弁護士 坂和章平による
   「独断」と「偏見」にもとづく

                映 画 評 論
                  
                         更新日 2013(平成25)年4月15日

 〔目 次〕
               注) タイトルの後ろの(年)の表示は映画の製作です。
                  本文はネタバレを含みます。

洋12-1 マイウェイ 12,000キロの真実(2011年)  

        <東映試写室>          2012年1月5日鑑賞
        (韓国映画)              2012年1月13日記
   ・・・ある東洋人が、①ノモンハン事件(1939年)②独ソ戦(1941~45年)③ノル
   マンディーの戦い(1944年)と3つの戦争を体験。そんな、あっと驚く事実が1枚の
   写真から!カン・ジェギュ監督はそんなネタを自由に膨らませ、マラソンを通じた2
   人のライバル物語としたが、帝国軍人と朝鮮人とでは明らかに身分違い?たしか
   にそうだが、それは軍国ニッポンでのことで、捕虜になれば・・・。
     日本からシベリアを経てノルマンディーまで12000キロの旅の中、最後に2人
   が見つけた「マイウェイ」とは?
   


洋12-2 宇宙人ポール(2010年)  

        <シネ・リーブル梅田>        2012年1月8日鑑賞
        (アメリカ、イギリス合作映画)     2012年1月12日記
   ・・・宇宙人のイメージはさまざまだが、本作にみる宇宙人ポールの風貌は?2人の
   SFオタクが随所で見せる、スティーヴン・スピルバーグ監督や『E.T.』(82年)、
   『未知への遭遇』(77年)へのオマージュはSFファンにはたまらないだろうが、それ
   がわからない人は少し興ざめ?
     ドタバタ劇を伴うロードムービーとしても十分楽しめるが、意外なラストでの大騒
   動を経た大団円は、想定の範囲内・・・?
   


洋12-3 ホーボー・ウィズ・ショットガン(2011年) 

        <テアトル梅田>           2012年1月13日鑑賞
        (カナダ映画)               2012年1月16日記
   ・・・クエンティン・タランティーノ監督が大好きなB級俗悪映画がR18+という日本
   における最も高いレイティングながら、無修正で日本公開!5分に1度のバイオレン
   ス・シーンや連続する阿鼻叫喚血まみれのシーンとは?「ホーボー」とは流れ者、
   ホームレスという意味だが初老の男がなぜショットガンで悪と対決を?
     「さわらぬ神にたたりなし」を決め込んでいないか、しっかり自己点検をしたい
   が、本作を観終わった後は爽快?それとも・・・。


日12-4 逆転裁判(2011年) 

        <東宝試写室>           2012年1月16日鑑賞
        (日本映画)                2012年1月17日記
   ・・・「逆転裁判」なるゲームの存在にまずビックリだが、そのキャラどおりの登場
   人物や衣裳、法廷のあり方にもビックリ!法廷の華は証人尋問だが、「異議あり!」
   の連発だけではダメ。新証拠の提出は?
     骨太のストーリーは結構面白いが、法廷ゲームとホンモノの訴訟を混同しない
   ために、現実の法廷のお勉強もしっかりと!
   


洋12-5 戦火の馬(2011年) 

        <試写会・大阪ステーションシティシネマ>   2012年1月17日鑑賞
        (アメリカ映画)                     2012年1月23日記
   ・・・『三国志』の赤兎馬を見ても、ピーピーと鳴らす口笛で駆けてくる『怪傑ゾロ』
   を見ても、馬の効用や知能そして人間と馬との交流は永遠のテーマだが、第1次世
   界大戦当時にも、こんな感動的な馬と人間との実話があったとは・・・。
     イギリスからフランスへ、そして西部戦線へと転々とする中、主も愛するイギリス
   人の少年から陸軍大尉、ドイツ兵の兄弟、フランス人少女を経て再びドイツ軍へと。
   そんな「戦火」の中、1頭の馬はいかなる生き様を?この馬は主と再会し、共に故郷
   に生還するという奇跡を成し遂げることができるのだろうか?
     スティーブン・スピルバーグ監督が久しぶりに放つ本格的感動作に、ドップリと酔
   いしれたい。


日12-6 ドットハック セカイの向こうに(2012年) 

        <宣伝用DVD鑑賞>         2012年1月18日鑑賞
        (日本映画)                2012年1月20日記
   ・・・中学2年生にもなると誰でもゲームに夢中?とりわけ「THE WORLD」は大
   人気だが、その架空の世界で彼らは一体ナニを?ゲームに批判的な頑固じじい
   までハマってしまうのはその世界が楽しいからだが、所詮架空は架空、現実の方
   がもっと大切では・・・。
     私はそう確信しているが、美しい画面上で展開するクライマックスの展開は、
   かつての『宇宙戦艦ヤマト』(77年)と同じ
・・・?


洋12-7 風にそよぐ草(2009年) 

        <東宝東和試写室>           2012年1月20日鑑賞
        (フランス、イタリア合作映画)       2012年1月23日記
   ・・・新藤兼人監督が99歳にして撮った『一枚のハガキ』(11年)にもビックリだが、
   89歳のフランスの巨匠による、男女の機微にトコトンつっこんだ快作にビックリ!
   原題は「狂った草」らしいが、こりゃ初老の男による『狂った果実』?
     『シェルブールの雨傘』(64年)も、『男と女』(66年)も不思議な雰囲気のフラン
   ス映画だったが、本作はそれ以上に不可解(?)な恋愛映画?アラン・レネ監督の
   レベルまでは到底ムリだが、本作によって少しでも男女の機微を勉強し、精通しな
   ければ・・・。


洋12-8 三国志英傑伝 関羽(関雲長)(2011年) 

        <シネ・リーブル梅田>         2012年1月22日鑑賞
        (中国映画)                 2012年1月24日記
   ・・・あなたは『三国志』の「過五関、斬六将」を知ってる?『レッドクリフ』=「赤壁の
   戦い」ほど有名ではないが、そこでの関羽の英雄豪傑ぶりは語り草だ。
     しかし、それ以上に興味深いのは、関羽という男に惚れた曹操のヘッドハンティ
   ングぶり。青龍偃月刀を振り回すアクションもさることながら、曹操という男の器の
   大きさと、男の約束の「重み」をじっくりと味わいたい。


洋12-9 マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙(2011年) 

        <GAGA試写室>            2012年1月23日鑑賞
        (イギリス映画)               2012年1月25日記
   ・・・日本でもヨーロッパでも政治と経済が低迷している今、サッチャーのような
   「鉄の女」への待望が?レーガン、サッチャー、中曽根による1980年代の「新保
   守主義」の功罪はそれなりに総括されているが、「何も決められない民主主義」よ
   りよほどマシでは?
     日経新聞の「私の履歴書」でのサッチャーも興味深かったが、本作からは人間
   サッチャーと政治家サッチャーを共に学びたい。しかして、「サッチャー映画」ができ
   るのなら、日本ではぜひ「田中角栄映画」を!


洋12-10 アーティスト(2011年) 

        <GAGA試写室>            2012年1月23日鑑賞
        (フランス映画)               2012年1月31日記
   ・・・3Dの時代に、なぜモノクロのサイレント映画が大フィーバー?時代はサイレ
   ント映画からトーキーに変わる1927~1929年。そんな激変の中、新ヒロインの
   誕生・快進撃と旧おじさんスターの没落は当然だが、そこに生まれる淡い恋(?)
   が本作のミソ。芸能界におけるヒロイン誕生などスキャンダルまみれ。そんな白け
   たことを言わず、2人の心の交流をじっくりと・・・。
     他方、どん底からの立ち直りには工夫と大胆な企画力が不可欠。本作に見る健
   気なヒロインの工夫と企画力に拍手するとともに、大阪の橋下徹市長が発表する
   「船中八策」にも注目!
   


洋12-11 ドラゴン・タトゥーの女(2011年) 

        <試写会・TOHOシネマズ梅田>          2012年1月24日鑑賞
        (アメリカ、スウェーデン、イギリスドイツ合作映画)  2012年1月26日記
   ・・・スウェーデン版『ドラゴン・タトゥーの女』の第1作~第3作はすべて星5つの
   傑作だったから、ネタ不足のハリウッドがそれに飛びついたのは当然。『セブン』
   (95年)のデヴィッド・フィンチャー監督は『ドラゴン・タトゥーの女』にどの女優を
   起用し、『犬神家の一族』(06年)にも似た(?)おどろおどろしいヴァンゲル家の
   理不尽な世界をいかに描き出すの?
     ストーリーは複雑そして展開はスピーディーだから、本作の理解には集中力が
   不可欠だが、そうすればきっと、「ああ映画って面白いものだ!」と実感できることま
   ちがいなし!
   


洋12-12 メランコリア(2011年) 

        <角川映画試写室>           2012年1月25日鑑賞
        (デンマーク、スウェーデン、フランス、ドイツ合作映画)
                                2012年1月28日記
   ・・・『アンチクライスト』(09年)で、カンヌはもとより私を騒然とさせたデンマーク
   の奇才ラース・フォン・トリアー監督が、ワーグナーの『トリスタンとイゾルデ』にの
   せて描く世界観とは?
     メランコリアとは地球に近づく惑星の名前だが、ウェディングドレス姿の妹が見
   せる不安な表情と奇怪な行動の数々は一体なぜ?近づく惑星の大きさ測定は意
   外に原始的な方法でバッチリだが、衝突の不安の中、姉妹はいかなる行動を?
   しかして、「決して明かしてはならない結末」はあなた自身の目で。
   


洋12-13 J・エドガー(2011年) 

        <TOHOシネマズなんば>       2012年1月28日鑑賞
        (アメリカ映画)               2012年2月3日記
   ・・・FBIやCIAは有名だが、それって何をするところ?一体どんな権限を持ってい
    るの?フーバーの名前は有名だが、48年間もFBI長官の座に君臨し続けたのは
    一体ナゼ?そんな疑問が本作で一挙に解決!
      とはいかないが、1919年から1972年までのアメリカの時代状況がよくわか
    るとともに、FBIとフーバー長官の功罪を考える良き教材たることまちがいなし!
    今やアメリカ以上の「人権の国」となった(?)日本と対比しながら、またディカプリ
    オの老け顔に注目しながら、しっかり勉強したい。



洋12-14 おとなのけんか(2011年) 

        <GAGA試写室>              2012年1月30日鑑賞
        (フランス、ドイツ、ポーランド合作映画)  2012年1月31日記
   ・・・子供のケンカを収めるために、双方の両親が話し合い。それも悪くはないが、
   論点整理は?解決の方向性は?オリヴィエ賞とトニー賞をダブル受賞した名作演


   劇をロマン・ポランスキー監督が1時間19分にまとめた本作から、建て前と本音を
   使い分ける人間の本性に迫りたい。
     「ゲロ吐き事件」と「ケータイ水没事件」にはビックリだが、お酒が入ると誰が味方
   で、誰が敵に・・・?弁護士生活38年の私としては、法曹志望者は、こりゃ必見!


日12-15 はやぶさ 遥かなる帰還(2012年) 

        <東映試写室>              2012年2月1日鑑賞
        (日本映画)                 2012年2月13日記
   ・・・「はやぶさ」プロジェクトの成功と人類初の宇宙計画サンプルリターンの成功
   は、いかなる力の結集によって?それを記録映画として描くのは容易だが、人間
   ドラマとしてはいかに描けば?それはあなた自身の目で確認してもらいたいが、
   肝心なのは本作からどんなメッセージを受け止めるかということだ。
     日清・日露戦争は際どい差で勝利したが、それは「はやぶさ」プロジェクトだって
   同じ。すると、その成功体験に酔いしれることは厳禁!むしろ、次の失敗を最小限
   に抑えるための方策をさらに研究しなければ・・・。


洋12-16 昼下がり、ローマの恋(2011年) 

        <角川映画試写室>            2012年2月2日鑑賞
        (イタリア映画)                2012年2月13日記
   ・・・
『昼下がりの情事』(57年)と『ローマの休日』(53年)の組み合わせとはいか
   にも贅沢だが、3つの恋の物語は教訓と喜びでいっぱい!ベルルスコーニ前首相
   の例を持ち出すまでもなくイタリア男は女好きだが、「火遊び」の是非は?日本人と
   は全く違う、カラっとしたジョヴァンニ・ヴェロネージ監督が描く『恋愛マニュアル』の
   3パターンをしっかり研究したい。
     とりわけ、ロバート・デ・ニーロとモニカ・ベルッチが演じた「老いらくの恋」の弾け
   ようと、あっと驚くハッピーエンドには拍手!


