弁護士 坂和章平による
   「独断」と「偏見」にもとづく

                映 画 評 論
                            (2004年1月4日〜6月30日鑑賞分)

 〔目 次〕
               注) タイトルの後ろの(年)の表示は映画の制作年です。

211、復活(RESURRECTION)(2001年) 
       (イタリア・フランス・ドイツ合作映画)     2004年1月4日鑑賞
                                  2004年1月5日記
     ・・・トルストイ原作の古典『復活』における悲劇のヒロイン、カチューシャと
      理想主義者の地主ネフリュードフとの愛を21世紀が幕を開けた今、
      あらためて考えてみることは大いに価値がありそう。
       贖罪のため全財産を投げうち、さらにはカチューシャへ結婚を申込んだ
      ネフリュードフの愛は本物なのだろうか・・・?
       青春時代に戻って議論してみてはどうだろうか。


212、マッチスティックメン(MATCHSTICK MEN)(2003年) 
          
(アメリカ映画)            2004年1月7日鑑賞
                                2004年1月8日記
     ・・・天才的な詐欺師(自称詐欺アーティスト)のニコラス・ケイジは、
       「潔癖症」というヘンな病気もち。
       その前に現れたのが離婚した妻との間に生まれた、今は14才となった
       娘のアンジェラ。
       一世一代の詐欺に挑んだニコラス・ケイジは 大成功をおさめたが、
       一挙に形勢逆転・・・。詐欺師だって、たまには騙されることも・・・?


213、半落ち(2004年) 
         
 (日本映画)              2004年1月11日鑑賞
                                2004年1月13日記
     ・・・元捜査一課の敏腕刑事が、アルツハイマー病を患う、「愛する妻を殺害
       した」と自首。殺害状況は自白により明らかとなったが、殺害から自首に
       至る2日間は黙否のため空白。警察用語でいう、「半落ち」状態だ。

        果たしてその2日間に何があったのか・・・?
       横山秀夫のベストセラー小説「半落ち」の映画化だが、登場人物の
       人間模様は実にあざやか。
        取り調べから起訴、そして刑事裁判の流れも違和感がなく、
       実にしっとりとした味に仕上がった日本映画の良心作。


214、 コール(2002年) 
        
(アメリカ映画)            2004年1月16日鑑賞
                              2004年1月17日記

      ・・・身代金目的の誘拐はその成功の確率が低いのが相場だが、
       この映画での計画は完璧(?)。3つの場所、3人の誘拐犯、3人の人質
      がそのポイントだ。そして、それを繋ぐのは30分毎の携帯による「コール」。
      果たしてコトはなるのか?スリルに富んだ人間心理の描写が実に面白い。


215、 タイムライン(2003年) 
         
(アメリカ映画)          2004年1月18日鑑賞
                             2004年1月19日記

      ・・・一行がタイムスリップするのは百年戦争のまっただ中にある
       1357年のフランスのキャッスルガードの村。しかし教授を救出し
       現代に連れ戻す任務は至難のワザ。ラ・ロック・キャッスルの
       攻防戦は、果して歴史上の事実どおりに展開するのか?
       また、そこで展開される現代人と中世の娘との恋は成就するのか?
        実にうまいストーリーで見せてくれる中世の戦争物語と
       時代を超えた恋物語に拍手。


216、 アイーダ(劇団四季)(2004年)
         
<MBS劇場>       2004年1月18日鑑劇
                          2004年1月19日記

      ・・・今日本はオペラ、宝塚歌劇、劇団四季で「アイーダ」ブーム。
       古代エジプトの時代に展開されるエジプトのファラオの娘との
       結婚を運命づけられた若き将軍とそこに捕らわれの身となった
       敗戦国の王女アイーダとの純粋な恋物語には、ついホロリ・・・。
        公的立場から生じる義務に苦しみながらの愛の物語は実に

       ドラマティックで感動的。充実した3時間に感謝。


217、ドラムライン(2002年) 
        
<東映試写室>            2004年1月26日鑑賞
        (アメリカ映画)              2004年1月27日記


      ・・・スポーツ競技の12分間のハーフタイムに大学対抗で繰り広げられる
        マーチング・バンドの闘い。これは楽器を武器にした格闘技だ。
        黒人特有の、ものすごいリズム感に酔いしれること間違いなし


218、猟奇的な彼女(2004年) 
        
(韓国映画)              2004年1月29日鑑賞
                               2004年1月30日記


      ・・・韓国で、そして日本で突如大ブームをおこした『猟奇的な彼女』。
         この映画は、「猟奇」という言葉をイメチェンさせただけでなく、
         若い男女の「恋愛事情」にも大変革をもたらした。
         「前半戦」から「後半戦」への攻防は面白く、また楽しいが、
        「延長戦」では、ついホロリ。実にいい映画です。


219、リクルート(2004年) 
        
(アメリカ映画)            2004年2月1日鑑賞
                             2004年2月2日記

      ・・・「CIA」へ「リクルート」された主人公コリン・ファレルとそれを鍛える
       教官のアル・パチーノとの師弟の激突。
        そしてそこに絡む美しい研修生。
       「何も信じるな!」という「教官」の言葉が実にピッタリの騙しあい(?)
       テクニックは見モノだが・・・。


220、アドルフの画集(2004年) 
        
<東映試写室>             2004年2月2日鑑賞
    (ハンガリー・カナダ・イギリス合作映画)   2004年2月3日記
     ・・・アドルフとはその名を知らない人はいないあのアドルフ・ヒットラーのこと。
        伍長として第一次世界大戦に従事したヒットラーは、大戦終了後、
       画家かそれとも政治家か、二つの途があった。
        あの時、ヒットラーの才能を見抜いたユダヤ人画商マックスの手によって、
       ヒットラーの個展が開かれていれば・・・。
        世界の歴史は大きく変わっていたのかも・・・。
         


221、卒業の朝(The Emperor’s Club) (2004年) 
     <東宝東和試写室>          2004年2月3日鑑賞
      (アメリカ映画)             2004年2月4日記

      ・・・主人公は、名門聖ベネディクト校のギリシャ・ローマ史を教える名物教師。
        ジュリアス・シーザー・コンテストは、ギリシャ・ローマ史の知識を競う
        栄誉あるコンテスト。この規律正しい全寮制の学校の生徒と教師の前に
       現れたのは、上院議員の息子の転校生
        彼の登場により、様々なハプニングが・・・。そしてその25年後には再び
       彼の手によってジュリアス・シーザー・コンテストのリメイク版が・・・。。
       教育とはホントに難しいもの。そして教師という職業は、何度も「卒業の朝」を
       迎えることが必要なのかも・・・。


222、武士(MUSA) (2004年) 
     (韓国映画)                2004年2月4日鑑賞
                            2004年2月5日記

      ・・・美しい明の皇帝のお姫さまを守る高麗の2人の男。
       1人は将軍、1人は奴隷と対照的だが、姫を守る気持ちは同じ。
       14世紀末の中国の大地で繰り広げられる壮絶な男たちの闘いは、
       美しく、そしてまた悲しいもの・・・。
       『初恋のきた道』の章子怡(チャン・ツィイー)をお姫さまに迎え、
       韓国の若手俳優と実力派が結集した一大スペクタクルは見どころ
       いっぱい。超おすすめ作品だ。


223、アップタウンガールズ (2004) 
      <東宝試写室>           2004年2月5日鑑賞
      (アメリカ映画)            2004年2月5日記

      ・・・22歳の「元」お嬢さまの美女モリーと、8歳の「現」お嬢さまの
        美少女レイのコンビによる、現代風ファンタジー。
        最初は反発しあっていたこの2人が、どのように心の扉を開き、
        大人(?)の、そして女同士の友情を築いていくのか・・・?
        レイを演ずる、『アイ・アム・サム』の天才少女ダコタ・ファニングの
        演技はさすがだが、俺にはやっぱり、ラブ・コメディの方がいいかな・・・?


