時は
   「加賀騒動」をバックとしてスリリングに・・・。
    「意外性」では断然『麦子さんと』(13年)の堀北真希だったが、「正統性」では
   本作の上戸彩に軍配が・・・。


洋14-6 危険な関係(危险关系/Dangerous Liaisons)(2012年)
                                            

        <TOHOシネマズ西宮OS>      2014年1月13日鑑賞
        (中国映画)                 2014年1月18日記
   ・・・「あの女を落したら、私を差し上げるワ」。そんな明らかに公序良俗に反する
   不倫恋愛ゲームは、フランス革命当時のパリのみならず、日中戦争直前の魔都・
   上海でも・・・?韓国版の『スキャンダル』(03年)に続いて、本作はフランスの作家
   ラクロの『危険な関係』の上海版だが、嵌める女、嵌められる女は誰が?それが
   セシリア・チャンとチャン・ツィイーと聞けば、そりゃ必見!
    『風と共に去りぬ』(39年)のレット・バトラーを彷彿させる、口ひげとオールバック
   のプレイボーイ役は韓国のチャン・ドンゴンだが、このために覚えた中国語は女を
   口説くのに十分なほど流暢だ。「押さば引け、引かば押せ」のテクニックと、契約の
   履行が終了した後の意外な展開に注目!
    「日本版」の登場が待たれるが、その実現はいつ?そして、そのキャスティングは
   ・・・?


洋14-7 ザ・イースト(2013年) 

        <ギャガ試写室>             2014年1月13日鑑賞
        (アメリカ映画)                2014年1月18日記
   ・・・主演・製作・脚本を務める新時代の女性クリエイター、ブリット・マーリングが、何
   とも斬新な環境テロリスト集団、イーストの物語を!『インファナル・アフェア』3部作
   とは一味も二味も違う、潜入捜査の難しさと醍醐味をタップリと。
    「予定調和」が目立つ邦画とは大違いの、「予測不能な展開」に興奮!そして、「驚
   愕が爽快に変わるラスト」に注目!
    ブリット・マーリングに対抗できる日本の才女は、つい先日ロッテルダム国際映画
   祭の審査員への就任が決まった杉野希妃ただ一人・・・?


洋14-8 皇帝と公爵(2012年) 

        <テアトル梅田>             2014年1月19日鑑賞
        (ポルトガル、フランス合作映画)     2014年1月21日記
   ・・・タイトルと写真を見れば、主人公はナポレオンとウェリントン公爵。誰でもそう
   連想するが、本作の主人公はナポレオンのスペイン戦役における、ポルトガル軍の
   軍曹と中尉の2人。そして、名もなき多くの市井の人々だ。
    あなたは「ブサコの戦い」や「トレス線」を知ってる?きっと知らないだろうから、
   そこからしっかり勉強して、バレリア・サルミエント監督の真の意図をしっかり確認
   したい。また、ド派手な戦闘シーンを期待せず、過酷な戦争の中で生きる人間を
   しっかり見つめる視点を持たなければ・・・。


洋14-9 マイヤーリング(1957年) 

        <テアトル梅田>            2014年1月17日鑑賞
        (アメリカ映画)               2014年1月22日記
   ・・・1989年にはベルリンの壁が崩壊し、天安門事件が起きたが、その100年前
   にはオーストリア=ハンガリー帝国の首都ウィーンで「マイヤーリング事件」という
   世紀の皇室スキャンダルが!『うたかたの戀』として何度も映画化されたラブストー
   リーは華やかで美しいが、その結末はいかにも幼稚。
    殺人罪か同意殺人罪かという法的判断は不粋だが、法科大学院の教材として
   上映するのも一興では?


洋14-10 さよなら、アドルフ(2012年) 

        <梅田ガーデンシネマ>           2014年1月19日鑑賞
        (オーストラリア、ドイツ、イギリス映画)   2014年1月22日記
   ・・・ケイト・ショートランド監督の夫はドイツ系ユダヤ人だが、その祖母の逸話を基に
   作った本作は、ナチス親衛隊高官を父に持つ14歳の少女が、幼い妹弟たちと共に
   過酷な状況下で生き抜く名作。
    ユニークなのは、それを助ける青年が、何と「黄色い星」のマークの身分証を持つ
   ユダヤ人だということ。過酷な旅の中で2人の間にどんな接点と交流が・・・?
    一つの価値観の権力的・高圧的な押し付けは私も大嫌いだが、ラストに見せる
   ヒロインの成長ぶりに注目!


洋14-11 エヴァの告白(2013年) 

        <GAGA試写室>           2014年1月22日鑑賞
        (アメリカ、フランス映画)       2014年1月24日記
   ・・・移民をテーマとした名作はヨーロッパの専売特許ではなく、「新世界の玄関」
   エリス島を持つアメリカだって!
    『ギャング・オブ・ニューヨーク』(90年)の舞台は1960年代のニューヨークだっ
   たが、本作はポーランドからの移民姉妹の過酷な運命を描くもの。ヒロインをめぐ
   る2人の男の絡みが物語の軸だが、私は邦題にも、結末にも少し疑問が・・・。
    しかし、テーマ良し、俳優良しの本作は、必見!


日14-12 Seventh Code(セブンスコード)(2013年) 

        <テアトル梅田>           2014年1月24日鑑賞
        (日本映画)              2014年1月25日記
   ・・・この女は、なぜ一人の男を求めてロシアの地に?若い彼女がなぜロシア語を
   しゃべれるの?また、アンジェリーナ・ジョリー顔負けのアクションは一体なぜ、何の
   ために?
    『もらとりあむタマ子』(13年)とは一転して、キリリと見据える意思の強そうな女優
   ・前田敦子の目線の先にあるものとは?
    あっと驚く(荒唐無稽な)結末にも唖然だが、その後の髪を振り乱して歌う、歌手・
   前田敦子の登場にビックリ!なるほど、そういうことか!これを劇場用映画と呼ぶこ
   とには賛否両論あるはずだが、一見の価値あり!


洋14-13 ビフォア・ミッドナイト(2013年) 

        <シネ・リーブル梅田>         2014年1月25日鑑賞
        (アメリカ映画)              2014年1月27日記
   ・・・愛し合う男女も、18年も経てばさまざまな変化が。そりゃ当然だが、そんな2人
   の愛が第3部の本作で完結。
    インテリジェンスの高い2人がウィットに富んだ会話を交わすのは当然だが、夫婦
   ゲンカを聞き続けるのはつらい。さらに恋愛、セックス、夫婦、人生、文学について、
   友人たちを交えた会話を聞き続けるのも、ちょっとしんどい。さらに、愛のムードも
   台無しにしてしまう、おしゃべりの連続にはいい加減うんざり。
    ここまでくれば、2人の仲がどうなろうと、俺には無関係・・・。


洋14-14 ハンナ・アーレント(2012年) 

        <梅田ガーデンシネマ>          2014年1月25日鑑賞
        (ドイツ、ルクセンブルク、フランス映画) 2014年1月29日記
   ・・・この人、一体ダレ?そんな主人公を描いた、「小難しい映画」が日本でも静かに
   大ヒット!これは喜ばしい!
    ナチス・ドイツの迫害を逃れ、アメリカに亡命した女性哲学者が書いた「アイヒマン
   裁判」傍聴記の結論は「悪の陳腐さ(凡庸さ)」だが、さて、その意味は?マスコミに
   よる情報の単純かつ一方的垂れ流しが当たり前の昨今、「深く思考すること」の
   大切さを日本全体で再確認したい。
    ちなみに、本作を観れば、喫煙も思考に有効?思わずそう思ってしまったが、
   「日本禁煙学会」は本作のメチャ多い喫煙シーンをいかに・・・?


洋14-15 LIFE!(2013年) 

        <GAGA試写室>          2014年1月28日鑑賞
        (アメリカ映画)            2014年1月29日記

     ショートコメントのとおり。


洋14-16 ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅(2013年) 

        <GAGA試写室>            2014年1月29日鑑賞
        (アメリカ映画)              2014年1月31日記
   ・・・本作の主人公は「100万ドル当選!」を信じ込んでしまった、認知症ぎみの
   老人。ロードムービーは数多いが、こんな老人を助手席に乗せての不毛な(?)
   ロードムービーは珍しい。
    2人旅から4人旅へ。そして、故郷での親戚や旧友たちとの「100万ドル当選!」
   をめぐる「人間模様」=「ドタバタ劇」が、中盤の見モノ。そして、終盤は「ハズレ」に
   納得(?)した後の父子の絆が、アレクサンダー・ペイン監督流の心温まる人間
   ドラマに!サブタイトルの意味をかみしめながら、「心をつなぐ旅」を味わおう。


洋14-17 それでも夜は明ける(2013年) 

        <GAGA試写室>            2014年1月30日鑑賞
        (アメリカ、イギリス合作映画)        2014年2月5日記
   ・・・今年もアカデミー賞の季節がやってきた。その大本命は、スティーヴ・マックィー
   ン監督による「史実にもとづく物語」。『アミスタッド』(97年)もすごかったが、本作も
   すごい。
    なぜ、「自由黒人」が一夜にして財産も名前も奪われ、奴隷として売り飛ばされた
   の?その苦悩の日々とは?そして、12年間いかにして生き抜き、いかにして救出
   されたの?
     まさに、「魂を揺さぶられる人間ドラマ」を、本作でじっくりと!


洋14-18 ウルフ・オブ・ウォールストリート(2013年) 

        <梅田ブルク7>               2014年2月2日鑑賞
        (アメリカ映画)                 2014年2月6日記
   ・・・ヤンキース田中将大投手の年俸は23億円だが、26才で証券会社を設立した
   『ウォール街のウルフ』、ジョーダンの年収は49億円。しかも、その使い道は豪邸、
   車、酒、女、ドラッグというから、ウォール街にはすごい奴がいるものだ。
    「強欲は善」。ホリエモンこと堀江貴文の「没落」後、日本ではそんな信者はいない
   が、ジョーダンとその部下たちの信条は、まさにそれ!しかして、FBI捜査官との
   攻防戦は?
    レオナルド・ディカプリオとマーティン・スコセッシ監督のコンビは5作目だが、
   『ギャング・オブ・ニューヨーク』(02年)以上にアカデミー賞作品賞、監督賞、主演
   男優賞の可能性が・・・。


洋14-19 ローン・サバイバー(2013年) 

        <東宝試写室>           2014年2月7日鑑賞
        (アメリカ映画)                 2014年2月14日記
   ・・・アメリカの戦争映画の「華」は、昔の「海兵隊」から今は「ネイビー・シールズ」に
   !それは『ネイビーシールズ』(12年)で明らかだが、本作のような悲しい「実話に
   もとづく物語」も・・・。
    4人対200人ではいくら訓練や装備に勝っていても大変。その上、岩場の山岳
   地帯が戦場では転がり落ちるだけ・・・。
    中盤は、臨場感満点の映像と緊迫感あふれる演出をタップリ楽しみたいが、ラスト
   に向けては「パシュトゥーンの掟」のお勉強もしっかりと!

 


洋14-20 新しき世界(2013年) 

        <シネ・リーブル梅田>              2014年2月8日鑑賞
        (韓国映画)                    2014年2月13日記
   ・・・『インファナル・アフェア』3部作(02年、03年)も面白かったが、本作もメチャ
   面白い。潜入捜査官として8年間もヤクザ生活を送り、その幹部ともなれば、今や
   根っからのヤクザに?第34回青龍映画賞で主演男優賞をとった男がそれではダメ
   と思うのが普通だが、さて本作は?
    後継者争いからのスタートは『清須会議』(13年)と同じだが、こちらはソウル警察
   を交えた権謀術策の他、ヤクザ特有の「出入」もあるから忙しい。橋下徹大阪市長
   の「出直し市長選」の決断もすごいが、本作ラストに見る、潜入捜査官の「ある決断
   」はそれ以上だ。
    こりゃ必見!『インファナル・アフェア』に続いてハリウッド版リメイクもあるのでは
   ・・・?


洋14-21 アメリカン・ハッスル(2013年) 

        <109シネマズHAT神戸>          2014年2月11日鑑賞
        (アメリカ映画)                 2014年2月17日記
   ・・・天才詐欺師を主人公にした映画は多いが、詐欺師とFBIとのチームは本作が
   初!彼らのターゲットは政治家の汚職の摘発だが、そのガードは堅い。そのうえ、
   女詐欺師の奪い合いの中、チームワークは最悪。さあ、そんな中での腹のさぐりあ
   い、知恵のしぼり合いは?そしてまた、仕掛けたネタの首尾は?結末は?
    作品、監督、脚本賞の他、登場する男女4人がアカデミー賞の主(助)演男(女)
   優賞ノミネートというエンタメ作品で、欺しのテクニックとその面白さをタップリと!


日14-22 小さいおうち(2013年) 

        <109シネマズHAT神戸>          2014年2月11日鑑賞
        (日本映画)                   2014年2月17日記
   ・・・あなたは、『母べえ』(08年)の時代より少し前の、昭和の束の間の平和の時代
   を知ってる?また、昭和モダンを知ってる?山田洋次監督初の「家族の秘密」をテ
   ーマとしたミステリーを読み解くには、そんな「時代認識」(の多様性)を知ることが不
   可欠だ。
    『家政婦のミタ』ならぬ平井家の女中タキが見たのは一体ナニ?「姦通罪」が存在
   した時代に「不倫」は少なかったはずだが、なぜ奥様の帯の模様が逆に?タキの
   「策略」によって召集令状がきた板倉との不倫(?)騒動も終わり、赤い屋根の小さ
   いおうちの物語もジ・エンド・・・。
    そのはずだったが、『永遠の0』(13年)と同じように、孫の世代が祖母の生きた
   時代をたどる旅を続ける中で見えてきたものとは・・・?


洋14-23 光にふれる(逆光飛翔)(Touch of the light)(2012年) 
                                             

        <シネ・リーブル梅田>           2014年2月15日鑑賞
        (台湾、香港、中国映画)          2014年2月18日記
   ・・・聾唖や被爆2世を「売り」にした「佐村河内事件」が起きた今、「光を知らない天
   才ピアニスト」をテーマにした本作の公開は最悪のタイミング?そんな心配は、主人
   公の人柄の良さと美しいピアノの音色、そして周りの人たちとの温かい心の交流を
   みれば、吹っ飛ぶはずだ。
    そのうえ、ストーリーの軸に美しいダンサーを配置したことがよく効いている。本作
   に見る若い男女の心の交流が「一歩前へ!」の原動力になっていることをしっかり
   確認したい。そして、クライマックスのピアノ演奏は、一人静かに涙と共に・・・。



洋14-24 KILLERS キラーズ(2013年) 

        <テアトル梅田>              2014年2月15日鑑賞
        (日本、インドネシア映画)        2014年2月18日記

     ショートコメントのとおり。


日14-25 WOOD JOB!~神去(かむさり)なあなあ日常~(2014年)
                                             

        <東宝試写室>              2014年2月17日鑑賞
        (日本映画)                2014年2月20日記
   ・・・『ロボジー』(12年)で堪能したとおり、「矢口史靖ワールド」の面白さは意外性
   にある。さて、本作のそれは?
    農業も大変だが、林業はそれ以上の重労働だし、生命の危険も・・・。いくら「少年
   よ、大木を抱け。」と言われても、ケータイなし、カラオケなしの田舎生活に十代の若
   者はいつまで耐えられる?
    山には神サマがつきもの(?)だから、そんなスパイスの効いた奇妙なストーリー    展開を楽しみながら、今どきの都会の若者の成長ぶりをしっかりと!