洋12-17 SHAME -シェイム-(2011年) 

        <東映試写室>                2012年2月3日鑑賞
        (イギリス映画)                 2012年2月13日記
   ・・・日本でも同姓同名の人に戸惑うことがあるが、スティーヴ・マックィーン監督
   とは?「恥を知れ!」はかなり厳しい非難の言葉だが、セックス依存症の主人公が
   見せる「SHAME」の世界は一見平穏?しかし、そこにいくら妹とはいえ、闖入者が
   現れてくると・・・。
     R-18+指定の映像を含む衝撃の異色作を、さてあなたはどう評価?


洋12-18 ヒューゴの不思議な発明(2011年) 

        <試写会・TOHOシネマズ梅田>     2012年2月9日鑑賞
        (アメリカ映画)                 2012年2月13日記
   ・・・
マーティン・スコセッシ監督がディカプリオと決別して(?)、ファンタジーと
   人間愛そして映画愛にあふれる3D映像に挑戦!!ストーリーの軸は、ヒュー
   ゴ少年がこだわる機械人形とパパ・ジョルジュをめぐるさまざまな秘密。しか
   して、本作理解の必須アイテムは『映画検定 公式テキストブック』だ。
     サイレントの『アーティスト』(11年)と3Dの本作がアカデミー賞をめぐって
   激突する様子に注目だが、両者ともこの本を読めば愛着が倍増することまちが
   いなし!回顧趣味と言わず、本作によって映画への愛を今1度確認したい。


洋12-19 青い塩(2011年) 

        <GAGA試写室>              2012年2月10日鑑賞
        (韓国映画)                   2012年2月13日記
   ・・・
伝説の中年ヤクザと若い女性との愛の物語の始まりは料理教室。その設定
   はそれなりに面白いが、物語のミソはその女が殺し屋だったこと。すると、問題は
   任務を優先?それとも愛を優先?
     本作のタイトルの意味は難しい。「青い塩」など誰も見たことないが、若い女性は
   なぜ塩にこだわりを・・・?こんな恋の結末はきっと悲劇。それが定番だが、さて
   ・・・?


日12-20 不惑のアダージョ(2009年) 

        <テアトル梅田>              2012年2月12日鑑賞
        (日本映画)                  2012年2月14日記
   ・・・今ドキの「アラフォー」は元気印だが、教会という狭い世界の中で「不惑」を
   迎えた修道女の身体は更年期障害でボロボロ?ところが、バレエ教室での出会い
   によって第1の変化が、ある男とのハプニングによって第2の変化が・・・。
     女性監督ならではの視点とテーマ設定にビックリだが、男だって理解可能。さら
   に、美しい音楽とバレエシーンは必見!


日12-21 種まく旅人~みのりの茶~(2011年) 

        <宣伝用DVD鑑賞>            2012年2月14日鑑賞
        (日本映画)                  2012年2月15日記
   ・・・『0(ゼロ)からの風』(07年)、『ふたたびーSWING ME AGAINー』
   (10年)で社会問題に鋭く切り込んだ塩屋俊監督が、農業問題について「ちょっと
   いいお話」をソフトかつ温かい視点から映画に。
     化学肥料や農薬が当たり前の時代に、なぜお茶の有機栽培を?都会に馴れた
   お嬢さんに田舎暮らしはもとより、害虫駆除に汗を流すことができるの?風来坊の
   金ちゃんのような脱藩官僚がホントにいるの?そんなこんなの「夢」も、映画なら
   ふんわりと実現可能!
     さて「新しい価値観、豊かな生き方」を応援する塩屋監督流「オーガニック映画」
   のシリーズ化は・・・?


洋12-22 金陵十三釵(The Flowers Of War)(2011年) 

        <ネット配信映像>             2012年2月15日鑑賞
        (中国映画)                  2012年2月18日記
   ・・・「南京事件」を題材とした張芸謀監督最新の超話題作をネット配信の映像、中
   国語・英語の字幕で鑑賞。これぞ小日本!これぞ日本鬼子!の映像に産経新聞は
   「ひどい代物だ」とおかんむりだし、ネット批評でも酷評が多い。日中国交回復40周
   年を迎える今、なぜこんな映画を?
     それが大問題だが、美しい映像、迫力ある戦闘シーン、さらにハリウッドスターと
   2人の美しい謀女郎(イーモーガール)を登場させての考えるネタ提供に私は拍手!
   大切なのは自分で考えること。南京事件についてはもとより、考えるネタ満載の本
   作をあなたはいかに受け止める?
    


洋12-23 ヘルプ ~心がつなぐストーリー~(2011年) 

        <東映試写室>               2012年2月16日鑑賞
        (アメリカ映画)                2012年2月18日記
   ・・・黒人差別を扱った名作映画は多いが、60年代初頭の南部におけるヘルプ
   =黒人メイドたちに必要な「ヘルプ!」とは?その声なき声を取材しベストセラー
   になった女流作家の原作を、同郷のお友達監督が映画化した本作は安い制作費で
   大ヒット!さらに、女たちの群像劇たる本作からは3人が女優賞にノミネート!
     「クソくらえ!」がキーワードとなる中盤以降のスリリングな展開に注目しながら、
   本作の問題提起をしっかり受け止めたい。


洋12-24 マリリン 7日間の恋(2011年) 

        <角川映画試写室>            2012年2月17日鑑賞
        (アメリカ映画)                2012年2月18日記
   ・・・セックス・シンボル、モンロー・ウォーク、ケネディ大統領との情事。ハリウッド
   女優マリリン・モンローにはそんなイメージが強烈だが、イギリスの名優ローレンス
   ・オリヴィエと共演した『王子と踊り子』(57年)の撮影風景に見るその演技力は?
     本作はその撮影中におけるマリリンとサード(第3助監督)を務めた23歳の男性
   との淡い恋(?)を描くもの。その儚さの中に垣間見えるマリリンの少女のような実
   像とは?『ローマの休日』(53年)で観たアン王女と新聞記者との淡い恋(?)と対
   比しながら、マリリンの「実像」に迫るのも一興・・・。


洋12-25 ものすごくうるさくて、ありえないほど近い(2011年) 

        <TOHOシネマズ梅田>          2012年2月18日鑑賞
        (アメリカ映画)                 2012年2月20日記
   ・・・9・11を扱った名作は多いが、本作は父親を失った少年の視点から9・11を。
   それにしても、このタイトルはナニ?深く傷つき、複雑に入り組んだ少年の心の中が
   わかりにくいのと同様、「ブラックさん」探しの意味もかなり難解!
     後半のポイントは、口を利かない演技でアカデミー賞助演男優賞にノミネート
   されたマックス・フォン・シドーの登場だが、あっと驚く結末からはまさに人間の絆が
   くっきりと・・・。もっとも、私の予想では作品賞の受賞はズバリ無理!


洋12-26 STAR WARS エピソード1/ファントム・メナス 3D(2012年)
                                               

        <東映試写室>                2012年2月21日鑑賞
        (アメリカ映画)                 2012年2月23日記
   ・・・あの人気の『スター・ウォーズ』シリーズ全6部作が、3D化されて再シリーズに!
   しかし振り返って考えてみれば、1977年の第1作から既に35年。時代は大きく変
   わっているから、当時は斬新なアイデア、美しい映像だったとしても、今では・・・?
     3Dの魅力は認めるものの、それだけではやはり・・・。
   


洋12-27 裏切りのサーカス(2012年) 

        <GAGA試写室>                2012年2月22日鑑賞
        (イギリス、フランス、ドイツ合作映画)     2012年2月24日記
   ・・・リアルなスパイは頭脳戦が勝負!1950~60年代の「東西冷戦」は過去の
   ものになったが、本作品には『寒い国から帰ったスパイ』(65年)の雰囲気が充満。
     「サーカス」とは英国諜報部のこと。テーマは、サーカス上層部に潜むソ連の二
   重スパイ“もぐら”を捜し出すこと。さあ、渋い男たちが織り成す欺し合いとは?
   たまには難解でリアルな「スパイもの」に、頭を抱えながら挑戦したい。
    


洋12-28 英雄の証明(2011年) 

        <宣伝用DVD鑑賞>             2012年2月24日鑑賞
        (イギリス映画)                 2012年2月25日記
   ・・・ローマの孤高の独裁者マーシアスと敵国の将軍オーフィディアスとの宿命の
   戦いを軸とした、シェイクスピアの「悲劇」が現代劇として登場!
     『ウエスト・サイド物語』(61年)のすばらしさは別格だったが、民主主義が機能
   不全に陥り、ノー天気な二等国に落ちぶれようとしている今のニッポン国を考えな
   がら、本作を観れば、実に興味深い。民衆はバカ!独裁は必要!最近どこかで聞
   いたことがあるようなフレーズに思わずポンと膝を打ってしまいそうだが、さてあな
   たは?
     民主主義には弁論術が大切なことをよく知っている松下政経塾出身の
   国会議員たちは、今こそ本作から説得術を学ばなければ・・・。


洋12-29 ヤング≒アダルト(2011年) 

        <TOHOシネマズ梅田>           2012年2月25日鑑賞
        (アメリカ映画)                 2012年2月27日記
   ・・・ハイスクール時代は1番の美人で人気者でも、37歳の今は?同級生たち
   は次々と結婚し子供を産んでいるのに自分はバツイチのままで、作家業(?)も
   下降気味。そんな時、元カレとその妻から赤ちゃんの写真が・・・。
     私はやはり彼と結ばれるべきなのだ。そう確信し行動するヘンな女(?)を、
   ハリウッド・ビューティーのシャーリーズ・セロンが熱演!しかし、こんな女ってホント
   にいるの?また、この経験は彼女の「自己変革」に結びつくの・・・?


洋12-30 第九軍団のワシ(2010年) 

        <松竹試写室>                 2012年2月28日鑑賞
        (イギリス、アメリカ合作映画)         2012年2月29日記
   ・・・本作の時代は、ローマ時代の紀元120年頃。その頃に今のイギリスを南北に
   二分する形でハドリアヌスの長城が築かれたのはなぜ?次に、黄金のワシとは
   ローマ軍の名誉の象徴だから、それを奪われた軍団の不名誉とは?
     そんなお勉強をしながら、「名誉」をキーワードとした若者の冒険物語を堪能
   したい。なお、原作は少年少女向け歴史小説だから塩野七生の『ローマ人の物語』
   は無理でも、その原作くらいは是非・・・。


洋12-31 別離(2011年) 

        <松竹試写室>             2012年2月29日鑑賞
        (イラン映画)               2012年3月1日記
   ・・・ベルリンでの金熊賞、銀熊賞からアカデミー賞まで!アスガー・ファルハディ監
   督の人間洞察力が際立つ本作はすばらしい。弁護士の私は当然イランの法制度に
   注目だが、どっさり勉強すれば、本作はもっともっと面白く!
     2つの「争点」の整理が大切だが、それを巡って男優陣、女優陣はいかなる攻防
   を?また、11歳の女の子の視点と敬虔なイスラム教徒のコーランへのこだわりと
   は?さらに、あっと驚く結末とは?すべての「論争」が新鮮かつスリリングだから、こ
   りゃ法科大学院生は必見!