224、ラブストーリー(2004年) 
       (韓国映画)              2004年2月7日鑑賞
                             2004年2月9日記
      ・・・恋に悩む女子大生のジヘ。そのジヘはふとしたことで
        母の昔のラブレターと日記を読むことに・・・。
        そこには、母の35年前の美しくも悲しい恋の物語が・・・。
        そして今、片想いをしているジヘの恋は・・・?
         雨とカサ、そして頻繁に授受されるペンダントがこの映画を大きく
       演出し、ラストの大感動へと導いていく。
        タイトル通り最高のラブストーリー。絶対のおすすめ作だ。


225、シービスケット(SEABISCUIT)(2004年)  
        (アメリカ映画)           2004年2月8日鑑賞
                            2004年2月9日記

      ・・・1929年10月のウォール街での株の大暴落をきっかけに、
       アメリカの経済恐慌が始まった。企業の倒産と失業が増大する中、
       多くの人々は生きる希望を失い、夢も見失った。

        しかしそんな中、突如登場した1頭の競走馬は人々に夢と勇気、
       そして感動を与えた。
        「長い不況を追い払ったのは、公共事業の力ではなく、目に見えない
      力」だったと語る、この映画の説得力は抜群。
        04年1月27日にアカデミー7部門にノミネートされた感動作は本物だ!


226、ニューオーリンズ・トライアル(2004年)  
        (アメリカ映画)           2004年1月31日鑑賞
                            2004年2月13日記

   朝日新聞夕刊(平成16年2月13日)掲載
   産経新聞大阪府下版(平成16年2月13日)「That´sなにわのエンタメ」掲載

      ・・・ジョン・グリシャム原作の『陪審評決』に登場する「陪審コンサルタント」
       という職業が、日本で導入予定の「裁判員制度」との対比で、注目されて
       いる。
        12票の陪審票の獲得合戦は、まるでゲーム。果してその攻防戦は?
       そしてその結末は・・・?
        多くの日本人がこの映画を観て、真面目に裁判員制度について議論して
       欲しいものだ。


227、ミスティック・リバー(2004年) 
        (アメリカ映画)           2004年2月15日鑑賞
                            2004年2月17日記

      ・・・幼なじみの3人には、少年時代の消すことのできない忌まわしい
        記憶が・・・。
         その3人が25年後、1人は殺された娘の父親として、1人は刑事として、
        1人は容疑者として対面することに。犯人探しのミステリーだけではなく、
        この中で描かれる三人三様の複雑な人間模様は、アカデミー賞候補も
        当然と思われる力作。
         しかし、映画の結末はどうも今ひとつ・・・?


228、タイムリミット(OUT OF TIME)(2004年) 
       <試写会・リサイタルホール>
   2004年2月18日鑑賞
       
  (アメリカ映画)            2004年2月19日記
       
産経新聞大阪府下版(平成16年4月23日)「That´sなにわのエンタメ」掲載
      ・・・警察署長マットの不倫相手である、美しい人妻が火災で死亡。
        その携帯にはマットの着信履歴がいっぱいの上、死亡直前、
       生命保険の受取人がマットに変更。最悪の事態だ。
        早く真犯人を挙げなければ。タイムリミットはすぐ近くだ。
        マットとこれを取り巻く2人の魅力的な女性の間で繰り広げられる
       楽しい(?)サスペンス。「男は甘いネ」というオチが実に面白い・・・。


229、ロード・オブ・ザ・リングー王の帰還ー(2004年) 
         (アメリカ映画)       
   2004年2月22日鑑賞
       
                      2004年2月23日記
      ・・・いよいよ『ロード・オブ・ザ・リング』第3部の上映。
        作品賞・監督賞など、アカデミー賞最多の11部門にノミネートされた、
       全3部、一大叙述詩の完成だ。
        戦闘シーンは大迫力、そして画面も美しく、壮大なドラマであることは
       よくわかるが、お話しが複雑なことは、全2作同様。
        そしてとにかく長い。
        さらに、長い長い旅が終わった後のエンディングは・・・?
        ああ、疲れた。


230、オーシャン・オブ・ファイヤー(2004年)  
         <試写会・エルシアター>    2004年2月24日鑑賞
          (アメリカ映画)          2004年2月24日記

      ・・・アラビア砂漠を舞台とする3000マイルの過酷なホースレースに
       ムスタングと呼ばれる野生の馬と伝説のカウボーイが参加。
        有力な血統を誇るアラビア馬と対抗し、数々の妨害工作を乗り
      越えて勝利していく姿はそれなりに感動的。
        ラストシーンもなかなかの工夫。


231、花とアリス(2004年)  
         <試写会・東宝試写室>    2004年2月27日鑑賞
          (日本映画)           2004年2月27日記

      ・・・「花とアリス」とは2人の少女の名前。
         宮本先輩に恋するハナは「記憶喪失」をネタに
        うまく恋愛ストーリーを創造。それに協力するのは親友のアリス。
        しかし、いつしか宮本先輩の気持ちはアリスに・・・。
        「記憶喪失」をキーワードにした奇妙な三角関係の展開はお見事。
        2人の美少女の演技も最高!さすが岩井俊二監督!


232、ゴシカ(GOTHiKA)(2004年)  
        (アメリカ映画)            2004年2月29日鑑賞
                             2004年3月1日記

      ・・・「チョコレート」(01年)でアカデミー主演女優賞を受賞した
       ハル・ベリー主演のホラー映画。
        森の中にある女子刑務所の精神科病棟を舞台に繰り広げ
       られる優秀な精神科医の主人公を襲う心霊現象。
         ホラー映画ながら、テーマがはっきりしているためわりとまとも。
       そして、女優ってホントにいろいろな役を演じられるものだと、
       妙に感心。


233、ピーター・パン(PETER PAN)(2003年)  
     <ナビオTOHOプレックス>   2004年3月2日鑑賞
         (アメリカ映画)             2004年3月4日記

      ・・・ピーター・パンの初演された1904年から今年は記念すべき
       100周年の年。
        そんな年に、アニメではなく人間の、それもはじめて少年が
       ピーター・パンを演ずる映画が登場した。

        決して大人にならないピーター・パン、舞台はネバーランド、
       そしてそのライバルはフック船長。 おなじみの冒険物語だが、
       何せ鑑賞する側が大人になりすぎた・・・?


234、カレンダー・ガールズ(CALENDAR GIRLS)(2003年)  
       <ヘラルド試写室>        2004年3月3日鑑賞
         (イギリス映画)         2004年3月4日記

      ・・・この映画は1999年、イギリスの小さな田舎町で本当に
       つくられた「カレンダー」の物語。
        女性連盟に加入する中年(老年?)のオバさんたち。
        何とこのオバさんたちが、12枚のカレンダーを
       ヌードで飾ろうというわけだ。
        果たしてその動機は?またその出来は?
        ちょっぴり感動的なオバさんたちの物語だが・・・。


235、スパニッシュ・アパートメント(L’Auberge espagnole)(2001年)  
        <東宝試写室>             2004年3月4日鑑賞
     (フランス・スペイン合作映画)        2004年3月5日記

     ・・・主人公は25才のフランス人。
       スペインのバルセロナに留学した彼は7つの国から来た
      7人の男女と奇妙な同居生活。

        貧乏なための同居だが、若い時の貧乏は値打ちがある。
       タイトルどおりの『スパニッシュ・アパートメント』から彼は
      実に多くのものを学び、新たな人生へスタートした。
       思わず自分の学生時代を思い出しながら、ヨーロッパの若者たち
      の青春群像を堪能。