洋14-26 チスル(2013年) 

        <ビジュアルアーツ専門学校大阪試写室> 2014年2月19日鑑賞
        (韓国映画)                   2014年2月21日記
   ・・・「作りたい映画」と「売れる映画」は違う。日本では後者が圧倒的に多いが、済
   州島出身のオ・ミヨル監督は、歴史から抹殺された韓国現代史最大のタブーとされ
   ていた「済州島4・3事件」に挑戦!さて、1948年に起きたその事件とは一体ナニ
   ?
    焼き尽くされる村、「クンノルケ」と呼ばれる洞窟の中に逃げ込んだ島民たちの姿
   とその結末をあなたはどう考える?映画という芸術が持つ「考えさせる力」を、本作
   ではじっくりと活用したい。


洋14-27 スノーピアサー(2013年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>         2014年2月23日鑑賞
        (韓国、アメリカ、フランス映画)       2014年2月27日記
   ・・・近時は「近未来モノ」映画が多い。「人生いろいろ」なら、近未来もいろいろだ。
   しかして、阪本順治監督から「黒澤明の孫が日本ではなく、韓国で生まれた」と言わ
   れたポン・ジュノ監督が、フランスの原作マンガを元に描いた近未来とは?
    密閉空間の面白さは「潜水艦モノ」に限らず、列車モノも同じ。それは馮小剛(フォ
   ン・シャオガン)監督の『イノセントワールド』(04年)でも明らかだが、氷河期の地球
   を17年間も走り続けているスノーピアサーの中では一体どんな階級闘争が・・・?
    ソチ冬季五輪が終わった今、美しい雪と氷の世界の中で展開される、人類の「再
   生の物語」を、あなたはどう解釈し、どう受け止める?


洋14-28 キック・アス ジャスティス・フォーエバー(2013年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>         2014年2月23日鑑賞
        (アメリカ、イギリス映画)            2014年2月26日記

     ショートコメントのとおり。


洋14-29 エージェント:ライアン(2013年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>          2014年2月23日鑑賞
        (アメリカ映画)                  2014年2月26日記

     ショートコメントのとおり。


洋14-30 早熟のアイオワ(2008年) 

        <シネ・リーブル梅田>             2014年2月25日鑑賞
        (アメリカ映画)                  2014年2月27日記
   ・・・今をときめく若手女優ジェニファー・ローレンスとクロエ・グレース・モレッツが6
   年前に三姉妹の姉妹役で出演。当時17歳で脚本を読んだジェニファー・ローレンス
   の、女優としての決断力とその演技力に拍手!
    しかして、その早熟ぶりは?また、14歳の見事な決断ぶりは?


洋14-31 ダラス・バイヤーズクラブ(2013年) 

        <テアトル梅田>                 2014年2月26日鑑賞
        (アメリカ映画)                   2014年2月28日記
   ・・・『評決のとき』(96年)、『アミスタッド』(97年)、『リンカーン弁護士』(11年)に
   おけるカッコいい弁護士役がよく似合う、イケメン俳優マシュー・マコノヒーが21kg
   も減量して、実在のHIV患者に挑戦!ええー、これがあの・・・?
    突然のHIV宣告。俺は同性愛者じゃない!なのに、なぜ俺がHIVに?いくらそう叫
   んでも、現実は現実。生きるためのクスリを手に入れなければ・・・。余命30日を宣
   告された男が、なぜその後7年間も生き続けることができたの?良し悪しではなく、
   そんなダイナミックな男の生きザマをしっかり確認したい。
    同時に、「丸山ワクチン」に代表される、医学界における新薬承認のシステムの問
   題点のお勉強もしっかりと・・・。


日14-32 ゼウスの法廷(2013年) 

        <GAGA試写室>            2014年2月28日鑑賞
        (日本映画)                2014年3月4日記
   ・・・重過失致死事件の被告人を裁く若きエリート裁判官は元婚約者。彼女は
   「親族」ではないから「除斥」「忌避」「回避」には当たらないが、なぜあえてそんな
   選択を?
   高橋監督はそんなアイデアを元に、トルストイの『復活』以上に、男女のラブストーリ
   ーを絡めながら日本の司法制度の問題点をえぐり出そうとしたが、さてその成否
   は?
    邦画にも『ゆれる』『疑惑』『事件』等すばらしい法廷モノがあるが、本作にみる
   後半1時間の法廷シーンはそれには遠く及ばない。また、注目の「判決主文」は
   いかにもタイトルにふさわしいものだが、それにも多くの疑問が。しかして、ラスト
   1分の衝撃的シーンとは・・・?


洋14-33 LOVELACE(2012年) 

        <シネ・リーブル梅田>             2014年3月4日鑑賞
        (アメリカ映画)                  2014年3月5日記

     ショートコメントのとおり。


洋14-34 8月の家族たち(2013年) 

        <GAGA試写室>                2014年3月5日鑑賞
        (アメリカ映画)                   2014年3月10日記
   ・・・夫婦とは?親子とは?兄弟・姉妹とは?コトが起きる中で次々と露呈してくる、
   そんな「家族の物語」は人間味タップリだが、生々しくかつ奥が深い。
    父の死亡を契機として、真夏の盛り、オクラホマの片田舎に集まったウェストン家
   ご一同の「会話劇」に見る家族の物語は、まさにこれぞ映画!互いにここまでさらけ
   出し、ここまでぶつけ合えば、家族は互いに許せる?いやいや、それすらも、なか
   なか・・・。


洋14-35 旅人は夢を奏でる(2012年) 

        <シネ・リーブル梅田>            2014年3月8日鑑賞
        (フィンランド映画)               2014年3月11日記
   ・・・一人のもの(『モーターサイクル・ダイアリーズ』(04年))、女同士のもの(『テル
   マ&ルイーズ』(91年))、男女4人のもの(『サイドウェイ』(04年))等、「ロードムー
   ビー」の名作は多いが、そこに父子の名作が追加!
    35年ぶりに現れ、「お前の父親だ」と言われても、息子は戸惑うばかり。しかし、
   フィンランドを南から北へ向かう「2人旅」の中で、音楽という共通のアイデンティ
   ティーをもつ2人は「父子の絆」をしっかりと確認!
    性格は正反対と思われた父子も、ラストでは完全な一体に。邦題のつけ方もピッ
   タリの名作の誕生に拍手!


日14-36 愛の渦(2014年) 
 

        <テアトル梅田>               2014年3月8日鑑賞
        (日本映画)                  2014年3月10日記

     ショートコメントのとおり。


日14-37 テルマエ・ロマエⅡ(2014年)  

        <東宝試写室>               2014年3月11日鑑賞
        (日本映画)                  2014年3月12日記

   ・・・古代ローマのテルマエ(=浴場)設計技師が、「平たい顔族」の住む日本に
   タイムスリップ!ウォシュレットやそこでの温泉文化を輸入すれば、ローマは大繁栄
   し、帝国はますます安泰に。
    しかして、『テルマエ・ロマエⅡ』ではコロッセオで戦うグラディエイターのための
   テルマエをはじめ、「テルマエ・ユートピア」の建設に向けてルシウスはいかなる活躍
   を?本作を観れば、足ツボ用の踏み板から草津温泉の湯もみまで、私たち日本人
   がいかに贅沢な温泉文化を楽しんでいるかがよくわかる。
    「すべての“風呂”は“ローマ”に通ず」。そんな奇抜な発想と楽しいエンタメ作品に
   大拍手!


洋14-38 グロリアの青春(2013年) 
 

        <シネ・リーブル梅田>               2014年3月12日鑑賞
        (スペイン、チリ合作映画)             2014年3月13日記

     ショートコメントのとおり。


洋14-39 最後の晩餐(2013年) 

        <シネ・リーブル梅田>               2014年3月12日鑑賞
        (中国、韓国合作映画)              2014年3月14日記

   ・・・『紅いコーリャン』(87年)と『黄色い大地』(84年)が中国映画の代表だが、「8
   0后」「90后」の若者が増えた今、中国映画も大きく様変わり!近時の中国美女の
   基準は「白富美」だが、本作のヒロインはなぜ「分手合約」(別離契約)を?
    前半のコメディタッチの「化かし合い」から、後半はがぜん難病モノ、純愛モノに!
   「一粒で二度おいしい」展開を楽しみつつ、クライマックスでのプロポーズが、三度目
   の正直になるのか否かに注目!


洋14-40 ドン・ジョン(2014年) 

        <テアトル梅田>          2014年3月17日鑑賞
        (アメリカ映画)            2014年3月19日記

     ショートコメントのとおり。


洋14-41 家族の灯り(2012年) 

        <シネ・リーブル梅田>          2014年3月23日鑑賞
        (ポルトガル・フランス映画)       2014年3月27日記

     ショートコメントのとおり。


洋14-42 グランドピアノ~狙われた黒鍵~(2013年) 

        <テアトル梅田>           2014年3月27日鑑賞
        (スペイン・アメリカ映画)       2014年3月28日記

     ショートコメントのとおり。


日14-43 チーム・バチスタFINAL ケルベロスの肖像(2014年) 

        <テアトル梅田>           2014年3月30日鑑賞
        (日本映画)               2014年3月31日記

     ショートコメントのとおり。


洋14-44 アデル、ブルーは熱い色(2013年) 

        <梅田ブルク7>            2014年4月6日鑑賞
        (フランス映画)              2014年4月10日記
   ・・・二人の女優の魅力と演技がすごい!ヌードがすごい!そして、レズビアンのセッ
   クスシーンがすごい!第66回カンヌ国際映画祭パルム・ドール賞受賞作は、とにか
   くすごい!
    大阪都構想の議論も憲法改正の議論も遅々として進まない日本と比べ、フランス
   では本作を祝福するかのように、「同性婚」を認める法律が施行された。そんな国に
   見る、感受性豊かな女子高生と素晴らしい才能を持った美大生との、愛の展開とそ
   の行方は興味深い。フランス文学や哲学、さらにフランスにおける身分格差や階級
   性を考察しつつ、その美しさと儚さをタップリと味わいたい。
     


洋14-45 ポンペイ(2014年) 

        <GAGA試写室>              2014年4月8日鑑賞
        (アメリカ、カナダ、ドイツ合作映画)   2014年4月31日記

   ショートコメントのとおり。
    


洋14-46 17歳(2013年) 

        <シネ・リーブル梅田>          2014年4月10日鑑賞
        (フランス映画)               2014年4月15日記

   ・・・「貞淑な人妻が売春婦になるカトリーヌ・ドヌーヴ主演の『昼顔』(67年)も衝撃
   的だったが、17歳の美少女が300ユーロでエスコートガールになる本作も衝撃
   的!『アデル、ブルーは熱い色』(13年)では女子高生アデルは同性愛に走った
   が、アデルと同じく同年代の男の子には満足できないイザベルは、なぜ売春に?
    婚外子差別撤廃40年のフランスでは、離婚や事実婚が続出する中、「複合家族」
   が増えているらしい。しかして、あるハプニングから「コト」が発覚したイザベルは、
そこで反省するの?それとも居直るの・・・?
    紳士的な初老の客の「腹上死」は大きな悲劇だが、ラストに見る不思議な風景を
   含め、多感で自分探しに一生懸命なイザベルが学んだものも大きかったので
   は・・・?



日14-47 白ゆき姫殺人事件 

     <TOHOシネマズ西宮OS>       2014年4月13日鑑賞
        (日本映画)               2014年4月16日記
  ・・・『告白』(10年)でも、『北のカナリアたち』(12年)でも、湊かなえ「原作モノ」の
   エッセンスは悪意と嫉妬だが、華やかな女たちの職場でのそれは・・・?美人OL惨
   殺事件ともなれば、情報バラエティー番組が飛びつくのが現在の日本病。本作は、
   「佐村河内事件」が起きたのと全く同じ、そんな狂ったTVの世界を、出来の悪い映
   像ディレクターの「取材」を通じて赤裸々に・・・。
    推理小説としてのミステリー性は乏しいが、飛び交うTwitterでの「つぶやき」や、
   いい加減な関係者の「証言」の積み重ねの中から、さて、真犯人は誰?
    


洋14-48 ホビット 竜に奪われた王国(2013年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>      2014年4月13日鑑賞
        (アメリカ映画)               2014年4月17日記

     ショートコメントのとおり。



洋14-49 ブルージャスミン(2013年) 

        <GAGA試写室>            2014年4月16日鑑賞
        (アメリカ映画)               2014年4月18日記
   ・・・女の幸せは、大成功を収めた男との結婚。本作の一部だけを見ればそう思える
   が、やはり男と女の仲は不可解。だからこそ、80歳近いウディ・アレン監督もその
   道一筋で追求しているのだろう。
    章子怡(チャン・ツィイー)VSケイト・ブランシェットの「ジャスミン比較」も大切だが、
   本作では、惜しくも助演女優賞を逃した妹役のサリー・ホーキンスとの対比も大切。
   女のウソはさまざまな形、場面で表れるが、さて本作では?
    ラストシーンを十分味わいながら、なぜ本作でケイト・ブランシェットがアカデミー賞
   主演女優賞を受賞できたのかを、じっくりと鑑賞したい。おめでとう、ケイト・ブラン
   シェット!


洋14-50 曹操暗殺~三国志外伝~(銅雀台/THE ASSASSINS)(2012年) 

        <テアトル梅田>            2014年4月18日鑑賞
        (中国映画)                2014年4月21日記

   ・・・曹操暗殺(未遂)事件は2度あったが、始皇帝暗殺に比べると、あまり有名
   ではない。そのため、逆に自由な解釈が可能だから、本作には玉木宏が謎の美女
   と共に暗殺者として登場!何とも面白いエンタメ作品に!
    曹操が住む銅雀台における権力闘争と権謀術策のサマは興味深いが、少し人間
   ドラマに傾きすぎた感も。すると、『始皇帝暗殺』(98年)、『HERO』(02年)と
   並ぶ、「暗殺モノ」の名作になるかどうかは、さて・・・?


日14-51 そこのみにて光輝く(2014年) 

        <テアトル梅田>            2014年4月26日鑑賞
        (日本映画)                2014年4月30日記

   ・・・格差社会、閉塞社会の中、若者はどう生きていけばいいの?私と同年生まれの
   函館の作家、佐藤泰志は悶々とした思いの中で原作を書いたはずだ。
    それを、今や旬の綾野剛と、ちょっとトウの立った(?)池脇千鶴が熱演!全編を
   通じて喋りまくる菅田将暉もいい味を出している。こんな若者に未来や希望はある
   の?ないの?
    それはあなたの解釈次第だが、タイトルそのものを見事に表現した、長く語り継が
   れるであろうラストシーンは実にお見事!