洋12-32 ミッドナイト・イン・パリ(2011年) 

        <GAGA試写室>           2012年3月5日鑑賞
        (スペイン、アメリカ合作映画)    2012年3月6日記
   ・・・「タイムスリップもの」は多いが、ウディ・アレン監督がそれをつくると・・・?パリ
   の「黄金時代」は1920年代?1890年代?それともルネサンス期?それは人それ
   ぞれだが、人間は誰でも現在に不満を持つ動物かも・・・。
     アカデミー賞脚本賞を受賞したユーモア溢れる軽妙なストーリー展開を楽しみな
   がら、観光の都パリ、芸術の都パリを満喫したい。そして、苦しい決断(?)の中で
   訪れる思いがけない(?)ハッピーエンドを、共に祝福しよう。                                       


洋12-33 キリング・ショット(2011年) 

        <東映試写室>            2012年3月8日鑑賞
        (アメリカ映画)             2012年3月9日記
   ・・・1980年生まれの若手監督が、クエンティン・タランティーノ風のケッタイな(?)
   映画作りに挑戦!時系列をバラバラにした脚本の工夫は面白いが、3人の美女た
   ちの「ガールズトーク」が不調和なら、『ラストキング・オブ・スコットランド』(06年)
   のフォレスト・ウィテカー演ずる大男の奇怪さは一体なに?さらに、トップキャストた
   るブルース・ウィリスのキャラの奇妙さは・・・?

     メインストーリーは巴え戦(三すくみ戦?)の展開だが、そこに至るまでの伏線の
   仕込みと結末にはイマイチ工夫が必要では・・・。



洋12-34 ポエトリー アグネスの詩(2010年) 

        <テアトル梅田>            2012年3月10日鑑賞
        (韓国映画)               2012年3月13日記
   ・・・イ・チャンドン監督の『オアシス』(02年)と『シークレット・サンシャイン』(07年)
   は主演女優の熱演が光ったが、同監督最新作は主演女優は老女。彼女は、今頃
   なぜ詩作教室へ・・・?
     タイトルは美しいが、ストーリー的には性的暴行を受けた少女の自殺、事件のも
   み消し工作、介護老人への恐喝(?)等々、悩ましい問題がいっぱい!そんな中で
   美しい詩作に励む老女の成長とは?しかして、ラストに朗読される「アグネスの詩」
   をあなたはどう読み解く?
    

     


洋12-35 捜査官X(武侠)(2011年) 

        <GAGA試写室>             2012年3月13日鑑賞
         (香港、中国映画)            2012年3月17日記
   ・・・邦題である『捜査官X』の推理の妙と、原題である『武侠』のアクションの両方楽
   しめるのが本作のミソ。映画冒頭にみる、「正当防衛」による2人の強盗の死をあな
   たはどう分析?後半からは懐かしいアクション俳優も登場しての一大武侠映画に早
   変わりだが、そこにはあっと驚く「仕掛け」によるオマージュも・・・。
     『ラスト、コーション』(07年)ですばらしい演技をみせたタン・ウェイの役が少し薄
   いのが残念だが、静と動2人の俳優の掛け合いは見どころいっぱい!


洋12-36 Black&White/ブラック&ホワイト(2012年) 

        <角川映画試写室>            2012年3月13日鑑賞
        (アメリカ映画)                2012年3月14日記
   ・・・1人の女性を獲得しようと、CIAの凄腕エージェントが恋のレースを大展開!
   無二の親友の2人はさまざまなルールを決めたが、さて実際は・・・。
     アイデア不足の解消に向けた努力は認めるものの、このレベルでは・・・。


洋12-37 汽車はふたたび故郷へ(2010年) 

        <テアトル梅田>                 2012年3月17日鑑賞
        (フランス、グルジア映画)            2012年3月19日記
   ・・・1934年にグルジアに生まれ、1979年にフランスへ移ったオタール・イオセリ
   アーニ監督の自叙伝的映画だが、どこまでがホントで、どこまでがつくりもの?旧ソ
   連下のグルジアにおける映画の検閲は、中国や戦前日本のそれと同じく大変!そ
   んな中での青年監督の映画づくりの苦悩とは?
     そんなテーマだが、声高に主張せず、ほんわかと見せるところが巨匠のテクニッ
   ク。どの国でもどの時代でも「いい人」はいるものだと再認識しながら、主人公の生
   きザマを楽しみたい。もっとも、映画中盤に「あるもの」を登場させる「お遊び」と、そ
   の再登場による結末のつけ方を、あなたはどう見る?これは巨匠ならではの「特権」
   だろうが、その賛否は?                                                                      


洋12-38 ビースト・ストーカー/証人(2008年) 

        <角川映画試写室>            2012年3月22日鑑賞
         (香港映画)                2012年3月27日記
   ・・・交通事故は恐い!それは当然だが、二重三重の交通事故に犯人追跡事件が
   絡み、さらにその後の少女誘拐事件にまで発展すると・・・。身体にも心にも大きな
   傷を負った男たちの追跡劇は、まさに英題の『The Beast Stalker』!
     他方、ポスト章子怡(チャン・ツィイー)の一番手たる張静初(チャン・ジンチュー)
   が検察官として臨む法廷では、わが子の誘拐を乗り越えられるの?邦画ではまず
   見られない、迫力ある男臭い追跡劇を心ゆくまで堪能したい。 


洋12-39 テイク・シェルター(2011年) 

         <東映試写室>             2012年3月22日鑑賞
         (アメリカ映画)              2012年3月27日記
   ・・・かつての日蓮のように「末法思想」を説くのは、いたずらに不安を煽り、人心を
   惑わすだけ?しかし、天変地異の不安からシェルターをつくるのはオレの勝手!
   災害は忘れた頃にやってくる。それは3・11東日本大震災を見ても明らかだが、
   本作の主人公はなぜ毎晩こんな悪夢を?
     何とも不思議な世界観を描いた『メランコリア』(11年)と対比して本作を観れ
   ば、「決して明かすことのできない結末」についての理解もより深まるのでは・・・。
      


洋12-40 ジョン・カーター(2012年) 

        <大阪ステーションシティシネマ>    2012年3月23日鑑賞
         (アメリカ映画)              2012年3月26日記
   ・・・ウォルト・ディズニー110周年記念の大作だが、原作は約100年前のSF
   小説『火星のプリンセス』。テーマは瞬間移動だ。南北戦争当時の騎兵隊大尉
   ジョン・カーターがひょんなことで火星に瞬間移動した後に展開する火星での
   戦争と、星を超えた恋の行方は?
     ディズニーらしいといえばそうだが、ネタが古すぎるのでは?また、このクリー
   チャーたちにあなたは親しみを持てる・・・?      


洋12-41 恋と愛の計り方(2010年) 

        <角川映画試写室>           2012年3月26日鑑賞
       (アメリカ、フランス合作映画)       2012年3月27日記
   ・・・結婚3年目を迎えたおしゃれな若夫婦の前途は洋々。ところが、夫が親しげに
   話す美しい同僚を見て、妻には浮気疑惑が・・・。そりゃ濡れ衣だ!と言いつつ、夫
   の内心は・・・?他方、妻だって元カレが突然現れると喜色満面。勝負下着に着替え
   てのお出かけは一体ナニ?
     現在「恋と愛の計り方」に悩んでいる若者には格好の教材だが、弁護士生活37
   年を迎えた私には「人間の本性はこんなもんじゃないよ」との思いも。その意味で
   は、ジョディ・フォスターとケイト・ウィンスレットらが熱演をみせた『おとなのけんか』
   (11年)の方が、断然面白い・・・?                   
       


洋12-42 王朝の陰謀 判事ディーと人体発火怪奇事件(狄仁杰之通天帝国)(2010年)
                                       
 

        <角川映画試写室>           2012年3月27日鑑賞
       (中国、香港映画)             2012年3月29日記
   ・・・長ったらしいサブタイトルには異議ありだが、徐克(ツイ・ハーク)監督が描く世
   界は今や張藝謀(チャン・イーモウ)以上、またスピルバーグ以上!通天仏の建造・
   崩壊と人体発火事件、中国最初の女性皇帝・則天武后誕生のウラにはいかなる
   渦巻く王朝の陰謀が・・・?
     それを解き明かすのは、中国版シャーロック・ホームズこと判事ディー。あの時
   代にこんな推理力を持った天才がいたなんて。米タイム誌がベスト3に選んだ、「こ
   れぞエンタメ!」という「怪作」をタップリ楽しみたい。


洋12-43 ファミリー・ツリー(2011年)  

        <角川映画試写室>           2012年3月28日鑑賞
       (アメリカ映画)                2012年3月31日記
   ・・・アレクサンダー・ペイン監督は『サイドウェイ』(04年)でも本作でもアカデミー
   賞作品賞、監督賞、主演男優賞等にノミネートされたが、両者とも脚色賞だけに
   終わったのはなぜ?そんな反省(?)をしながら、しみじみとした人間ドラマの良さ
   を堪能したい。
     舞台はハワイのオアフ島とカウアイ島。妻の浮気相手を捜す奇妙な旅の中、
   父と2人の娘たちの絆は?また一族の長としての土地をめぐる決断は?注目すべ
   きは近時のハリウッド映画には珍しく、おとなしくて地味なエンディング。このエン
   ディングによってすべての変化を感じることができるから、映画ってすごい!


洋12-44 タイタニック 3D(2012年)  

        <東映試写室>              2012年3月30日鑑賞
       (アメリカ映画)                2012年3月31日記
   ・・・『アバター』(09年)に抜かれるまで、全世界興行収入トップの18億4500
   万ドル、日本でもトップの262億円を稼ぎ出した不朽の名作『タイタニック』
   (97年)が3D版で登場!あれから既に15年が経ったわけだ。
     今や世界のトップ俳優に成長したレオナルド・ディカプリオとケイト・ウィンス
   レットの初々しくもみずみずしい演技を、再度しっかり目に焼きつけたい。3D版で
   は、船首に立って全身に潮風を受けるあの名シーンは?また、度肝を抜かれた
   あの沈没シーンは?


洋12-45 スーパー・チューズデー 正義を売った日  

       <大阪ステーションシティシネマ>    2012年4月1日鑑賞
       (アメリカ映画)                2012年4月5日記
   ・・・日本の「何も決められない民主主義」も大問題だが、「数さえ勝てば」で貫
   かれ権謀術策が渦巻くアメリカの大統領選挙も大問題!それを前提としても、なお
   「民主主義はいいものだ」と感じることができれば大したものだが、「下半身ネタ」で
   ストーリー展開をわかりやすくしたことの功罪は・・・?
     若き選挙広報官の栄光と挫折、そして奇跡の逆襲を通して見る人間ドラマを
   タップリと楽しみたい。なお、本作を観て「選挙なんて嫌になった」などと言わず、
   来たるべき衆議院議員総選挙では必ず投票を!


洋12-46 幸せの教室(2011年) 

        <角川映画試写室>       2012年4月4日鑑賞
        (アメリカ映画)           2012年4月5日記

        ショートコメントのとおり。


洋12-47 キラー・エリート(2011年) 

        <角川映画試写室>          2012年4月5日鑑賞
        (オーストラリア映画)          2012年4月6日記

        ショートコメントのとおり。


洋12-48 アリラン(2011年)  

       <テアトル梅田>           2012年4月6日鑑賞
       (韓国映画)               2012年4月7日記
   ・・・撮影時の「ある事故」によって、キム・ギドク監督が大ピンチ!人里離れた
   小屋にこもった彼はどんな自問自答を?自己と向き合うもよし、反省もよし。しか
   し、3年は長すぎるのでは?
     ところが、そんな中でもカメラは回っていた!そして、ドキュメンタリーともドラマ
   ともファンタジーともつかない本作がカンヌで絶賛!一体何がどうなっているの?
   それは、能弁にしゃべる1人3役(4役?)の彼を見れば明らかだ。しかし、次はド
   ラマを!3年間の充電期間があれば、次回作への期待はふくらむばかり・・・。


日12-49 海燕ホテル・ブルー(2011年)  

       <テアトル梅田>           2012年4月9日鑑賞
       (日本映画)               2012年4月12日記
   ・・・『キャタピラー』(10年)でたんまりもうけた(らしい)若松孝二監督が遊び心
   満載で原点回帰(?)し、「白いドレスの女」を軸に、摩訶不思議な世界を構築!
     ハードボイルドタッチの男たちのストーリーはがっちり構成されているが、「魔性
   の女」の魅力と存在感は?これは現実?それとも幻想?60年代のピンク映画の
   巨匠が描く「子宮」回帰のイメージとは?