236、ホーンテッド・マンション(THE HAUNTED MANSION)(2003年)
        <東宝試写室>             2004年3月5日鑑賞
         (アメリカ映画)             2004年3月5日記

     ・・・『ホーンテッドマンション』はディズニーランドの人気アトラクション。
        確かにこのマンションの豪華さは驚きだが、日本人にはちょっと
       馴染みが薄い(?)
        この大きなお屋敷の売却をテーマとして登場する主人公は、
      不動産屋の夫婦とその可愛い2人の子供たち。
      そして、このお屋敷をめぐって、昔の悲しい「恋物語」が展開される。
     呪われたお屋敷に登場する幽霊たちも個性(?)豊かで面白い(?)が・・・。


237、マスター・アンド・コマンダー(2003年)
         (アメリカ映画)          2004年3月7日鑑賞
                            2004年3月8日記

     ・・・ヨーロッパにナポレオンの嵐が吹き荒れる1805年という時代における
      イギリスのフリゲート艦サプライズ号の闘いと人間ドラマを描いたロマン
      あふれる大作。
       ジャック艦長を演ずるアカデミー俳優のラッセル・クロウはさすがだし、
      男ばかりの俳優陣も手厚く立派。
       そして、荒海と格闘するサプライズ号もカッコいい。
       しかし、ちょっとストーリーを詰め込みすぎでは・・・?


238、ヴェロニカ・ゲリン(2003年)
       <東映試写室>              2004年3月8日鑑賞
        (アメリカ映画)               2004年3月9日記
    
産経新聞大阪府下版(平成16年3月19日)「That´sなにわのエンタメ」掲載
    ・・・ヴェロニカ・ゲリンが6発の銃弾に倒れたのは1996年6月26日。
      新聞記者のヴェロ二カによる麻薬取引と麻薬犯罪の実態を暴くための
      取材は、現場を歩き、情報提供者から直接情報を集めるというコワイやり方。
      だから彼女が凶弾に倒れたのはその報復によるもの。
     実話に基づく真実の物語は、ケイト・ブランシェットの熱演を得てすごい迫力!


239、フォーチュン・クッキー(2003年)
       
<ヘラルド試写室>          2004年3月10日鑑賞
       (アメリカ映画)             2004年3月11日記
    ・・・几帳面で完璧な母親と、朝寝坊でヘソ出しルックの15才の娘の
      身体だけが入れ替わったら・・・?
      そんなケッタイな仮説がフォーチュン・クッキー(おみくじクッキー)によって
     実現した。
       さあ大変。母親の結婚式のリハーサルと、娘のロックバンドのオーディ
     ションは一体どうなるのやら・・・?
      ドタバタ劇ながらも、最後は楽しいノリで、胸キュンの佳作だ。


240、コールドマウンテン(2003年)
       
<東宝東和試写室>               2004年3月11日鑑賞      
   (イギリス・イタリア・ルーマニア合作映画)     2004年3月12日記
    ・・・時代は南北戦争末期の1864年。
      この激動の時代に翻弄されながらも、固く結びあった牧師の令嬢エイダ
     (ニコール・キッドマン)と敗残兵となった南軍の兵士インマン(ジュード・
      ロウ)との壮大な恋愛物語。
      ニコールが語る手紙のやりとりを聞いているだけでも感動モノだが、
     2人の再会やその他の感動シーンでは思わず涙が・・・。
      『風と共に去りぬ』(39年)のスケール感のもとで『イングリッシュ・ペイ
    シェント』(96年)が描いた恋愛劇の感動を与えてくれるすばらしい映画。
      美しく、そしてすばらしいニコール・キッドマンに拍手!


241、ションヤンの酒家(みせ)(生活秀)(2002年)
       <OS劇場 C・A・P>             2004年3月12日鑑賞
       (中国映画)
                    2004年3月13日記
   ・・・重慶の旧市街にある吉慶街で
     屋台を営む美しい女性
ションヤン(陶紅:タオ・ホン)。
     人気メニューは「鴨の首」。
    近代化・都市化の嵐が押し寄せる中、ここも近い将来立退きらしい。

     ションヤンは多くの兄弟問題や財産問題を抱えながらも、
    力強く店を切り盛り。しかし自分の男問題では・・・?
     『山の郵便配達』(98年)で美しい自然と父子の愛情を瑞々しく描いた
    霍建起(フォ・ジェンチイ)監督が、一転して、現代中国の「都会」を舞台に
    力強く生きるヒロインを多方面からイキイキと描いた魅力的な作品。


242、ドッグヴィル(2003年)
     (デンマーク映画)                2004年3月14日鑑賞
                                2004年3月15日記

    ・・・『ダンサー・イン・ザ・ダーク』(00)のラース監督の超異色作!
      ドッグヴィルの村は、床にチョークで線を引いたセットだけ。
      物書きで空想好きなトムの他、語り(ナレーション)がついて、
     難解な「哲学論議」が次々と・・・。
      村に逃げ込んだ美しい娘、ニコール・キッドマンをめぐって、
     示される村人たちの真の人間性。深く考えると頭がおかしくなりそうだが・・・。
      あっと驚く結末にあなたは納得・・・?


243、花と蛇(2004年)
        (日本映画)               2004年3月14日鑑賞
                               2004年3月15日記
   ・・・話題沸騰!びっくり仰天!あの、かつての「学園祭の女王」杉本彩が、
    団鬼六原作のSM映画に登場。
     女優としての一生を左右する大決断。
     石井隆監督との「格闘」は、そりゃすごいものだが、勝負はあくまでスクリー
    ン上で・・・。杉本彩の女優魂に拍手!


244、ビッグ・フィッシュ(2003年)
     <試写会・リサイタルホール>          2004年3月16日鑑賞
       (アメリカ映画)                 2004年3月17日記
   ・・・お話好きな父親が語るさまざまな「夢物語」。
     それを象徴するのが「ビッグ・フィッシュ」。
     子供時代それを受け容れていた息子は、いつしか大人に。すると・・・。
     「夢物語」派の父親と、「リアリスト」派の息子との「父子対決」は深刻だが、
    父親の最期に息子が語る「夢物語」とは・・・?
     ベストセラー小説の映画化は、ティム・バートン監督自身の体験も踏まえ、
    父子の心温まる感動ドラマとして完成した。
     ラストに向けては、あちこちからすすり泣きの声が・・・。


245、下妻物語(2004年)
     <東宝試写室>                2004年3月19日鑑賞
      (日本映画)                   2004年3月19日記

  ・・・「バカバカしいけど、オモロイ映画」、と思って観に行ったら、やっぱり
   オモロイ映画!フリフリの洋服を着た深キョンもいいが、ヤンキー娘の
  土屋アンナもすばらしいうえ、あのかつての美人歌手、篠原涼子も熱演。
    しかし、女同士のこんな友情ってホントにあるの・・・?


246、ハリウッド的殺人事件(2003年)
    <ホクテン座2>                 2004年3月21日鑑賞
     (アメリカ映画)                 2004年3月22日記

   ・・・今年観た映画の中で一番のバカバカしさ。
     二股稼業のロス市警殺人課勤務の2人の主人公もおふざけなら、
     犯人追っかけのカーチェイスやママチャリの活用、ビルの屋上での
     手に汗にぎる(?)どつき合いもおふざけ。
      わざわざ「ハリウッド的」と冠をつけても、ハリウッドの魅力は何も
     浮かび上がってこない。見えるのは悪趣味的なおふざけのみ。
      『スター・ウォーズ』、『インディ・ジョーンズ』そして『エアフォース・ワン』
     と続く、アクション俳優の名にこだわっているのかもしれないが、
     ハリソン・フォードも60歳を過ぎたのだ。大きなお世話ながら、ちょっと
     役柄を渋めに修正してみては・・・?