洋14-52 レイルウェイ(2013年) 

        <シネ・リーブル梅田>             2014年5月3日鑑賞
        (オーストラリア、イギリス映画)         2014年5月8日記

   ・・・タイとビルマを結ぶ泰緬鉄道が、「死の鉄道」と呼ばれていたのはなぜ?
   それは『クワイ河マーチ』で名高いデビッド・リーン監督の名作『戦場にかける橋』
   (57年)を見れば明らかだが、イギリス軍捕虜と日本人通訳の間にはこんな凄惨な
   物語が・・・。
    1995年に「エスクァイア」誌でノンフィクション大賞を受賞した原作によってはじめ
   て世に出た物語の冒頭のテーマは夫婦愛、究極のテーマは奇跡的な赦しだ。さて、
   そんなテーマで展開される若き日の2人の確執とは・・・?
    汝の敵を愛せよ。それは言うは易く、行うは難しい。しかし、本作を見れば、人間
   の善意を少しは信じられるようになるかも・・・。


洋14-53 ある過去の行方(2013年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>      2014年5月5日鑑賞
        (アメリカ映画)               2014年5月9日記

   ・・・今や、複雑に入り組んだ人間ドラマの描き手として世界のトップに立ったイラン
   人監督アスガー・ファルハディが、『彼女が消えた浜辺』(09年)、『別離』(11年)
   に続く問題作を!
    離婚、再婚、不倫、移民。フランスではそれが多くの問題の根源にあるが、まさに
   本作はそんな人間たちのドロドロ感が満載!時々見せる妻のヒステリック性には辟
   易だが、後半からクライマックスにかけて展開される、ある女性の自殺未遂の「謎解
   き」は推理小説以上のミステリー性に満ちあふれている。
    もっとも、ストーリーの本筋とは一見無関係なあのラストシーンは、どんな脈絡で捉
   えればいいの?その賛否は?また、これはハッピーエンド?それとも・・・?


洋14-54 とらわれて夏(2013年)  

        <TOHOシネマズ西宮OS>      2014年5月5日鑑賞
        (アメリカ映画)               2014年5月12日記

   ・・・今から40年前の1974年、山口百恵15歳の時のヒット曲『ひと夏の経験』が
   どんなテーマだったかは、篠山紀信が撮影した黒のビキニ水着で寝そべる彼女の
   姿と合わせ考えてみれば明らか・・・?しかして、肉感性で山口百恵を圧倒する
   ケイト・ウィンスレットが、脱獄囚に捕らわれて過ごした5日間だけの夏とは?
    18歳の時にサリンシャーと同棲していた女流作家ジョイス・メイナードの原作に
   見る女性心理の分析は、先日亡くなった性愛小説の大家・渡辺淳一氏にも劣らない
   素晴らしさだ。
    本作のストーリーは常識では考えられない稀有な事例だが、結末は想定の範囲内
   。しかし、その後の更なる結末は、なぜかすごいハッピーエンドに・・・。


洋14-55 プリズナーズ(2013年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>      2014年5月5日鑑賞
        (アメリカ映画)               2014年5月12日記

   ・・・『21グラム』(03年)や『ミスティック・リバー』(04年)など、難解だが上質なハリ
   ウッド発のサスペンス映画はホントにすばらしいが、ここに、その系譜の名作が誕
   生!少女の失踪事件の発生と、それを必死で捜す父親。警察が当てにならないと
   悟った彼は、法律で禁じられた「自力救済」による追及を始めたが、その異常性
   は・・・?
    容疑者は次々登場するが、どれもイマイチ。刑事が追うそれと、父親がこだわるそ
   れも一致していない。そんな中で最後に浮上してきた、意外な人物とは・・・?
    本作による153分間の「頭の体操」は何とも貴重な体験になるはずだ。ドゥニ・ヴ
   ィルヌーヴ監督に大きな拍手を!


洋14-56 ワレサ 連帯の男(2013年) 

        <テアトル梅田>            2014年5月6日鑑賞
        (ポーランド映画)            2014年5月12日記

   ・・・レフ・ワレサ。現場の労働者でありながら、なぜ彼が「連帯」の委員長として絶大
   な支持を受け、大統領にまでなったの?
    ワレサの親友だったポーランドの巨匠アンジェイ・ワイダ監督が、そんな彼の人間
   像の映画化に挑戦!しかし、結果はやはり伝記映画風に・・・?
    そのため、お勉強にはなるが、映画の出来としてはイマイチ・・・。


日14-57 捨てがたき人々(2012年) 

        <GAGA試写室>            2014年5月7日鑑賞
        (日本映画)                2014年5月10日記

   ・・・イマドキの若者は『銭ゲバ』や『アシュラ』に描かれたジョージ秋山の世界は知ら
   ないはず。ところが平成26年の今、人間の業と欲望を徹底的に見据えた『捨てが
   たき人々』が映画に!
    顔に痣のある新興宗教にハマる女は、レイプまがいに犯された中年男となぜ同居
   生活を?そして、子供が生まれ、今や・・・。表面上はそんな進行だが、そのウラで
   は、あっちの性欲、こっちの性欲がドロドロ。
    しかし、それでも人間は生きていくもの・・・。


日14-58 渇き。(2014年) 

        <GAGA試写室>            2014年5月12日鑑賞
        (日本映画)                2014年5月15日記

   ・・・湊かなえ原作の『告白』(10年)の映画化で日本アカデミー賞最優秀作品賞等4
   部門を受賞した天才・中島哲也監督が、今度は深町秋生の小説『果てしなき渇き』
   に挑戦!この小説はなぜ「映像化不可能」と言われていたの?それは、本作を観れ
   ばよくわかる。
    このスピードと極彩美、この狂気とバイオレンス、そしてクソ親父と17歳の女子高
   生の娘との世代の断絶に注目!娘はバケモノだ。俺がきっと見つけ出す。そして、
   俺の手で・・・。そんなストーリーが狂気なら、役所広司演じるクソ親父も狂気。
    善人たちであふれかえり、予定調和の中でしか生きられない日本人が増殖してい
   る今、あえてこんな異色な映画の価値は大きいはずだ。


洋14-59 グランド・ブタペストホテル(2013年) 

        <GAGA試写室>            2014年5月13日鑑賞
        (イギリス、ドイツ合作映画)       2014年5月15日記

   ・・・グランド・ブダペスト・ホテルは壮麗なアルプス山脈を臨むヨーロッパ大陸の
   東端の国ズブロフカ共和国にあった超豪華なホテル。2008年7月に洞爺湖サミッ
   トが開催された「ザ・ウィンザーホテル洞爺リゾート&スパ」も豪華だが、その比では
   ない!
    第2次世界大戦直前、そこには伝説のコンシェルジュがいたが、その「おもてなし」
   とは?ファシストの手によって地図上から消された国にあったグランド・ブダペ
   スト・ホテルを舞台にした、ウェス・アンダーソン監督による洒落た設定と凝った演出
   の中で展開されるミステリーをじっくりと楽しみたい。
    なるほど、映画ってこんな風に作るもの・・・。


洋14-60 ポリス・ストーリー/レジェンド(警察故事2013/Police Story2013)
                                  (2013年)
 

        <GAGA試写室>            2014年5月15日鑑賞
        (中国映画)                2014年5月19日記

   ・・・今年還暦を迎えたジャッキー・チェンが、前作を最後に封印したはずのアクショ
   ンに再び挑戦!父娘の絆を取り戻すためなら、それもやむなし?それとも・・・?
    クラブは犯罪の温床?本作を観ればそう思わざるを得ないが、ジャッキーとその
   娘そして人質たちによる5年前の事件の真相解明の「裁判」は一体何のために?
    脚本的にイマイチの面もあるが、父親だって娘の命を守るためなら自分の頭に拳
   銃を当てる自己犠牲も。しかして、その説得力は・・・?


日14-61 あいときぼうのまち(2013年) 

        <GAGA試写室>            2014年5月16日鑑賞
        (日本映画)                2014年5月20日記

   ・・・3.11の「震災モノ」映画はドキュメンタリーを含めて数多いが、『戦争と一人の
   女』(12年)を監督した井上淳一が書いた脚本は秀逸。1945年、1966年そして2
   011年の3.11東日本大震災の前後。それぞれ、原発に絡まる四つの時代、四世
   代にわたる家族は、それに翻弄されながら、いかに生きてきたの?
    大島渚監督のデビュー作『愛と希望の街』(59年)のタイトルを平仮名にして使っ
   たのは、なぜ?それをしっかり考えながら、さらにできればメモを取りながらしっかり
   鑑賞し、壮大な「鎮魂の物語」に酔いしれたい。本作は必見!


日14-62 ゴジラ(1954)(1954年) 

        <東宝試写室>            2014年5月19日鑑賞
        (日本映画)                2014年5月22日記

   ・・・1954年に961万人を動員した『ゴジラ』は単なる怪獣映画ではなく、同年に起
   きたビキニ環礁の水爆実験や第五福竜丸の沈没にヒントを得た社会問題提起作!
    東京のまちを破壊しつくす太古生物「ゴジラ」も、水爆実験のため長い眠りから
   否応なく目覚めさせられ、放射能をいっぱい浴びてしまった被害者なのだ。そんな
   視点から、「ゴジラ」を考えてみると・・・。
    60年、今昔。ハリウッド版『GODZILLA』との対比が不可欠だが、もし今年の夏、
   東京湾に「GODZILLA」が現れたら、その対処法は?それは、60年前と同じ?
   それとも・・・?


洋14-63 オールド・ボーイ(2013年) 

        <東映試写室>            2014年5月20日鑑賞
        (アメリカ映画)             2014年5月23日記

   ・・・パク・チャヌク監督、チェ・ミンシク主演の『オールド・ボーイ』(03年)もすごかっ
   たが、本作もすごい。基本的枠組みは同じだからリメイク版とも言えるが、スパイク・
   リー監督はあくまで独自の視点にこだわっているはずだから、それに注目!
    ハンマーを振り回す独自のアクションを楽しむだけではなく、20年間の監禁からな
   ぜ解放されたの?そんなこみ入った謎解きのスリリングな展開と、驚愕の結末を
   しっかり味わいたい。


洋14-64 her 世界で一つの彼女(2013年) 

        <GAGA試写室>            2014年5月22日鑑賞
        (アメリカ映画)               2014年5月26日記

   ・・・AI(人工知能)が進歩すれば、恋人だって生身の女は不要!スマホのOS(オペ
   レーティング・システム)の中に!
    近未来に実現したそんな現実の中、「声だけ出演」のスカーレット・ヨハンソンが豊
   満なボディを見せつけることなく、第8回ローマ国際映画祭最優秀女優賞を受賞。近
   未来、女はやっぱり生身だね!遂にそんな時代の到来だ。
    しかし、AIの進歩のスピードは?それを考えれば、AIが同時に会話できる相手は
   数万人、恋人だって数百人が同時にOK。そうなると結局、近未来、女はやっぱり生
   身だね!


日14-65 2つ目の窓(2014年) 

        <ビジュアルアーツ専門学校大阪試写室>  2014年5月22日鑑賞
        (日本映画)                      2014年5月26日記

   ・・・何かとカンヌ国際映画祭に縁が深い河瀨直美監督が、「カメラドール、グランプ
   リの次はパルムドール!」と意気込んで出品した本作は?
    自分のルーツが奄美大島にあることを知った河瀨監督は、奄美に伝わる「ユタ神
   様」伝説を軸とし、16歳の若い男女の性の芽生えに焦点をあてながら、独自の死
   生観を展開!スクリーン上に描き出される美しい奄美の海と風を見れば、奄美では
   生と死の境界があいまいなことがよくわかる。
    そんな河瀨流の発信の狙いと結果は、さて・・・?


洋14-66 ジゴロ・イン・ニューヨーク(2013年) 

        <GAGA試写室>                 2014年5月26日鑑賞
        (アメリカ映画)                    2014年5月29日記

   ・・・ウディ・アレンの監督・脚本・出演だけでもユニークで面白いのに、ジョン・タトゥ
   ーロのアイディアで脚本が書かれ、本人自ら監督・出演したうえ、ウディ・アレンも
   共演した本作が、更にユニークで面白いのは当たり前。2人の「才人」が織り成す、
   ポン引きとジゴロの活躍ぶりは?
    セックスも3Pもニューヨークのセレブにはお馴染み(?)だが、そこにユダヤ教の
   コミュニティーが登場するのが本作のミソ。高名なラビの未亡人はめっぽう美人だ
   が、2人のコンビは彼女に対していかなるアプローチを?
    そして迎える、何ともおしゃれなラストの展開は・・・?


洋14-67 私の、息子(2013年) 

        <GAGA試写室>                 2014年5月27日鑑賞
        (ルーマニア映画)                  2014年5月30日記

   ・・・ルーマニア・ニューウェーブの本作が『4ヶ月、3週と2日』(07年)のカンヌ国
    際映画祭制覇に続いて、ベルリン国際映画祭を制覇。こりゃ、『黄色い大地』(84
   年)、『紅いコーリャン』(87年)による、チャイニーズ・ニューウェーブの抬頭と同じ
   現象だ。
    そのテーマはポン・ジュノ監督の『母なる証明』(09年)と同じく、過保護な母と
   自立できない息子との確執。交通事故で14歳の男の子を死亡させておきながら、
   謝罪すらできない三十男も見苦しいが、コネとカネによってもみ消しと偽証をはかる
   母親はもっと醜悪。
    そんな、どうしようもない母子が見せるラストの結末は?そこにわずかの希望が見
   いだせるからこそ、この評価に!


洋14-68 戦場のアリア(2005年) 

        <シネ・ヌーヴォ>                 2014年5月31日鑑賞
        (フランス、ドイツ、イギリス合作映画)     2014年6月4日記

   ・・・今から100年前、第一次世界大戦が始まった時、スコットランド+フランス連合
   軍vsドイツ軍が対峙する「塹壕戦」の中で起きた、クリスマス・イブの奇跡とは?
    歌手や芸人が戦場を慰問するのは自国軍の将兵を鼓舞激励し、戦いのための勇
   気を湧き立たせるため。ところが、ここに響き渡った讃美歌に、両軍の兵士たちは
   次々と塹壕の外へ。ホントに、こんなことってあり・・・?
    その姿には大いに感激だが、同時にその後訪れる、悲しい結末もしっかりと・・・。


日14-69 明治天皇と日露大戦争(1957年) 

        <シネ・ヌーヴォ>                 2014年5月31日鑑賞
        (日本映画)                     2014年6月4日記

   ・・・日露戦争の「旅順攻防戦」を描いた名作には『二百三高地』(80年)があり、「日
   本海海戦」を描いた名作には『日本海大海戦』(69年)と『日本海大海戦 海ゆかば
   』(83年)がある。しかして、本作は明治天皇の視点から(?)その両者をバランスよ
   く、かなりかなりの迫力で!
     この52年後の09年から3年間にわたって、『坂の上の雲』がNHKスペシャルド
   ラマとして放映されたから、多くの論点でその対比ができるのが楽しい。「世論構成
   のあり方」という視点から、両者を子細に検討してみるのも一興かも・・・。


日14-70 ハワイ・ミッドウェイ大海空戦 太平洋の嵐(1960年) 

        <シネ・ヌーヴォ>                 2014年5月31日鑑賞
        (日本映画)                     2014年6月4日記

   ・・・故松林宗恵監督の『連合艦隊』(81年)は名作だったが、それより21年前に同
   監督が、真珠湾奇襲からミッドウェイ作戦まで6カ月間の「連合艦隊」の「活躍」を、
   ある飛行士の視点からイキイキと。
    南方作戦とは?ミッドウェイ作戦とは?そして、連戦連勝の連合艦隊はなぜ敗北
   したの?
     「これが戦争だよ」。そんなセリフを反芻しながら本作を鑑賞し、今の時代の生き
   方を考える一助としたい。


洋14-71 南風(2014年) 

     <ビジュアルアーツ専門学校大阪試写室>     2014年6月3日鑑賞
         (日本、台湾映画)               2014年6月6日記

   ・・・
ロードムービーの名作は多いが、本作は女性2人の自転車の旅がテーマ。イケ
   メン彼氏を寝取られた26歳の女一匹、美しい風景の中、台北から日月潭まで、誰
   といかなる進行を?
    16歳の女の子をガイドに雇ったのが運の尽き。そんな一面もあるが、実はそんな
   出会いが次なる幸せのステップに通じることも・・・。
    前に進めば、叶わない夢はない!恋に仕事に、日々悩んでいるあなたも、本作を
   観ればきっとそう信じられるのでは・・・。


日14-72 春を背負って(2014年) 

        <東宝試写室>                 2014年6月6日鑑賞
         (日本映画)                  2014年6月10日記

   ・・・舞台を劔岳から立山連峰の大汝山に移しても、長くキャメラマンとしての人生を
   歩んできた木村大作監督の目は厳しい。背中にあんなに大量の荷物を背負って歩
   かなければならないのなら、山小屋の経営なんてとてもとても。投資銀行のトレー
   ダーの方がきっと楽なはず・・・?
    父を失っても、良き先輩、良きスタッフさえいれば、山小屋の経営は大丈夫。本作
   に見るそんなストーリーはある意味理想的(安易?)だが、あの厳しい大自然の中で
   は、そんな組み合わせもありかな、と思わせてくれるところがミソ。
    あまり難しいことは考えず、ただ自然の良さと人間の良さを本作でタップリと!


