『弁護士坂和による「独断」と「偏見」にもとづく映画採点』


2002年編



<洋画の部>

                       
  監督
     
タイトル         出演者など                  採点表


 1.「アトランティス−失われた帝国−」(アニメ) WALT DISNEY
    02年1月8日鑑賞                  

 2.「ヴィドック」       ピトフ監督
    02年1月21日鑑賞  ジェラール・ドパルデュー/ギヨーム・カネ/
                イネス・サストレ
                              

 3.「レイン」       オキサイド&ダニー・パン監督/原案/脚本/編集
    02年2月8日鑑賞  パワリット・モングコンビシット
               /ビセーク・インタラカンチット
               
               

 4.「地獄の黙示録・特別完全版」 フランシス・フォード・コッポラ監督/製作
    02年2月11日鑑賞    マーロン・ブランド/ロバート・デュバル/
   坂和評論(02年2月記) マーティン・シーン 
                              

 5.「第1部 ロード オブ・ザ リング ー旅の仲間ー」 
    02年2月20日鑑賞    ピータ−・ジャクソン監督
                  イライジャ・ウッド/イアン・マッケラン/
   坂和評論(02年2月記) リヴ・タイラー/ヴィゴ・モーテンセン
                                  

 6.「マリー・アントワネットの首飾り」 チャールズ・シャイア監督
    02年2月24日鑑賞     ヒラリー・スワンク/
   坂和評論(02年2月記)   ジョナサン・プライズ
/サイモン・ベイカー 
                              
     

  7.「息子の部屋」         ナンニ・モレッティ監督
    02年2月16鑑賞      ナンニ・モレッティ/ラウラ・モランテ/
   坂和評論(02年2月記)  ジャスミン・トリンカ
                   
ジュゼッペ・サンフェリーチェ
           
                           

 8.「オ−シャンズ11」(OCEAN`S ELEVEN)
    02年3月2日鑑賞      スティーブン・ソダーバーグ監督/製作
   坂和評論(02年3月記)ジョージ・クルーニー/アンディ・ガルシア/
                  ブラッド・ピット/ジュリア・ロバーツ

            
                           

 9.「キリング・ミー・ソフトリー」(KILLING ME SOFTLY)
    02年3月10日鑑賞    陳凱歌監督
   坂和評論(02年3月記) ヘザー・グラハム/ジョセフ・ファインズ/
              ナターシャ・マケルホーン/アルリック・トムセン
              
                  

 10.「エネミー・ライン」
     
02年3月17日鑑賞     ジョン・ム−ア監督
    坂和評論(02年3月記)  オ−ウェン・ウィルソン/
                   ジ−ン・ハックマン/ガブリエル・マクト

                                        

 11.「シッピング・ニュ−ス」 ラッセ・ハルストレム監督
     02年4月1日鑑賞   ケヴィン・スペイシ−/ジュリアン・ム−ア/
                ジュディ・デンチ/ケイト・ブランシェット
                                
     ショ−トコメント(02年8月26日記)
     
「シッピング・ニュース」とは、カナダの東にあるニューファンドランド
    島の中で書く「船に関するコラム」のこと。また原作は世界的ベストセラー
    とのこと。もちろん私はその原作を知らない。
     映画のスト−リ−は、もともと自分に全く自信の持てない主人公クオイル
   (ケヴィン・スペイシ−)が、妻にも裏切られ失意のどん底にあった時、娘と
   共に先祖達が生きてきたニュ−ファンドランド島へわたり、そこで新聞記者
   としての仕事に就き、シッピング・ニュ−スを書く中で、自分を見つめ直し、
   新たに生きていく希望を見い出していくというもの。つまり人間の「心の旅
   を描いた感動作」とのふれこみだ。
    たしかに、そうかもしれない。
     
    しかしこの映画は難しすぎる。映画では3つのシ−ンが何回か回想される。
    すなわち@クオイルの少年時代、父親から無理矢理、水の中に放り込まれて
   「死ぬ思い」をしながら泳ぎをたたき込まれた「原体験」Aクオイルの先
   祖達がニュ−ファンドランド島において、追われるように長いロ−プで家を
   引っ張っていく回想シ−ン、そしてB海賊のように船を襲う回想シ−ンだ。
    だから、こういう「呪縛」の下に、クオイルの人間性や人生観が形成され
   たことは一応理解できる。そして、それがニュ−ファンドランド島でシッピ
   ング・ニュ−スを書きながら、厳しい自然と向き合い、島の人達との本当の
   心の触れ合いを体験する中で、人間としての本当の生き方を見つけていくと
   いうスト−リ−の狙いもわからないではない。しかし・・・。全体として暗
   く、テ−マが重い。
   感動作であるということは否定しないが、私の好みとしてはもう一つ・・・。
    