日12-50 KOTOKO(2011年)  

       <シネ・リーブル梅田>        2012年4月9日鑑賞
       (日本映画)               2012年4月11日記
   ・・・塚本ワールドは特異(?)だから、その好き嫌いは意外にハッキリと・・・。しか
   して、沖縄出身の歌手Coccoを主役に迎え、壊れていく母性とその再生を描い
   た本作は?
     Coccoの歌はすばらしくその熱演も見モノだが、共演者塚本晋也の演技は?
   また、色彩の美しさは抜群だが、Cocco演ずる琴子の頭の中はこの色彩とは裏腹
   にあまりにも難解!しかして、ベネチアでの「オリゾンティ」部門の最高賞「グランプ
   リ」等にもかかわらず、私には本作はイマイチ・・・。


洋12-51 私が、生きる肌(2011年)  

       <角川映画試写室>           2012年4月13日鑑賞
       (スペイン映画)               2012年4月17日記
   ・・・完璧な肌。それはすべての女性の夢だが、同時に男の夢?「監禁モノ」は
   『コレクター』(65年)や『完全なる飼育』シリーズでお馴染みだが、形成外科の
   権威は監禁したにっくき男にいかなる手術を?
     愛のためなら何でもあり?ペドロ・アルモドバル監督が「これぞ禁断の世界」
   に切り込んだオリジナルストーリーは興味深い。少し背筋を凍らせながら、こんな
   崇高な(?)愛の姿をじっくりと・・・。


洋12-52 ジェーン・エア(2011年)  

       <GAGA試写室>             2012年4月13日鑑賞
       (イギリス、アメリカ合作映画)       2012年4月17日記
   ・・・世界文学全集の定番で、過去の映画化は18回。そんなヒロインにキャリー・ジョ
   ージ・フクナガ監督が新しい息吹を!ジェーンは『風と共に去りぬ』のスカーレット・オ
   ハラほど美人ではないが、強い意思を秘めた前向きの女性。 
     広大な田園風景の中で展開される2人の男性を巡るストーリーは、単なる恋愛
   物語を超えたダイナミックな広がりがある。それをタップリ楽しみつつ、ちょっと意外
   なそして感動的なフィナーレを味わおう。                                           
         


洋12-53 決闘の大地で(2010年) 

        <テアトル梅田>                 2012年4月19日鑑賞
        (アメリカ、韓国、ニュージーランド映画)    2012年4月20日記

        ショートコメントのとおり。


洋12-54 キリマンジャロの雪(2011年)  

       <松竹試写室>             2012年4月23日鑑賞
       (フランス映画)              2012年5月2日記
   ・・・本作はヘミングウェイの小説『キリマンジャロの雪』の映画化ではなく、港町
   マルセイユを舞台とした人情話。労働組合の委員長としてリストラの指揮をとった
   主人公は自らのクビも切り、今は妻や子供、孫たちと静かに暮らしていたが・・・。
     今、国や社会に不平不満を持ち、対策を求める声は大きいが、1人1人の人間
   が持つ善意とは?また、その行動力とは?ラストに見る夫婦の「ベクトルの一致」に
   思わず涙するとともに、それが自己変革と社会変革の第1歩だということをしっかり
   確認したい。


洋12-55 ファウスト(2011年)  

       <松竹試写室>             2012年4月23日鑑賞
       (ロシア映画)               2012年5月2日記
   ・・・ゲーテの『ファウスト』をきちんと読んだ人は少ないはず。「悪魔」との「契約」
   で魂を売り渡してしまったファウスト博士の運命は?
     原作とは大きく違うそうだが、高利貸しの悪魔性は十分だしスリリングなストーリ
   ー展開は見応え十分。また、美しい映像はさすがベネチアでの金獅子賞!しか
   し、問題はあまりに難解なこと。ため息の中、私でも思わず簡易版を期待・・・?


洋12-56 バトルシップ(2012年)  

       <TOHOシネマズ梅田>       2012年5月3日鑑賞
       (アメリカ映画)              2012年5月9日記

        ショートコメントのとおり。       


洋12-57 アンネの追憶(2009年)  

       <シネ・リーブル梅田>        2012年5月5日鑑賞
       (イタリア映画)              2012年5月10日記
   ・・・あなたは『もう1つの「アンネの日記」』を知ってる?それはアンネと同じ境遇
   を生き延びた親友の女の子が語った『アンネの追憶』だが、そこにはどんなアンネ・
   フランクの姿が?
     今まで知らなかったことが見えてくるのは収穫だが、エピソードを詰め込みすぎ
   ると逆効果?最大の難点は全編英語のセリフ!やはり、この手の映画はドイツ語で
   やらなきゃ・・・。


日12-58 わが母の記(2012年)  

       <大阪ステーションシティシネマ>    2012年5月5日鑑賞
       (日本映画)                 2012年5月10日記
   ・・・1960年代の井上靖文学からは『敦煌』(88年)をはじめ『天空の甍』(80年)、
   『おろしや国酔夢譚』(92年)等々の名作が生まれたが、1970年代(晩年)の
   『わが母の記』は?たしかに、樹木希林、役所広司、宮﨑あおいという3世代を
   結ぶ名優の共演が光るし、泣かせどころもつぼを押さえているが、こんな物語は
   昭和の良き時代なればこそ・・・?
     ちなみに、社会派の旗手・原田眞人監督が井上文学にチャレンジするのなら、
   万国共通の「人情モノ」より、もっと別の素材があったのでは・・・?


日12-59 かぞくのくに(2012年)  

       <東映試写室>              2012年5月10日鑑賞
       (日本映画)                 2012年5月19日記
   ・・・『ディア・ピョンヤン』(05年)で北朝鮮のブラックリストに載ってしまった梁英姫
   監督が、見事なフィクションで「かぞくの思い」を表現!手術のため3カ月の滞在を
   許されたはずの兄に、なぜ7日間だけで帰国命令が?監視員に対して「あなたも、
   あなたの国も大嫌い」と言い放った妹の思いとは?さらに25年ぶりに再会を果たし
   たオモニとアボジのやるせなさとは・・・?
     『シェーン』(53年)にも匹敵する「別れのシーン」が必見なら、小道具のキャリー
   バッグの意味は?こんな映画こそ、今のニッポンの若者必見!


洋12-60 孤島の王(2010年)  

       <テアトル梅田>             2012年5月12日鑑賞
       (ノルウェー、フランス、スウェーデン、ポーランド映画)  
                                2012年5月16日記
   ・・・1915年にノルウェーの孤島の少年矯正施設で起きた「スパルタクスの反乱」
   ならぬ少年たちの反乱とは?刑罰の本質は応報刑?それとも教育刑?そんな議論
   を踏まえて、この「史実」を見れば、大いに勉強に!
     それにしても、歯がゆいのはあっけない鎮圧。少年たちの戦略性のなさは責め
   られないが、これでは反乱はムダ骨?いやいや、そうではない。そんな教訓と感動
   は、しっかりあなた自身の目で。


洋12-61 幸せへのキセキ(2012年)  

       <角川映画試写室>           2012年5月14日鑑賞
       (アメリカ映画)                2012年5月15日記
   ・・・亡き妻の思い出の詰まった家から、新たな家族の絆を求めて、お引っ越し。
   その思いはわかるが、動物園を購入してしまうとは!
     実話の映画化だが、エサ代、維持管理費を考えると重要事項説明すら無視し
   たこの選択は無謀。しかし、そんな「冒険」から見えてくる『幸せへのキセキ』とは?
   暗い事件が続く昨今、たまには人間の善意をほのぼのと感じるこんな人間賛歌
   もいいのでは・・・。


洋12-62 崖っぷちの男(2012年)  

       <角川映画試写室>           2012年5月16日鑑賞
       (アメリカ映画)                2012年5月21日記
   ・・・地上60mのビルの幅35cmの縁の上に立った男は一体ナニ者?単なる自殺
   願望者?それとも?高所恐怖症の私には目がくらむが、群衆やマスコミが注視する
   中、男は「交渉人」との「交渉」を続けながら二元中継(?)で「ある計画」を着々と!
     『ダブル・ジョパディー』(99年)は殺人罪だったが、こちらは窃盗罪?無実の罪
   だということを証明するにはなるほど、こんなやり方が・・・。アクションばかりに目を
   向けず、そんなポイントもしっかりと!
  


洋12-63 ネイビーシールズ(2012年)  

       <GAGA試写室>            2012年5月18日鑑賞
       (アメリカ映画)               2012年5月22日記
   ・・・ネイビーシールズの隊員たちが実弾をぶっ放しながら、過酷な任務を遂行!
   使用される銃や車両、ヘリはもちろん、潜水艦や空母までホンモノ!そんな本作
   の「売り」は、リアルな脚本によってさらに加速した!
     さあ、あなたも「最前線を追体験」しよう。わからなくなるのは、どこまでが
   ホンモノ?どこからがフィクション?ということだが、それもこれも、まさに百聞は
   一見に如かず・・・。


日12-64 オロ(2012年)  

       <シネ・ヌーヴォX>          2012年5月21日鑑賞
       (日本映画)                2012年5月22日記
   ・・・なぜ、チベットが映画に?なぜ、「チベット子ども村」の6歳の少年オロが主人公
   に?ふんだんに使用される似顔絵やイラストとともにオロの成長に寄り添って
   みれば、10歳の時に「国が壊れる!」という感覚を体験した老監督の気持もわか
   るはず。
     チベット問題は中国の「核心的利益」。この際そんな政治問題は横に置き、スク
   リーン上に充満する素朴さと温かさを満喫したい。そうすれば、かなり腐ってしまっ
   ているかもしれないあなたの心や身体も少しは洗われるかも・・・。


洋12-65 大阪のうさぎたち(2011年)  

       <シネ・ヌーヴォX>          2012年5月21日鑑賞
       (韓国、日本映画)            2012年5月23日記
   ・・・映画祭のため来阪した韓国のイム・テヒョン監督が、偶然出会った杉野希妃
   を起用し、たった1日で本作を完成。その日2011年3月12日は東日本大震災
   の翌日であり、杉野の27歳の誕生日だ。
     どこまでがフィクションでどこからがドキュメンタリー?どこまでがセリフでどこ
   からがアドリブ?タイトルもケッタイなら、ストーリーのケッタイさも大阪的!橋下
   ブームと同様、こりゃ大阪でヒットさせてから全国制覇へ・・・?


洋12-66 極秘指令 ドッグ×ドッグ(2009年)  

       <テアトル梅田>           2012年5月22日鑑賞
       (アメリカ映画)             2012年5月23日記

        ショートコメントのとおり。


洋12-67 エターナル 奇蹟の出会い(2011年)  

       <テアトル梅田>           2012年5月22日鑑賞
       (ロシア映画)              2012年5月24日記

        ショートコメントのとおり。


洋12-68 スノーホワイト(2012年)  

       <試写会・TOHOシネマズ梅田>      2012年5月24日鑑賞
       (アメリカ映画)                  2012年5月29日記
   ・・・ディズニーで有名なグリム童話の『白雪姫』が全く新しい解釈下、ジャンヌ・ダ
   ルクばりの「戦うスノーホワイト」として登場!主役以上の注目点はシャーリーズ・
   セロンが魔法使いの邪悪な女王を熱演することだが、ここまでやっていいの?
     おなじみの猟師や王子サマそして七人の小人たちもあっと驚く新機軸で登場し、
   物語を盛りあげるからそれにも注目!しかして、甲冑に身を固め白馬にまたがった
   スノーホワイトは、クライマックスでいかなる活躍を・・・?