洋14-73 罪の手ざわり(天注定/A Touch of Sin)(2013年)
                                            

        <シネ・リーブル梅田>             2014年6月9日鑑賞
         (中国・日本映画)               2014年6月11日記

   ・・・中国第六世代を代表する賈樟柯(ジャ・ジャンクー)監督作品はどれも素晴らし
   いが、カンヌ国際映画祭で脚本賞を受賞した本作のテーマはナニ?
    3つの犯罪と1つの自殺という物語を理解するには、原題『天注定』よりも、英題、
   邦題の方がわかりやすいが、その背後にある本質的問題に突っ込むには、やはり
   原題の方が・・・。
    オムニバスではなく、チェーン・ストーリーという枠組みを押さえつつ、こんなしんど
   い国・中国で生きていかなければならない人たちの大変さとしっかり向き合いたい。
   そしてくれぐれも、平和で自由な国・日本との対比を忘れないように。


日14-74 ぼくたちの家族(2013年)       

        <大阪ステーションシティシネマ>     2014年6月12日鑑賞
         (日本映画)                 2014年6月13日記

   ・・・「昭和の家族」の物語を描いた映画の最高峰は、小津安二郎監督の『東京物
   語』(53年)だが、弱冠29歳の石井裕也監督が描く「平成の家族」の物語とは?家
   族の中心にいる母親に「脳腫瘍」と「余命、一週間」宣告が出される中、その夫と2
   人の息子たちは?
    昭和と平成における、郊外に建つ一戸建てのマイホームの異同、親父の権威の
   異同を考察しながら、男たちが「悪あがき」する姿と、ラストに見る「求心力」の姿に
   注目!さて、日本アカデミー賞の二連覇は、ありやなしや?


洋14-75 ノア 約束の舟(2014年)       

        <TOHOシネマズ西宮OS>       2014年6月14日鑑賞
         (アメリカ映画)               2014年6月18日記

   ・・・あなたは、ノアの箱舟伝説をどこまで知ってる?なぜ、ノアが神から選ばれた
   の?ノアと神との契約とは?
    旧約聖書の『創世記』には、箱舟の寸法は書かれていても、ノアの苦悩と選択に
   ついては詳しく書かれていない。したがって、そこには自由な解釈が可能だが、本作
   に見るダーレン・アロノフスキー監督の解釈とは?
    『十戒』(56年)における海の割れるシーンのスペクタクル性はすばらしかったが、
   今やCGで何でも創り出せる時代。不遜ながら、「ノアの箱舟」と『男たちの大和/Y
   AMATO』(05年)における「戦艦大和」を比べてみるのも一興かも・・・?
    ラストに見る「究極の選択」は息苦しいほどの緊迫感の連続だが、そこでの決断に
   は思わずホッとするのでは・・・。


洋14-76 アナと雪の女王(2013年)       

        <TOHOシネマズ西宮OS>       2014年6月14日鑑賞
         (アメリカ映画)              2014年6月18日記

      ショートコメントのとおり。


洋14-77 収容病棟 (瘋愛/'TIL MADNESS DO US PART)前編
                             (2013年) 

        <ビジュアルアーツ専門学校大阪試写室>  2014年6月19日鑑賞
         (香港、フランス、日本映画)          2014年6月20日記

      ショートコメントのとおり。


洋14-78 300<スリーハンドレッド>~帝国の進撃~(2014年)

        <TOHOシネマズ西宮OS>       2014年6月22日鑑賞
         (アメリカ映画)               2014年6月30日記
   ・・・肉弾相討つスパルタ軍の「テルモピュライの戦い」から、「2匹目のどじょう」を狙
   った本作のテーマは「サラミスの海戦」に。さて、紀元前5世紀に起きたペルシャ戦
   争におけるサラミスの海戦を、トラファルガーの海戦や日本海海戦と比較してみれ
   ば・・・?
    優秀だが残忍な女司令官という設定は面白いし、色仕掛けによる寝返り勧誘のス
   トーリーも面白いが、それ以上に本作を楽しむには歴史のお勉強が不可欠だ。
    しかして、「3匹目のどじょう」を狙うとしたら、きっとそのテーマはアテナイとスパル
   タが衝突した「ペロポネソス戦争」だ。


洋14-79 サード・パーソン(2013年)       

        <TOHOシネマズ西宮OS>       2014年6月22日鑑賞
         (イギリス映画)               2014年6月30日記

   ・・・パリ、ローマ、ニューヨークという3つの街を舞台とした、3組の男女の物語。そ
   う聞くと、ウディ・アレン監督の『ローマでアモーレ』(13年)を思い出す。しかし、『ク
   ラッシュ』(04年)のポール・ハギス監督が脚本も兼ねた本作は、50回も書き直した
   だけあって、日本の都市計画法制と同じく複雑かつ難解。もっともその分、人によっ
   て多種多様な解釈が可能だ。
    軸となるのは、パリのホテルを舞台とした作家とその愛人の物語だが、さて3つの
   物語の関連性は?ひょっとして、ローマとニューヨークの物語はこの作家の妄想に
   すぎないのかも・・・。さまざまな妄想をたくましくしながら、しっかりと鑑賞したい。


洋14-80 カニバル(2013年)       

        <シネ・リーブル梅田>           2014年6月22日鑑賞
  (スペイン、ルーマニア、ロシア、フランス映画)    2014年6月27日記

      ショートコメントのとおり。


洋14-81 グレート デイズ! 夢に挑んだ父と子(2014年) 

        <GAGA試写室>              2014年6月30日鑑賞
         (フランス映画)                 2014年7月2日記

    ・・・同じアイアンマンでも、ハリウッド映画とフランス映画では大違い!『最強のふ
    たり』(11年)で描かれたのはちょっと奇妙な男同士の友情だったが、本作では
    失業した父親と車いすの息子との父子の絆が!
     アイアンマンレースとはどんなもの?さらに「アイアンマンフランス・ニース」の
    コースの内容は?制限時間16時間の過酷さは?それがわかれば、誰でも「この
    挑戦は無茶!」と思うはず。しかし、それでも・・・。
     アレコレあまり現実論を言わず、単純なワン・イシュー映画として90分間スク
   リーンに向かえば、きっとそれなりの感動があるはずだ。


日14-82 私の男(2013年)               

        <大阪ステーションシティシネマ>       2014年7月3日鑑賞
         (日本映画)                    2014年7月4日記

   ・・・第36回モスクワ国際映画祭での最優秀作品賞と浅野忠信の最優秀男優賞の
   受賞前から、「こりゃ必見!」と思っていた本作を、受賞後に鑑賞。そこでベタ誉めし
   ても「後出しじゃんけん」のようだが、やはり二階堂ふみはいい。もちろん、浅野忠信
   も、そして作品全体も!
    テーマは「禁断の愛」だが、そこに「養父(?)と養女(?)の」という形容詞をつける
   ことが大切。それによって、作品の深みと二人の主役の異常性がよりハッキリ
   と・・・。文部省推薦にはほど遠い問題作だが、人間をじっくり見つめるには、こんな
   映画こそ最高!


洋14-83 トランセンデンス(2014年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>      2014年7月6日鑑賞
        (アメリカ映画)               2014年7月9日記
   ・・・人工知能(AI)には、①ゲーム系AI、②制御系AI、③知識系AIがあるが、人間
   の意識をインストールした“Strong AI”が誕生すれば・・・。さらに、今は存否不明
   だが、STAP細胞やその発展型のナノテクノロジーが現実になれば、秦の始皇帝も
   夢見た「不老不死」の薬も可能に。
    そんな現実は近い将来ホントに訪れそうだから、本作でしっかり予行演習しておく
   のも意義深い。学習とエンタメの両視点から、本作をしっかり鑑賞したい。


洋14-84 オール・ユー・ニード・イズ・キル(2014年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>      2014年7月6日鑑賞
        (アメリカ映画)               2014年7月8日記
   ・・・日本人作家・桜坂洋の原作がハリウッドで、しかもトム・クルーズの主演で映画
   化!そんな「吉報」に喜ぶのもいいが、そもそも「タイム・ループもの」は映画に適し
   ているの?
    何度死んでも生き返る。そんなことができれば学習効果は絶大だが、観ていて何
   となくバカバカしくなることも・・・。
    ラストのあっけなさも含めて、この手の「ハリウッド大作」には違和感が・・・。


日14-85 舞妓はレディ(2014年) 

        <東宝試写室>            2014年7月7日鑑賞
        (日本映画)               2014年7月10日記
   ・・・本作のタイトルから『マイ・フェア・レディ』(64年)を想定できる人は、一体どれく
   らい?そんな心配もあるが、津軽弁+鹿児島弁のネイティブな喋りを、言語学者の
   センセはいかに京言葉に修正?しかして、行き着いた『スペインの雨』vs『京都の
   雨』は?
    コンプライアンス万能の昨今は、こんな「賭け」もご法度だろうが、そこはエンタメ
   映画としてご容赦を。そして、田舎出のイモ姉ちゃんが立派に一人前の舞妓に成長
   していくサクセスストーリーを、『マイ・フェア・レディ』と対比しながらしっかり楽しみた
   い。


洋14-86 めぐり逢わせのお弁当(2013年) 

        <GAGA試写室>              2014年7月9日鑑賞
        (インド、フランス、ドイツ映画)        2014年7月11日記
   ・・・ボリウッド映画といえば、ド派手な歌と踊り。それが定番だが、ヨーロッパで大ヒ
   ットを記録し、インド映画の歴史を書き換えた珠玉の物語は、歌もなし、踊りもなし
   !そのテーマは600万分の1の確率で誤配達された弁当がとりもつ、男と女の心の
   交流だ。
    弁当配達のシステムにビックリ!4段重ねの弁当にビックリだが、なぜ神サマはこ
   んな面白い仕掛けをするの?
    メールとスマホが全盛の今、弁当箱の中の手紙がこれほど人間に影響を及ぼすと
   は!本作を契機として文通の価値を再認識し、あちこちに活用したいものだ。


洋14-87 フライト・ゲーム(2014年) 

        <GAGA試写室>            2014年7月9日鑑賞
        (アメリカ映画)               2014年7月11日記
   ・・・「密室モノは面白い」ことを、高度12,000mの上空の密室でも実証!航空保
   安官がアルコール依存症というのはコンプライアンス上は大問題だが、この男、
   意外にやるジャン!
    犯人は誰だ!送金しなければ20分ごとに機内の誰かが死ぬ?そんなバカな!
   怪しげな乗客が、あっちにもこっちにも・・・。そんな中、ノンストップで進む犯人捜し
   のスリルとサスペンスは絶品だ。
    さらに、犯人判明後の見どころは、趣を変えて別の視点からタップリと・・・。


洋14-88 パークランド ケネディ暗殺、真実の4日間(2014年) 

        <テアトル梅田>            2014年7月11日鑑賞
        (アメリカ映画)               2014年7月14日記
   ・・・ケネディ大統領の暗殺事件が「東西冷戦の引き金」にならなかったのは幸いだ
   が、この半世紀前の事件は、アメリカ合衆国最大の悲劇。
    「もし、ケネディ大統領が生きていたら・・・」そんな歴史上の「IF」をテーマとして映
   画をつくったら面白いかもしれないが、本作は全く逆のアプローチで、ケネディ大統
   領と狙撃犯(?)のオズワルドが埋葬されるまでの4日間に肉薄。
    もっとも、「真実の物語」とされているが、それはホント?また、ケネディ暗殺にまつ
   わるこのような周辺の人たちのエピソードをどこまで語る意義があるの?そこらあた
   りの疑問も私には・・・。


日14-89 蜩ノ記(2014年) 

        <東宝試写室>            2014年7月16日鑑賞
        (日本映画)                2014年7月25日記
      ショートコメントのとおり。


洋14-90 ビヨンド・ザ・エッジ
             ~歴史を変えたエベレスト初登頂~(2013年) 

        <シネ・リーブル梅田>       2014年7月20日鑑賞
        (ニュージーランド映画)       2014年7月28日記
      ショートコメントのとおり。


洋14-91 リアリティのダンス(2013年) 

        <シネ・リーブル梅田>       2014年7月20日鑑賞
        (チリ、フランス映画)          2014年7月30日記
   ・・・1929年にチリで、ロシア系ユダヤ人の子として生まれたというアレハンドロ・ホ
   ドロフスキー監督を、本作ではじめて発見!世界は広い。すごい監督が各国にいる
   ものだ。
    若い頃は生真面目に映画を作っていても、80歳近くになれば、何でもあり!回想
   録とも言うべき本作で、老監督はあらゆる映画作りの技法を自在に操り、摩訶不思
   議な映像とストーリーをつくりあげた。
    人を食ったような邦題とあわせて、クライマックスの「感動」をしっかり味わいたい。


洋14-92 ダイバージェント(2014年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>    2014年7月21日鑑賞
        (アメリカ映画)             2014年7月25日記
      ショートコメントのとおり。


洋14-93 怪しい彼女(2014年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>    2014年7月21日鑑賞
        (韓国映画)               2014年7月25日記
   ・・・ただ、明るく楽しいだけのコメディ映画?鑑賞前はそんな印象だったが、ちょっと
   太目ながら、演技力抜群のシム・ウンギョンのダイナミックな演技と歌唱力に脱帽!
   「一人二役」の映画は多いが、「二人一役」の面白さを堪能!
    しかも、クライマックスでは、コメディ全開の中でもついホロリと・・・。ひょっとして、
   韓国版『〇〇の彼女』シリーズが、今後続々と・・・。


洋14-94 パガニーニ 愛と狂気のヴァイオリニスト(2013年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>    2014年7月21日鑑賞
        (ドイツ映画)               2014年7月31日記
   ・・・超絶技巧のウリはピアノならリスト!ヴァイオリンならパガニーニ!それが定説
   だが、1831年のロンドン公演を軸に構成された本作に見るパガニーニの生きザマ
   とは・・・?
    音楽映画の最高峰たる『アマデウス』(84年)では晩年のモーツァルトは死神から
   『レクイエム』の作曲を依頼されたが、ウルバーニはパガニーニをどのようにプロ
   デュース?現代最高のヴァイオリニストたるデイヴィッド・ギャレットの現実の演奏を
   聴きながら、波瀾万丈のストーリーを楽しむのは最高。もっとも、ちょっとカッコ良す
   ぎる点は、史実とは大違い・・・?