    もっとも私の尊敬する弁護士にして、文化人である斎藤浩氏は、『おおさ
   かの街51号』(おおさかの街編集部発行 2002年7月)において「観
   てよかったなあと心から思える映画は久しぶりである。」としてこの作品を
   絶賛している。それはそれでいいだろう。なぜなら人によって映画の見方は
   違うもの、また感動を覚えるかどうかも違うもの、だから・・・。

 12.「コラテラル・ダメージ」     アンドリュー・デイビス監督
    02年4月13日鑑賞      アーノルド・シュワルツェネッガー/

                   フランチェスカ・ネリー/
                    イライアス・コーティアス
  坂和評論(02年6月10日記)   

 13.「ディ・トックス」      ジム・ギレスピー監督
     02年4月15日鑑賞   シルベスタ・スタローン/
                  クリス・クリストファーソン/
                  トム・ベレンジャー      

    ショ−トコメント(02年8月19日記)
     
激務の中、精神の安定を失い、酒におぼれる元警察官たち。
     その中に元FBIの捜査官もいた。そして精神病院へ。
     ところが、病院の中でもさらに猟奇殺人が・・・。
     シルベスタ・スタロ−ン主役のサイコサスペンス映画だが、状況設定や
     スト−リ−展開はもう一つ・・・。スタロ−ンはやはり「ロッキ−」の
    ような筋肉ムキムキで、イケイケドンドンの映画の方がよく似合う、とい
    うと言い過ぎか・・・?

      とにかく作品の出来はB級と言
わざるをえない。

 14. 「ワンス&フォーエバー」   ランダル・ウォレス監督
      02年4月23日鑑賞   メル・ギブソン/バリー・ペッパー/
       <試写会>      マデリーン・ストウ/サム・エリオット

     坂和評論(02年6月7日記)          

 15.「ブラックホーク・ダウン」    リドリー・スコット監督
     02年5月5日鑑賞     ジョシュ・ハートネット/
                   ユアン・マクレガー
          
         トム・サイズモア     
 
    ショ−トコメント(02年8月19日記)
    
世界の憲兵」たるアメリカ軍によるソマリアの独裁者捕捉作戦。
   「最新鋭ヘリブラックホ−ク」と100名の特殊部隊の活躍。
    またまたアメリカはカッコいい。
    というよりカッコよすぎてス−パ−マンになっている。そのため何となく割
   り切れない感が強い。

    アフガン問題やパレスチナ問題などが存在していることは現実であり、アメ
   リカは世界の平和秩序を維持するため、これに関与、介入していること、その
   必要性があることはよくわかる。また「平和ボケ」日本の思考経路だけでは
   ダメなこともよくわかる。
    しかし、最近のアメリカがつくるこの手の戦争映画でのアメリカ軍やアメ
   リカ兵士はちょっとカッコよすぎはしないか・・・?

    この映画のようにソマリアの独裁者を捕捉できるのなら、アメリカによる
   イラク「討伐戦争」が現実的テ−マとして語られている今、戦争をしないで
   フセイン大統領を捕え、国際法廷にかけてその有・無罪を明白にすることは
   できないのか、とついつい考えてしまうが、どうだろうか・・・?


 16. 「アザーズ」      アレハンドロ・アメナーバル監督
     02年5月6日鑑賞   ニコール・キッドマン/
                 フィオヌラ・フラナガン
    
             クリストファー・エクルストン  

    ショートコメント(02年8月16日記)
   
 ブル−ス・ウィルス主演の「シックス・センス」(98年度作品)以来流行
   となった、死者なのか生者なのかをボヤかした不思議な映画。
    本作品もまさにその流れ。それをニコ−ル・キッドマンが大きな「存在感」
   をもって演じている。


    グレ−ス(ニコ−ル・キッドマン)は、娘と息子とともに3人でイギリス
   のジャ−ジ−島内のお屋敷に住んでいる。子供たちは日の光に対してアレル
   ギ−があるため、絶対に太陽の光を浴びてはダメ。だからお屋敷の窓にはい
   つもぶ厚いカ−テンがかけられ、各部屋のドアには必ずその都度カギをかけ
   ている。そんなグレ−スのお屋敷に新しい使用人希望者3人がやってきた。
    グレ−スは3人を雇ったが、その後次々と事件が発生する。使用人を雇う
   ための新聞広告の手紙は、まだお屋敷のポストに残っていた。すると3人の
   使用人が新聞広告を見て訪ねてきたというのはウソか・・・?それとも問題
   はグレ−ス自身にあるのか・・・?