洋12-69 ワン・デイ 23年のラブストーリー(2011年)  

       <角川映画試写室>          2012年5月25日鑑賞
       (アメリカ映画)              2012年5月30日記
   ・・・聖スウィジンの祝日は7月15日。その日だけに焦点をあてた男女の成長と
   恋の物語は、多分本作がはじめて!「誰かと寝るといつも笑うか泣くかよ」「僕ら
   は友達でいよう」、この言葉が15年以上縛ることになろうとは・・・。
    そんな2人にずっとイライラ。そしてひと安心。しかして大団円かと思うと、あっと
   驚く結末が・・・。


洋12-70 コネクション マフィアたちの法廷(2006年)  

       <テアトル梅田>            2012年5月28日鑑賞
       (アメリカ映画)              2012年5月30日記
   ・・・『十二人の怒れる男』(57年)のシドニー・ルメット監督が、マフィアを裁く史上
   最大最長の法廷ドラマに挑戦!『ゴッドファーザー』(72年)と同じように、主人公
   の信念はファミリーの結束。たとえ身内から撃たれてもその信念が揺らぐことは
   なかったが、20名の統一公判が続く中、他の幹部たちは?そして弁護人たちは?
     興味深いのは、検察官との司法取引を拒否し、弁護人なし裁判を断行する主人
   公にみる弁論術と証人尋問能力。こりゃ法曹関係者は必見だし、裁判員教育の
   素材にも最適だ。
     日本の裁判員も大変だが、627日間もの審理に立ち会った12人の陪審員は
   もっと大変。しかして、その評議は?有罪無罪の結論は・・・?


洋12-71 メゾン ある娼館の記憶(2011年)  

       <テアトル梅田>            2012年6月6日鑑賞
       (フランス映画)              2012年6月9日記

        ショートコメントのとおり。


日12-72 へルタースケルター(2012年)  

       <角川映画試写室>         2012年6月8日鑑賞
       (日本映画)                2012年6月9日記

        ショートコメントのとおり。


日12-73 11・25自決の日 三島由紀夫と若者たち(2011年)  

       <テアトル梅田>            2012年6月9日鑑賞
       (日本映画)                2012年6月21日記
   ・・・三島由紀夫は何を目指して割腹自殺をしたの?それは憲法改正と自衛隊の
   国軍化だが、本当は死に場所を見つけたかっただけ・・・?

     『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程(みち)』(07年)の若松孝ニ監督が、三
   島事件を取りあげたのはなぜ?それは世の中を変えたいと思い行動する若者の心
   情を表現したかったためだが、「内向き志向」が強い今ドキの若者たちは両作をどう
   観る?井浦新は『キャタピラー』(10年)の寺島しのぶと同じような熱演だが、本物
   の三島由紀夫に比べると少し端整すぎる感も・・・?
     それはともかく、何も決められない民主主義にあえぐ今の日本国を見ていると、
   結局何も変えられない・・・?


洋12-74 ぼくたちのムッシュ・ラザール(2011年)  

       <角川映画試写室>           2012年6月12日鑑賞
       (カナダ映画)                2012年6月22日記
   ・・・小学校の担任教師が教室で首つり自殺!それを目撃した生徒やクラスメート
   たちのショックは?学校の対応は?アルジェリアからの移民ラザールが即採用
   されたのはカナダ流(?)だが、これが意外に掘り出し物。しかし、あまりに
   自殺問題に固執しすぎると?また、その素性がバレると?
     静かに訪れるクライマックスは、さすがアカデミー賞外国語映画賞ノミネート作!
   荒れた教室、実のない授業からの一新を目指すには、こんな本音を語る授業が
   不可欠だが・・・。


洋12-75 最強のふたり(2011年)  

       <GAGA試写室>             2012年6月13日鑑賞
       (フランス映画)                2012年6月16日記
  ・・・首から下が麻痺した大富豪と、スラム育ちの黒人青年が「最強のふたり」になっ
  たのはなぜ?そのキーワードは、同情していないこと。そこが良かったらしいが、ス
  トーリーの展開につれてその意味が少しずつ明らかに・・・。
   フランスで3人に1人は観たという驚異の大ヒットはなぜ?『アーティスト』(11年)を
  押しのけてオマール・シーがセザール賞の主演男優賞を受賞したのはなぜ?悪貨が
  良貨を駆逐するのではなく、「本音」が「建前」を駆逐していく人生ドラマとそこから生
  まれる「爽快感」を、是非本作で! 
     


洋12-76 屋根裏部屋のマリアたち(2010年)  

       <GAGA試写室>             2012年6月14日鑑賞
       (フランス映画)                2012年6月19日記
   ・・・『ヘルプ ~心がつなぐストーリー~』(11年)は1960年代初頭のアメリカにお
   ける黒人メイド問題を扱ったが、本作では同じ時代のフランスにスペイン人メイドが
   大量に登場!証券会社の社長=ブルジョアジーである雇い主が、ある日彼女らが
   暮らす6階屋根裏部屋に行ってみると・・・。
     本作のテーマはズバリ「変化」。人間は50歳を超えてからでもより高い価値を発
   見できるもの!それまでの人生観を大きく変えられるもの!そんなことをユーモアた
   っぷり教えてくれる本作に拍手!
     さあ、あなたも勇気を持って、明日と言わず今日から自分自身の変革を!


日12-77 外事警察 その男に騙されるな(2012年)  

       <梅田ブルク7>             2012年6月17日鑑賞
       (日本映画)                 2012年6月19日記
   ・・・「外事警察」ってナニ?それは対国際テロ捜査を専門とする「日本版CIA」だが、
   平和ボケした日本の外事警察は朝鮮半島や中国の諜報員たちと対等に渡り合える
   の?2011年の3・11東日本大震災による混乱の中、原子力関連部品のデータが
   盗難!それってどういうこと?
     冒頭から中盤にかけてはスリリング。また登場人物も魅力的だが、後半からクラ
   イマックスにかけては、やけに説明調に・・・。そんな不満も多いが、今の時期にこん
   な映画をつくってくれたことを評価して、星4つに!


洋12-78 The Lady アウンサンスーチー ひき裂かれた愛(2011年)  
                                              

       <角川映画試写室>           2012年6月21日鑑賞
       (フランス映画)                2012年6月22日記
   ・・・日本では民主主義も選挙も形骸化し機能不全に陥っているが、ミャンマーの
   民主化闘争とは?その指導者アウンサンスーチーとは?佐藤栄作元総理のノー
   ベル平和賞受賞には違和感ありだが、彼女は満場一致。
     他方、『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』(11年)にみるサッチャーに比
   べると、彼女の政治的功績は?それは、やっと選挙が実施され、政治家スーチー
   が誕生したこれからの話。本作で彼女の半生を学び、「私たちの自由のためにあな
   たたちの自由を行使してください(Please use your liberty to promote 
   ours)」という言葉の重みを噛みしめなければ・・・。


洋12-79 テイク・ディス・ワルツ(2011年)  

       <角川映画試写室>            2012年7月2日鑑賞
       (カナダ映画)                 2012年7月4日記
   ・・・注目株の女流監督サラ・ポーリーが、『ブロークバック・マウンテン』(05年)、
   『ブルーバレンタイン』(10年)のミシェル・ウィリアムズを起用し、2人の男の間で
   揺れ動く人妻の内心に肉迫!『マリリン 7日間の恋』(11年)では『マーガレット・
   サッチャー 鉄の女の涙』(11年)のメリル・ストリープに敗退したものの、コケティッ
   シュで中性的な魅力を発揮した本作で、ミシェル・ウィリアムズはひょっとして再び
   主演女優賞ノミネート?
     テーマは「どっちつかず」状態からの決断!渡辺淳一の「不倫モノ」とは異質の、
   女流監督目線による女心の揺れと決断に注目!しかし、それにしても・・・。


洋12-80 あの日 あの時 愛の記憶(2011年)  

       <試写会・シネ・リーブル梅田>       2012年7月3日鑑賞
       (ドイツ映画)                   2012年7月10日記
   ・・・アウシュヴィッツ収容所におけるユダヤ人の悲劇を描いた名作は多いが、
   男女2人が手に手を取って脱走した例が4組もあったとは!本作はそんな実話に
   もとづき、1944年の波乱の脱走劇と1976年からの回顧を交錯させながら綴った
   平和ボケした日本人必見の映画!
     なぜそんな脱走ができたの?最初の興味はそれだが、その後に展開される緊
   迫の人間模様は圧巻!そして訪れるシンプルで感動的なラストシーンに、あなたは
   目を奪われるはずだ!


日12-81 夢売るふたり(2012年)  

       <角川映画試写室>             2012年7月4日鑑賞
       (日本映画)                   2012年7月14日記
   ・・・火事によってお店を失った若夫婦が選んだ道は、結婚詐欺。そのプロデュー
   サー役を松たか子が、その実行役を阿部サダヲが小気味よく演じている。
     その鮮やかなテクニックには恐れいるが、転々と移動した『クヒオ大佐』(09年)
   に比べ、ふたりの夢は新しくお店を構えることだから、ちょっと調べられれ
   ばすぐにアウト?そんな予想どおりの結末は西川美和監督オリジナル脚本の弱点
   だが、本作に見る人間模様は面白い。
     不景気な世の中、不安定な人間関係の中でなお結婚願望を持つ女性たちは、
   くれぐれもご用心を・・・。


洋12-82 プレイ 獲物(2010年)  

       <テアトル梅田>                2012年7月7日鑑賞
       (フランス映画)                  2012年7月11日記
   ・・・脱獄、逃走、真犯人の追跡。近時のフレンチ・サスペンスは盛りだくさんだし、
   身体を張ったアクションは見モノ!主人公が走れば、それを追う女刑事も負けじと、
   走る!走る!こりゃハリウッド活劇も顔負けだ。
     もっとも、一見内気そうな連続殺人犯の殺人の動機と目的はイマイチ不明。ま
   た、ラストに向けて主人公の頭があまり良くないのでは?と思うところも弱点だが、
   そこは主人公の驚異的な頑張りに免じて・・・。


洋12-83 ブラック・ブレッド(2010年)  

       <テアトル梅田>                2012年7月8日鑑賞
       (スペイン、フランス合作映画)         2012年7月14日記
   ・・・舞台はスペイン内乱終了後、1940年代のカタルーニャ地方の村。「ピトル
   リウア(森の洞穴に潜む羽根を持った怪物)」をキーワードとし、これも謎、あれも
   謎という混沌とした世界が次々に示されるから、観客も???ラストに向けて明ら
   かにされる「去勢」をめぐる秘密はかなりおどろおどろしいが、主人公である11歳
   の少年の目はそれをいかに直視?
     かなり複雑で難解な映画だが、1977~78年のアルゼンチンの軍事政権下に
   おける暗い闇の世界を8歳の少年の目を通して描いた『瞳は静かに』(09年)と共
   にじっくり鑑賞し、広く世界に目を向けたい。


日12-84 あなたへ(2012年)  

       <東映試写室>              2012年7月10日鑑賞
       (日本映画)                  2012年7月28日記
    ・・・80歳を超えた健さんが「寡黙さ」の魅力を最大限に発散させながら、1,200
    kmのロードムービーに出発!故郷の海への散骨を願う亡き妻からの「一枚のハ
    ガキ」から始まった旅の中でのさまざまな出会いから、見えてくるものとは?そし
    て、散骨を終える中で明らかにされる妻の想いとは?
      205本目の本作に満足せず、健さんには更なる健闘を期待!                                                               


洋12-85 プロメテウス(2012年)  

       <東映試写室>               2012年7月12日鑑賞
       (アメリカ映画)                2012年7月19日記
   ・・・人類は神の創り
給うたもの。いや、猿が進化したもの。そんな両説に納得でき
   ない新進気鋭の女性科学者がプロメテウス号に乗り込んで、人類の起源に挑戦!
   かつて見たことのない風景が2093年の某惑星で繰り広げられるが、何となく
   ピラミッドの探険のイメージに近いのがミソ?
     もっとも、本作に登場する数種の「生命体」の異様さには思わずゾオー・・・?
   さて、リドリー・スコット監督の大胆な挑戦への、あなたの賛否は?