洋14-95 マイ・ブラザー 哀しみの銃弾(2013年) 

        <テアトル梅田>           2014年7月26日鑑賞
        (フランス、アメリカ映画)        2014年7月29日記
   ・・・兄弟の絆を描いた感動作や、逆に兄弟の確執を描いた問題作は多いが、絆と
   確執の両方をバランスよく描いた映画は珍しい。
    子供の頃からワルで前科者の兄と、正義のために働く警官の弟。そんな2人が同
   居したり、強盗犯VS警官として対決したり・・・。1人の女をめぐる奪い合いがない
   のは良かったが、女癖の悪さは父親譲りらしく、共通・・・?
    展開は何かと忙しいが、いかにもフランス的美学で終わるクライマックスに向け
   て、兄弟の絆と確執をタップリと・・・。


洋14-96 複製された男(2013年) 

        <シネ・リーブル梅田>        2014年7月27日鑑賞
        (カナダ、スペイン映画)         2014年7月31日記
   ・・・『灼熱の魂』(10年)、『プリズナーズ』(13年)と、素晴らしい作品を生み出し続
   けているドゥニ・ヴィルヌーヴ監督作品は必見!そう思ったが、『キネマ旬報』の評
   価は「ラストには失笑した。策に溺れ過ぎたか」と意外に低い。しかして、あなたの評
   価は?
    この世に、自分と同じ人間が・・・?そんな小説や映画は多いが、ノーベル文学賞
   受賞作を原作とした本作は、邦題だけではなく『ENEMY』という原題からも読み解く
   必要がある。
    近い将来、クローン人間を作り出すことは技術的に容易だろうから、今から夢の
   世界で、想像の世界で訓練しておけば・・・。ひょっとして、そんな見方もあり・・・?


洋14-97 郊遊<ピクニック>(Stray Dogs)(2013年) 

    <ビジュアルアーツ専門学校大阪試写室>   2014年7月30日鑑賞
        (台湾、フランス映画)              2014年8月4日記
   ・・・「郊遊」の日本語訳は「ピクニック」だが、本作は楽しい青春映画とは真逆の暗
   い暗い、底辺の物語・・・。そのため、邦題は二転三転したが、台湾の鬼才・蔡明亮
   監督が「ピクニック」でOKとしたのは一体なぜ?さらに、彼はなぜ本作を最後の作
   品としたの?
    本作ラストに見る超長回しシーンにはビックリだが、それを含めて本作はチョー難
   解。さて、あなたはあなたの感性で本作をどう理解・・・?


洋14-98 マダム・イン・ニューヨーク(2012年) 

        <シネ・リーブル梅田>        2014年8月3日鑑賞
        (インド映画)                2014年8月5日記
   ・・・歌なし、踊りなしのボリウッド映画の名作『めぐり逢わせのお弁当』(13年)に続
   いて、歌と踊りを必要最小限にとどめたボリウッド映画の名作が登場!脚本良し、
   美人女優良しのハートフルかつ前向きな本作に、インドはもちろん世界中の主婦た
   ちの共感が・・・。
    妻として、母としての義務は多いが、それを果たしてばかりでは女の魅力は徐々
   に減殺、いつの間にか厚かましさだけがとりえの大阪のおばちゃん状態に・・・。そ
   れも悪くはないが、英会話が苦手なら習わなくっちゃ!一人旅が苦手ならチャレンジ
   しなくちゃ!
    そんな前向きの生き方から生まれた本作ラストの名スピーチは、『チャップリンの
   独裁者』(40年)や『英国王のスピーチ』(10年)とも肩を並べる感動を・・・。


洋14-99 ライズ・オブ・シードラゴン 謎の鉄の爪(狄仁杰之神都龙王
       /Young Detective Dee:Rise of the Sea Dragon)
(2013年)
                                         

        <シネマート心斎橋>         2014年8月11日鑑賞
        (中国、香港映画)             2014年8月13日記
   ・・・私とほぼ同世代の徐克(ツイ・ハーク)監督は、今や張藝謀(チャン・イーモウ)
   監督以上、また、スピルバーグ監督以上!第1作『王朝の陰謀判事ディーと人体発
   火怪奇事件』(10年)に続くシリーズ第2作たる本作では、製作費だけでなく、弾け
   ぶりもすごい。もっとも、若手イケメン俳優の総動員ながら、私のような世代には前
   作に懐かしさも・・・。
    最近、アレハンドロ・ホドロフスキー監督の『リアリティのダンス』(13年)や、蔡明
   亮(ツァイ・ミンリャン)監督の『郊遊<ピクニック>』(13年)など、「何でもあり!」を
   持ち込む監督が目立つが、本作もその一つ。
    『300 スリー・ハンドレッド』シリーズの第3作は未定だが、本作はシリーズ第3作
   が決定。そのテーマが本作以上にハチャメチャとなり、本作以上の楽しさとなること
   を期待しよう。


洋14-100 ソウォン/願い(2013年) 

        <シネ・リーブル梅田>       2014年8月13日鑑賞
        (韓国映画)               2014年8月15日記
   ・・・韓国で08年に現実に起きた少女レイプ傷害事件が、なぜ映画のテーマに?導
   入部で描かれる、少しぎこちないが幸せそうな家族模様を見ていると、事件後の落
   差の大きさに唖然!
    なぜ私の娘だけが?いっそみんな同じ目にあえばいい!そんな思いも当然だが、
   被害者とその家族はいかなる対応と再生を?
    秀作が多い法廷モノに比べると、本作の法廷シーンの出来はイマイチだが、その
   結末は興味深い。それは、家族の再生?それとも、復讐?さて、あなたはどう見
   る?


洋14-101 LUCY(2014年) 

        <東宝試写室>            2014年8月15日鑑賞
        (フランス映画)              2014年8月16日記
      ショートコメントのとおり。



洋14-102 イーダ(2013年) 

        <テアトル梅田>            2014年8月16日鑑賞
        (ポーランド、デンマーク映画)      2014年8月28日記
   ・・・ポーランド映画は、ナチス問題やユダヤ人問題が絡んだ難しいものが多い。し
   たがって、問題提起作であっても観客を集めるのは難しいが、なぜか地味な本作は
   大ヒット!その要因の1つは、チラシに映る、修道士見習いの、険しくも魅力的な表
   情にあるが、内容はメチャ難しい。
     女2人の「ルーツを辿る旅」で得たものは何とも厳しいものだったが、そのことで
   「心の決壊」を体験した2人のその後の生きザマは・・・?
     近時の邦画とは全く異質な「ポーランド派」の正統作をしっかり鑑賞し、しっかり
   思索したい。


洋14-103 ゴジラ(2014年) 

        <TOHOシネマズ梅田>       2014年8月23日鑑賞
        (アメリカ映画)              2014年8月28日記
   ・・・2014年のハリウッド1番の話題作はコレ!東宝系のスクリーンの予告編では
   、一体何度ゴジラの咆哮(?)を聞いたことだろう。渡辺謙扮するイシロー・セリザワ
   博士の登場を考えると、日本版『ゴジラ』(54年)への愛着を込めたものだが、さて
   、その出来は?
    ハワイの大津波、ラスベガスの街の大破壊、そしてサンフランシスコでの巨大生物
   ムートーとゴジラの大決戦へと、観客の目を引き付けていく展開は、さすがハリウッ
   ド版。さらに、余韻の残るラストも日本版そっくりだが、ゴジラ対モスラ的なテイストに
   は、かなりの違和感も・・・。


洋14-104 ローマ環状線、めぐりゆく人生たち(2013年) 

        <シネ・リーブル梅田>           2014年8月24日鑑賞
        (イタリア、フランス映画)            2014年8月26日記
      ショートコメントのとおり。



洋14-105 グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札(2013年) 

        <GAGA試写室>                2014年8月25日鑑賞
        (フランス映画)                  2014年8月29日記
   ・・・
ハリウッド女優が華麗にモナコ公妃に転身!シンデレラ物語にできそうなそんな
   グレース・ケリーの人生だが、本作はそうでもなければ、伝記でもない。ピッタリのハ
   マリ役になった、ニコール・キッドマン演じる人間グレース公妃の像をしっかり確認し
   たい。
     ちなみに、モナコの位置は?面積は?人口は?そして、政治・経済・軍事は?そ
   んな勉強もしっかりやりながら、『英国王のスピーチ』(10年)にも並ぶ、グレース公
   妃の世紀の名スピーチを堪能しよう。


洋14-106 美女と野獣(2013年) 

        <GAGA試写室>                2014年8月29日鑑賞
        (フランス、ドイツ映画)              2014年9月2日記
   ・・・ショートコメントのとおり。


日14-107 TOKYO TRIBE(2014年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>          2014年8月31日鑑賞
        (日本映画)                    2014年9月3日記
   ・・・韓国のキム・ギドクと並んで私の大好きな園子温監督作品は必見!さらに、チ
   ャン・イーモウ監督と同じように、吉高由里子、満島ひかり、二階堂ふみという新人
   女優発掘の名手になった園子温監督が、本作で抜擢した清野菜名が見せるパンチ
   ラ・アクションにも注目!そう期待したが、何じゃこれは・・・。
     ラップ版ミュージカルの試みは面白いが、所詮これはTRIBE(族)の仮装大会?
     さらに、園子温監督に巨根願望があるのかどうかは知らないが、本作ラストに見
   る馬鹿げたオチにも幻滅!ひょっとして、エンタメとおふざけを履き違えたのでは・・
   ・?


洋14-10 野良犬たち(2014年) 

        <シネ・リーブル梅田>             2014年8月31日鑑賞
        (韓国映画)                    2014年9月3日記
   ・・・ショートコメントのとおり。


洋14-109 NO(2012年) 

        <テアトル梅田>                2014年9月1日鑑賞
        (チリ、アメリカ、メキシコ映画)        2014年9月4日記
   ・・・
『アルゴ』12年等と同じ「現代史を題材にした実話に基づく社会派ドラマ」で
   は、結果がわかっているから、本作のどこに面白味を?
   「NO」にもいろいろな「NO」があるが、本作のそれは1988年のピノチェト大統領の
   信任投票における「NO」。それを15分枠のテレビ・コマーシャルで実現するために
   は・・・?
    まるでコカコーラの宣伝のよう。そんな広告にホントに意味があるの?その判断は
   難しい。2009年8月30日に日本で実現した政権交代の意味を考えながら本作を
   じっくり鑑賞し、選挙の価値について、しっかり考えたい。


洋14-110 レッド・ファミリー(2013年) 

        <GAGA試写室>                2014年9月3日鑑賞
        (韓国映画)                    2014年9月5日記
   ・・・「南北問題」をテーマにした名作は多いが、キム・ギドクの脚本は、ユーモアたっ
   ぷりの目で家族を描く中で、南北問題を考えさせてくれる。『トンマッコルへようこそ』
   (05年)も良かったが、本作ラストの口汚いののしり合いは、涙と感動を呼ぶ名シー
   ンになっている。
    任務に忠実。それは当然だし、それ自体は良いことだが、それだけではファミリー
   の絆はムリ。北の「素敵」一家と南の「ダメ」一家をトコトン対比しながら、レッド・ファ
   ミリーの悲哀に迫りたい。そして、そこから浮上してくる、あなたにとっての、家族と
   は・・・?


日14-111 まほろ駅前狂騒曲(2014年) 

        <GAGA試写室>                2014年9月4日鑑賞
        (日本映画)                    2014年9月5日記
   ・・・ショートコメントのとおり。


洋14-112 テロ、ライブ(2014年) 

        <テアトル梅田>                 2014年9月5日鑑賞
        (韓国映画)                    2014年9月16日記
   ・・・TVは視聴率が命!亡き「たかじん」を見ても、「さんま」を見ても、「たけし」を
   見てもそう思うが、TVのニュースキャスターだってそれは同じ。すると、爆弾テロは
   警察に通報するより、TVで生中継した方がいいのでは・・・?
    声だけの犯人とキャスターとの息詰まる攻防戦のバックには、報道局長やテロ
   対策班が登場!犯人の要求は何と大統領の生出演による謝罪だが、さて当局の
   対応はいかに?
    98分間の「テロ、ライブ」のスピード感と迫力はすごい。韓国映画のパワーに圧倒
   されること、間違いなし!


洋14-113 ニンフォマニアック(2013年) 

        <松竹試写室>                  2014年9月9日鑑賞
        (デンマーク、ドイツ、フランス、ベルギー、イギリス映画)
                                    2014年9月16日記
   ・・・『アンチクライスト』(09年)もすごかったが、「色情狂」をタイトルとし、「性の旅
   路」の語り=異常性欲の体験談が8章、4時間にわたって延々と続く本作もすごい。
   ラース・フォン・トリアー監督はよほどの変わり者・・?
    情緒性豊かなエッチ度の点では、露骨なセックスシーンが続く本作より、日活ロマ
   ンポルノの方がよほど上等。しかし、本作に見る、釣り、音楽、数学、文学、宗教、
   歴史など幅広い分野の「対談」は、大いに勉強のネタになる。エンタメ性ではイマイ
   チだが、そんな学習意欲を持って本作を観れば、少しは楽しめるかも・・・。


日14-114 シュトルム・ウント・ドランクッ(2013年) 

        <シネ・ヌーヴォ>                 2014年9月5日鑑賞
        (日本映画)                     2014年9月16日記
   ・・・このタイトルは一体ナニ?ドイツ語の履修者ならすぐにわかるはずだが、ひょっ
   として本作はゲーテの『若きウェルテルの悩み』のような文芸作?否、そうではなく、
   本作はギロチン社に結集するアナーキストたちの青春群像劇だ。
    大正12(1923)年9月1日の関東大震災における無政府主義者・大杉栄の虐殺
   をストーリーの軸として、大正ギロチン活劇は、「シュトルム・ウント・ドランクッ」(疾
   風怒濤)の如き展開を。しかして、そんな本作の今日的意義は・・・?