    生きている人間だと観客には思えるものの、実は死者だった・・・という
   スト−リ−は二番煎じ気味。また太陽光アレルギ−という設定だから、当然の
   ことながら映画全体は暗く陰うつ。
    しかしまあ、クラッシックな黒いドレスを着た美しいニコ−ル・キッド
   マンがずっとスクリ−ンに出ずっぱりだから、それでいいことにしておこう。


 17.「ビューティフル・マインド」    ロン・ハワード監督
     02年5月12日鑑賞       ラッセル・クロウ/
                      ジェニファー・コネリー/
                      エド・ハリス/ポール・ベタニー
    坂和評論(02年6月12日記)         

 18.「パニック・ルーム」     デビッド・フィンチャー監督
     02年5月20日鑑賞    ジョディ・フォスター/
                   フォレスト・ウィテカー/
                   ドワイト・ヨーカム
    坂和評論(02年6月7日記)          

 19.「アリ」(ALI)      マイケル・マン監督
     02年5月25日鑑賞    ウィル・スミス/
                   ジェイミー・フォックス/
                   ジョン・ボイト

                      
マリオ・バン・ピーブルス
    坂和評論(02年5月31日記)              

 20.「アイ・アム・サム(I am Sam)」
     
02年6月9日鑑賞        ジェシー・ネルソン監督
    坂和評論(02年8月16日記) ショーン・ペン/
                     ミシェル・ファイファー/
                     ダコタ・ファニング/
                     ダイアン・ウィースト

                                   

 21.マジェスティック」     フランク・ダラボン監督
     02年7月6日鑑賞     ジム・キャリ−/マ−ティン・ランド−

                    ローリー・ホールデン/

                        ディビッド・オグデン・スティアーズ

     坂和評論02年7月30日記)            

 22.「海辺の家」         アーウィン・ウィンクラー監督
    02年7月26日鑑賞    ケビン・クライン/クリスティン・スコット

                     
 =トーマス/ヘイデン・クリステンセン/
                       ジーナ・マローン

    坂和評論(02年8月3日記)            

 23.「9デイズ」        ジョエル・シュマッカー監督
     02年8月8日鑑賞    アンソニーホプキンス/クリス・ロック/
      <試写会>       ピーター・ストーメア/
                  ガブリエル・マクト
                  ガルセル・ビュヴァイス
=ナイロン/
                  
ケリー・ワシントン
    坂和評論(02年8月10日記)      
   

 24.「タイムマシン」     サイモン・ウェルズ監督
     02年8月14日鑑賞  ガイ・ピア−ス/サマンサ・マンバ/
                ジェレミ−・アイアンズ/シエナ・ギロリ−/
                オ−ランド・ジョ−ンズ/マ−ク・アディ−/
                フィリ−ダ・ロウ/オメ−ロ・マンバ
                                         
    
ショートコメント(02年8月17日記)
    この作品は、イギリス人作家H・G・ウェルズ原作のSF小説「タイム
   マシン」(1895年)を映画化したもので、これまでにも数回映像化され
   ている。ウェルズ原作のSF小説には、他に「モロー博士の島」や「透明
   人間」もあり、再三映像化されている。どんな出来になっているのか興味
   深か
ったが、結果はイマイチ。
   
    最愛の彼女を失った過去を何とか変えたいと研究に取り組んだ主人公
   だったが、せっかく到達した過去でも、過程は違っても死亡という結果は
   同じだった。そこで主人公はさらに研究に没頭し、科学の進んだ未来へと
   旅立ったが、ちょっとした手違いのため、主人公が到達したのは何と80万
   年後の世界だった。そこで繰り広げられていた人間(?)達のスト−
   リ−は・・・?

    CGを駆使した映像はそれなりに美しいし、2種類の未来人イ−ロイ
   族とモ−ロック族のイメ−ジもわからないわけではないが、言ってみれば
   それだけのもの。
    従って格別感銘を受けるわけではない。
    これは、SF小説の映像化そのものの限界か、それとも私の感受性が鈍っ
   たせいか・・・?
    同じようなSF映画である、リメイク版の「猿の惑星」(2001年度
   作品)
は結構面白かったが・・・。
 26.「ジャスティス」
    02年7月11日鑑賞     グレゴリー・ホブリット監督

    坂和評論(02年8月16日記) 
 ブルース・ウィルス/コリン・ファレル/
                 テレンス・ハワード/コール・ハウザー/
                 マーセル・ユーレス/ライナス・ローチ/
                 ヴィセラス・シャノン      

 27.「ト−タル・フィア−ズ〜THE SUM OF ALL FEARS〜」
     02年8月18日鑑賞   フィル・アルデン・ロビンソン監督

              
        ベン・アフレック/
                  モ−ガン・フリ−マン/
                   ジェ−ムズ・クロムウェル/
    坂和評論(02年8月20日記)           