247、ペイチェックー消された記憶(2003年)
     (アメリカ映画)                2004年3月21日鑑賞
                              2004年3月22日記
   ・・・極秘プロジェクトに参加して巨額の報酬を受領するかわりに、そのプロ
     ジェクト従事中の記憶を抹消。
     最長2カ月と決めれば確かにそれは可能かも・・・?
     しかし、6000万ドル(約60億円)とひきかえに3年間仕事に従事し、
    その3年間の記憶をすべて抹消するとなると、それはかなりヤバイ。
     それを決意した主人公の動機は?3年後のハプニングは?
     そして物語の結末は?
     「今からそう遠くない未来」という時代設定だが、それは果たしていつ
    のことか?考え方によってはコワーイSFモノ・・・。


248、涙女(なみだおんな)/哭泣的女人(Cry woman)(2002年)
      <テアトル梅田>               2004年3月26日鑑賞
  (カナダ・フランス・韓国合作映画)         2004年3月27日記
     ・・・チンドン屋のような派手な葬儀の行列や葬儀場での麻雀大会など、
      中国のお葬式はさまざまなスタイルがあり面白い・・・?
       この映画は、そんな中国のお葬式に登場する「哭き女」を主人公にした
     奇妙な愛(?)の物語。カネ、カネ、カネの社会の中、「哭き」を武器とした女
     のたくましさは見事なものだが、やはりそれだけでは生きていけない・・・?
      マイナーな映画だが一見の価値あり。


249.ル・ディヴォース〜パリに恋して〜(2003年)
    <東映試写室>                2004年3月30日鑑賞
    (アメリカ・フランス合作映画)        2004年3月30日記
   ・・・舞台はパリ。結婚してパリに住む姉(ナオミ・ワッツ)を訪れた妹(ケイト・
    ハドソン)は、プレイボーイの中年男の口説きにたちまちダウン。
     ところがこの男は、姉の夫の親戚だった・・・。
    一方、離婚寸前の姉夫婦は・・・?
     アメリカ人の美人姉妹2人を通してアメリカVSフランスをコミカルに描く
    ちょっと変わったアメリカ・フランス合作映画。
     出会いはケリーバッグ、別れはスカーフというテクニックは、ちょっと高くつくが、
    ひょっとして参考になるかも・・・?


250.イン ザ カット(IN THE CUT)(2003年)
    
<梅田ピカデリー>              2004年4月10日鑑賞  
     
(アメリカ映画)                2004年4月12日記
    ・・・ロマンティック・コメディの女王メグ・ライアンが、「女」を描くことにかけては、
     定評のある女性監督ジェーン・カンピオンに売りこんで、40・・才にしてはじめ
     て挑んだ生々しい女の「性」、女の「業」をテーマとした映画。
      このため、主演を予定していた二コール・キッドマンは製作総指揮の
    立場に・・・。
     「イン ザ カット」とは「割れ目、秘密の部分、安全な隠れ場所」。
      この、何とも意味シンなタイトル通り難しい映画。
     そしてメグ・ライアンの体あたり的演技は見事だが・・?


251.詩劇「スサノオ〜創国の魁」
    グランド・デビュー「タカラヅカ・グローリー!」

      <宝塚大劇場>            2004年4月11日鑑劇

      
(宝塚歌劇 雪組公演)         2004年4月13日記
    ・・・03年8月以来の宝塚大劇場
      仕事で日曜日に宝塚までやって来たチャンスを逃さず、大劇場に向かう
     ところが、坂和流・・・?
     この「スサノオ」は前宣伝を見て、何とか観たいと思っていたもの。
     イラクへの自衛隊派遣が終わった後、イラクで日本の民間人3人の人質事件
    が発生している04年4月11日という日に、この「スサノオ」を観て、「大和の 
    国=日本の国」のあり方を考えることは、あながち、こじつけではないはず。

     そして「スサノオ」は、そういう「検討」に値する充実した内容だった。
     他方、グランド・レビュー「タカラヅカ・グローリー!」では、宝塚歌劇創立90
    周年を迎え、初々しい90期生50名の初舞台に感動。

     この中の将来の大スターは果たして誰だろうか・・・?


252.恋愛適齢期(Something’s  Gotta Give)(2003年) 
       <梅田ブルク>              2004年4月13日鑑賞
        (アメリカ映画)              2004年4月14日記  
    ・・・63歳の結婚経験のないプレイボーイ男性と、離婚歴をもち20歳代の娘
      をもつ、54歳の今は劇作家として一人生きている「強い」女性との間に大恋
      愛が・・・。
      「恋愛に歳はない!」ということを、コメディタッチをまじえながら、真剣にそして
     心暖かく描いた素敵な映画。
      「恋愛適齢期」とは、最近まれにみる適切な邦題のつけ方。
      中年のプレイボーイや最近増えているはずの孤独(?)な中年シングル女性、
     必見の映画


253.上海家族(2002年)
   
 <東宝東和試写室>               2004年4月14日鑑賞
     
(中国映画)                    2004年4月15日記
     ・・・舞台は現代の上海の旧市街地。若い愛人と切れないでいる夫に愛想
       をつかした妻は離婚を決意し、娘アーシャを連れて祖母のアパートへ
       「出戻り」。
       上海の住宅事情の厳しさや女1人で生きていく厳しさは東京以上。
       したがってそこは、母娘の適切な居場所ではなかった!
       そこで、娘のために子連れ同士の再婚を決意した母だったが、母娘は
      そこに安らぎの場所を見つけることができるのだろうか・・・?
       女性監督の目で、大都会上海における母と娘そして祖母の3代にわたる
      女性の生き方を淡々と、しかしシリアスに描いた映画だが、
       上海の住宅事情についてちょっと考えさせられる興味深い映画。


254.世界の中心で、愛をさけぶ(2004年)
    <東宝東和試写室>            2004年4月15日鑑賞
     (日本映画)                2004年4月16日記

    ・・・「これぞ純愛!」という片山恭一原作の大ベストセラー小説の映画化だが、
    映画では、大人になった朔太郎という新たなキャラクターを登場させ、ひと工夫
    している。
     白血病で死んでいく高校生・広瀬亜紀を演じる長澤まさみの迫真の演技には、
    ただ 感動!そしてカセットテープによる声の交換日記を核としたストーリー構
    成にも感心。
     今時の若者にも、こんな純愛に涙して欲しいものだ。・・・


255.殺人の追憶(2003年)
     <梅田ブルク7>              2004年4月15日鑑賞
       (韓国映画)                 2004年4月16日記
    ・・・韓国で1986年から91年にかけて現実に起こった
     「ファソン連続殺人事件」を題材として、捜査に執念を燃やす
     対照的な個性の2人の刑事と、次々に容疑者とされていく男たちの
     姿をリアルかつ骨太に描いた見事な作品。何よりも、登場人物たちの
     キャラクターが鮮明に示されているため、争点が明確になるのがいい。
     そのため、複雑な「謎解きゲーム(?)」も、緊張感を途切れさせることなく
     引きずり込まれていく。
      10人という被害者の悲惨さを思えば、早く犯人を検挙して欲しいと
     思うのは当然だが、弁護士としての目で見ると、あらゆるところに「違法
    捜査」が目につくのは気がかり・・・。
      しかしこの際それは横において、この作品の完成度を褒めておこう。


256.ドーン・オブ・ザ・デッド(DAWN OF THE DEAD)
     <東宝東和試写室>                2004年4月20日鑑賞
      (アメリカ映画)                   2004年4月20日記
   ・・・幸せだった日常世界が、突如として、非日常世界に。
     それはワケのわからない感染症(?)によって、人間が凶暴な化け物に
    なってしまったから。
     化け物に噛まれると、その人間もたちまち化け物に・・・。
     どこへ逃げればいいのか?対処法はあるのか?
     『28日後・・・(28DAYS LATER)』とよく似たホラー映画。少し二番煎じ
    の感もあるうえ、ラストはちょっといただけない・・・?