洋14-115  チング 永遠の絆(2013年) 

        <テアトル梅田>                  2014年9月14日鑑賞
        (韓国映画)                     2014年9月22日記
   ・・・チング・シンドロームという社会現象を巻き起こした伝説的名作に、12年ぶりの
   パートⅡが誕生!ノスタルジック・ノワールに加えて、本作では大河ノワール色も豊
   かに!
    タイトルは第1作と同じ「チング」だが、パートⅡはヤクザ映画の定番を踏まえつつ
   、一見、父と子の絆にも似たヤクザの絆を、男臭さタップリの中で描いていく。
    もっとも、ラストは美学な幕切れ?それとも中途半端?その判断は、あなた次第だ
   。


洋14-116  リスボンに誘われて(2012年) 

        <シネ・リーブル梅田>              2014年9月20日鑑賞
        (ドイツ・スイス、ポルトガル映画)        2014年9月25日記
   ・・・情報量の少ない原作や映画にも掘り出しものが!その典型が本作だ。『リスボ
   ンへの夜行列車』というタイトルだけで「旅情」と「叙情」はすぐわかるが、本作のそ
   の他のポイントとなる「激情」とは?そして「慕情」とは?
    偶然入手した100冊限定本『言葉の金細工師』に魅かれて、リスボンへ旅立った
   初老の教師がそこで得たものとは?
    1974年4月25日はポルトガルの革命記念日。その日まで続いたサラザール独
   裁政権へのレジスタンス運動はどのように展開されたの?そんなこともしっかり勉強
   しながら、この貴重な旅行記を噛みしめたい。


日14-117 海を感じる時(2014年) 

        <テアトル梅田>                 2014年9月21日鑑賞
        (日本映画)                    2014年9月24日記
   ・・・ショートコメントのとおり。


洋14-118 So Young~過ぎ去りし青春に捧ぐ~(致我們終將逝去的青春)(2013年) 

        <テアトル梅田>                 2014年9月24日鑑賞
        (中国映画)                    2014年9月30日記
   ・・・「四大名旦(中国四大女優)」の1人である趙薇(ヴィッキー・チャオ)が北京電影
   学院の監督科に再入学し、卒業制作作品として初監督した本作はタイトル通り、正
   真正銘の青春映画。80后、90后の若者たちの90年代の大学を舞台とした青春を
   大いに楽しみたい。
    「青春文学の女王」と呼ばれる辛夷塢(シン・イーウー)の原作だけに、ヒロインを
   軸とする4人の女子大生のエピソードはそれぞれに面白いが、ミソはラスト30分に
   観る卒業後のそれぞれの人生模様だ。
    団塊世代の私は自分の青春時代と対比しながら楽しんだが、ヒロインの鄭微(チョ
   ン・ウェイ)と同世代の日本人学生は、それとは違う視点で楽しみかつ学ばなければ
   !日本にも、趙薇と同じような才女の登場を大いに期待したい。


洋14-119 マルタのことづけ(2013年) 

        <ビジュアルアーツ試写室>           2014年9月26日鑑賞
        (メキシコ映画)                   2014年9月30日記
   ・・・家族の死、友人の死。人は誰でもそれを体験し、それとどう向かい合うかの試
   練を受けるが、1982年メキシコに生まれた女性監督クラウディア・サント=リュス
   監督の場合は?
     05年のマルタとその家族との出会い、そして以降2年間の家族同様の暮らしの
   体験を、なぜ監督はどうしても映画化したかったの?登場人物が限定された91分
   の物語はシンプルだが、心に染みるものだ。
     小さな黄色い車の思い出とともに、子供たちとクラウディアに残した「マルタのこ
   とづけ」を、しっかりかみしめたい。


洋14-120 バツイチは恋のはじまり(2012年) 

        <テアトル梅田>                 2014年9月21日鑑賞
        (日本映画)                    2014年9月24日記
   ・・・ショートコメントのとおり。


洋14-121 さまよう刃(2014年) 

        <テアトル梅田>                 2014年9月21日鑑賞
        (日本映画)                    2014年9月24日記
   ・・・ショートコメントのとおり。


洋14-122 アバウトタイム~愛おしい時間について~(2013年) 

        <テアトル梅田>                 2014年9月21日鑑賞
        (日本映画)                    2014年9月24日記
   ・・・ショートコメントのとおり。


洋14-123 ジャージー・ボーイズ(2014年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>          2014年9月28日鑑賞
        (アメリカ映画)                  2014年10月7日記
   ・・・私はザ・フォー・シーズンズも『シェリー』(62年)もよく知っているが、ジャージー
   ・ボーイズとは一体ナニ?1964年にザ・ビートルズが全米を席巻する以前と以降
   に、全米ヒットチャート第1位を獲得した4人組を物語るには、その言葉の理解が不
   可欠だ。
    『ウエスト・サイド物語』(61年)を彷彿させる、貧しいイタリア系移民の彼らがなぜ
   、あれだけの大成功を?その栄光と挫折の真の物語とは?また、個々の男たちの
   真の個性とその人間性とは?
    さすが、人生の達人クリント・イーストウッド監督が作るミュージカル映画は、真実
   性とエンタメ性の両方が完備!フィナーレの群舞を楽しみつつ、彼らの人生そのも
   のをしっかり味わいたい。


洋14-124 猿の惑星 新世紀(ライジング)(2014年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>          2014年9月28日鑑賞
        (アメリカ映画)                  2014年10月14日記
   ・・・68年版『猿の惑星』の登場は衝撃的だったが、それから一回りした新シリーズ
   では、その映像技術にビックリ。しかし、権力闘争のサマは変わらず、やはり人
   間が考える限り、必然的にこうなるのかも・・・?
    共存?支配?それとも東西冷戦?エイプ側に人間好きと人間嫌いがいるように、
   人間社会でも猿に嫌悪感を持つ人間が多いのは当然だから、それをまとめるのは
   至難の業。まして、そこに石原莞爾顔負けの「猿知恵」が働いてくれば・・・。
    ある意味で必然のエイプVS人間の全面戦争と人間の敗北を経て、本作では意外
   な結末を迎えたが、さて、新シリーズ3作目は・・・?


洋14-125 100歳の華麗なる冒険(2013年) 

        <GAGA試写室>                 2014年10月2日鑑賞
        (スウェーデン映画)                2014年10月10日記
   ・・・スウェーデンは人口900万人の小国だが、そこで100万部を売り上げたヨナス
   ・ヨナソン原作の『窓から逃げた100歳老人』を知ってる?
    中国映画『グォさんの仮装大賞 』(12年)は老人ホームから「大脱出」した老人た
   ちのロードムービーだったが、本作はたった1人の老人の脱出劇。しかし、100歳
   の老人が回想する、世界を股にかけた体験談は「ええ、ホントー!?」と叫びたくな
   るほどスケールのデカいものだ。
    スペイン内戦からマンハッタン計画、東西冷戦から二重スパイまで、何とも壮大な
   、ハッタリのようなホントの物語を、しっかり楽しみたい。


洋14-126 サボタージュ(2014年) 

        <GAGA試写室>                 2014年10月2日鑑賞
        (アメリカ映画)                   2014年10月6日記
   ・・・カリフォルニア州知事を2期7年務めたアーノルド・シュワルツェネッガーも67歳
   。何やら少し怪しげなタイトルの本作では、それまでの完全無欠なアクション・ヒーロ
   ーから大幅に軌道修正し、陰のあるヒーロー役に挑戦!
    「破壊屋」の異名をとる麻薬取締局(DEA)の特殊部隊のリーダーの誇りは、チー
   ムの結束力。ところが、本作のテーマは、アガサ・クリスティの原作どおり「そして誰
   もいなくなった」だから面白い。さて、その原因は?その暗躍者は?
     第2次安倍改造内閣のポイントは女性閣僚だが、本作のポイントもチーム内の
   紅一点と女刑事の2人。シュワちゃんのチーム統率力には定評があるが、さて本作
   では・・・?その意外性と、「そして誰もいなくなった状態」の演出に注目!


洋14-127 サスペクト 哀しき容疑者(2013年) 

        <シネ・リーブル梅田>              2014年10月5日鑑賞
        (韓国映画)                     2014年10月7日記
   ・・・韓国に亡命した脱北者はひと月に数百人、年間だと数千人、総数は2万人を
   超えた。そんな時代状況下、元北朝鮮秘密工作員が脱北者となった理由は?目的
   は?
    平和ボケした日本では考えられない、暗殺、陰謀、濡れ衣、逃亡、復讐等々の
   キーワードの中で展開される物語は、『ボーン』シリーズにも比肩できるほど迫力満
   点だ。
    その過激な闘いをしっかり味わうと共に、やはりスパイだって人間!そんなラスト
   にも、しっかり共感したい。


洋14-128 西遊記~はじまりのはじまり~(西游 降魔篇)(2013年)
                                         

        <東宝試写室>                 2014年10月8日鑑賞
        (中国映画)                   2014年10月14日記
   ・・・「ありえねー」「つかえねー」に続いて、「香港の鬼才」周星馳監督が、「とんでも
   ねー」物語を!本作の合言葉は、「誰もが知っている西遊記、しかし誰もが知らない
   孫悟空」。つまり、同監督は本作で、三蔵法師こと玄奘が孫悟空、沙悟浄、猪八戒
   という三人のお供を連れて天竺に旅する物語の「はじまりのはじまり」を描いたわけ
   だ。
     したがって、そこではあらゆる自由な発想がOK。さて、人間の想像力はどこまで
   ハチャメチャに広げることができるのだろうか。
     本作を楽しむポイントの第1は、とことんバカになること。そして、第2は美女妖
   怪ハンター段の魅力をタップリ味わうことだ。ある意味、「ロミオとジュリエット」以上
   の悲劇の中から、西遊記の「はじまりのはじまり」へ、大きな応援を送りたい。


洋14-129 パワー・ゲーム(2013年) 

        <GAGA試写室>                2014年10月8日鑑賞
        (アメリカ映画)                  2014年10月10日記
   ・・・ショートコメントのとおり。


洋14-130 ドラキュラ ZERO(2014年) 

        <東宝試写室>                 2014年10月9日鑑賞
        (アメリカ映画)                  2014年10月11日記
   ・・・ショートコメントのとおり。


洋14-131 シャトーブリアンからの手紙(2014年) 

        <ビジュアルアーツ専門学校大阪試写室> 2014年10月10日鑑賞
        (フランス・ドイツ合作映画)          2014年10月14日記
   ・・・「ヴェル・ディブ事件」とは?「ナント事件」とは?「「ドイツもフランスも我が祖国、
   両国の和解なくしてヨーロッパはない」を信条とする、ドイツの巨匠フォルカー・シュ
   レンドルフが独仏合作でつくった本作から、ナチス・ドイツ占領下のフランスで起きた
   悲しい事件をしっかり学びたい。
    1人のドイツ人将校暗殺の報復には、フランス人150人の死を!いかにも、ヒトラ
   ーらしいそんな要求は、いかなる展開で政治犯を中心とした48人の銃殺に結び付
   いたの?「人質リスト」の作成は非人間的な作業だが、そこに見られる独仏の人間
   模様に注目しながら、悲しいクライマックスを涙の中で味わい、かつ「書くことの大切
   さ」を再認識したい。


日14-132 バンクーバーの朝日(2014年) 

        <東宝試写室>                 2014年10月16日鑑賞
        (日本映画)                    2014年10月21日記
   ・・・ブラジル移民の実態や米国の日系移民の悲劇はよく知られているが、カナダ
   移民は?そして「バンクーバー朝日」って一体ナニ?
    大リーグがプロの集団なら、日本のプロ野球はせいぜい高校野球。そんな「常識」
   はイチローをはじめとする日本人大リーガーの登場によって完全にひっくり返ったが
   、戦前のカナダでは?
    セ・リーグのクライマックス・シリーズ(CS)で起きた阪神タイガースの奇跡以上の
   奇跡がそこにあったことを、本作でしっかり学びたい。それと同時に、フェアプレイと
   は?両国の友好とは?その考察もしっかりと!


洋14-133 イコライザー(2014年) 

        <御堂会館>                  2014年10月16日鑑賞
        (アメリカ映画)                  2014年10月20日記
   ・・・イコライザーとはハリウッド版「必殺仕事人」のことだが、元CIAの凄腕がそんな
   「天職」に目覚めたきっかけは?それが、『タクシードライバー』(76年)や『レオン』(
   94年)と同じく、少女娼婦との出会いというところが、本作のミソ。
    もっとも、それは藤田まこと扮する中村主水のような社会的な役割ではなく、あくま
   で個人的な役割だから、彼の「秒殺」にはどこまで正当性があるの?そういうことを
   考えると、いろいろ難しくなってくるから、本作では少しバカになって、その鮮やかな
   ワザの数々を楽しみたい。


日14-134 ふしぎな岬の物語(2014年) 

        <梅田ブルク7>                 2014年10月13日鑑賞
        (日本映画)                    2014年10月20日記
   ・・・吉永小百合118本目の出演作は、自らプロデュースし、あくまで優等生的・吉
   永小百合像を追及!「待ちの姿勢」、「受け身の姿勢」ながら、岬カフェの店主は、
   すべての人の悩みを受け入れる観音サマ?
    周りを芸達者が固め、第38回モントリオール世界映画祭で審査員特別賞グラン
   プリとエキュメニカル審査員賞を受賞したことには拍手を送りたいが、サユリちゃん
   は、いつまでこの優等生路線を・・・?


洋14-135 フランキー&アリス(2010年) 

        <シネ・リーブル梅田>             2014年10月19日鑑賞
        (カナダ映画)                   2014年10月24日記
   ・・・「ジキルとハイド」の物語は有名だが、黒人女性フランキーは1人の中に3人も
   の人格が・・・。しかもそこには、アリスという人種差別主義者の白人女性が同居し
   ていたから、そりゃ大変!その克服はどうやって?
    『危険なメソッド』(11年)ではキーラ・ナイトレイの熱演が光ったが、本作でも第6
   8回ゴールデングローブ賞主演女優賞にノミネートされたハル・ベリーの熱演が光っ
   ている。しかし、解離性同一性障害の原因解明=治癒?それとも・・・?
    そこらがよくわからないから、どうしても尻切れトンボ感が顕著に・・・。


洋14-136 悪魔は誰だ(MONTAGE)(2014年) 

        <シネ・リーブル梅田>             2014年10月19日鑑賞
        (韓国映画)                    2014年10月24日記
   ・・・「華城連続殺人事件」を題材とした『殺人の追憶』(03年)では、公訴時効の完
   成に涙をのんだが、さて本作では?本作は残念なことに、ソジン誘拐事件の公訴時
   効の完成が物語のスタート。そこで発生した、全く同じ手口によるポミ誘拐事件の犯
   人は誰だ!
    いくつかのアラもあり、弁護士の目から見ればアレレ・・・の面もあるが、よく練られ
   た脚本による韓国の刑事モノ・犯罪モノは面白い。原題の『MONTAGE』と邦題の『
   悪魔は誰だ』、さて、あなたはどっちが好き?


洋14-137 天才スピヴェット(2013年) 

        <GAGA試写室>                 2014年10月23日鑑賞
        (フランス、カナダ映画)              2014年10月24日記
   ・・・ショートコメントのとおり。


洋14-138 誰よりも狙われた男(2014年) 

        <TOHOシネマズ梅田>            2014年10月24日鑑賞
        (アメリカ・イギリス・ドイツ合作映画)      2014年10月28日記
   ・・・銃あり!格闘あり!カーアクションあり!昨今のハリウッドではそんなスパイ活
   劇が大流行だが、機密情報部(MI5)や秘密情報部(MI6)に所属していたジョン・
   ル・カレの原作にもとづくスパイものは、全く異質。
    『寒い国から帰ってきたスパイ』(65年)は大昔のものとしても、『ナイロビの蜂』(0
   5年)、『裏切りのサーカス』(11年)と続くシリアスなスパイたちの暗躍を、世界情勢
   をしっかり勉強しながら堪能したい。
    本作の舞台は、2001年に発生した9.11テロの首謀者たちが実行計画を立て
   たハンブルク。本作が最後の演技となった故フィリップ・シーモア・ホフマン率いるテ
   ロ対策班が見せる、「小魚→大魚→サメ作戦」とは?一見鮮やかなその展開に拍手
   だが、最後にとんでもない「どんでん返し」が待っていようとは・・・。


洋14-139 メビウス(2013年) 

        <GAGA試写室>                2014年10月28日鑑賞
        (韓国映画)                     2014年11月5日記
   ・・・「メビウスの輪」とは?「エディプスコンプレックス」とは?それを勉強しつつ、家
   族とは?欲望とは?人間とは?そして性器とは?をテーマとした、前代未聞の「セリ
   フなし」で語られる、キム・ギドク監督最大の問題作の展開をじっくりと!
    さらに、男性器の移植は物理的には可能だろうが、その場合の性的機能の移植
   は?キム・ギドク監督が日本の映倫に相当する韓国の映等委と3度も争って、やっ
   と韓国の劇場での公開にこぎつけた、本作の問題シーンもじっくりと!
    私ですらわからない女性心理や男性心理、そしてまた、自傷行為による性的絶頂
   等々・・・。本作はきっとあなたの心の奥深くに潜む最も人間的な本質に迫ってくる
   から、よくよく心してご鑑賞を!