 28.「インソムニア(Insomnia)」
      02年8月27日鑑賞    クリストファー・ノーラ
ン監督
                   
 アル・パチーノ/ロビン・ウィリアムズ
                    ヒラリー・スワンク

    坂和評論(02年8月30日記)          


 29.「ウインドトーカーズ」
      02年8月30日鑑賞     ジョン・ウー監督

                
 ニコラス・ケイジ/アダム・ビ−チ/
                ロジャ−・ウィリ−/クリスチャン・スレ−タ−
   坂和評論(02年9月4日記)        

 30.「トリプルX」
      02年9月2日鑑賞 ロブ・コ−エン監督
                ヴィン・ディ−ゼル/ア−シア・アルジェント/
                マ−トン・コ−カス/ダニ−・トレホ/
                マイケル・ル−フ

           
                            
   
ショートコメント(02年9月5日記)
  「新世紀のスパイ・ヒ−ロ−の登場」という呼び込みがいかにもピッタリ。車、
  スノ−ボ−ド、スカイダイビングなど何でもOKのアウトサイダ−のカリスマ、
  ザンダ−・ケイジことトリプルX(ア−ノルド・シュワルツネッガ−、シルベ
  スタ・スタロ−ンの後を次ぐ肉体派若手俳優ヴィン・ディ−ゼル)に、何と、
  アメリカのNSA(国家安全保障局)から白羽の矢があたった。
   トリプルXの任務はロシア軍生き残りのテロ組織「アナ−キ−99」に
  潜入し、開発中の「生化学兵器」に関する情報を収集することだ。
   NSAのボスを演ずるのはサミュエル・L・ジャクソン。当然ながらアメリカ
  国家に忠誠を尽くし、その義務の履行のために英知を結集し、トリプルXに指示
  を下すベテランのエ−ジェントの役をソツなくこなしている。
  そして、007ばりのスパイ映画につきものの「紅一点」エレ−ナを演ずる
  のはア−シア・アルジェント。かなり美形であるうえ、知的でク−ル。
  お飾りだけの「ボンド・ガ−ル」よりよほど良い。
   舞台はなぜか「ト−タル・フィア−ズ」と同じくチェコスロバキアの首都
  プラハ。「アナ−キ−99」はプラハで生化学兵器を使用し、世界戦争の誘発
  を狙っていた。
   それにしても、ど派手なアクションの連続。車泥棒からパラシュ−トでの
  落下、ヘリの追跡を逃れて空を飛ぶバイク、果ては、自らおこした雪崩れを
  従えながらスノボ−で脱出。観ていてスカッとすること間違いなし。また昔の
  ジェ−ムズ・ボンド映画そのままの新兵器の数々も面白い。頭の中を空っぽに
  して楽しむにはうってつけの作品。

 31.「ジョンQ」 
     02年9月4日鑑賞     ニック・カサヴェテス監督
                 デンゼル・ワシントン/
                 ロバ-ト・デュヴァル/ジェ-ムズ・ウッズ/
                 アン・ヘッシュ

   
  坂和評論(02年9月5日記)         

 32.「バイオハザード(BioHAZARD)」
      02年9月13日鑑賞  ポール・アンダーソン監督
              ミラ・ジョヴォヴィッチ/ミシェル・ロドリゲス
              エリック・メビウス/ジェイムズ・ビュアフォイ
                                
   ショートコメント(02年9月14日記)
    
「バイオハザード」は、1996年3月、人気ゲームメーカー「カプコン
    」から発売されたゲームソフトのタイトル。ゲームの難解性、複雑性と
    いう要素でヒットしたうえ、「サバイバルホラー」という新しいジャンル
    を生み出して人気を獲得し、シリーズ化された。
     
     この映画の主役を演じるのは、リュック・ベッソン監督の「フィフス・
    エレメント」(97年)で登場し、「ジャンヌ・ダルク」(99年)で主役
    ジャンヌを演じた、ウクライナはキエフ生まれの超美人女優ミラ・ジョヴォ
    ヴィッチ。彫りが深く、整った顔立ちは、かつてジャンヌ・ダルクを演じた
    イングリッド・バーグマンを彷彿させる本当の美形。その美人が均整のとれ
    た肢体を惜しげもなく見せながら、ゾンビをはじめとする「化け物」たちと
    壮絶なアクションを展開する。それが、この映画の何よりの魅力。
    しかし、言ってみればそれだけの映画・・・。
     
     もっとも、人気ゲームの威力はやはりすごい。観客は立ち見も出るほど、
    若いアベックでいっぱいだった。若い人達にはもっと考えさせてくれる
    映画を観てもらいたい・・・と思うのは、自分がオッサンだからか・・・?