洋12-86 リンカーン弁護士(2011年)  

       <テアトル梅田>              2012年7月16日鑑賞
       (アメリカ映画)                2012年7月23日記
   ・・・
『評決のとき』(96年)の若き正義派弁護士も、15年後にはチョイ悪で銭勘定
   のうまいリンカーン弁護士に!そんな変化には感無量(?)だが、「秘匿特権」を
   キーワードとした弁護士と依頼人との緊張関係は興味深い。
     
弁護士にとって後ろから鉄砲で撃たれるのは最も嫌なもの。しかも、それが
   すべて
計算づくとなると・・・。ドンデン返しに向けての法廷シーンも十分見応えがあ
   るから、法廷技術と弁護士倫理の両方を楽しく学べる映画として本作は最適!


洋12-87 さらば復讐の狼たちよ(譲子弾飛/LET THE BULLETS FLY)
                               (2010年)
  

       <TOHOシネマズなんば別館>     2012年7月20日鑑賞
       (中国映画)                  2012年7月25日記
   ・・・
姜文が監督し、周潤發、葛優、姜文という三大俳優が共演!1920年代の軍閥
   が割拠する時代、ギャングと言えども腐敗した権力には牙を!西部劇風の風刺
   映画である点は、張芸謀(チャン・イーモウ)監督の『女と銃と荒野の麺屋』(09年)
   と同じだが、構成力とスピード感において見るモノを圧倒!
     中国では歴代興行収入NO.1だが、さて平和ボケと政治ボケが著しい日本
   では・・・?


洋12-88 ハンガー・ゲーム(2012年)  

       <角川映画試写室>            2012年8月2日鑑賞
       (アメリカ映画)                2012年8月6日記
   ・・・オリンピックは各国から選抜されたスポーツ戦士の祭典だが、アメリカの近未来
   の国パネムで毎年開催されるハンガー・ゲームとは?弓を操る美少女戦士はグッ
   ド。しかし、12地区からの選抜方式や基本ルールのあり方、さらに試合中のルール
   変更には異議あり!
     ハッピーエンドは想定の範囲内だが、シリーズ化が始まればいかなる波瀾万丈
   の展開が?そして、『トワイライト』シリーズ超えの戦略は?


洋12-89 トータル・リコール(2012年)  

       <GAGA試写室>             2012年8月6日鑑賞
       (アメリカ映画)                2012年8月7日記
   ・・・『トータル・リコール』とはガラガラポンのことかと思ったが、それは誤解。本作
   のポイントは「なりたい自分になれる記憶を売買する」というアイデアだが、そんな
   バカな・・・。本作に見る21世紀末の地球の近未来の姿は興味深い。
     そこでも『スパルタカス』(60年)と同じような階級対立があるのがストーリー
   展開のミソだが、人間の記憶はどれがホントでどれがウソ?頭が多少混乱するのは
   覚悟の上で、しっかり私たちの近未来のあり方を考察したい。


洋12-90 ボーン・レガシー(2012年)  

       <試写会・TOHOシネマズ梅田>    2012年8月7日鑑賞
       (アメリカ映画)                2012年8月11日記
   ・・・マット・デイモンのアクションのキレを売りにした『ボーン』3部作は、国家の最高
   機密にまで迫れるのが最大の魅力だったが、その裏側では何が同時並行していた
   の?本作が描くそんなストーリーが複雑で難しいのは当然だから、本作前半の理解
   にはかなりの学習が必要。
     しかし、怒涛のカーチェイスと追跡劇が続く後半は、映画本来の楽しさをタップリ
   と味わいたい。ぐったり疲れることまちがいなしだが、同時に大きな充足感も・・・。                    


洋12-91 ソハの地下水道(2011年)  

       <東映試写室>               2012年8月8日鑑賞
       (ドイツ、ポーランド合作映画)       2012年8月13日記
   ・・・時代はナチス・ドイツが支配する1943年。舞台はポーランド。下水道のことを
   知り尽くす下水修理工ソハの前に、ゲットーの地面を掘って地下に降りてきたユ
   ダヤ人たちが・・・。これは当局に突き出すべき?それとも?
     この手の映画は毎年多いが、実話を素材としたアカデミー賞外国語映画賞ノミ
   ネート作品はさすがに奧が深い。当初は欲得ずくであっても、人間には変化する能
   力が!人間の善意や良心を説得力を持って謳いあげた名作に、あなたもきっと心
   が洗われるはずだ。


洋12-92 凍える牙(2012年)  

       <角川映画試写室>            2012年8月8日鑑賞
       (韓国映画)                 2012年8月14日記
   ・・・自分で直接手を下さず犬を道具として使って殺した場合、それは「間接正犯」
   だが、果たしてそんなことが可能?乃南アサの原作がなぜ韓国で映画化されたの
   かは興味深いが、今ソウルの大都会を狼犬が疾走するのは一体なぜ?そして、そ
   れをバイクで追跡する新米女刑事の執念は・・・?
     美人すぎる女刑事が1人で主役になれず、ソン・ガンホの助けを借りたのは残念
   だが、いろいろと考えさせるネタが・・・。
   


洋12-93 依頼人(2011年)  

       <シネマート心斎橋>           2012年8月9日鑑賞
       (韓国映画)                2012年8月11日記
   ・・・韓国映画に初の本格的法廷サスペンスが登場!しかし、死体なし、凶器なし
   の愛妻殺人事件はもともと有罪立証が困難だから、いかにエリート検事でも大変。
     他方、一匹狼的キャラの弁護士が2008年から施行された「国民参与裁判制
   度」をあえて選択したのはなぜ?無罪判決獲得に向けたその戦略は?
     本作では弁護人の最終弁論に注目!合理的疑いとはナニ?それをしっかり考
   えながら、判決言渡後のあっと驚くドンデン返しの展開を楽しみたい。


洋12-94 クレイジーホース・パリ 夜の宝石たち(2011年)  

       <シネ・リーブル梅田>            2012年8月11日鑑賞
       (フランス、アメリカ映画)           2012年8月15日記
   ・・・あなたは「三大ナイトショー」と呼ばれる、パリのキャバレー「クレイジー・ホース」
   のヌードショーを知ってる?『パリ・オペラ座のすべて』(09年)に続くフレデリック・ワ
   イズマン監督のドキュメンタリー性は面白いが、さてその興奮度は?
     また、芸術とエロとの境界は難しいが、このヌードショーについてあなたはどちら
   に軍配を?


洋12-95 最終目的地(2008年)  

       <GAGA試写室>              2012年8月29日鑑賞
       (アメリカ映画)                2012年9月11日記
   ・・・本作の舞台は南米のウルグアイ。人里離れた邸宅で暮らすのは自殺した作家
   に関係する4人の男女だが、その共同生活はかなり特殊だ。そこに作家の伝記を
   書きたいという1人の青年が登場してくる中で起きる愛を軸とした「化学反応」とは?
     タイトルの意味を考えながら、ジェームズ・アイヴォリー監督の人間観察眼をしっ
   かり味わいたい。


洋12-96 桃さんのしあわせ(桃姐)(2011年)  

       <角川映画試写室>              2012年8月31日鑑賞
       (中国、香港映画)               2012年9月10日記
   ・・・香港映画はアクションとラブストーリーの宝庫だが、『女人、四十。』(95年)の
   女流監督・許鞍華(アン・ホイ)は一貫して「老い」をテーマとした独自路線を!60年
   のベテランメイドが脳卒中で倒れたところから始まる、老人ホームを舞台とした物語
   はあくまでアン・ホイ監督の温かさと優しさに満ち溢れているから、思わずホッコリ。
     ちなみに、ベネチア国際映画祭主演女優賞を受賞した葉德嫻(ディニー・イップ)
   は吉永小百合より2歳も若い美人女優であることにも注目!
  


日12-97 終の信託(2012年)  

       <東宝試写室>                 2012年9月3日鑑賞
       (日本映画)                   2012年9月6日記
   ・・・『それでもボクはやってない』(06年)で痴漢冤罪事件をテーマとして日本の刑
   事裁判の問題点に切り込んだ周防監督が、再び医師による延命治療の中止=安
   楽死という社会問題に挑戦!「終の信託」とは、命の終わりを信ずるものに託すこ
   と。それを託された女医の揺れる心と決断は?
     ラスト45分間の「取調べ」に見る検事と女医との攻防に注目!取調べの可視化
   が叫ばれる今、女医の善意の行為、人間として当然と思われる行為がなぜ逮捕の
   理由に?そして、字幕で知らされる刑事裁判の結末は?『シネマから学ぶ法律』の
   教材に、是非加えたい名作だ。


洋12-98 高地戦(2011年)  

       <角川映画試写室>              2012年9月5日鑑賞
       (韓国映画)                   2012年9月7日記
   ・・・『ブラザーフッド』(04年)、『戦火の中へ』(10年)に続く朝鮮戦争をテーマとし
   た名作の誕生!2年以上続く停戦協議中の凄惨な「高地戦」に焦点をあてたところ
   がミソ。旅順203高地は一度占領すればすべてケリがついたが、エロック高地では
   ?
    消費増税法案に「景気条項」がついたのと同じように、1953年7月27日午前1
   0時に成立した停戦協定には、発効を午後10時と定める第5条附則63項が!しか
   して、歴史から消された12時間の戦いとは?
    『戦線夜曲』のもの哀しいメロディに耳を傾けながら、この名作をじっくりと。


洋12-99 推理作家ポー 最期の5日間(2012年)  

       <角川映画試写室>              2012年9月6日鑑賞
       (アメリカ映画)                  2012年9月8日記
   ・・・エドガー・アラン・ポーの推理小説は犯人探しだけでなく、その奇怪ぶり・猟奇ぶ
   りがミソ。ところが、そんな小説を模倣した怪奇殺人事件が連続したから、ポーはび
   っくり。更に「愉快犯」を思わせる犯人はポーの恋人を拉致したうえ、犯人の偉業を
   たたえる小説を書けと命じたから大変!さてポーは?
     40歳で早死にしたポーの、謎に包まれた「最期の5日間」とは?本作に見る、死
   よりも強いポーの愛の物語をじっくりと・・・。
   


洋12-100 リンカーン/秘密の書(2012年)  

       <東映試写室>                 2012年9月7日鑑賞
       (アメリカ映画)                 2012年9月12日記
   ・・・南北戦争終結後のリンカーン大統領の演説「人民の、人民による、人民のため
   の政治」はあまりにも有名。しかし、それには「・・・を地上から消滅させない」という
   続きがあったらしい。さてその意味は?
     昼は大統領、夜はヴァンパイア・ハンターという着想は面白いし、リンカーンが奴
   隷解放に執念を燃やした真の理由(?)も興味深い。しかし、私は正直ヴァンパイア
   映画はいい加減飽き飽き。そうでない人には本作はお薦めだが・・・。


洋12-101 汚れた心(2011年)  

       <テアトル梅田>                 2012年9月8日鑑賞
       (ブラジル映画)                 2012年9月11日記
   ・・・今や死語と化した「國賊」とか「非国民」という言葉を、あなたは知ってる?敗戦
   直後のブラジル、サンパウロの日系社会でそんな言葉が氾濫し、「勝ち組」と「負け
   組」に分かれて死闘をくり返していたとは!日本人俳優たちの演技力はさすがだ
   が、その熱演が光れば光るほどどこかに虚しさが・・・。
     しかし、現実は現実!なぜ日本人監督がこれを描かなかったのかという反省を
   含め、戦後67年間の平和と民主主義を生きてきた私たちの反省は・・・?