洋14-140 トム・アット・ザ・ファーム(2013年) 

        <テアトル梅田>                 2014年11月1日鑑賞
        (カナダ、フランス映画)              2014年11月12日記
   ・・・1989年生まれの、カナダの「早熟の天才」グザヴィエ・ドランの名前を、本作で
   はじめてインプット!1作目から各種の映画賞を総なめだが、カナダで有名な戯曲
   を映画化した本作はハッキリ言って日本人にはわかりにくい。
    タイトルどおり、クソ田舎における主人公トムの姿を描くもので、登場人物は限ら
   れているが、死亡したゲイの友人をめぐる人間模様は奇奇怪怪。
    『キネマ旬報』11月下旬号でも3人の映画評論家の評価は分かれているが、難
   しい作品が嫌いではない私でも、本作の難解さにはイマイチ・・・。さて、あなたは?


日14-141 25 NIJYU-GO(2014年) 

        <梅田ブルク7>                 2014年11月2日鑑賞
        (日本映画)                    2014年11月10日記
   ・・・日活ロマンポルノほど一世を風靡しなかったかもしれないが、東映Vシネマもな
   かなかのもの。そこで育った哀川翔をはじめとする個性的な俳優たちが、私の弁護
   士40周年記念ならぬ、Vシネマ25周年の同窓会的記念作に集合し、劇場公開に
   !
    25億円をめぐる悪徳刑事、ヤクザ、半グレ武装集団、潜入捜査官、中国マフィア
   等が入り乱れた抗争劇は、近時のキレイ事ばかり描いた邦画やTVドラマとは違っ
   てそれなりに面白い。もっとも、料金を払い、大劇場で観る必要があるかどうかは別
   問題で、ビールを飲みながら、半分居眠りしながらでも十分OK・・・?


日14-142 欲動(TAKSU)(2014年) 

        <シネ・ヌーヴォ>                2014年11月5日鑑賞
        (日本映画)                    2014年11月11日記
   ・・・進境著しいアジア映画のミューズ・杉野希妃の監督2作目となる本作のテーマは
   、男女の性愛と人間の生死。「性の開放感」を浮かび上がらせるために選んだ舞台
   が異国情緒タップリのバリ島だが、ガムランという地元の音楽とケチャという地元の
   舞踏がそれを更に増幅させてくれる。
    地元のジゴロ男とのセックスが中盤の見どころで、ストーリーの転換点だが、重い
   心臓病の夫との絡みが、物語に深みを持たせている。
    今ドキの大学生にはなかなかわからないタイトルの意味を、ストーリー展開の中で
   しっかり確認したい。


日14-143 禁忌(sala)(2014年) 

        <シネ・ヌーヴォ>                2014年11月6日鑑賞
        (日本映画)                    2014年11月13日記
   ・・・宮沢洋一経済産業相のSMバーへの支出をめぐって一躍サド・マゾの世界が
   有名になった(?)が、ペドフィリア(少年愛)ってどんな世界?それにハマる男とは・
   ・・?『禁忌』はそんな世界にピッタリのタイトルだが、女生徒も好き、男も好きな女
   子高の教師には、何とペドフィリアの性癖も・・・。
    アジア映画のミューズ・杉野希妃がそんな役を小気味よく演じ、大胆な濡れ場にも
   挑戦(?)しているが、ペドフィリアの対象となる少年の旬が期限切れになってくると・
   ・・?
    キム・ギドク監督の『メビウス』(13年)はセリフなしで男性器切断の物語が語られ
   たが、それほど過激でなくとも、似たように過激な本作の結末は・・・?


洋14-144 チェイス!(2014年) 

        <東宝試写室>                 2014年11月7日鑑賞
        (インド映画)                   2014年11月13日記
   ・・・『スラムドッグ$ミリオネア』(08年)も面白かったが、本作もメチャ面白い。銀行
   から融資を引き上げられ自殺した父親を目撃した息子による、成長した後の銀行へ
   の復讐劇というストーリーの軸は、あの『半沢直樹』と同じ。そして、サーカスとダン
   スの融合というエンタメ、銀行の金庫破りをめぐる知恵比べ、そしてバイクによるア
   クロバットチェイスを中心としたアクションは、お見事!
    他方、あっと驚く双子の設定はアラン・ドロン主演の『黒いチューリップ』(63年)と
   同じ。これによって深みのある人間ドラマになっているうえ、何度も騙されることまち
   がいなし。そして、最後に待ち受ける涙の人間ドラマ。魅力満載のインド映画に心か
   ら拍手!


洋14-145 馬々と人間たち(2013年) 

        <GAGA試写室>                2014年11月10日鑑賞
        (アイスランド・ドイツ・ノルウェー映画)     2014年11月13日記
   ・・・アイスランドってどこにあるの?そこには「ポニー」より小さいアイスランド馬がた
   くさんいるらしいが、そこでの「馬々と人間たち」の生活は?
    人が乗ったままでの雄馬と雌馬の交尾、馬の寒中水泳(?)、馬の腹をかっ切り、
   腹の中に入っての吹雪よけ。あっと驚くそんなシーンも、アイスランドでは日常のこと
   !
    都心生活がすべての多くの日本人も、たまにはこんな映画でホッとしてみては・・・
   ?


日14-146 花宵道中(2014年) 

        <テアトル梅田>                 2014年11月10日鑑賞
        (日本映画)                    2014年11月12日記
   ・・・ショートコメントのとおり。


日14-147 繕い裁つ人(2015年) 

        <GAGA試写室>                2014年11月12日鑑賞
        (日本映画)                    2014年11月14日記
   ・・・「頑固じじい」とまで呼ばれている、服の職人を中谷美紀が凛とした演技で熱演
   !しかし、少しの新作と先代の仕立て直しとサイズ直しだけで、「ユニクロ」方式が席
   巻する今の時代に、南洋裁店は維持できるの?また、本作にみる「夜会」は何とも
   カッコいいが、こういうビジネスモデルの現実性は?
    弁護士としてはどうしてもそういう現実的な視点になるが、三島有紀子監督の明確
   な主張や世界観はしっかり伝わってくる。また、神戸にこだわったロケ地も興味深い
   。
    大ヒットは無理としても、佳作として十分評価できるのでは・・・。


洋14-148 サンバ(2014年) 

        <GAGA試写室>                2014年11月12日鑑賞
        (フランス映画)                  2014年11月18日記
   ・・・スラム街育ちの黒人青年だからこそ、首から下が麻痺した大富豪に本音でズバ
   ズバと!そんな「同情していないこと」がキーワードで面白かった『最強のふたり』(1
   1年)のオマール・シーが、今度はフランスのアフリカ系移民サンバとして大活躍!
    なぜサンバが不法移民に?そんな彼ができる仕事は?他方、『アンチクライスト』
   (09年)、『メランコリア』(11年)、『ニンフォマニアック Vol.1/Vol.2』(13年)
   で際立った存在感を見せつけた女優シャルロット・ゲンズブール扮する元キャリアウ
   ーマンは、なぜ「燃え尽き症候群」に?そんな2人がくり広げる恋模様とは・・・?
    途中の展開はあくまで陽気でコメディ風だが、さて、現実は?ラストに待ち受ける
   悲惨な結末を、現実の社会問題としてしっかり考えたい。


洋14-149 シン・シティ 復讐の女神(2014年) 

        <GAGA試写室>                2014年11月14日鑑賞
        (アメリカ映画)                  2014年11月20日記
   ・・・モノトーンの劇画タッチの映像の斬新さにビックリ!アクの強い3人の中年男を
   中心としたドギツイ物語の展開にビックリ!そして、「シン・シティ」というあらゆる犯
   罪がはびこる街の面白さにビックリ!
    そんな2005年の『シン・シティ』から9年。「復讐の女神」をストーリーの軸に据え
   、さらに過激さを増したパート2が登場!4つのエピソードからなるストーリーは、ロ
   バート・ロドリゲスとフランク・ミラーが共同で監督、脚本、製作等をしたこともあって
   完ペキ。ドキドキ・ワクワクの連続だ。
    文科省の推薦はムリだが、こんな大人のドラマ(?)からホントの人間を学ばなくち
   ゃ・・・。


洋14-150 嗤う分身(2013年) 

        <シネ・リーブル梅田>              2014年11月15日鑑賞
        (イギリス映画)                   2014年11月20日記
   ・・・ショートコメントのとおり。


洋14-151 愛しのゴースト(2012年) 

        <シネ・リーブル梅田>             2014年11月15日鑑賞
        (タイ映画)                    2014年11月19日記
   ・・・ショートコメントのとおり。


洋14-152 デビルズ・ノット(2013年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>          2014年11月16日鑑賞
        (アメリカ映画)                  2014年11月21日記
   ・・・本作が「BASED ON A TRUE STORY(真実に基づく物語)」として観客
   に提示するのは、1994年に起きたウエスト・メンフィス事件。8歳の男児3人の猟
   奇殺人事件の容疑者とされた「ウエスト・メンフィス3」と呼ばれる3人の若者たちに
   は、ひょっとしてアメリカの裁判史上最悪の冤罪事件の可能性が・・・。弁護士の私
   の目からみれば、本作のアプローチにはかなりの説得力を認めるが、さてあなたは
   ?
    時あたかも日本では、兵庫県尼崎市の連続変死・行方不明事件で、殺人などの
   罪に問われた角田美代子元被告(自殺)の裁判員裁判が神戸地裁で始まるが、裁
   判員の拘束時間は最長の132日間。若手弁護士や司法修習生には「本作必見!」
   だが、それはこれから裁判員になるかもしれない多くの日本国民も同じでは・・・。


日14-153 紙の月(2014年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>          2014年11月16日鑑賞
        (日本映画)                    2014年11月27日記
   ・・・銀行員は品行方正が第一だが、有名な三大銀行横領事件では、男に貢ぐ女子
   行員の生態が露わに。しかし、それって特殊な女?いやいや、本作を観れば、ちょ
   っと若く魅力的な男の子がいれば、あなただって・・・。
    あの全裸ヌード姿が美しかった宮沢りえも41歳。ちょうどそんな役に適した年齢と
   なり、平凡な主婦がなぜそんな大それたことをしでかしたのかを説得力をもって演じ
   ている。
    助演女優賞モノの新旧2人の女子行員との「掛け合い」の中で、男とカネに揺れ動
   く女ゴゴロをしっかり学びたい。もっとも、コトが露見した後の「弾け方」には多くの男
   は驚くはず。海外脱出の成功(?)には、思わず拍手だが・・・。


洋14-154 6才のボクが、大人になるまで。(2014年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>          2014年11月16日鑑賞
        (アメリカ映画)                  2014年12月3日記
   ・・・6才のボクが中学、高校を経て大学に入学するまでの12年間を映画に?ドキュ
   メンタリーならそれも可能だが、同じ俳優が集まり、毎年脚本を練って劇映画を作る
   という企画は到底ムリ。誰もがそう思ってしまうが、リチャード・リンクレイター監督の
   辞書には「不可能はない」らしい。
    まずは丸顔のメイソンが、頬のこけたヒゲ面の大学生に変身するまでの生きザマ
   に注目!そして、ボクを中心とする家族の喜びと悲しみの展開を、自分の人生と対
   比しながらじっくり味わいたい。
    しかし、本作はあくまで18才まで。新たな旅立ちの中、メイソンはこれからいかな
   る人生を・・・?


洋14-155 幸せのありか(2013年) 

        <ビジュアルアーツ専門学校大阪試写室>  2014年11月20日鑑賞
        (ポーランド映画)                 2014年11月26日記
   ・・・重度の知的障害と身体障害を持つマテウシュ。1980年代、民主化へと動いた
   ポーランドで現実に存在した青年をモデルとした「BASED ON A TRUE STO
   RY」は興味深い。ストーリーの進行役は、マテウシュ自身のモノローグ。アレレ・・・
   。マテウシュは言葉がしゃべれず、意思疎通ができないから、施設に入れられてい
   るのでは・・・?
    男なら誰でも青年期になれば性的興味が膨らむのが当然だが、マテウシュの場合
   は?その対象は?
    ヘレン・ケラーを描いた『奇跡の人』(62年)は「w-a-t-e-r」が感動的なシー
   ンだったが、本作は「私 植物 違う」。
    人間とは?人間の尊厳とは?本作からあらためてそんなテーマを考えてみたい。


洋14-156 ランナー・ランナー(2014年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>          2014年11月22日鑑賞
        (アメリカ映画)                  2014年12月4日記
   ・・・衆議院解散のおかげで「カジノ法案」は廃案となったが、アメリカではオンライン
   カジノが大流行!その年間収益は300億ドルだが、やはりそこにはインチキが・・・
   。
    天才学生と、中米コスタリカでカジノを経営するオーナーとの間に割って入るのは
   FBI。三者三様の動きに美女が絡まった展開は、ハラハラドキドキ・・・。そう言いた
   いところだが、実際はイマイチ・・・?


洋14-157 インターステラー(2014年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>          2014年11月22日鑑賞
        (アメリカ映画)                  2014年11月28日記
   ・・・環境悪化、食料不足が進む地球では、人間の生存はもはや不可能。そうなれ
   ば、テーマは「地球を救う」ではなく、「地球から人間の移住できる惑星への脱出」と
   なる。空想から科学へ!共産主義に向けたエンゲルスのそんな理論は現実性がな
   かったが、さて本作の「ラザロ計画」の現実性は?
    『ダラス・バイヤーズ・クラブ』(13年)で20kgも減量してあっと驚く姿をみせたマ
   シュー・マコノヒーが、本作では宇宙服に身を包んで八面六臂の大活躍!「ワーム
   ホール理論」の理解と「土星周辺のワームホールを利用して超光速で航行する」と
   いう理論にもとづく各種計画の理解が不可欠だが、本作では同時に父娘の絆をしっ
   かり確認したい。
    必ず還ってくる!そう言うのは容易だが、5次元空間から娘とコンタクトを取り、計
   算上125歳にもなって地球に帰還してくるのは至難のワザ。『ゼロ・グラビティ』(13
   年)はアイデアと映像美の勝負だったが、本作では壮大な世界観(宇宙観?)をもっ
   た脚本に大拍手!