 33.「チョコレ−ト」 
     02年9月23日鑑賞      マ−ク・フォスタ−監督
                 ハル・ベリ−/ビリ−・ボブ・ソ−ントン
                 ヒ−ス・レジャ−/ショ−ン・コムズ
    坂和評論(02年9月24日記)         


 34.「K−19」
     02年10月2日鑑賞   キャスリン・ビグロ−監督
      <試写会>       ハリソン・フォ−ド/リ−アム・ニ−ソン
                  ピ−タ−・サ−スガ−ド
    坂和評論(02年10月7日記)     

 35.「ロード・トゥ・パーディション」
      02年10月17日鑑賞    サム・メンデス監督
                   トム・ハンクス/ポール・ニューマン
                   ジュード・ロウ
  坂和評論(02年10月19日記)       

 36.「クイ−ン・オブ・ザ・ヴァンパイア」
       02年10月27日鑑賞  スチュア−ト・タウンゼント/アリ−ヤ
                                         
  ショートコメント(02年10月29日記)
   何の予備知識もなく、またどんなストーリーかも全く知らないまま
  新聞広告だけを見て映画館に入ることが時々ある。そんな時、これは良か
  ったと思える作品に出会うと大儲けをした感じになってすごく愉快だが、
  つまらない映画だと「何や!時間のムダやった!」となってしまう。
  残念ながらこの作品は後者だった。
   映画のタイトル「クイーン・オブ・ザ・ヴァンパイア」と新聞のうたい
  文句「この美しさを拒めますか?」、そして少し官能的な写真に魅かれて
  観てみようと思ったのだが、はっきり言って駄作だった。
   あの映画評論家の「おすぎ」は「これぞ、ヴァンパイア・ムービーのベスト
  ワン。豪華・華麗・官能的、そう、エクスタシーがいっぱい。今度のレスタト
  は美しすぎる」と評論しているが、「おすぎの見る目も大したことないな。
  コマーシャリズムに乗ってるだけか!」と思わされてしまった。


 37.「サイン」
     02年10月26日鑑賞 M.ナイト・シャマラン監督
                メル・ギブソン/ホアキン・フェニックス
                                         
   ショートコメント(02年10月29日記)
   
「サイン」の監督は、あの「シックスセンス」の監督兼脚本家のM.ナイト
   ・シャマラン。
    そしてこの映画の事前の歌い文句が「M.ナイト・シャマランの要請に
   より、ストーリーの全貌については明らかになさいませんよう、謹んで
   お願い申し上げます。」というもの。
   とにかくミステリー性を強調し、期待感を持たせて、映画館に誘導しようと
   する、最近はやりのパターン。たしかに「シックスセンス」はそれで大成功
   した。しかしこの「サイン」は・・・?
    第1次兆候(サイン)は○○、第2次兆候(サイン)は△△、第3次兆
   候(サイン)はXX
と次々に怪奇現象を示し、「ミステリーサークル」を
   つくったのは誰か?と疑問点を提示してくるが、見ていて疲れてくる。
    「どっちでもいいやん・・・」と言ってしまうと怒られるか・・・。
    M.ナイト・シャマランの脚本料は1000万ドル、メル・ギブソンの
   出演料は2500万ドルといずれも史上最高とのことだが、それも「どう
   でもいいやん・・・。」
    この手の映画はもうあきました。ジャンジャン。

 38.「鬼が来た!(鬼子來了)」 
       02年11月4日鑑賞     姜文監督
                      姜文/香川照之/姜鴻波
    坂和評論(02年11月5日記)            

  39.「チェンジングレーン」 
       02年11月24日鑑賞   ロジャー・ミッチェル監督
                     ベン・アフレック/サミュエル・L・ジャクソン
                     キム・スウントン/トニ・コレット 
    坂和評論(02年11月25日記)           


 40.「ラスト・キャッスル」(THE LAST CASTLE)
      02年12月1日鑑賞  ロッド・ルーリー監督
                  ロバート・レッドフォード/
                  ジェームズ・ガンドルフィーニ/
                  マーク・ラファロ 
                             
 ショートコメント(02年12月2日記)

 キャッスルとは城、城壁のこと。@高台に位置し、A壁に囲まれ、B武装した兵士が警護し、そしてC象徴としての旗(フラッグ)がひるがえる、この4つの要件を満たすものがキャッスルだ。この映画のタイトルは「ラスト・キャッスル」だが、そのポイントは、通常のキャッスルは人を「入れない」ためだが、この映画におけるキャッスルは人を「出させない」ため、という点にある。つまり、軍刑務所というキャッスルの中での「事件」を描くものだ。

 
主役は、英雄的な上級将校でありながら、規則違反を犯したことを自ら認め、軍法会議で有罪となり、軍刑務所に送り込まれてきたアーウィン中将(ロバート・レッドフォード)。今年65才になっているはずだが、まだまだかっこいい。
 この映画は、いかにもロバート・レッドフォード用に構想し、書き下ろしたかのような作品に仕上がっている。