洋12-102 危険なメソッド(2011年)  

       <角川映画試写室>                 2012年9月12日鑑賞
       (イギリス、ドイツ、カナダ、スイス合作映画)    2012年9月14日記
   ・・・フロイトは精神分析の創始者として知られているが、その後継者と目されたユン
   グを知ってる?冒頭に見る「談話療法」は興味深いが、そこから導かれた女性患者
   の深層心理とは?
     医師と患者との許されぬ愛といえば凡庸だが、本作に見る葛藤はもっと高尚?
   キーラ・ナイトレイの口をゆがめ顔を引きつらせる演技やベッド上でムチ打たれる
   演技にはビックリだが、いかんせんあまりにも学術論争が多すぎ!しがたって、たし
   かに勉強にはなるが、「映画はエンタメ」という本質からはイマイチ・・・?


洋12-103 バイオハザードⅤ リトリビューション(2012年)  

       <TOHOシネマズ梅田>             2012年9月15日鑑賞
       (アメリカ映画)                   2012年9月18日記

       ショートコメントのとおり。


洋12-104 デンジャラス・ラン(2012年)  

       <TOHOシネマズ梅田>             2012年9月15日鑑賞
       (アメリカ映画)                    2012年9月21日記
   ・・・『マルコムX』(92年)を代表作として、若い頃から重厚な演技が光っていたデン
   ゼル・ワシントンも今や凄みのあるワル役がピッタシ?そんな発想で彼が本作に登
   場したが、「師弟モノ」になると主役はどちらに?
     CIAモノは数多いが、本作のミソはセーフハウスなるものと、その管理人という
   キャラ。そして、師匠がワル=裏切り者ということだ。いろいろな設定が想定の範囲
   内のところがイマイチだが、トータルとしてのまとまりは十分楽しめる・・・。


日12-105 のぼうの城(2011年)  

       <東宝試写室>                 2012年9月21日鑑賞
       (日本映画)                    2012年10月1日記
   ・・・備中高松城への「水攻め」も小田原征伐も秀吉の名を挙げた戦いとして有名
   だが、そんな「天下様」に対してケンカを売った男が、「のぼう様」こと野村萬斎扮す
   る成田長親!石田三成軍2万に対して500人の城兵はよく戦ったが、「水攻め」に
   は降伏の他なし。誰もがそう思ったが、のぼう様は「水攻めを破る」と宣言
   し、それを実行したからビックリ!その力の源動力は一体どこに?
     農民の力を結集する力、外交交渉を有利にまとめる力。日本の総理や外務省
   のお偉方は、本作からそれをしっかり学ばなければ・・・。
 


洋12-106 コッホ先生と僕らの革命(2011年)  

       <テアトル梅田>                 2012年9月23日鑑賞
       (ドイツ映画)                     2012年9月29日記
   ・・・1870年代の帝政ドイツの象徴は、ヴィルヘルム1世。そんな時代に、仮想敵
   国イギリスのスポーツであるサッカーをドイツ名門校の生徒たちに導入したのがコ
   ッホ先生。秩序、規律、服従の反対語である「自由」の導入によって、帝政ドイツの
   教育界に激震が走ったが・・・。『3年B組金八先生』に代表される学園ドラマのよう
   な展開の中、クライマックスでの感動を共有したい。
     正岡子規はアメリカ生まれのベースボールを野球=「のぼーる」と和訳し、日本
   への普及に貢献した。もしそれがサッカーだったら、日本は今頃サッカー強豪国
   に・・・。
   


洋12-107 チキンとプラム~あるバイオリン弾き、最後の夢~(2011年)
                                         

       <GAGA試写室>                2012年9月25日鑑賞
       (フランス、ドイツ、ベルギー合作映画)     2012年9月27日記
   ・・・政治的・軍事的に緊張感が高まるイランは、意外にも映画大国。ところが、映画
   界でもイスラム教の預言者ムハンマドを侮辱する映像が、今や国際問題に!
     しかし本作は、面白いキャラ、美しい映像、楽しい挿し絵で大人の寓話をタップリ
   と!8日間の死への旅が終わった後、バイオリン弾きが見た最後の夢のはかなさ
   とは?真の芸術家の純真さに感動するはずだ。


日12-108 カラスの親指(2012年)  

       <角川映画試写室>               2012年9月27日鑑賞
       (日本映画)                     2012年10月1日記
   ・・・中澤裕子が歌った『カラスの女房』は大ヒットしたが、『カラスの親指』とは一体
   ナニ?親指が男で、小指が女?いやいや・・・。
     自分が詐欺の被害にあうのはイヤだが、スクリーン上に観る鮮やかな詐欺の手
   口は面白い。本作では奇妙な共同生活を営む5人の男女によるアルバトロス作戦
   が見モノだが、その成功によってハッピーエンドに・・・。いやいや、それでは「この
   映画の<秘密>を知っても、口外しないでください」とのうたい文句が泣くはずだ。


洋12-109 エージェント・マロリー(2011年)  

       <TOHOシネマズ梅田>             2012年9月29日鑑賞
       (アメリカ映画)                    2012年10月2日記
   ・・・『バイオハザード』シリーズのCG・特撮アクションに飽き飽きしている目には、
   古くは志穂美悦子、新しくはタイの“ジージャー”ヤーニン・ウィサミタナンのような美
   貌の格闘家ジーナ・カラーノによる生アクションは新鮮!
     スティーヴン・ソダーバーグ監督がそんな彼女に目をつけたのは正解だが、やや
   こしいスパイものストーリーに仕上げたのはいかがなもの?二兎追うものは・・・?見
   どころを美女格闘家のアクションに絞った方が良かったのでは・・・。


洋12-110 そして友よ、静かに死ね(2011年)  

       <テアトル梅田>                  2012年10月2日鑑賞
       (フランス映画)                    2012年10月5日記
   ・・・北野武監督のヤクザ映画は荒っぽくてエグイだけ(?)だが、フランス流フィル
   ム・ノワールのギャングは渋く味がある。青年期は幾多の強盗で「リヨンの男たち」
   と呼ばれていた主人公も、ギャングの足を洗って久しくなり、7人目の孫が生まれた
   今になると・・・。
     男同士の友情を描いた名作は多いが、友情が大事?それとも家族が大事?
   その二者択一を迫られると・・・?最近の邦画の「何でも説明調」にはうんざりだが、
   1発の銃弾のカッコ良さをクライマックスとする本作でも、この邦題にはそんな弊害
   が・・・。


洋12-111 スリーピング タイト 白肌の美女の異常な夜(2011年)  
                                            

       <テアトル梅田>                  2012年10月2日鑑賞
       (スペイン映画)                   2012年10月10日記
   ・・・「眠れる美女」は川端康成の専売特許で、エロじじいの趣味の問題と思ってい
   たが、『アンナと過ごした4日間』(08年)を観ると、尽くす愛、捧げる愛に感動!他
   方、「他人の不幸を唯一のなぐさめ」として生きているアパートの管理人の場合は?
     部屋への侵入と添い寝だけならまだしも、異常な行動がエスカレートしていくと
   俄然サスペンスタッチに。そして明かされる驚愕の真実とは?男は誰でもこんな妄
   想が・・・。イヤイヤ・・・。


洋12-112 ウェイバック-脱出6500km-(2010年)  

       <テアトル梅田>                   2012年10月11日鑑賞
       (アメリカ、アラブ首長国連邦、ポーランド映画)  2012年10月16日記
   ・・・『人間の條件』の梶上等兵による愛妻・美千子を求めてのシベリアから日本へ
   の脱出行はならなかったが、ポーランド兵のヤヌシュは・・・?邦題の6500kmは
   シベリアーバイカル湖ーモンゴルー万里の長城ーゴビ砂漠ーチベットーインドだが、
   徒歩だけでそんな旅がホントに実現できるの?チラシには「真実の物語」とうたって
   いるが、さて・・・。
     ナチス・ドイツとソ連に分割占領されたポーランドの悲劇は、『カティンの森』(07
   年)だけではなく、こんなところにも!チベットを含めてしっかり「あの戦争」後の歴
   史の勉強をしなければ・・・。


洋12-113 コンフィデンスマン ある詐欺師の男(2011年)  

       <シネ・リーブル梅田>              2012年10月13日鑑賞
       (アメリカ映画)                    2012年10月17日記

        ショートコメントのとおり。


洋12-114 シルク・ドゥ・ソレイユ3D 彼方からの物語(2012年) 

       <角川映画試写室>               2012年10月18日鑑賞
       (アメリカ映画)                   2012年10月19日記

        ショートコメントのとおり。


洋12-115 マリー・アントワネットに別れをつげて(2012年)  

       <GAGA試写室>                  2012年10月25日鑑賞
       (フランス、スペイン映画)              2012年10月26日記
   ・・・「マリー・アントワネットもの」は面白い。それは、あの激動の時代における人間
  ドラマだから当然。さらに、マリー・アントワネットを朗読係の侍女の視点から観察。す
  ると、そこに見えてくるベルサイユ宮殿内部の人間模様は?またポリニャック侯爵夫
  人との愛人(?)模様は?そう期待したが、さてその実態は?
   こんな映画に、ヒネリ、伏線、どんでん返しを期待するのは無理かもしれないが、そ
  れにしても・・・。


洋12-116 希望の国(2012年)  

       <シネ・リーブル梅田>              2012年10月26日鑑賞
       (日本、イギリス、台湾映画)             2012年10月30日記
   ・・・『ヒミズ』(12年)に続く本作で、園子温監督は原発事故による警戒区域の設定
   に注目し、そこから生まれる人間ドラマに挑戦!神楽坂恵を起用しながら色気抜き
   となった社会派ドラマは少ししんどいが、原発事故のドキュメンタリー映画ではない
   本作は見応え十分。
    3つの家族の生きザマはそれぞれ教訓的だが、頑固親父がラストに見せる決断に
   は当然賛否両論が。また、『希望の国』というタイトルを、あなたはどう解釈?


洋12-117 おだやかな日常(2012年)  

       <シネ・ヌーヴォX>                 2012年10月31日鑑賞
       (日本、アメリカ映画)                2012年11月6日記
   ・・・私が個人的に注目する美人女優・杉野希妃がプロデュース兼主演して、3・11
   東日本大震災に対してこんな問題提起を!原発事故から必然的に生じたはずの放
   射能汚染に対する内田伸輝監督や杉野の問題意識は、園子温監督の『ヒミズ』(12
   年)や『希望の国』(12年)と同じように手厳しい。東京に住む二組の夫婦の妻達
   は、なぜ放射能汚染をこんなに恐れるの?その反応は異常?それとも周りがヘ
   ン?
     タイトルとは裏腹の非日常的な展開にビックリしながら、その問題提起をしっかり
   受け止めたい。   


日12-118 天心の譜(2012年)  

       <シネマート心斎橋>                 2012年11月4日鑑賞
       (日本映画)                        2012年11月6日記
   ・・・「炎のマエストロ」と呼ばれるコバケンこと小林研一郎の故郷いわき市小名浜
   は、3・11東日本大震災で大被害に。しかし彼は、それを「コバケンとその仲間た
   ちオーケストラ」と共に音楽によって希望の力に変えようとチャレンジ!
    スペシャルオリンピックスとのバランスはまずまずだが、本作では何よりもリハー
   サル風景や被災地の生徒たちに語るコバケンの熱い言葉と熱い思いを、世代を超
   えて感じとりたい。
        


洋12-119 007 スカイフォール(2012年)  

       <試写会・TOHOシネマズ梅田>          2012年11月6日鑑賞
       (アメリカ、イギリス映画)                2012年11月9日記
   ・・・ 『007』シリーズ50周年、23作目の本作では、「ジェームズ・ボンド死す!」
   というショッキングなニュースが!そんな中ボンドが長年仕えてきた女上司Mと
   MI6(英国情報局秘密情報部)を襲う危機とは?
  カーチェイスの面白さ、舞台の広がり、魅力的なボンドガールの登場などシリーズの
  定番はてんこ盛りだが、50周年作ともなるとボンドの年齢的衰えと新旧交代が大きな
 テーマに?『ボーン』シリーズが台頭している今、その対比が不可欠だが、さてあなたは
  どちら派?
   