洋14-158 オオカミは嘘をつく(2013年) 

        <シネ・リーブル梅田>             2014年11月27日鑑賞
        (イスラエル映画)                2014年12月1日記
   ・・・むごたらしい少女殺人事件と、父親によるその復讐劇。『さまよう刃』(14年)を
   はじめとするその手の韓国映画は多いが、アラブとの血で血を洗う長年の抗争をく
   り広げているイスラエルで、イスラエル人監督がそんなテーマの映画をつくると・・・
   ?
    3匹のオオカミを主役に据えたストーリー展開は、あっと驚くシーンの連続。どれだ
   け拷問しても自白しないのは、きっと彼は無実だから・・・。多くの人がそう思うはず
   だが、さて本作ラストの映像は?こりゃ、一体どう理解すれば・・・?
    何が正義で、何が悪?その答えが簡単ではないことは、このイスラエル映画を観
   ればよくわかるはずだ。平和でノー天気な日本人はこんな映画からそんなあたり前
   のことをしっかり学びたい。


洋14-159 トラッシュ! この街が輝く日まで(2014年) 

        <東宝試写室>                 2014年11月28日鑑賞
        (アメリカ映画)                  2014年12月4日記
   ・・・政治の腐敗はヤミ献金や贈収賄から生まれることが多いが、2016年のオリン
   ピック開催が決まっているブラジルは大丈夫?
    『スラムドッグ$ミリオネア』(08年)のスラム街にも興奮したが、本作にみるリオ
   のゴミの山も面白い。そこで生活する3人の少年たちの生命力と知恵、そして団結
   力に拍手!
    ゴミの山の中に廃棄された1つのサイフにはどんな秘密が隠されているの?一見
   無関係な人間たちといくつかのシークエンスが1つに結びついていく中、驚愕の事実
   が浮かび上がってくる。そのクライマックスにおける感動とは?
    さすが、過去4作がいずれも映画賞に絡んでいるスティーヴン・ダルドリー監督作
   品。邦題どおりの、希望に輝く3人の少年たちの物語をしっかりと味わい、かつ楽し
   みたい。


日14-160 0.5ミリ(2014年) 

        <テアトル梅田>                2014年11月30日鑑賞
        (日本映画)                   2014年12月5日記
   ・・・今や老人介護は日本国最大の社会問題だが、自らその体験者である安藤桃子
   が芸達者な妹・安藤サクラを「おしかけヘルパー」に起用して監督すると、何とも面
   白い人情ドラマに!
    今ドキ、「冥土の土産におじいちゃんと寝てあげてくれない?」の誘いに乗る若い
   娘はいないだろうが、安藤サクラが男版「フーテンの寅さん」・サワを自然のままに
   (?)怪演!
    人間も物事も善と悪とは隣あわせで、マルかペケかは紙一重。一見ハチャメチャ
   で法律違反スレスレのサワの行動にハラハラしながらも、本作全編を通してサワが
   見せる総合的な「人間力」に拍手!


日14-161 味園ユニバース(2014年) 

        <GAGA試写室>               2014年12月3日鑑賞
        (日本映画)                   2014年12月4日記
   ・・・ショートコメントのとおり。


洋14-162 殺人の疑惑(2013年) 

        <シネ・リーブル梅田>            2014年12月3日鑑賞
        (韓国映画)                   2014年12月5日記
   ・・・韓国の三大未解決事件の1つである「イ・ヒョンホ誘拐殺人事件」については既
   に『悪魔は誰だ(MONTAGE)』(13年)がすごい問題提起をしたが、本作はそれを
   全く違う視点から。
    周りもうらやむ良好な父娘関係の中、娘はなぜ父親に対して「殺人の疑惑」を持っ
   たの?公訴時効が迫る中、それはどこまで深まっていくの?
    声紋鑑定で否定されれば、それでOK?いやいや・・・。さすが、韓国映画が描く、
   人間のドロドロ感はすごい。あっと驚く2つの結末は、あなた自身の目でしっかりと。


洋14-163 サン・オブ・ゴッド(2014年) 

        <GAGA試写室>               2014年12月4日鑑賞
        (アメリカ映画)                 2014年12月9日記
   ・・・『パッション』(04年)はイエス・キリストの受難の姿に焦点をあてていたから、誰
   もが涙したはず。しかし、「聖書の完全映画化」を謳う本作は、どの「史実」を描き、
   どの「史実」を省くのかの選択が難しい。さらに、イエスが見せた数々の奇跡をどう
   表現するかが大きなポイントだ。
    イケメンすぎるとの「批判」もあるが、イエスの説得力は十分。武力や権力による
   世界ではなく、愛による世界が形成できれば何とすばらしいことだろうと思わせてく
   れる。しかし、スクリーン上で見る数々の奇跡の姿は、ちょっと手品気味・・・?
    その受け止め方は人それぞれだが、10年に1度くらいはイエス・キリストの生涯と
   その活動を学習し、今の世界をどう生きるかの参考にしなければ・・・。


日14-164 新しき民(2014年) 

        <中崎町ホール>               2014年12月6日鑑賞
        (日本映画)                   2014年12月12日記
   ・・・徳川時代の農民一揆は多い。『郡上一揆』(00年)は有名だが、岡山県真庭地
   域で起こった「山中一揆」を知ってる?
    『スパルタカス』(60年)は大スペクタクルシーンと、ラストの「I am Spartacus
   !」が強烈だったが、本作は、「逃げた男」と「闘う男」の2人を主人公にした人間ド
   ラマ。一揆の鎮圧は想像どおりだが、その後に見せる本作の強烈なメッセージとは
   ?
    それをしっかり考えながら、自主的な映画作りの意義を再確認したい。


洋14-165 愛の棘(2014年) 

        <テアトル梅田>                2014年12月7日鑑賞
        (韓国映画)                   2014年12月9日記
   ・・・ショートコメントのとおり。


日14-166 さよなら歌舞伎町(2014年) 

        <GAGA試写室>               2014年12月8日鑑賞
        (日本映画)                   2014年12月11日記
   ・・・『愛の渦』(14年)は、閑静な住宅街にあるマンションの一室に集まる、セックス
   がしたくてたまらない人たちの青春群像劇だったが、本作は新宿にあるラブホ「HO
   TEL ATLAS」に集まるさまざまな男女やカップルたちの青春群像劇。そこで展開
   されるさまざまな人生模様と、一夜明けての再出発の姿は、メチャ面白い。
    「公訴時効」完成直前のドタバタ劇も、韓国映画『悪魔は誰だ(MONTAGE)』(1
   3年)や『殺人の疑惑』(13年)とは全く異質の面白さだ。法科大学院の授業では決
   して学べない、貴重な人生模様を本作でしっかりと・・・。


日14-167 JOKER GAME(2014年) 

        <東宝試写室>                 2014年12月9日鑑賞
        (日本映画)                   2014年12月12日記
   ・・・日本でエンタメとして成立するスパイ映画が少ないのは、なぜ?それは、日本が
   平和で安全で、スパイ不要の国だから・・・?
    そんな「定説」に挑戦した本作は、“魔の都”で展開される新型爆弾の設計図の争
   奪戦。さて、「死ぬな、殺すな」をモットーとする「D機関」の実力の程は・・・?ボンド
   ガールの役割が中途半端なのが少し不満だが、「頭脳ゲーム」の楽しさはほどほど
   に・・・。


洋14-168 ポイントブランク~標的にされた男~(2014年) 

        <シネ・リーブル梅田>            2014年12月13日鑑賞
        (韓国映画)                   2014年12月17日記
   ・・・面白い脚本は重宝だから、フランス版から韓国版へ!基本ストーリーは踏襲し
   たが、標的にされたのが元「傭兵」というのが本作のミソ。この男の強さに注目!
    パリ警察の「腐敗」ぶりもひどかったが、韓国の広域捜査隊のそれもひどい。折し
   も中国では、周永康の1兆7000億円の横領、27人の愛人という「腐敗」ぶりが摘
   発されているから、その対比もしっかりと!


洋14-169 フューリー(2014年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>         2014年12月14日鑑賞
        (アメリカ映画)                 2014年12月17日記
   ・・・ブラッド・ピットの男臭さ全開の戦車モノは、密室モノの面白さがいっぱい!5人
   の男たちの一体感と、ティーガー戦車との対決の迫力をしっかり味わいたい。
    他方、新兵教育のあり方はこれでいいの?また、制圧した村で美しい女性を発見
   した後の対応は?そこにみる人間ドラマは?
    アカデミー賞はムリだろうが、一級の娯楽作として必見!


洋14-170 ゴーン・ガール(2014年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>         2014年12月14日鑑賞
        (アメリカ映画)                 2014年12月21日記
   ・・・5回目の結婚記念日に、妻が突然失踪。ルミノール反応の結果、キッチンには
   大量の血痕が・・・。しかも、モノ書きの妻はあちこちに宝探しのメッセージを。次第
   に殺人の疑惑で追いつめられていく夫は敏腕弁護士を雇って防御につとめたが、さ
   てその戦略は?
    他方、失踪した妻は意外な行動を経たうえ、ある日、レイプ被害者らしく血まみれ
   で警察の前に。これにて妻殺しの疑惑は晴れたが、さてこの美人妻の狙いは一体
   何だったの?
    なるほど、これぞ男と女の刺激的サイコロジカル・スリラー!女の怖さをしみじみと
   ・・・。
 


洋14-171 神は死んだのか(2014年) 

        <シネ・リーブル梅田>            2014年12月16日鑑賞
        (アメリカ映画)                 2014年12月18日記
   ・・・「GOD’S NOT DEAD」?それとも「GOD’S DEAD」?全米の大学で実際
   に起こった数々の訴訟事件をベースに映画化した本作は、アメリカで大ヒット!無神
   論者の教授に対して、「GOD’S NOT DEAD」の証明に挑む、ロースクールを目
   指す大学生はすごい。日本でもこんな学生が増えれば法曹界は前途洋々だが、現
   実は全く逆だ。
    もっとも、この論争をめぐる青春群像劇や中年男女の群像劇を観ていると、アレレ
   、本作は、「GOD’S NOT DEAD」という結論を導くための映画・・・?そう思って
   しまう面もあるが、こんなテーマに関心の薄い日本人も、たまにはこんな映画でこん
   な勉強を!


洋14-172 スガラムルディの魔女(2014年) 

        <シネ・リーブル梅田>            2014年12月16日鑑賞
        (スペイン映画)                 2014年12月18日記
   ・・・ショートコメントのとおり。


洋14-173 おやすみなさいを言いたくて(2014年) 

        <テアトル梅田>               2014年12月20日鑑賞
        (ノルウェー、アイルランド、スウェーデン映画) 2014年12月24日記
   ・・・報道写真家(戦争写真家)の行動は命の危険と裏腹だが、レベッカはなぜそん
   な職業を選択し、命を賭けているの?その社会的役割は高く評価されているようだ
   が、その帰りを待つ夫や娘たちの気持ちは?
    男なら「仕事が命!」で済んでも、女の場合は仕事?それとも家族?という問題が
   ・・・。愛する家族のため「もう戦地には行かない」と約束をしたレベッカだったが、そ
   れは本心?それとも・・・?
    アフガニスタンの首都カブールやケニアの難民キャンプに見る、過酷な現実。それ
   を、衆議院議員総選挙の投票率52%という日本の現実と対比しながら考えるととも
   に、本作のヒロインの生きザマをしっかり考えたい。


洋14-174 毛皮のヴィーナス(2013年) 

        <テアトル梅田>                2014年12月24日鑑賞
        (フランス・ポーランド映画)          2014年12月26日記
   ・・・フランスの巨匠ロマン・ポランスキー監督が80歳にして「マゾ」をテーマとした2
   人芝居を演出!近時の『戦場のピアニスト』(02年)、『オリバー・ツイスト』(05年)
   、『ゴーストラター』(10年)、『おとなのけんか』(11年)はすべて星5つだったが、こ
   れも見事に星5つ!
    オーディションに遅れてやってきた、いかにも「大阪のおばちゃん」風の女性ワンダ
   は、なぜセリフをすべて暗記しているの?そして、演出家のトマがなぜワンダに振り
   回され、召使のようにかしづくの?
    知性と色気を兼ね備えたセリフ回しを堪能しながら、「“神、彼を罰して、一人の女
   の手に与えたもう”」のクライマックスをしっかり味わいたい。


日14-175 真夜中の五分前(2014年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>        2014年12月27日鑑賞
        (日本映画)                  2015年1月6日記
   ・・・原作は、本多孝好の『真夜中の五分前 five minutes to tomorrow(sid
   e-A・side-B)』。行定勲監督は、なぜその舞台を上海に?そして、美しい一卵性
   双生児の姉妹役を中国「新世代四大女優」の1人、劉詩詩に?そんなアジア映画プ
   ロジェクトの新しいスタンダードに注目!
    ワケのわからないタイトルだが、その意味シンさが本作のポイント!双子姉妹の
   入れ替わりミステリーも興味深いが、「5分遅れた世界」とは一体ナニ?それは、ど
   うやったら戻すことができるの?そんな哲学的な行定監督の問いかけ(?)に、アジ
   ア全体で立ち向かいたい。


洋14-176 ホビット 決戦のゆくえ(2014年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>         2014年12月27日鑑賞
        (アメリカ映画)                 2015年1月5日記
   ・・・ショートコメントのとおり。


洋14-177 暮れ逢い(2014年) 

        <シネ・リーブル梅田>            2014年12月28日鑑賞
        (フランス・ベルギー映画)           2015年1月6日記
   ・・・若く美しい人妻と、個人秘書として抜擢された若い青年との秘められた恋。それ
   が許されないものであればあるほど、炎は燃え上がり、いつか大事件に・・・。
    「愛の名匠」パトリス・ルコント監督作品だけに、『アンナ・カレーニナ』的なそんな
   展開を期待したが、1012年のドイツを舞台にした出会いから始まるストーリーは意
   外に禁欲的な展開に・・・?
    音楽はピッタリだが、ドイツを舞台にした英語劇は如何なもの・・・。また、ヒロイン
   のキャスティングにもイマイチ不満だが、さてあなたは・・・?


洋14-178 ニューヨークの巴里夫(2013年) 

        <シネ・リーブル梅田>            2014年12月28日鑑賞
        (フランス、アメリカ、ベルギー映画)     2015年1月7日記
   ・・・『スパニッシュ・アパートメント』(01年)は、バルセロナに留学した25歳のフラン
   ス人男グザヴィエを中心とする7人の男女が織りなす奇妙な同居生活を描いたメチ
   ャ面白い映画だった。3年後の第2部『ロシアン・ドールズ』(05年)を経て、40歳に
   なったグザヴィエは、なぜか今ニューヨークへ!
    それがセドリック・クラピッシュ監督の「青春三部作」の第3部たる本作だが、グザ
   ヴィエを取り巻く女たちは基本的に不変。そればかりか、それぞれ子供が生まれて
   いるから、そのさばき方(?)は難しそうだ。そのうえ、ニューヨークで生きていくため
   、弁護士との相談の結果、偽造結婚のアイディアも現実に・・・。
    日本ではありえない「フランス的恋愛至上主義」の到達点を、タップリと堪能したい
   。


洋14-179 天国は、ほんとうにある(2014年) 

        <シネ・リーブル梅田>            2014年12月30日鑑賞
        (アメリカ映画)                 2015年1月7日記
   ・・・神の教えを伝えることを職業とする牧師サマだって、現実に天国を見たことはな
   い。したがって、手術を終えて奇跡の生還を遂げた4歳の息子から「天国でイエス様
   に会ってきた」と言われても・・・。
    さまざまに語られる「臨死体験」は裏付けがないが、この息子が語る言葉は、父親
   の体験と合致していたから、アレレ・・・。そのうえ、ラストには、息子と同じように天
   国に行ったという女の子が描いたイエス様の顔を見て、「これがボクが天国で会って
   きたイエス様の顔だ」と言われると・・・。
    信じる、信じないは人の自由。しかし、4歳の子供の話でも、どこまで真剣に向き
   合うかは大切な大人の義務。私はそう思うが、さてあなたは?


洋14-180 あと1センチの恋(2014年) 

        <シネ・リーブル梅田>            2014年12月30日鑑賞
        (ドイツ・イギリス映画)             2015年1月7日記
   ・・・原作を書いたアイルランド人の女性作家セシリア・アハーンの9冊の小説は世
   界中でバカ売れらしい。「あと1センチの恋」とは言い得て妙なタイトルだが、そのギ
   リギリの「攻防戦」を持続させるためのストーリー・メイキングはちょっとつくりすぎの
   感が・・・。
    1度のエッチで思いがけない妊娠、シングルマザーとして子育てしながら、他方で
   恋愛もしっかりと。今ドキの若者の「恋のレベル」を知るには面白い作品かもしれな
   いが、65歳のオレにはちょっと・・・。