 ロバート・レッドフォードに対峙する軍刑務所の所長、ウィンター大佐にはジェームズ・ガンドルフィーニが配されているが、出演者はロバート・レッドフォード以外はあまり著名な役者ではない。また残念ながら(?)私好みのキレイな女優サンは誰も出てこない。そして「生まれながらにしてリーダーの気質を備えた者」と「必ずしもリーダーにはなれないがリーダーになりたいと願う者」との対決にテーマが絞られている。

 ハイライトは後半に展開される、いわば「刑務所乗っ取り」の反乱。すなわち、アーウィンに統率された元アメリカ合衆国軍人たちの「人間性を取り戻すため」の闘いだ。この「反乱」には、多少現実離れした感があることは否定できない。だから難クセをつけようと思えばいくらでもできる。しかしあまり難しいことは言わず、ロバート・レッドフォードのかっこ良さとアメリカ合衆国軍人の「良き面」に免じて、「楽しい活劇」として一応の合格点を与えておこう。

41.  「神さまこんにちは」
      02年11月30日鑑賞  ペ・チャンホ(「昶浩)監督
                   アン・ソンギ(安聖基)/チョン・ムソン(全茂松)
                   キム・ポヨン(金甫娟) 
                                      
ショートコメント(02年12月2日記) 
 大阪の天六(天神橋筋6丁目)には、ホクテン座という昔からの映画館がある。いわゆる「マイナー系」だが、いつも変わった映画を特集している。私は平成14年10月以降よくここに通うようになった。今回は韓国映画シリーズだ。「シュリ」など最近有名な韓国映画は観ているが、昔のそれはほとんど観たことがない。これは1987年製作の韓国映画だ。
 
 慶州の瞻星台に登り星を描くという夢を実現するべく、一人慶州に旅立った身体障害者のピョンテ(安聖基)。これに放浪詩人のミヌ(全茂松)と妊婦チュンジャ(金甫娟)が出会い、3人は一緒に慶州へ向かった。

 この時代、韓国はまだ貧しい。しかも3人ともハンディキャップ持ちの人間だ。しかしそれぞれにハンディを背負う3人が助け合う姿は、今の時代の豊かな韓国や日本の人たちが失ったものを見せつけてくれる。
 淡々と進むストーリーのため、意外性は少なく、突如涙することはないものの、「神様こんにちは」というタイトルがいかにもピッタリの心温まる佳作だ。

42.   「ディープ・ブルー・ナイト」
      02年11月30日鑑賞  ペ・チャンホ(「昶浩)監督
                   アン・ソンギ(安聖基)/チャン・ミヒ(張美姫)
                                    
ショートコメント(02年12月2日記)

 これは、1984年製作の韓国映画。自由の国、民主主義の国アメリカを夢見て入国した韓国人青年ホビン(安聖基)は、アメリカ永住権を手に入れようとしていたが、コトはそう容易ではない。これは、パールハーバー(1941年)前後の日系アメリカ人が、どういう扱いを受けたかを照らしあわせて考えればよくわかるはずだ。

 それはともかく。
 主人公ホビンはアメリカのバーで働く韓国人女性ジェーン(張美姫)と偽装結婚。ジェーンは偽装結婚による収入を狙い、今回は6回目だ。
 しかしそう何回もコトはうまく進むのか?また結婚とは、お金だけで本当にビジネスとして割り切れるのか?

 今の日本には韓国、中国をはじめ東南アジアの人たちが多数滞在しているが、そのビザは多種多様だ。この映画と同じく、日本での滞在権を得るための「偽装」(めいた)結婚も多い。従ってこの映画が描く姿は決して過去のものではなく、今でも大きなインパクトがある。
 
 そして何しろジェーンに扮する張美姫の魅力には惚れ惚れする。特に前半の偽装結婚ビジネスに徹し、ホビンを寄せつけない、リッチだが孤独な一人暮らしをキープしているジェーンの生きざまや美貌にはうっとりさせられる。もっとも、後半には、やはり好きな男性に弱いという女の弱さを見せてしまうが、それはストーリーとしてやむを得ないもの。
 そして意外なラストシーンは・・・。すばらしくカッコいい。


43. 「国姓爺合戦」(こくせんやかっせん)
      02年12月3日鑑賞     呉子牛監督
                     趙文卓/蒋勤勤/杜志国/徐敏/
                     朱晏/島田楊子
  坂和評論(02年12月4日記)          


44. 「サウンド・オブ サイレンス」
    02年12月5日鑑賞   ゲイリー・フレダー監督
                 マイケル・ダグラス/ショーン・ビーン/
                 スカイ・マッコール・バーツシアク/
                 ブリタニー・マーフィ
  坂和評論(02年12月6日記)           