                                                 


洋12-120 砂漠でサーモン・フィッシング(2011年)  

       <GAGA試写室>                   2012年11月7日鑑賞
       (イギリス映画)                      2012年11月9日記
   ・・・イエメンの砂漠に川を流してサーモン・フィッシング!そんなバカな!コリャ単に
   イエメンの大富豪のホラ?誰もがそう思うが、そんなバカバカしい話が意外な人間ド
   ラマとなり、感動作に。
    本作のテーマは「信じる心」。それさえあれば養殖の鮭だってきっと遡上!現実は
   ともかく、映画ではそれが可能だから、映画ってホントにすばらしい!
   


洋12-121 裏切りの戦場 葬られた誓い(2011年)  

       <宣伝用DVD鑑賞>                 2012年11月8日鑑賞
       (フランス映画)                      2012年11月13日記
   ・・・1988年4月22日、フランス領ニューカレドニアで「ウベア島事件」が発生!
   もっとも、1988年のベルリンの壁崩壊や天安門事件は誰でも知っているが、そん
   な小さな島の小さな事件(?)は知らないのが当然。そこで映画が!
    主人公は「交渉役」を任じられた国家憲兵隊治安部隊(GIGN)の憲兵大尉。自分
   の体験談をまとめた原作の映画化には10年を要したそうだが、そのつくりはすばら
   しい。映画によってこんな歴史が!こんな事件が!まさに、映画は生きた歴史の教
   材だ。
 


洋12-122 声をかくす人(2011年)  

       <テアトル梅田>                  2012年11月10日鑑賞
       (アメリカ映画)                    2012年11月17日記
   ・・・南北戦争終結直後のリンカーン大統領暗殺は、ケネディ大統領暗殺以上の大
   事件。すると、その犯人たちに対する北部人の憎しみは如何に?今後の強固な国
   家建設のため断固たる処分を!軍法会議を仕切る陸軍長官や法務総監がそう考
   えたのは当然だが、他方で司法の正義とは?民間人になぜ軍法会議が?
    アメリカではじめて死刑になった実在の女性と、その弁護人として徒手空拳で闘っ
   た弁護士に焦点をあてたロバート・レッドフォード監督の慧眼とその問題提起の意欲
   に拍手!
   


洋12-123 LOOPER/ルーパー(2012年)  

       <GAGA試写室>                   2012年11月13日鑑賞
       (アメリカ映画)                      2012年11月17日記
  ・・・タイムトラベル映画では、とりわけオリジナリティと想像力が大切。「ルーパー」と
  は2074年の未来から送られてくる標的を殺す任務を担う2044年に生きる男たちだ
  が、そりゃ一体どんなシステム?そこにもし、30年後の自分が送られてきたら・・・?
   たしかにそんな設定は面白いが、話がややこしいのが玉にキズ。また、紅一点(?)
  の役割とその一人息子の役割もわかりにくい。さらに、結末に向けて「レインメーカー」
  がキーワードになるが、さてその実態とは?
   


日12-124 北のカナリアたち(2012年)  

       <梅田ブルク7>                   2012年11月16日鑑賞
       (日本映画)                       2012年11月19日記
   ・・・『北の零年』『まぼろしの邪馬台国』『おとうと』と「清く、正しく、美しく」の役柄が
   続いていた吉永小百合が、この年にして異例の役柄に挑戦!離島の分校で学ぶ
   6人の子供たちの美しい歌声は魅力いっぱいだが、なぜ彼らは「歌を忘れたカナリ
   ア」のように歌を忘れてしまったの?20年前の「あの事件」をそれぞれ心の奥底で
   どのように引きずりながら生きてきたの?
    20年ぶりに一人ずつ再会していく中で、犯罪ミステリーのように少しずつ明かさ
   れていく人間心理とコトの真相をじっくりと味わいたい。                       


洋12-125 二つの祖国で 日系陸軍情報部(2012年)  

       <角川映画試写室>               2012年11月22日鑑賞
       (日本、アメリカ合作映画)             2012年11月24日記
    ・・・『東洋宮武が覗いた時代』(08年)、『442 日系部隊・アメリカ史上最強の陸
   軍』(10年)に続く、すずきじゅんいち監督渾身の日系史ドキュメンタリー三部作が
   本作で完結。
    米国陸軍の秘密情報機関=MIS(ミリタリーインテリジェンスサービス)の中心メ
   ンバーであった日系二世の元兵士たちの証言はいずれも重い。とりわけ、兄弟が
   敵味方に分かれて戦った「沖縄戦」を巡る証言や原爆投下直後の広島での証言は
   生々しく、かつ心に響く。
    2012年12月16日の衆議院議員総選挙後の「この国のかたち」を考えるうえ
   で、絶好の映画だ!
   


洋12-126 ボディ・ハント(2012年)  

        <シネ・リーブル梅田>         2012年11月24日鑑賞
        (アメリカ映画)              2012年11月27日記

        ショートコメントのとおり。


日12-127 ふがいない僕は空を見た(2012年)  

        <テアトル梅田>             2012年11月25日鑑賞
        (日本映画)                2012年11月27日記

        ショートコメントのとおり。


洋12-128 96時間/リベンジ(2012年)  

        <角川映画試写室>          2012年11月26日鑑賞
        (アメリカ映画)              2012年11月27日記

        ショートコメントのとおり。


洋12-129 アルバート氏の人生(2011年)  

       <角川映画試写室>                 2012年11月28日鑑賞
       (アイルランド映画)                   2012年12月1日記
   ・・・宝塚歌劇に見る「男装の麗人」は華やかだが、さてモリソンズホテルのウェイタ
   ーとして黙々と働くアルバート氏は?19世紀のアイルランドとは?階級社会の中で
   の貧困層の制約とは?そんなことと関連付けしながら、もう一人の男装の麗人の、
   いかにも男らしい生きザマにも注目!
    それにしても、島倉千代子じゃないが、まさに人生いろいろ!あっけない物語の結
   末と新たな暗示を、衆議院議員総選挙を控えた今、しっかりかみしめたい。
   


洋12-130 ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日(2012年)

       <東映試写室>                   2012年11月30日鑑賞
       (アメリカ映画)                   2012年12月1日記
    ・・・救命ボートの上で虎と同居(?)しながら、7カ月以上も太平洋を漂流!そん
   なバカな!証拠にもとづく認定を何より大切にする法律家的発想では、そりゃ千夜
   一夜的な作り話、と一蹴しそうだが、さて真相は?
    美しい映像の中で展開される奇想天外な物語は面白いが、同時に人間が生きて
   いく上で何が不可欠かを教えてくれる。その一つは宗教だが、もう一つは・・・?そう
   考えると、今は全く見えないベンガルタイガーの姿が見えてくるかも・・・。
   


洋12-131 漆黒の闇で、パリに踊れ(2012年)  

       <シネ・リーブル梅田>               2012年12月1日鑑賞
       (フランス映画)                     2012年12月3日記
   ・・・原題の『ある夜』は含蓄が深いが、この長ったらしい邦題はちょっと・・・。世界一
   の観光都市パリも、夜になると新宿歌舞伎町と同じ。怪しげなクラブやバーには犯
   罪がつきものだから、それを取り締まる警察官が不可欠だが、そこには「役得」や
   「既得権益」を巡る友情も裏切りも、そして密告も!
    あっと驚くラストの展開に注目しつつ、パリの夜の裏スポットをタップリと・・・。
   


洋12-132 東ベルリンから来た女(2012年)  

       <角川映画試写室>              2012年12月3日鑑賞
       (ドイツ映画)                    2012年12月4日記
   ・・・『善き人のためのソナタ』(06年)に続いて、いかにもドイツ映画らしい重厚な
   名作が登場!この女医はなぜ西ドイツへの亡命を撥ねつけられたの?左遷され
   た病院での彼女の監視体制は?その中での生きザマは?
    南北朝鮮の分断とは異質の東西ドイツ分断の悲劇と、そこから生まれる濃厚な
   人間ドラマをタップリと堪能したい。さて、アカデミー賞外国語映画賞のゆくえは?
   


洋12-133 マリーゴールド・ホテルで会いましょう(2011年)

       <角川映画試写室>              2012年12月7日鑑賞
       (イギリス、アメリカ、アラブ首長国連邦映画) 2012年12月8日記
   ・・・少子高齢化が進む中で否応なく訪れてくる「老人問題」に日本は大変だが、
   同じ悩みを持つイギリスでは?『七人の侍』ならぬ「七人の老人たち」はなぜ、イ
   ンドの高級リゾートホテル、マリーゴールド・ホテルでの老後生活という決断を?
   そして、「老人ホーム詐欺」まがいの事態の中、彼らはいかなる行動を?
    ホテルの若き支配人の恋愛騒動とホテル閉鎖騒動の中、七人の老人たちが下す
   更なる人生の決断とは?若者を含めた全般的な「内向き志向」の日本と比べ、70
   歳を超えてなお「外向き志向」で「前向き派」が多い彼らから、私を含めた団塊世代
   は何を学べば・・・?
       


洋12-134 レ・ミゼラブル(2012年)  

       <TOHOシネマズ梅田>              2012年12月7日鑑賞
       (イギリス映画)                    2012年12月10日記
   ・・・『キャッツ』や『オペラ座の怪人』と並ぶ、あの名作ミュージカルがスクリーン
   に!ジャン・バルジャンとジャベール警部との追跡劇をストーリーの軸としながら、
   革命に激動する1832年のパリで迎えるクライマックスはまさに感動的!囚人、
   市長、そしてコゼットの保護者という数奇な「3つの人生」を生き抜いたジャン・バ
   ルジャンの魂は、ファンテーヌに導かれて今どこに?
    名曲ぞろいの一曲一曲を骨太のストーリーの中でしっかり味わいながら、感動
   の涙に酔いしれたい。とりわけ、これが1000円で観られる60歳以上の人は、一
   度とは言わず、二度、三度と・・・。
       


洋12-135 アナザー・ハッピー・デイ ふぞろいな家族たち(2011年)
                                              

       <シネ・リーブル梅田>               2012年12月9日鑑賞
       (アメリカ映画)                     2012年12月11日記
   ・・・離婚し別の男女と再婚した元夫婦と、3世代にわたる親子たちが、息子の結婚
   式のため実家に集合!普通それは楽しいはずだが、問題児ばかりのふぞろいな家
   族が織りなす会話劇は?
     第27回サンダンス映画祭で脚本賞を受賞したのはダテではない。身勝手な人
   間たちと、その相互関係が見事に浮き彫りに。その挙げ句に起きた大事件と大悲
   劇の結果、さてこの家族たちの絆は?やはり、悲劇の中にこそ家族の絆は・・・?
   


日12-136 自縄自縛の私(2012年)  

        <角川映画試写室>          2012年12月18日鑑賞
        (日本映画)                2012年12月20日記

        ショートコメントのとおり。


洋12-137 故郷よ(2011年)   

       <角川映画試写室>                2012年12月25日鑑賞
       (フランス、ウクライナ、ポーランド、ドイツ映画)  2012年12月26日記
   ・・・2011年の3・11東日本大震災とそれに伴う福島第一原発事故は、遠い国の
   遠い事故のように思われていた1986年のチェルノブイリ原発事故を改めて思い
   起こさせることに・・・。
    ドキュメンタリーではなく、フィクションで撮ったところがいいうえ、起用した女優が
   『007/慰めの報酬』(08年)の美人女優オルガ・キュレリンコとは!たしかに美
   人すぎるキライはあるが、彼女をはじめとする人間ドラマの展開は素晴らしい。
    東京映画祭上映時のタイトル『失われた大地』とどちらが好きかは人それぞれだ
   が、園子温監督の『ヒミズ』(12年)、『希望の国』(12年)、そして杉野希妃のプロ
   デュース兼主演の『おだやかな日常』(12年)と対比しながら、じっくりと味わいた
   い。