257.レディ・キラーズ
     <試写会・梅田ブルク7>               2004年4月20日鑑賞
     (アメリカ映画)                    2004年4月21日記

   ・・・個性豊かな「4人組」の窃盗団を率いるのは、トム・ハンクス扮する
    インテリ教授。夫に先立たれた一人暮らしの老婦人から、紳士然とした
    風貌と巧みな話術で地下室を借り受けた教授たちは、地下トンネルを
    掘ってカジノ船の地下金庫へ。
    「みごと成功!」となったが、予想外のミスがミスを生み・・・?
    最後に笑うのは、果たして教授か、それとも老婦人か・・・?
    アッと驚く意外な展開には、思わず苦笑いが・・・。


258.4人の食卓(2003年)
    <東宝試写室>                       2004年4月22日鑑賞
    (韓国映画)                          2004年4月22日記
   ・・・「4人の食卓」は、結婚を控えた2人が準備した家族団欒と幸せの
     象徴だが、タイトルとは正反対に、不幸な出来事が次々と・・・?
     『猟奇的な彼女』のチョン・ジヒョンが180度イメチェンして出演した
     「アジア発の新感覚心理迷宮ホラー」とのことだが、ワケのわからない
     映画は私にはどうもイマイチ・・・?


259.トスカーナの休日(2003年)
    <東映試写室>                   2004年4月22日鑑賞
    (アメリカ映画)                    2004年4月22日記
    ・・・夫の裏切りと突然の離婚によって、幸せな生活や自宅をすべて
     失った主人公は、1人イタリアのトスカーナへ傷心の旅へ。
      美しい国、豊かな食材の国、陽気な国そして恋愛の国、イタリア。
      トスカーナで300年前の古い大きなお屋敷を「衝動買い(?)」した
     主人公は、その改修工事や新しい人々との出会いの中、新たな人生が・・・。
      美しいトスカーナの田園風景の下で、多くの人々との交流を経て、
     心の痛手を負った主人公が立ち直っていく姿は、ダイアン・レインの
     名演技もあって感動的・・・。

260.恋人はスナイパー(劇場版)(2004年)
    <道頓堀東映>                   2004年4月25日鑑賞
    (日本映画)                     2004年4月26日記

    ・・・テレビ版「恋人はスナイパー」、「エピソードT」、「エピソードU」の劇場版。
      予告編で見た水野美紀がカッコ良かったので観に行ったもの。
      大層に騒ぐほどのものでもないが、まあ楽しめるか・・・?
      それにしても、ウッチャンこと内村光良のまじめな演技をはじめて観た
     が・・・?


261.赤目四十八瀧心中未遂
    <第七藝術劇場>                 2004年4月29日鑑賞
    (日本映画)                     2004年4月30日記

    ・・・第58回毎日映画コンクール等で各賞を総ナメにした作品!
     たしかに第27回日本アカデミー賞でも最優秀主演女優賞を獲得した
     寺島しのぶや新旧の役者たちの演技のすばらしさ、そして
     赤目四十八瀧を撮るカメラの美しさには脱帽。
      しかしタイトルどおり、「心中未遂」の旅への複雑な心理ドラマは
     結構難解で、観ていてしんどい面も・・・。
      果たして、どこまで「一般受け」しているのか・・・?


262.アフガン零年(OSAMA)(2003年)
    <シネ・ヌーヴォ>                 2004年5月2日鑑賞
 (アフガニスタン・日本・アイルランド合作映画)   2004年5月6日記

    ・・・イラク戦争が「泥沼化」しようとしている今、その前にあったアフガン
     戦争は私たちの記憶から風化しようとしている。
     そんな時、この『アフガン零年』が公開されたことは貴重。
      髪を切り、少年の姿に変装して生き抜こうとする13歳の少女を通じて、
     生々しい現実のアフガンの姿が・・・。映画という芸術のすばらしさや
     その価値をあらためて思い知ることができる必見の作品。


263.パッション(THE PASSION OF THE CHRIST)(2004年)
    <テアトル梅田>                2004年5月3日鑑賞
    (アメリカ映画)                  2004年5月6日記

    ・・・「パッション」とはイエス・キリストの「受難」のこと。
      捕らわれ、むち打たれ、十字架を背負い、ついに磔になるまでの
      「パッション」を生々しく描き、世界に大きな衝撃を与えた話題作。
      このキリストの受難を、今の時代を生きる私たち1人1人が自分の
      ことのように感じることができるかどうか・・・?
      途中、思わず涙が溢れ出ることをおさえることができない、とにかく
      すごい映画・・・!


264.エレファント(2003年)
    <テアトル梅田>                 2004年5月3日鑑賞
    (アメリカ映画)                  2004年5月6日記

    ・・・2003年のカンヌ国際映画祭で、史上初のパルムドール賞と監督賞
     をW受賞した話題作。その題材は、コロラド州の高校で現実に起こった
     2人の高校生によるものすごい銃の乱射事件。しかし映画は、高校生の
     日常生活とその乱射事件を淡々と描いていくのみ・・・。監督の解釈を
     示さないことによるメッセージ性の狙いもわからなくはないが、
     どうも私にはいまひとつ・・・?
      また『エレファント』というタイトルの意味もヒネリすぎ・・・?

265.ふくろう(2003年)
    <第七藝術劇場>              2004年5月4日鑑賞
    (日本映画)                  2004年5月6日記

    ・・・1980年頃、東北の不毛の開拓地で餓死寸前で生き残った母娘が
     突如大変身!小ぎれいに身を整えた2人は、ダム工事現場の男、
     水道屋、電気屋等を次々と呼び込んで、明るく(?)売春。そして1人ずつ
     特別サービスの猛毒入り焼酎でコロリ・・・。
     それもこれも生きていくため。こうなると女は強い・・・。
     1年後、9体の白骨死体が発見されたが、2人は既に行方不明。
     一部始終を見ていたのはふくろうだけ・・・。91歳の新藤兼人監督健在。
     大竹しのぶの「怪演」はいつも通りだが、娘役の伊藤歩に注目。
     そのオールヌードのキレイなこと・・・。

266.藪の中の黒猫(1968年)
    <第七藝術劇場>              2004年5月4日鑑賞
    (日本映画)                  2004年5月6日記

    ・・・91歳の新藤兼人監督の『ふくろう』上映を記念して特集された
     新藤兼人作品集の1つ。サムライに犯され、家を焼かれ、殺された
     乙羽信子、太地喜和子の2人の母娘が妖怪となって、サムライに
     復讐する物語。さっき観たばかりの『ふくろう』の母娘の姿とも少し
     ダブってくる・・・。
      1968年の映画だが、その斬新さにはあらためてびっくり。
      日本映画ここにあり!と自慢したいものだ。

267.真珠の耳飾りの少女(2002年)
    <シネ・リーブル>              2004年5月5日鑑賞
    (イギリス映画)                2004年5月6日記

    ・・・17世紀のオランダの天才画家フェルメールが描いた「真珠の耳飾り
     の少女」の誕生物語をスリリングに描いた芸術モノ。後世に残る名作は、
     そう簡単に生まれるものではなく、そこにはさまざまの人間模様があり、
     「男と男」、「男と女」そして「女と女」のすさまじい確執が・・・。
      芸大生や美大生には、絵の具の工夫や光の工夫なども
     参考になるはず・・・?

268.カルメン(carmen.)(2003年)
    <梅田ガーデンシネマ>           2004年5月5日鑑賞
    (スペイン・イギリス・イタリア映画)  2004年5月6日記

    ・・・日本人の多くは、ビゼーの歌劇『カルメン』は知っていても、フランスの
     文豪メリメが1845年に発表した原作の『カルメン』は知らないはず。
     開けてビックリ、観てビックリのカルメンを十分堪能できる映画。
     それにしてもカルメンの美貌、情熱そして悪女ぶりはさすが。というより
     神がかり的・・・?あの「ドン・ホセ」でもついていけなかったのだから、
     俺にはとてもとても・・・?