45. 「アレックス」
     <試写会>        ギャスパー・ノエ監督
    02年12月17日鑑賞   モニカ・ベルッチ/
                  ヴァンサン・カッセル/
                  アルベール・デュポンテル
  坂和評論(02年12月18日記)         


46. 「さらば、わが愛/覇王別姫」  
    02年12月25日鑑賞    チェン・カイコー(陳凱歌)監督
                   レスリー・チャン/
                   チャン・フォンイー(張豊毅)/
                   コン・リー(鞏俐)
  坂和評論(02年12月27日記)        



<日本映画の部> 
   


                         監督                        
    
タイトル            出演者など                 採点表 

 1.「千と千尋の神隠し」(アニメ)       宮崎駿 監督
    02年1月14日鑑賞                

 2.「化粧師」               田中光敏 監督
    02年2月16日鑑賞         椎名桔平/菅野美穂/池脇千鶴
   坂和評論(02年2月記)    佐野史郎/柴田理恵/紫咲コウ
                              

 3.「突入せよ!あさま山荘事件」    原田眞人 監督
    02年5月19日鑑賞       役所広司/宇崎竜童/天海祐希
   坂和評論(02年5月31日記) 伊武雅刀/藤田まこと
                                

 4.「模倣犯」       宮部みゆき原作  森田芳光監督
    02年7月7日鑑賞  中居正広/藤井隆/津田寛治/木村佳乃/山崎努
                                 

    ショートコメント(02年7月10日記)
      原作宮部みゆき、森田芳光監督、SMAPの中居正広主演の話題作。
      本作品は、森田監督による「刑法第三十九条」での「心身喪失者による
     殺人事件」、「黒い家」での「保険金詐欺事件」に続く、「凶悪なワイ
     ドショ−的殺人事件」を描く作品だ。
      テレビのワイドショ−で視聴者に向けて語られる殺人事件。そこに
     入ってくる犯人からの電話。そして殺人ライブの予告。いかにも現在
     のワイドショ−大国「日本」において起こりうる状況設定だが、どう
     しても「つくりもの」と思えてしまう。中居クンは表面上は知的でク
     −ル、しかし内実は冷酷な殺人鬼「ピ−ス」をそれなりに好演している。

      現在犯人と目されている人物の無実を主張し、真犯人の存在を確信
     的に語るピ−スの説得力にワイドショーの視聴者の多くが魅了されて
     いく中、警察の地道な捜査や、木村佳乃扮する前畑滋子の調査も完了
     直前となっていた。
      そしていよいよ逮捕状の執行・・・。
      その直前、多くの視聴者がテレビを注視している中、真犯人の名を
    告げたピ−スの首がスタジオ内で爆発した。いかにも視聴率を稼げそうな
    演出(?)だが、ちょっと出来すぎ、やりすぎ・・・?

      愛娘を殺害されながら、毎日黙々と豆腐づくりに精を出す初老(?)
    の域に入った山崎努の演技はさすが。いつものことだが、本当に味のあ
    る人物となっている。しかし作品のト−タルの出来としては、「刑法第
    三十九条」や「黒い家」の方が上。「模倣犯」の出来はもう一つだと思う。


 5.「たそがれ清兵衛」     藤沢周平原作  山田洋次監督
    02年11月4日鑑賞   真田広之/宮沢りえ/田中泯/小林稔侍
    坂和評論(02年11月5日記)         
 6.「凶気の桜」       薗田賢次監督
   02年11月3日鑑賞   窪塚洋介/RIKIYA/須藤元気/高橋マリ子
    坂和評論(02年11月5日記)           

 7.「宣戦布告」       石侍露堂監督
   02年12月8日鑑賞   古谷一行/杉本哲太/夏木マリ/佐藤慶
                多岐川裕美/夏八木勲/財津一郎
    坂和評論(02年12月9日記)         




<演劇などの部>

              
                演出・監督
    
タイトル            出演者 など               採点表

 1.ミュージカル「オペラ座の怪人」  京都劇場
    02年1月1日鑑賞       劇団四季
       

 2.ミュージカル「ジキル&ハイド」  山田和也 演出
    02年1月6日鑑賞       鹿賀丈史/マルシア/茂森あゆみ

    坂和評論(02年1月7日記)           

 3.ミュージカル「キャッツ」     劇団四季
       02年2月13日鑑賞     
          
    ショートコメント(02年2月14日記)
     この劇団四季の最ロングラン・ミュージカルを私はもう5、6回観たはず
    だが、今でも最初観た時の感動をありありと覚えている。今から15年前の
    1988年の夏、ヨーロッパ旅行をした際には、オランダの劇場でも観た。
    オランダの劇場は質素なものだったが、仕事が終わった後、8時頃から
    普段着のままで多くの人たちがミュージカルを楽しんでいる姿を見て
    「やっぱりヨーロッパ文化はすごい!」と感じたものだった。もっとも
    内容的には日本の方が優秀だと思ったが・・・。