269.GOOD BYE LENIN!(グッバイ、レーニン!)(2002年)
    <梅田ガーデンシネマ>           2004年5月5日鑑賞
    (アメリカ映画)                 2004年5月6日記

    ・・・1989年11月9日は「東西冷戦」の象徴だった「ベルリンの壁」が
     崩壊した日。しかし、そんなコトが、やっと意識が回復した母親にバレたら
     東ドイツの崇拝者であった母親はショック死・・・?そこで息子が考えた
     提案は、何と、すべてを「あの日」に戻すこと!果たしてそんなことが可能
     なのか・・・?
      まるでマンガみたいな虚構の世界だが、あの名作
     『ライフ・イズ・ビューティフル』と同じように、「善意の嘘」の大切さが
     ジーンと胸にしみてくる。そしてそれがいつの間にかホンモノ(?)に・・・?

270.キル・ビル〜KILL BILL〜Vol.2 ザ・ラブ・ストーリー(2004年)
    <梅田ブルク7>              2004年5月8日鑑賞
    (アメリカ映画)                2004年5月10日記

    ・・・キル・ビルは徹底した復讐の物語。とにかくVol.1での日本刀を
      振り回すアクションシーンはすごかった。だから梶芽衣子の
      『怨み節』もよく似合っていたのかも・・・?
      キル・ビルVol.2もそれは同じで、しかもその復讐の旅は最終
      ターゲットへ・・・。しかしそのサブタイトルは、花嫁衣装で日本刀を
      構えるブライドの姿に象徴されるように「ザ・ラブストーリー」。
      果たしてその結末は・・・?

271.死に花(2004年)
    <道頓堀東映>              2004年5月9日鑑賞
    (日本映画)                 2004年5月10日記

    産経新聞大阪府下版(平成16年5月14日)「That´sなにわのエンタメ」掲載
    ・・・4人の70歳超老人軍団を中心とした、悪ガキ顔負けのカッコいい(?)
      銀行強盗!その額は17億円。しかしゼニが目的じゃない!
      この年甲斐もない(?)行動の動機はただ1つ。それは生き甲斐の探求だ。
      高齢化社会のニッポン。年金問題を真面目に考えることも必要だが、
      この主人公のように少しはじけてみては・・・?

272.スパン(SPUN)(2002年)
     <ヘラルド試写室>             2004年5月12日鑑賞
      (アメリカ・スウェーデン映画)      2004年5月12日記

     ・・・主人公たちはドラッグにおぼれるアウトローの若者たち。
        2001年の9・11同時多発テロ以降、アメリカにはこういう若者が多
        いとのことだが、ドラッグに頼った若者たちの「不眠不休の3日間」
       を追ったこの映画のどこがいいのか、私にはサッパリ・・・?
       覚醒剤追放キャンペーンの旗振り役からはブーイングが確実な映画
       だし、むしろ私もそれに乗りたい・・・?

273.キャンディード(2004年)
     <フェスティバルホール>         2004年5月16日鑑劇
                             2004年5月17日記

     ・・・1957年に、『ウエスト・サイド・ストーリー』を書き上げたレナード・
      バーンスタインが、その1年前の1956年に書いたミュージカル。
       原作は「啓蒙の世紀」と呼ばれた18世紀のフランスで、ルソーや
     モンテスキューと並ぶ思想家であり文学者であったヴォルテールが
     書いた『カンディード』。
       「キャンディード」とは、「率直で天真爛漫」という意味。「楽天主義」の
     哲学が横行したこの時代、中川晃教扮する私生児のキャンディードが
     幸せなお屋敷を離れ、一人放浪の旅へ。
      ブルガリア→オランダ→リスボン→スペインそして新大陸アメリカへ
     と続く旅の中、キャンディードはどのように成長していくのだろうか?
      キャンディードによる世界の旅を通して、「人生とは?」
      「生きることの意味は?」という難解な哲学が説かれるが、舞台上では
     スピーディーな物語の展開と次から次へとくり出されるバーンスタイン音楽
     質と量に圧倒され続けることに。
       予備知識ゼロで観たこの初ものミュージカルのスケールの大きさに
     ただただ感嘆!

274オービック・スペシャル・コンサート2004
         〜春を呼ぶコンサート〜(2004年)

     
<ザ・シンフォニーホール>         2004年3月18日鑑賞
                               2004年3月20日記

      ・・・毎年恒例のオービック主催の春のクラシックコンサート。
        今年はポピュラーな出しモノを小林研一郎氏がダイナミックに・・・。
        番外編のてっちり会合(?)での氏との楽しい会話は、
        私にとって大きな財産に。また来年が楽しみだ。

275ZARD〜What a beautiful moment Tour〜(2004年)
    
 <フェスティバルホール>    2004年4月30日シークレットライブ公演
                         2004年5月17日記

     ・・・2日前に突然チケットが手に入ると言われたため、「何が何でも」と、
       決まっていた他の予定をキャンセルして出かけて行ったもの。
        坂井泉水の顔やその姿はCDの写真では見ていても、直接はもちろん、
       テレビ画面からも見たことがない。さて結果は・・・?大満足。
       そして2次会・3次会での翌朝5時半までのカラオケ合戦のおまけ(?)
      まで・・・。

276.海猿(2004年)
     
<東宝試写室>         2004年5月18日鑑賞
     (日本映画)            2004年5月19日記

     ・・・人命救助活動を任務とする海上保安庁の「潜水士」を目指す14名の訓練
      生たちの男同士の葛藤と友情を、ちょっとした恋愛話を交えながら描く、感
      動作。
       この映画のキーワードは、常に2人1組で任務を行うため、そのパートナー
      のことを呼ぶ「バディ」という言葉。
      「バディ」は恋人以上の固い絆で結ばれるもの・・・?
       しかし、彼らを「海猿」と呼ぶのは、ちょっと失礼では・・・?

277.デイ・アフター・トゥモロー(THE DAY AFTER TOMORROW)(2004年)
     <試写会・大阪厚生年金会館芸術ホール> 2004年5月21日鑑賞
     (アメリカ映画)                   2004年5月22日記
     ・・・CO2の増加に伴う地球温暖化は、地球的規模の深刻な問題。
       温暖化は北極、南極の氷を溶かし、これを海水の中へ。
       するとその結果、世界の気象は・・・?
       東京に降り注ぐ雹(ひょう)の嵐、ニューヨークのまちを飲み込む
      大津波(洪水)は決して絵空事ではない!明日、明後日の地球の姿かも
      しれないのだ。
       頭ではわかっていても、なかなか想像できない自分の行き着く先。
       自国の利益にとらわれた議論ばかりが先行しがちな世界的規模の
      「環境会議」で、この映画を上映してみれば・・・。

278.アメリカン・スプレンダー(2003年)
     <ヘラルド試写室>              2004年5月24日鑑賞
     (アメリカ映画)                 2004年5月25日記
      ・・・多くの日本人は知らないだろうが、『アメリカン・スプレンダー』は、
     この映画の主人公ハービー・ピーカーが、1976年に発刊したコミック誌。
     そのコミックは、病院の仕事をしながら書き続けた主人公の個人的体験を
     もとにした暗〜い(?)モノ。しかし、この無器用な主人公の人生はつらい
     けれども、面白そう・・・?