     今回は、大阪MBS劇場でのもの。一番最初に観た大阪駅前の仮設
    テントの劇場とは全然違う立派な劇場だし、役者も全部違っているが、
    内容はもちろん全く同じ。とにかく楽しい舞台。
    何度観てもあきることはない。
    あの名曲「メモリー」をはじめとする数多くのなじみの音楽は、しばらくは
    ずっと耳に残ることだろう

 4.「儚HAKANA〜いとしの儚より」  近鉄劇場
    02年8月1日鑑賞     杉田成道 演出
                  井川遥/山崎銀之丞/谷原章介/六角精児/
                  門脇亨/翁長卓/河原雅彦
  坂和評論(02年8月6日記)         

 5.「W;t(ウィット)」  西川信廣 監督
   02年8月21日鑑賞   草笛光子/田中律子/鵜澤秀行/
                本山可久子/佐藤一平

    坂和評論(02年8月22日記)            


 6.ミュ−ジカル 「赤毛のアン」   近鉄劇場
   
 02年9月14日鑑賞     劇団四季
                              

    ショートコメント(02年9月17日記)
     私の大好きな劇団四季のミュ−ジカルの1つ「赤毛のアン」。
    アンを演ずるのは今や4回目となった四季のトップ女優の野村玲子。
     さすがにちょっと無理があるのでは・・・と心配したが、完全な
    杞憂だった。なぜあんな可愛い女の子の表情がつくれるのか、と不思議に
    思えるほど天真爛漫なアンになりきっている。見事という他ない。

     原作はモンゴメリ−。スト−リ−は、男の子が欲しいと言われていた
    のに間違って孤児院から引き取られたアンを中心にカナダの小さい村
    の中で繰り広げられる人間模様を描くもので、波瀾万丈の展開があるわ
    けではない。
     しかしとにかく面白い。そして胸にジ−ンとくる。人間の気持ちを豊
    かにしたり、温かくさせるものは、実は単純なものなんだとつくづく思う。
   こんな天真爛漫な女の子が精一杯生きている姿を見るだけで、大の男が
   涙を流して感激するのだから・・・。もっともそうさせているのは、野村玲子
   をはじめとするプロの技というものか・・・?


 7.「バーン・ザ・フロア」     大阪城ホール
     02年10月19日鑑賞   プロデューサー ハーレー・メドカフ
                ジェイソン・ギルキソン/ピーター・ロビー
                              
    ショートコメント(02年10月22日記)
     バーン・ザ・フロア(burn the floor)とは、床が
    燃え上がること、つまりそれほど熱いダンスがステージで繰り広げられ
    るということだ。
     1999年にイギリスで初演されたこの作品は、世界のトッププロダ
    ンサー18組、36名による、文字通りのダンス・エンターテイメント
    ショーだ。美しく優雅なファンタジーダンスから、これでもかこれでもか
    というほど激しくスピーディーなアーバン・ヒート、パッショナータま
    で、休憩をはさんで2時間たっぷりとプロのワザを堪能することができる。

     18組の中には1組だけ日本人ダンサーがいる。しかしメインを踊る
    のはやはり並外れた体格と美貌をもった外国の男女ペア。従ってダンス
    のみならず、その衣装に思わずドキッとさせられる美人ダンサーもいる。
     日本人ペアは全六景すべてにおいて「その他大勢」としての役割に
   終始しているのは少し残念だが、「これが世界のレベルとの違いか!」
   と納得させられてしまう。

    私の友人のお父さんに建築設計事務所のオーナーがいる。彼はもう70
   才位になる筈だが、社交ダンスが好きで、今でもずっとやっているそうだ。
   「たかがダンス」とあなどることなかれ!ピンと背筋を伸ばし、姿勢を正し
   てパートナーを優雅にリードしていく社交ダンスは、カロリー消費量抜群、
   単なるウォーキングなどに比べればはるかに高い消費エネルギー量を示す。
    しかも他人が見ている前で正々堂々と美しい(?)女性の腕をもち背中を
   抱いて踊り、自分も楽しむことができる。こう考えれば社交ダンスに凝る
   中年のオッサンがたくさんいるのもうなづけるというもの。
 
    2時間の間に18組36名のダンサーが使い切る消費エネルギーの量は
   一体どれ位だろう・・・。そんなつまらない疑問をもちつつ、ダンスの
   すごさ、楽しさを十分堪能し、感動した2時間でした。