279.トロイ(TROY)
    <梅田ブルク7>                2004年5月28日鑑賞
     (アメリカ映画)                 2004年5月29日記

    ・・・日本で公開されるやたちまち、『世界の中心で、愛をさけぶ』を抜いて
      興業成績トップとなった、ブラッド・ピット主演のロマンあふれる超大作。
      トロイ戦争は、紀元前12〜13世紀のこと。そして、ホメロスの二大叙
     事詩の1つ『イリアス』とギリシャ神話が入りまじった物語は複雑だが、き

     わめて興味深いもの。

       シュリーマンによるトロイの遺跡発掘やトロイの木馬の物語、そして不死
      身の戦士アキレスの弱点など、面白いお話もテンコ
盛り。
       それにしても、10年以上にわたるトロイ戦争のきっかけが、「色恋ザタ」だ
      ったとは、今も昔も、人間って変わらないもの・・・?


280.クリムゾン・リバー2〜黙示録の天使たち〜(2004年)
     <三番街シネマ>              2004年5月30日鑑賞
     (フランス映画)                2004年5月31日記
      ・・・ジャン・レノ扮するニーマンス警視を主役とした、フランスの刑事モノ映画
      『クリムゾン・リバー』のパートU。今回は、フランスのロレーヌ地方を舞台に、
      ヨハネの黙示録における『黙示録の天使たち』や、キリストの12人の使徒
      をめぐる猟奇殺人事件がターゲット。暗く陰惨な雰囲気ながら、展開は
      スピーディ。知的推理ゲームと犯人追跡アクションを両立させた、なかなかの
      好作品・・・。

281.エル・コロナド 秘境の神殿(2003年)
    <ユウラク座>                 2004年5月30日鑑賞
     (アメリカ・ドイツ合作映画)         2004年5月31日記

    ・・・中央アメリカにあるエル・コロナドは、砂漠と密林が大半を占める国。
      そこで対立するのは、独裁者のラモス大統領と、すでに国内の4分の1を
      支配した反乱軍。婚約者を追って、アメリカ人女性のクレアが、なぜか
      そんな国へやってきた・・・。秘境の地エル・コロナドで展開される、
      TVレポーターのアーネットとクレアを中心とした夢と冒険の大ロマン。
      果たして革命は成功するのか・・・?


282.ヒューマン・キャッチャー(2003年
    <ホクテン座1>              2004年5月30日鑑賞
     (アメリカ映画)              2004年5月31日記

    ・・・突然風のように空から現れて、人間をわしづかみにして、さらっていき、
      これを喰ってしまうのは、「クリーパー」という、こうもりの怪物。この怪物が
      なぜか23年毎に現れ、23日間人間を喰いまくるという設定だが、
      思わず、途中目を伏せてしまうシーンも・・・。こんなホラー映画は
      大キライ!!


283.スキャンダル(2003年)
     <梅田ピカデリー>              2004年6月1日鑑賞
     (韓国映画)                  2004年6月2日記
     
・・・韓国ドラマ『冬のソナタ』で大ブレイクした、ヨン様こと「ぺ・ヨンジュン」の
      映画初出演作。『冬ソナ』のイメージを完全に封印し、18世紀の李王朝
      時代の衣裳に身を包んだプレイボーイの姿がそこにある。
       18世紀のフランスの書簡体による恋愛小説『危険な関係』を、儒教思想
      が強く残る18世紀の朝鮮に移しかえたのがミソ。
       ミエミエの「落としのテクニック(?)」には思わず笑いも湧くが、次々と展
      開される恋愛心理の描写はあなたも大いに勉強になるはず・・・?


284.ファントム(2004年)
     
<宝塚大劇場>              2004年6月6日鑑劇
     (宝塚歌劇 宙組公演)          2004年6月9日記

     ・・・宝塚版ミュージカル『ファントム』は、ご存じ『オペラ座の怪人』を
       題材としたもの。
       しかし、劇団四季で大ヒットしたアンドリュー・ロイド=ウェバー版の
       ミュージカル『オペラ座の怪人』とは趣が異なり、オペラ座の怪人=
       ファントムの人間性にスポットライトをあてた作品。
       大阪の帝塚山出身の宙組の主演スター、和央ようかが右顔面に醜い傷を
       負ったスタイルで登場し、ファントムの人間像に迫る。
      長身で、カッコよく、歌の実力は抜群!
      父子の対面というストーリー構成に合わせた役者の配置には多少の
      無理があるものの、楽曲の美しさがそれを十分にカバー。
      いつもながらの感動の3時間!


285.SILMIDO(シルミド)(2003年)
     
<ホクテン座>              2004年6月6日鑑賞
     (韓国映画)                 2004年6月9日記
     ・・・シルミドとは、韓国仁川沖の無人島「実尾島(シルミド)」。
       ここで訓練を受けた31名から成る「684部隊」とは、1968年4月に結成

       された、北朝鮮の金日成主席暗殺のための特殊部隊。
        しかし、歴史の歯車の動きの中で、彼らの存在価値は喪失したばかりか、
       逆に
・・・
        1990年代に入ってから、少しずつその真相が明らかになってきた、
       30数年前の歴史上の秘話(の一部)が今、大公開!

        その迫力はすさまじいもの!
        平和な国、ニッポンと対比しながら、真剣に考えるべき格好の素材だ。
        韓国に続き、日本での大ヒットを期待したいが・・・?


286.スウィングガールズ(2004年)
     
<東宝試写室>              2004年6月7日鑑賞
     (日本映画)                 2004年6月8日記

     ・・・主人公は、落ちこぼれ気味の、山形弁をあやつる田舎の女子高生
       (失礼?)グループ。そんな彼女たちが、ひょんなきっかけから、
       突然ビッグバンドジャズの魅力に開眼!トラブル続出のストーリーが
       面白いうえ、ラストの盛り上がりは最高!こんな単純で楽しい
       感動映画(?)大好き・・・。ジャズのスウィングの楽しさを満喫しよう。


287.少女ヘジャル(2001年)
     
<東映試写室>              2004年6月17日鑑賞
     (トルコ映画)                 2004年6月18日記
     ・・・両親が殺されて孤児となった5歳のクルド人の少女ヘジャルと、
       元判事でトルコ人の老人ルファトとの間に、使用を禁止された
       クルド語とトルコ語、という言葉の壁を超えて、少しずつ心の交流が・・・。
       トルコで公開禁止とされた話題作の日本上陸だが・・・。


288.父と暮せば(2004年)
     
<東映試写室>              2004年6月17日鑑賞
     (日本映画)                 2004年6月18日記
      産経新聞大阪府下版(平成16年8月13日)「That´sなにわのエンタメ」掲載
     ・・・舞台は広島。原爆投下の3年後だ。自分だけが生き残ったことに
       負い目をもつ、主人公美津江は、幽霊となって「恋の応援団長」を
       自認する父親と語り合う。黒木和雄監督が井上ひさし原作の戯曲を、
       忠実に映画化し、宮沢りえと原田芳雄が迫真の演技を見せる。
        原爆の悲劇を軸に語られる父と娘の姿は、涙なしには見られない。
       「これぞ日本映画の良心!」というべき感動作。


289.紅いコーリャン(紅高粱/Red Sorghum)(1987年)
     
<シネ・ヌーヴォ>            2004年6月19日鑑賞
     (中国映画)                2004年6月21日記
     ・・・1988年第38回ベルリン国際映画祭で金熊賞を受賞し、
       『紅いコーリャン現象』をひきおこした、張藝謀の第1回監督作品。
       タイトルどおりの赤を基調とした色彩美とコーリャン畑、コーリャン酒
       を生かしたストーリー構成は出色!日本軍の出現が悲劇的な結末
       を生み出す衝撃的な作品だが、「中国の山口百恵」と呼ばれた
       鞏俐(コン・リー)を見出したことにも、この映画の大きな意義が・・・。


290.菊豆(チュイトウ)(菊豆/Ju Don)(1990年)
     
<シネ・ヌーヴォ>            2004年6月19日鑑賞
     (中国映画)                2004年6月21日記
     ・・・『紅いコーリャン』に続く張藝謀監督の第3弾。
       金で買われて老人のもとへ嫁ぎ、性的虐待を受ける主人公
      菊豆の不倫ドラマともいうべき作品で、鞏俐(コン・リー)の
      熱演が光る。最後は『紅いコーリャン』と同じく悲劇的な結末が・・・。
       舞台を染物屋に変更することによって実現した赤を基調とした色彩美
      は絶品で、この映画の出来は『紅いコーリャン』以上!


291.21グラム(2003年)
     
<梅田ピカデリー>              2004年6月20日鑑賞
     
(アメリカ映画)                 2004年6月21日記
     ・・・「心臓移植」をテーマに描かれる、3人の名優たちによる3組の男女
       の人間模様。
        バラバラに分解された時間軸の中で、いくつかの物語が展開され、そ
       れが次第に1本に集約されていく。その理解は多少困難で、観ていて
       疲れる面もあるが、その分、迫力と深みは十分で、見ごたえ十分。
        それにしても『21グラム』とは、何とも象徴的なタイトル・・・。


292.黄色い大地(黄土地/Yellow Land)(1984年)
     
<シネ・ヌーヴォ>            2004年6月20日鑑賞
     (中国映画)                2004年6月21日記
     ・・・「中国映画のニューウェーブここにあり!」と全世界に発信した
      陳凱歌監督のデビュー作。そのタイトルどおりの荒涼たる中国陜西省
     北部の黄土を舞台に繰り広げられる、地元の貧しい田舎娘と延安から
     来た八路軍の文芸員との間の心の交流を描くこの映画の衝撃は絶大!

293.大閲兵(大閲兵/BIG MILITARY PARADE)(1985年)
     
<シネ・ヌーヴォ>            2004年6月20日鑑賞
     (中国映画)                2004年6月21日記
     ・・・1984年10月1日の天安門広場での閲兵式に参加することは、
       人民解放軍兵士の名誉。一分足らずの、96歩の行進のために苛酷な
       訓練を受ける兵士たちの姿を丹念に描く映画だが、その実態は意外と
       人間的・・・?しかしホントの実態は・・・?

294.盗馬賊(盗馬賊/HORSE THIEF)(1985年)
     
<シネ・ヌーヴォ>            2004年6月20日鑑賞
     (中国映画)                2004年6月22日記
     ・・・陳凱歌監督や張藝謀監督と並ぶ田壮壮監督が1985年に発表した
       第2弾の作品。チベット族の儀式や風俗をドキュメントタッチで描き、
       馬泥棒をしなければ生きていけないチベット族の若者の生活とその
       悲劇的結末を淡々と描いているが、面白みはもう一つ・・・。
       はっきり言って退屈・・・?

295.白いカラス(2003年)
     
<OS劇場C・A・P>            2004年6月22日鑑賞
     (アメリカ映画)                2004年6月23日記
     ・・・人は誰でも秘密をもつもの。そして同時に、その秘密を打ち明けること
       ができる相手を求めるもの。
        アンソニー・ホプキンスとニコール・キッドマンが繰り広げる、静かだが圧
       倒的な迫力の演技は、人間の本質に迫る見事なもの。
        「ハリウッド的大作」とは全く異質の名作だが、テーマが重すぎるためか、
       客の入りはイマイチなのが残念。それにしても、『白いカラス』という邦題
       のつけ方には大いに感心・・・。


296.古井戸(老井/OLD WELL)(1987年)
     
<シネ・ヌーヴォ>            2004年6月23日鑑賞
     (中国映画)                2004年6月24日記
     ・・・水の出ない山西省太行山脈の寒村で、何代にもわたって井戸掘りに
      執念を燃やす村民たち。水は人間が生きていくための命の源なのだ。
       『黄色い大地』と『紅いコーリャン』の合い間の、1987年に
      西安映画製作所の「改革者」呉天明監督が、張藝謀を主役に据えて
      作った2時間10分のこの大作は、ドラマティックで面白く、そして深く
      考えさせられるもの。果たして井戸は掘りあてられたのだろうか・・・?
       今でもこの映画の新鮮さは、バッチリ!


297.ブラザーフッド(2004年)
     
<ナビオTOHOプレックス>      2004年6月26日鑑賞
     (韓国映画)                2004年6月26日記
     ・・・今、韓国映画が元気!
        『SILMIDO(シルミド)』を超え、観客動員数1300万人を樹立した話題
        作が、日本でも2004年6月26日、全国一斉ロードショー。
        「魂がふるえ、熱い涙がとまらない・・・」という新聞紙上の宣伝文句
        どおりの感動巨編。初日の、満員の観客席では、あちこちからすすり
        泣きの声が・・・。


298.子供たちの王様(孩子王)(1987年)
     <シネ・ヌーヴォ>           2004年6月27日鑑賞
     
(中国映画)               2004年6月28日記
     ・・・『草ぶきの学校(草房子)』(99年)や『あの子を探して(一個都不能少)』

        (99年)など、中国映画の「学校モノ」は素朴でいい。
       中国では「字」を学ぶことが
勉強すること。そして、これを通じた教師と生
       徒との
心の交流は、本当に心暖まる人間ドラマ。
        
この映画は、陳凱歌監督の第3作だが、自分自身の「下放」体験をもとに、
      「こんな教育をしてみたい」という気持が、ありありと伝わってくる佳作!

299.小城之春(こしろのはる)(1948年)
     <シネ・ヌーヴォ>            2004年6月27日鑑賞
     
(中国映画)                2004年6月28日記
     ・・・張藝謀監督ら多くの映画人から中国映画ベスト1と言われていなが
       ら、長い間「封印」されていた、1948年製作の『小城之春』が大阪で
       初公開。やはり人間を描いたドラマはいい。そのリメイク版である
       田壮壮監督の『春の惑い』(02年)と対比して観れば、なおさら興味
       深いこと確実!


300.欲望の翼(阿飛正傳/Days of Being Wild)(1990年)
     
<シネ・ヌーヴォ>            2004年6月30日鑑賞
     (香港映画)                2004年7月1日記

     ・・・1960年の香港を舞台に、頽廃的で自由奔放な主人公、張國榮
       (レスリー・チャン)と、これに惹かれる2人の女性、張曼玉(マギー・チャン)
       と劉嘉玲(カリーナ・ラウ)。香港の6大スターを共演させて
王家衛
       (ウォン・カーウァイ)監督が描く「青春群像」は、『欲望の翼』というタイトルが
       ピッタリの刺激的なもの・・・。けだるいラテン音楽も魅惑的。
       しかし思わせぶりなラストはどうも・・・?


301.青の稲妻(2002年)
     <シネ・ヌーヴォ>            2004年6月30日鑑賞
     (中国・日本・韓国・フランス映画)  2004年7月1日記
     ・・・改革開放政策がドンドン進み、若者の感覚も激変していく2001年の
        中国。山西省の地方都市大同(ダートン)を舞台に、揺れ動く19歳の
       男女を主人公に描いた話題作。
        『任逍揺』を歌い、アメリカばりの反体制(?)を気どる若者だが、その行
        きつく先は・・・?
        中国にも、こんな映画があるのかとビックリする、何ともやり切れない「無
        力感」いっぱいの映画の評価は・・・?



『法苑』(新日本法規出版の小冊子)に掲載された映画評論
弁護士の目でみる「映画評論」等もご覧下さい。
   その1 「『レインメーカー』にみるアメリカ法廷映画の面白さ」 118号
   その2 「『金融腐蝕列島・呪縛』を考える」  119号
   その3 「『プライベート・ライアン』と『梟の城』に見る「公と私」」 120号
   その4 「陪審映画あれこれ」
   その5 「2004年も中国映画に注目−中国映画あれこれ」 134号